論語漫歩795 『星の王子さま』 「大人と子供」29 「スネパラぺヌ」

前回引用した第25章冒頭を再掲しよう。 王子さまはいいました。 「みんなは、特急列車に乗りこむけど、いまではもう、なにをさがしてるのか、わからなく…

論語漫歩794 『星の王子さま』 「大人と子供」28 「大地に根を」

前回我々は、「効率優先」の「特急」と「時間節約」の「丸薬」について見た。一分一秒を争う、「時間」の奴隷と化した「大人」たちに対して、王子さまは思う。  …

論語漫歩793 『星の王子さま』 「大人と子供」27 「特急」

我々は、第22章の第1の問題点「特急」（「効率」を追う「大人」たち）と第2の問題点「いそがしい、いそがしい」（「時間」に追われる「大人」たち）を解く鍵を求め…

論語漫歩792 『星の王子さま』 「大人と子供」26 「商売繁昌！」

前回我々は、第23章の「全文」を引用した。一粒呑むと、一週間、喉が渇かない、という「すばらしい？」丸薬を売る「あきんど」の話である。今回から、その分析が始ま…

論語漫歩791 『星の王子さま』 「大人と子供」25 「丸薬」

我々は今、『星の王子さま』第22章の第1と第2の問題点について考察中である。 第1       ごうごうと雷のような音を残して走り去る「特急」 （スピードと…

論語漫歩790 『星の王子さま』 「大人と子供」24 「特急と花」

前回我々は、「本物」と「偽物」について見た。大地に根を張った「一輪の花」のような人生とすべての上をあわただしく通り過ぎて行く「特急のような人生。  「好奇心…

論語漫歩789 『星の王子さま』 「大人と子供」23 「いそがしい！」

前回我々は、2018年度ノーベル医学生理学賞受賞者本庶祐氏の「好奇心」について見た。氏は言う。「10年、20年かけて、石ころをダイヤモンドに磨き上げる」。「…

論語漫歩788 『星の王子さま』 「大人と子供」22 「好奇心」

前回我々は、『星の王子さま』第22章の第5の問題点  「子供たちだけが、なにがほしいか、分かってる」 の答えが、「友だち」と「知の探究」の二つであるのを…

論語漫歩787 『星の王子さま』 「大人と子供」21 「ひまがないんだ」

前回我々は、サン・テグジュペリの『母への手紙』の「結び」について調べてみた。今回は、『星の王子さま』第22章の第5の問題点「子供たちだけが、何がほしいか、分…

論語漫歩786 『星の王子さま』 「大人と子供」20 「愛の手紙」2

前回我々は、サン・テグジュペリの『母への手紙』（1987年みすず書房）の「出だし」について検討した。 今回は、「結び」について。第一の手紙（1）と最後の手紙…

論語漫歩785 『星の王子さま』 「大人と子供」19 「愛の手紙」1

前回我々は、サン・テグジュペリの『母への手紙』第一・二通の、「出だし」が「ぼくの大好きなママン」で、結びが「とてもお会いしたいです」であるのをみた。 今回は…

論語漫歩784 『星の王子さま』 「大人と子供」18 「絶対の万能感」

我々は今、『星の王子さま』第18章の花の言葉「人間？ 風に吹かれて歩きまわるのです。根がないんだから、たいへん不自由していますよ」を考察中である。 …

論語漫歩783 『星の王子さま』 「大人と子供」17

前回我々は、「なぞ」のような、花の言葉に驚いた。  「人間？ 風に吹かれて歩きまわるのです。根がないんだから、たいへん不自由していますよ」  我々はよく…

論語漫歩782 『星の王子さま』 「大人と子供」16

前回我々は、『星の王子さま』第22章の六つの問題点のうち、「4」と「6」について見た。すなわち「6 竜宮城・エデンの園の住人である、幸福な子供たち」と、そこ…

論語漫歩781 『星の王子さま』 「大人と子供」15

前回我々は、「時間」の無い世界、すなわち「玉手箱」を所有する世界が、「渾沌の世界」・「エデンの園」・「竜宮城」・「真の人間の世界」・「子供の世界」であるのを…

論語漫歩780 『星の王子さま』 「大人と子供」14

我々は、論語漫歩638「時間の正体！」で、「時間」こそが、「大人」と「子供」、「似而非存在」と「真（実存）在」（実存）を分ける、従って、「時間の正体」が分か…

論語漫歩779 『星の王子さま』 「大人と子供」13

前回我々は、「うぬぼれ」が、「人間性」の対極にある事を見た。我々は知っている。「うぬぼれ」（驕り）がサタン（悪魔）の本性であることを。前回我々は、「うぬぼれ…

論語漫歩778 『星の王子さま』 「大人と子供」12

前回やっと、「点灯夫」が終わった。 今回から、「うぬぼれ」について。「うぬぼれ」は、王子さまが遍歴した、六つの星の住人のうちの最後の「大人」である。我々は驚…

論語漫歩777 『星の王子さま』 「大人と子供」⒒

前回我々は、黙々と、ひたすら自分の仕事（義務）に従事する点灯夫を、王子さまが  「ぼくは、あの人だけ、友だちにすればよかったなあ」 と称賛するのを見た。…

論語漫歩776 『星の王子さま』 「大人と子供」10

前回我々は、王子さまが点灯夫を評価する第二の理由を見た。今回は、いよいよ最後の理由、すなわち第三の理由である。  点灯夫は言う。 「おれは、いつだっ…

論語漫歩775 『星の王子さま』 「大人と子供」9

前回我々は、王子さまが、点灯夫を、次のように賛美し、「ていねいに」彼にお辞儀するのを見た。  「街灯に火をつけるのは、星を一つ、よけいにキラキラさせるよ…

論語漫歩774 『星の王子さま』 「大人と子供」8

前回我々は、『星の王子さま』第16章冒頭に列挙された6種類の「大人」のうち、その第一番目の「王さま」について一考した。 今回は、その続きである。 我々が驚く…

論語漫歩773 『星の王子さま』 「大人と子供」7

前回我々は、『星の王子さま』第16章に列挙された「大人」たちを見た。彼らそれぞれの分析は、しばらく先に延ばし、今回は、その全体を見てみよう。地球には  …

論語漫歩772 『星の王子さま』 「大人と子供」6

前回我々は、教育者の聖書三冊  『エミール』 『トム・ソーヤの冒険』 『星の王子さま』 が、「子供」たちの世界と「大人」の世界を、いかによく、「…

論語漫歩771 『星の王子さま』 「大人と子供」5 「大人たちをよく観察」

前回やっと我々は、『星の王子さま』に帰還し、その二つのテーマを再確認した。  第一 「大人と子供」 第二 「ゾウ」（仏陀。慈悲・友情と叡智）  第一…