私が「民藝」とはじめて出会ったのは、二十代初め頃に出掛けた松本への一人旅でのことでした。 信州松本と云えば「民藝」と関わりの深い街であることは周知のことと思いますが、当時の私にはそんな基礎知識すらありませんでした。では何故松本を訪れたかと言いますと、それは文学的憧憬の為でありました。ですから旅の第一の目的地は県の森にある旧制松本高等学校記念館であり、第二の目的は安曇野の風光を体験することと碌山美術館でした。そして、此の旅で宿泊したホテルや一休みした喫茶店で松本民芸家具に魅了され、ふと立ち寄ってみた松本民芸館で「民藝」とは何かを知ったのでした。 旅の最後に、記念となる民藝の品をと思い、蔵造りの商…
以前、NHKの或る番組で“最近民藝が再び注目されている云々”と言うようなことを放送しておりました。私は「そうかなあ…?」と俄には信じ難い思いでした。 私自身は、まま民藝好きな方かと思います。以前家に遊びに来た友人が我が家の調度を見て「民藝喫茶~~だね。」と云ったことがあります。松本民藝家具と藍染めの敷物や掛け物、それに厚手の染め付けの器等が揃うと“民藝趣味”と認定されるのかも知れません。 若い頃に「転勤のあるうちは良い家具を買わぬが好い」と聞いたことがあります。成程その通りではありますが、そうなると我が家では夫の定年まで“傷ついても構わないような間に合わせの家具”で生活することになり、大層味気…
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