前回の記事では、私たちが目に見えない概念を理解する際に、しばしばメタファー(比喩)を用いていることをご紹介しま…
ここ15年ほど、浄土真宗に関する研鑚は、講義の音源を法事の間の移動中や家事の間に拝聴するか、末註(浄土真宗の教…
『これからの供養のかたち』(祥伝社選書)井出悦郎 著 ② – 世の価値観が変わる背景にあるエンターテインメントの存在 –
法事によって伸長される時間間隔 前回に引き続き、東青僧設立60周年の記念講演のパネリストとして出講してくださっ…
『これからの供養のかたち』(祥伝社選書)井出悦郎 著 ① – 死では終わらない物語に支えられる –
死では終わらない物語に支えられる 先日、東青僧設立60周年について報告しましたが、記念行事としてパネルディスカ…
今更感があるのですが、2024(令和6)年1月22日(月)に、東京教区の青年僧侶の会(東京教区青年僧侶協議会〈…
展覧会(会田誠展・法然展)巡り -Tシャツの裏面プリントが思ってたのと違うかった件-
先日(2024年5月17日)、麻布台ヒルズの地下で開催されている会田誠展と東京国立博物館(上野)で開催されてい…
法話の内容を一新 − ここから一年はナラティブを法話の中心にすえて −
各地で布教をなさる布教使の中には鉄板の法話をお持ちの方もいらっしゃいますが、私の場合、鉄板の法話というものがあ…
「能動態(する)」と「受動態(される)で説明し得ぬ事態 ③ – 「カツアゲ」という事態 –
ミシェル・フーコーの権力論に則って、「カツアゲ」と同様に、相手が嫌がる便所掃除をさせる状況について考えてみます…
「能動態(する)」と「受動態(される)で説明し得ぬ事態 ② – ミシェル・フーコーの権力と暴力 –
念仏と同じように能動態(する)と受動態(される)で表現するのが難しい事態の一つである「カツアゲ」を解説する前に…
「能動態(する)」と「受動態(される)で説明し得ぬ事態 ① – 本願力回向の相状 –
以前、このブログでも紹介した『中動態の世界 意志と責任の考古学』國分功一郎 著 に関する内容です。 『中動態の…
『フランクル心理学入門 どんな時も人生には意味がある』(コスモス・ライブラリー)諸富祥彦 著 ④ – 意味を喪失した現代日本 –
現代日本に蔓延する心の問題 著者がカウンセラーとして、子どもから高齢者まで幅広い年代の方々と接する中で感じるこ…
『フランクル心理学入門 どんな時も人生には意味がある』(コスモス・ライブラリー)諸富祥彦 著 ③ – 三つの価値領域 –
フランクル心理学 ロゴセラピーについて フランクルは、人生の意味について独自の見解を持っています。彼は、キリス…
『フランクル心理学入門 どんな時も人生には意味がある』(コスモス・ライブラリー)諸富祥彦 著 ② – アウシュビッツ強制収容の意味 –
先日あげた記事で申しあげたように、V・E・フランクルの心理学の骨子は、強制収容所の体験以前に形成されていました…
『フランクル心理学入門 どんな時も人生には意味がある』(コスモス・ライブラリー)諸富祥彦 著 ① – ロゴセラピーが確立されるまで –
自分のブログで検索をかけてみると、V・E・フランクル関連の書籍を読み漁っていたのは、2019年某日に安方哲爾先…
生成AIが登場した当時、ChatGPTを触ってみるものの、ハレーションを起しどう活用すればいいのか分からなかっ…
尋ね仰せられ候ふ念仏の不審のこと。念仏往生と信ずる人は、辺地の往生とてきらはれ候ふらんこと、おほかたこころえが…
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前回の記事では、私たちが目に見えない概念を理解する際に、しばしばメタファー(比喩)を用いていることをご紹介しま…
抽象概念にかたちを与える——私たちの認知のしくみ 今回から取り上げるのは、鈴木宏昭氏による『私たちはどう学んで…
前回の振り返り(公開までの苦難と公開後の世間の反応) オウム真理教の信者たちの「普通の人間としての姿」や、それ…
森監督が描こうとしたもの、描けなかったもの オウム真理教の事件が社会を揺るがしていた当時、「オウム」という言葉…
2025年7月3日の西方寺法話会には、山口県下松市より藤田唯信先生がお越しくださいました。西方寺には15年ぶり…
オウム真理教=絶対悪という枠組みに囚われると、日常生活において決して他者に対して見せない態度を、オウム真理教の…
