日本近現代史講義 成功と失敗の歴史に学ぶ 山内昌之、細谷雄一 ***
日本近現代史というと明治維新を始点として語られるが、日本近代の礎は徳川政権の江戸幕府開始から築かれ始めていた。それまでの戦国混沌の時代から、国内戦闘がない全国統治が行われ、土地保有や貨幣鋳造、徴税制度についても日本全国の大名は江戸幕府の指示に従った。世界で見ればかつてのドイツ帝国やハプスブルグ帝国領邦国家としての王国や大公国、今のUAEにも近しいものがある。この時代は260年の安定を誇った。これを近代日本1.0とすると、明治維新後の日本が2.0、太平洋戦争後の日本が3.0と見ることが可能。本書は維新後の近代史を、立憲革命、東アジアと日清戦争、世界から見た日露戦争など、日本史を客観視する姿勢を示し、近視眼的歴史観を抑制しようとする。明治以降の日中関係は明治以降の日本史を中国視点でまとめており参考になる。近代...日本近現代史講義成功と失敗の歴史に学ぶ山内昌之、細谷雄一***
2024/11/30 17:17