巫女神楽―女性芸能の源流へ【宮崎神楽画帖<23>】
「神和<かんなぎ>」米良山系から高鍋、宮崎平野部から日南海岸、霧島山系北麓へかけて分布する女面の舞。「神和」「高幣<タカビ>」「大神<ダイジン>」「嫁女面」「天鈿女命」などの伝承がある。いずれも御幣を肩に担いで舞い出て、呪術的な舞をする。女性芸能の源流部につながる舞と解釈し、私は考察を続けているが、まだ決定的な資料は得られていない。「梁塵秘抄」平安時代の歌謡を集めた梁塵秘抄には巫女神楽も記録されている。すなわち、平安時代には巫女が神楽を舞うという儀礼あるいは芸能が広く分布していたということだ。文面は吾子は十余になりぬらん巫(こうなぎ)してこそ歩くなれ田子の浦に潮踏むといかに海人集うらん正しとて問いみ問わずみなぶるらんいとほしやとある。離れ離れになった娘が、今頃は大人の仲間入りをして、巫女として旅をしてい...巫女神楽―女性芸能の源流へ【宮崎神楽画帖<23>】
2022/12/31 11:18