今年の漢字一文字「金」は、社会的な象徴として分かりやすかったが、政界では、今年に限定した文字ではない。一文字が決まった12月13日、私は、「新」と予想し、見事に外れた。しかし、「安倍一強」を支え続けた「NASA」が、崩壊し、岸田「新」政権が誕生したと考えれば、愉快になる。さて、「NASA」とは、アメリカの航空宇宙局の略称だが、Nを二階、Aを安倍、Sを菅、をA麻生と置き換えれば、今年の終わりに相応しい。「成長と格差」から「成長と分配」路線への転換は、前途多難だ。しかし、「しん」は「信頼」にも「辛抱」にもつながる。信じて、辛抱して、新らしい夜明けを待ちたい。★年の瀬の感慨(後編):社会
年の瀬が近づき、車の往来が多くなり、県外ナンバーを見かけると、不自然だと思うのだが、以前とは異なる感慨を持つようになった。政府が勧める年末始の過ごし方は、今の生活パターンそのものなので、「手指消毒・検温・マスク着用」は、習慣化し、何の抵抗もない。また、「密」は嫌いな性分だし、交友範囲が狭いので、夜の街で飲む機会もない。しかし、夫婦間の会話さえ、単語だけの日も珍しくなく、食事も黙食に近くなった。強制的ではなく、個人の選択肢の範囲内の行動であれ、新型コロナに心が蝕まれたかのようで、やりきれない気分になる。人生の最終章に差し掛かった者の心得は、「孤独に耐える」ことだが、現実に向かい合う難しさをヒシヒシ感じる年の瀬だ。★年の瀬の感慨(前編):私的
今年発行されたお年玉付き年賀はがきは、約18億枚強。ピークだった2003年の4割ほどに減ったという。年賀状文化は、中国や韓国にもあり、日本固有のものではない。新年を祝う点では、キリスト教国でも【MerryChristmasandaHappyNewYear】と書いたカードを送る人が多い。しかし、年賀状とクリスマス・カードの両方を送るのは、遊びの世界のようで、あまり感心しない。私は、年賀状を書かないようになって、10年以上になる。メールやSNSの普及もあるが、自分の感性が鈍くなり、新年の節目を寿ぐ感覚が鈍くなってきたようにも思う。★クリスマス・カードと年賀状
最近、雪国仕様の住宅が普及し、ツララが出来ない家が多くなったが、冷え込みが激しく築40年のわが家の軒先に、今朝、長いツララが出来ていた。彦根・長浜で、歴史的な積雪量を記録したが、金沢より雪が降らない少ない地域で、24日に訪れた時は、晴天だったので、私が、X'masに雪を贈ったような錯覚を覚えた。一方、パースに住む娘は、連日、40度近くの猛暑続きで、マスクをするのが億劫だと伝えて来た。10数年前、娘が、ダニーデンで挙式した日の前日がクリスマスで、先方の自宅に招かれて、新しい家族と一緒にクリスマスを祝った。グリーン・クリスマスも良いもので、ギネス記録を持つ「ボールドウィン・ストリート」の急坂を走って上ったことが懐かしく思い出される。★真逆のクリスマス
日本国内で、最初にオミクロン株の感染者が確認されたのは、11月28日に入国したナミビア国籍の30代の外交官だったが、その後、大阪・東京・京都等で、次々と市中感染が確認され始めた。全国拡大のカギを握る大都市で、オミクロン株の感染者が出たことで、今後の状況が懸念される。ついては、名古屋工大の研究チームが、AIを使って予測したら、「来年2月に、東京都で、新規感染者数が3,000人を超える」との試算が出た。有難くないクリスマス・プレゼントだが、感染力が、今までのウイルスより強力な変異株らしいので、年末年始にかけての人流が、気になる。市中感染は、保菌者が分からないので、マスク着用等の基本動作を徹底する以外に、自己防衛の手立てがなく、深刻な警鐘と心得ておきたい。★クリスマス異変
12月19日(日)の午後、石川県立音楽堂邦楽ホールで開催された「柳家さん喬・喬太郎落語会」で、周囲に遠慮せずに大笑いし、ストレスを発散した。柳家さん喬は、人間国宝となった5代目柳家小さんの門下生で、古典落語の実力者。また、喬太郎は、その一番弟子で、実力と幅広さを兼ね備えた個性的な噺家で、軽妙な口調の「マクラ」が実に面白い。さて、金沢駅ビル内のレストランで昼食をとろうとしたら、どの店にも長蛇の列ができ、名店街は土産物を買う人々でごった返していた。7月の春風亭昇太の独演会当日の込み具合と比べると、確実に賑わいが戻ってきたことを実感した。しかし、賑わいと裏腹に、大阪や東京で、オミクロン株の市中感染が発生したので、金沢が射程圏に入らないかと、またぞろ不安になる。★賑わい復活したが、、
