前回の記事では、私たちが目に見えない概念を理解する際に、しばしばメタファー(比喩)を用いていることをご紹介しま…
今度、法話の中で親鸞聖人の御消息について触れようと考えていますが、それに先立って、御消息集についてまとめおきま…
『健康的で清潔で、道徳的な秩序ある社会の不自由さについて』(イースト・プレス)能代 了 著 ⑧ – 表面的多様性と背後に潜む社会的検閲 –
東京の矛盾:表面的多様性と背後に潜む社会的検閲 東京に限らず、日本の住宅地には「不審者」への注意を促す掲示物が…
一瞬で動画を作成するAI「noLang」で本願寺のホームページを見てみる
生成AI関連の最新情報について、下記のWeb職TVにお世話になっているのですが、一瞬で動画を作成するサービスが…
『健康的で清潔で、道徳的な秩序ある社会の不自由さについて』(イースト・プレス)能代 了 著 ⑦ – 社会のリスクとしての子ども/現代の子育ての二面性 –
社会のリスクとしての子ども 子どもは、社会のルールや習慣、責任や権利を理解し、それに従って行動する現代人として…
2020年のコロナウィルスによって緊急事態宣言の発令が解除された後、生活リズムを整えるために入会したAnyti…
『健康的で清潔で、道徳的な秩序ある社会の不自由さについて』(イースト・プレス)能代 了 著 ⑥ – 道徳の裁定者としての医療者/健康が目的となった社会の皮肉 –
医療者が定める道徳:健康という普遍的価値から考える 現代社会では、「健康」という普遍的な価値を基に、医療者が実…
『健康的で清潔で、道徳的な秩序ある社会の不自由さについて』(イースト・プレス)能代 了 著 ⑤ – かつて喫煙に寛容だった日本社会/ディスプレイとしての健康 –
かつて喫煙に寛容だった日本社会 昭和時代の娯楽作品には、タバコを吸う主人公がよく登場していて、タバコを吸うこと…
『健康的で清潔で、道徳的な秩序ある社会の不自由さについて』(イースト・プレス)能代 了 著 ④ – 逸脱者の医療化と逸脱を許容しない現代のメカニズム –
資本主義と個人主義、そして社会契約といった思想に根ざす現代の通念 現代の通念や習慣は基本的に資本主義と個人主義…
労働者に期待される能力のハイクオリティ化 世界でも有数の人口を抱え、なおかつ混沌に陥らずに秩序によって快適さを…
『健康的で清潔で、道徳的な秩序ある社会の不自由さについて』(イースト・プレス)能代 了 著 ② – 社会化された小さな子どもたち/高いコミュニケーションがデフォルトな日本社会 –
社会化された小さな子どもたち 膨大な人口を抱えつつ、それでも混沌に陥らない世界でもトップクラスに秩序化された東…
『健康的で清潔で、道徳的な秩序ある社会の不自由さについて』(イースト・プレス)能代 了 著 ① – 健康的で清潔で、道徳的な秩序ある令和時代への疑問 –
本書の問題意識 ポリティカル・コレクトネスから外れた著名人が世間から袋叩きにあう昨今ですが、行き過ぎともいえる…
『ゼロからトースターを作ってみた結果』(新潮文庫)トーマス・トウェイツ 著 ③ – トースター作りからの教訓 –
完成したトースター 前回までの記事で著者がトースターづくりに挑戦した理由やその製造過程をご紹介しましたが、その…
『ゼロからトースターを作ってみた結果』(新潮文庫)トーマス・トウェイツ 著 ② – トースター製造にかかる様々な困難 –
鉄とプラスチックを精製することの困難さ プラスチックで出来た筐体(機器をおさめている箱のこと)をつくるには、プ…
『ゼロからトースターを作ってみた結果』(新潮文庫)トーマス・トウェイツ 著 ① – トースター作りへの挑戦 –
本書の概要 「ゆる言語学ラジオ」か「ゆるコンピューターサイエンスラジオ」のどちらかの番組でパーソナリティーの堀…
全国坊守・寺族女性連絡会 第一回東京支部会『基調講演録』池田行信氏「本願寺教団における坊守問題」② – 世間で称讃される良妻賢母像に置き換えられる坊守像 –
引き続き、2001年に築地本願寺で開催された全国坊守・寺族女性連絡会 第一回東京支部会における池田行信先生の基…
全国坊守・寺族女性連絡会 第一回東京支部会『基調講演録』池田行信氏「本願寺教団における坊守問題」① – 「坊守」という言葉の名称と歴史的変遷 –
ジェンダーに関する話題が続きますが、2001(平成13)年に築地本願寺で開催された全国坊守・寺族女性連絡会 第…
『サピエンス全史』(上)に述べられるユヴァ・ノア・ハラリ教授から見た男女間格差の考察 ②
引き続き、『サピエンス全史』(上)に述べられる性差に関する内容です。 農業革命以来、多くの社会では男性が優遇さ…
「ブログリーダー」を活用して、Nishihara Daichiさんをフォローしませんか?
