先月(2024/04)、僕は西美濃へ小旅行に出かけた。訪問地の1つ、岐阜県・大垣市は「松尾芭蕉」が、有名な旅を終えた地である。326年前のちょうど今時分。元禄2年旧暦3月27日に門人を伴い江戸深川を出発した「芭蕉」は、関東~東北(奥州)~北陸と、和歌の題材になった名所・旧跡「歌枕」を訪ね歩いた。およそ150日間、2,400kmに亘る大旅行の紀行文が『奥の細道』。そこに収められた60余りの歌の幾つかは、発表から長い時を経た今日(こんちに)でも、容易に思い浮かべることができる。『夏草や兵どもが夢のあと』(なつくさやつわものどもがゆめのあと)『閑さや岩にしみ入る蝉の声』(しずかさやいわにしみいるせみのこえ)『五月雨をあつめて早し最上川』(さみだれをあつめたはやしもがみがわ)『無残やな甲の下のきりぎりす』(むざん...俳聖も、同じ人也「松尾芭蕉」①。