人間考学 「国おもえば国賊」 今も続くその暗雲 08 3 再
台風一過祖国といわれる我が国の人々に宿るものなのか、公位に就くものの集団的慣性は現在、因りその劣勢を深めている当事者聴取所持資料によるあくまで推考だが・・・・牧野伸顕、近衛文麿、安岡正篤、西園寺公一、尾崎秀実、それぞれの立場にあった人間が、諮らずも、いや偶然にも意を一つにして振り払おうとしたもののなかに、国家を覆った暗雲があった。遠くは聖徳太子が憲法と冠位を制定したころの、蘇我、物部ら世襲豪族による権力の専横によって、今では伝統という言葉に括られているような、遡ればカミゴトに由来する太綱というべき歴史の継続が侵害される危機感に似ている。これは、あまりにも大きな権力を持ってしまった軍官吏の行き着く先にある亡国を、異なった座標で押しとどめ、あるいは敗戦後の国家の在りようを鎮考したものであった。敗戦後というのは...人間考学「国おもえば国賊」今も続くその暗雲083再
2023/04/30 00:56