飲み過ぎは身体によくないと思いつつも、つい買ってしまうエナジードリンク。最近のお気に入りは、「ZONE」。分量…
森達也が見た“取材の作法”の断絶 前回の記事では、森氏の次のような指摘を紹介いたしました。すなわち、現在のメデ…
オウム真理教に関連する事件の概要 森達也監督の著書『A マスコミが報道しなかったオウムの素顔』(角川文庫)の内…
以前、このブログで辻野弥生氏の著書『福田村事件』(株式会社五月書房新社会)所収の当該事件と、この事件を映画化し…
これまで、著者がビジネス思考の果てにうつ病を発症し、その経験を契機として考察した内容をご紹介してまいりました。…
一言で「強さ」と言っても、何が強みとなるのかは、その人が置かれた環境との兼ね合いによって決まります。たとえば、…
言葉の用法によって生まれる意志の概念 著者である井上氏は、自由意志を多元的に捉えることで、「自由と責任はセット…
文化による「論理性」の違いが示される『「論理的思考」の文化的基盤 4つの思考表現スタイル』 NewsPicks…
自己監視の時代に生きる――経済的規範と評価制度の交差点 現代社会は、経済の論理が個人に深く影響を及ぼす構造を持…
著者は、うつ病を発症する以前から一貫して「経済」に対する問題意識を抱いていました。一方で、病気を発症する前は、…
これは次回の記事でも触れる内容ではありますが、現代に生きる私たちは、経済の論理に強く規定されているといえます。…
「強い自分」を演じ続けた代償~うつ病を発症した経緯 前回も触れましたとおり、著者の井上氏がうつ病を発症した原因…
来月拙寺にご出講くださる宗秀融氏のご法話を探していたところ、毎年ご出講くださっている松月博宣先生の海徳寺You…
今回からご紹介する書籍は、ディスカヴァー・トゥエンティワン、ダイヤモンド社を経て、ソーシャル経済メディア「Ne…
大規模かつシステマチック化した研究環境の弊害 前回、前々回の記事をとおして、科学は手段であり、その科学を用いる…
前回の記事で、アインシュタイン博士と本書の著者でありノーベル賞を受賞した益川敏英氏に通底する、科学はただの手段…
ノーベル賞受賞の記念講演で「戦争」に触れた理由 前回まで投稿していた、社会心理学者の小坂井敏晶氏の『増補 民族…
前回までの記事では、人種や民族という集まりは、必然的にそのような集団になるのではなく、人間の主観がかなり入った…
民族という同一性を保つ根拠とは? 民族の同一性を考察するには、集団としての全体がどのように連続性を保つのかとい…
差異が生む同一性: 民族の本質を探る 民族を分類するための様々な要素が今まで考慮されてきました。たとえば、言語…
本書の目的 今回から社会心理学者の小坂井敏晶氏の著書『増補 民族という虚構』(ちくま学芸文庫)の内容を記録して…
ブラック・フェミニズム 先の記事で、フェミニズムの中の主流の考えをいくつかご紹介しましたが、これらは、先進工業…
社会の役割分担について 仕事や役割の性別的分担について、生得的または必然的要素全くないとフェミニズムを支持する…
ジェンダーの不平等をめぐる視座 これまで見てきたように、男性らしさ・女性らしさというジェンダーは、社会的に生み…
ブラック・フェミニズム 先の記事で、フェミニズムの中の主流の考えをいくつかご紹介しましたが、これらは、先進工業…
社会で規定されたジェンダーが強化される学校という場 ジェンダーが学校という場でどのように形成されるか、マーティ…
2024年6月26日(火)、築地本願寺において2024(令和6)年度の東青僧(東京教区青年僧侶協議会)の総会が…
生物学的な男性とジェンダー的男性への注目 初期のジェンダー研究は主に女性とその役割に焦点を当てていました。これ…
生物学的性とジェンダー(社会的に規定された性別的な振る舞い) 一般的に、社会学者は「性」という言葉を、女性と男…
再定義される死 前回の記事までは、福岡伸一さんの著書から、私たちを構成する各器官は全体の部品でなく、各細胞が隣…
マップヘイター的に振る舞う細胞 人間を構成する要素は予めDNAという設計図で決定しており、その設計図どおりに各…
生物学者の福岡伸一先生の書籍の内容は法話の中でもよく耳にいたしますが、大方、物事に実体はなく、全ての現象は相互…
PC関係のコード類が乱雑になってきたので、収納グッズを購入し、PC周辺を整理・整頓いたしました。この写真では見…
1990年代以降、日本社会において「教化」の動きが顕在化しました。特に今世紀に入ってから、その動きは法律の変更…