前回の記事では、私たちが目に見えない概念を理解する際に、しばしばメタファー(比喩)を用いていることをご紹介しま…
抽象概念にかたちを与える——私たちの認知のしくみ 今回から取り上げるのは、鈴木宏昭氏による『私たちはどう学んで…
前回の振り返り(公開までの苦難と公開後の世間の反応) オウム真理教の信者たちの「普通の人間としての姿」や、それ…
森監督が描こうとしたもの、描けなかったもの オウム真理教の事件が社会を揺るがしていた当時、「オウム」という言葉…
2025年7月3日の西方寺法話会には、山口県下松市より藤田唯信先生がお越しくださいました。西方寺には15年ぶり…
オウム真理教=絶対悪という枠組みに囚われると、日常生活において決して他者に対して見せない態度を、オウム真理教の…
飲み過ぎは身体によくないと思いつつも、つい買ってしまうエナジードリンク。最近のお気に入りは、「ZONE」。分量…
森達也が見た“取材の作法”の断絶 前回の記事では、森氏の次のような指摘を紹介いたしました。すなわち、現在のメデ…
オウム真理教に関連する事件の概要 森達也監督の著書『A マスコミが報道しなかったオウムの素顔』(角川文庫)の内…
以前、このブログで辻野弥生氏の著書『福田村事件』(株式会社五月書房新社会)所収の当該事件と、この事件を映画化し…
これまで、著者がビジネス思考の果てにうつ病を発症し、その経験を契機として考察した内容をご紹介してまいりました。…
一言で「強さ」と言っても、何が強みとなるのかは、その人が置かれた環境との兼ね合いによって決まります。たとえば、…
言葉の用法によって生まれる意志の概念 著者である井上氏は、自由意志を多元的に捉えることで、「自由と責任はセット…
文化による「論理性」の違いが示される『「論理的思考」の文化的基盤 4つの思考表現スタイル』 NewsPicks…
自己監視の時代に生きる――経済的規範と評価制度の交差点 現代社会は、経済の論理が個人に深く影響を及ぼす構造を持…
著者は、うつ病を発症する以前から一貫して「経済」に対する問題意識を抱いていました。一方で、病気を発症する前は、…
これは次回の記事でも触れる内容ではありますが、現代に生きる私たちは、経済の論理に強く規定されているといえます。…
「強い自分」を演じ続けた代償~うつ病を発症した経緯 前回も触れましたとおり、著者の井上氏がうつ病を発症した原因…
来月拙寺にご出講くださる宗秀融氏のご法話を探していたところ、毎年ご出講くださっている松月博宣先生の海徳寺You…
今回からご紹介する書籍は、ディスカヴァー・トゥエンティワン、ダイヤモンド社を経て、ソーシャル経済メディア「Ne…
大規模かつシステマチック化した研究環境の弊害 前回、前々回の記事をとおして、科学は手段であり、その科学を用いる…
前回の記事で、アインシュタイン博士と本書の著者でありノーベル賞を受賞した益川敏英氏に通底する、科学はただの手段…
ノーベル賞受賞の記念講演で「戦争」に触れた理由 前回まで投稿していた、社会心理学者の小坂井敏晶氏の『増補 民族…
前回までの記事では、人種や民族という集まりは、必然的にそのような集団になるのではなく、人間の主観がかなり入った…
民族という同一性を保つ根拠とは? 民族の同一性を考察するには、集団としての全体がどのように連続性を保つのかとい…
差異が生む同一性: 民族の本質を探る 民族を分類するための様々な要素が今まで考慮されてきました。たとえば、言語…
本書の目的 今回から社会心理学者の小坂井敏晶氏の著書『増補 民族という虚構』(ちくま学芸文庫)の内容を記録して…
ブラック・フェミニズム 先の記事で、フェミニズムの中の主流の考えをいくつかご紹介しましたが、これらは、先進工業…
社会の役割分担について 仕事や役割の性別的分担について、生得的または必然的要素全くないとフェミニズムを支持する…
ジェンダーの不平等をめぐる視座 これまで見てきたように、男性らしさ・女性らしさというジェンダーは、社会的に生み…
ブラック・フェミニズム 先の記事で、フェミニズムの中の主流の考えをいくつかご紹介しましたが、これらは、先進工業…
社会で規定されたジェンダーが強化される学校という場 ジェンダーが学校という場でどのように形成されるか、マーティ…
2024年6月26日(火)、築地本願寺において2024(令和6)年度の東青僧(東京教区青年僧侶協議会)の総会が…
生物学的な男性とジェンダー的男性への注目 初期のジェンダー研究は主に女性とその役割に焦点を当てていました。これ…
生物学的性とジェンダー(社会的に規定された性別的な振る舞い) 一般的に、社会学者は「性」という言葉を、女性と男…
再定義される死 前回の記事までは、福岡伸一さんの著書から、私たちを構成する各器官は全体の部品でなく、各細胞が隣…
マップヘイター的に振る舞う細胞 人間を構成する要素は予めDNAという設計図で決定しており、その設計図どおりに各…
生物学者の福岡伸一先生の書籍の内容は法話の中でもよく耳にいたしますが、大方、物事に実体はなく、全ての現象は相互…
PC関係のコード類が乱雑になってきたので、収納グッズを購入し、PC周辺を整理・整頓いたしました。この写真では見…
1990年代以降、日本社会において「教化」の動きが顕在化しました。特に今世紀に入ってから、その動きは法律の変更…