かの世界この世界:164『瀕死のトール元帥』
かの世界この世界:164『瀕死のトール元帥』語り手:テルドオオオオオオオオオオオオオオオオン!少年巨人族のアドバイスで野営のテントを張り終えたとき、森の中央あたりでとんでもない音がした。「え、なに?」ペグを打つ手が止まって、目を向けた時にはヒルデも少年巨人族も駆け出している。「テル、行くよ!」「うん!」「わたし」「ユーリアと少年は残れ!」ペグもハンマーも放り出し、テルと並んでカテンの森を奥に向かって掛け進む。ヒルデたちの姿は見えなくなっているけど、森の真ん中と思われるあたりから煙が立ち上っているので、それを目当てに奥を目指す。奥に近づくにしたがって、鉄と油と肉の焼ける臭いが濃くなって、すこし息苦しく、目もシカシカしてくる。うわあ…………(;'∀')言葉にならなかった。小学校の校庭ほどに木々がなぎ倒され、その木々...かの世界この世界:164『瀕死のトール元帥』
2020/12/31 13:02