アベノマスクの廃棄は、安倍政権の目玉政策を否定することになるので、遠慮していた岸田首相が、これ以上、放置できないと判断したからだろう。しかし、無駄の垂れ流しを口実にすれば、「脱安倍」路線を推進することにも役立つ。さて、一般的に「トロイカ」とは、3人の実力者による組織運営を指すが、岸田首相、麻生副総裁、茂木幹事長、松野官房長官による「新トロイカ方式」と、変則的になった背景が興味深い。当初、松野官房長官(安倍派)を除外したが、安倍さんの推薦で4人になったと巷間で噂される。キーマンは、自派閥に財務大臣を抱える麻生副総裁で、財政健全化の動きが出てきそうだ。また、首相肝いりの「新しい資本主義実行本部」の会合に、アベノミクス推進派の高市政調会長の姿が無かった。物腰が柔らかく、丁寧な発言で好印象を与える岸田首相だが、着実に、...★岸田カラー(後編):包囲網
大英断と言うべきか、国民を子馬鹿にした決断だと言うべきか、言葉に迷うが、岸田首相は、21日の記者会見で、「アベノマスク」について、2021年度内をめどに廃棄するよう指示したと表明した。総事業費500億円を投じ、2億9000万枚も買い上げたマスクが、サイズが小さかったり、感染予防に不適切な布製であるため、引き取り手がなく、倉庫に眠ったままで、8月間の保管料が6億円を超えた。それでも、岸田首相は、臨時国会中、有効活用に固執した答弁を連発していたが、昨夜、「所期の目的は達成された」と説明した。捨てるのはた易いが、ドラグストアで購入する人もいるのが現実。「捨てる神あれば、拾う神もある」で、首都圏の保健所や公民館・集会所等々の官公署の空きスペースを活用すれば、保管料は不要だ。"(-""-)"★岸田カラー(前編):助走
国会議員の「文書通信交通滞在費」を巡る法改正は、与野党合意に至らなかった。自民党の茂木幹事長は、「各党が主張したことを速やかに実行し、それを国会に持ち寄って、もう一度協議することも考えられる」との見解を示したが、問答無用な考え方だ。指摘されていないが、この他に、「立法事務費」(議員1人当たり月65万円、年間780万円。総額55億円)が、国会閉会中でも、衆参両院の各会派に対して、所属議員の数に応じて支給されている。この際、ドラスチックに、議員報酬を「歳費+文書通信交通滞在費」を合算した金額に変更し、「文書通信交通滞在費」という概念を無くせばよい。現行の歳費を増額しても、政党助成金・文通費・立法事務費・交通パス等、すべて廃止し、議員活動すべてをそれで賄うことにすれば、合理的・効率的だ。この程度の問題で揉めるなら、「...★文書通信費等のあり方(番外編):問答無用
歳費法が出来たのは、昭和22年(1947年)で、その後、改定を繰り返し、1988年に75万円、1993年に現行の100万円になった。2010年、月の途中で当選した国会議員に対し、1ヶ月分の歳費が支払われていたことが問題視され、歳費が日割り支給に改定された時、なぜか、文書通信交通滞在費の日割りが見送られた。さて、先の9条には、「公の書類を発送し及び公の性質を有する通信をなす等のため」とある。今や、文書や通信は、メールやツイッターが主流のSNS時代になり、文書通信の概念が変質した。デジタル化を標榜する政府として、戦後の遺物ともいえる「文書通信交通滞在費」を見直すべきタイミングが到来した。蛇足だが、全議員に「新幹線のグリーン車などJR全線の無料パス」が与えられ、地方選出議員なら、「JR全線無料パスと月3往復分の航空券...★文書通信費等のあり方(後編):デジタル時代
見直しが先送りになった国会議員の「文書通信交通滞在費」は、今に始まった問題ではない。「国会議員の歳費、旅費及び手当等に関する法律」の第1条には、議員の歳費月額は1,294,000円とあるが、同じ法律の第9条第2項に、別に「文書通信交通滞在費として月額百万円を受ける。」と定めている。しかも、同2項では「租税その他の公課を課することができない。」としておきながら、歳費と合算して支払っている。税金の対象外なら、領収書が要らないし、使途公開や報告義務もないとの理屈になる。これが、「第2の給与」と批判される根拠でもある。文書通信交通滞在費は、政治活動の経費であるにもかかわらず、議員自身が、歳費と合算する矛盾を認識しない限り、この問題は解決しない。★文書通信費等のあり方(前編):認識
国土交通省は、2001年の中央省庁再編で発足したが、2012年から現在まで、公明党の指定ポストのようになっている。民主党政権時代があったので、通算で見れば、更に長期にわたる。かつては、自民党の道路族議員が、利権に群がっていたのを、2001年に『自民党をぶっ壊す』と唱えて誕生した小泉首相が、道路公団の民営化を断行した。しかし、経営形態が変わろうと、国交省が所管する業界は幅広く、地方からの陳情は引きも切らない。私の憶測の域を出ないが、公明党が選挙に強いと言われるのは、支持母体の宗教団体だけではなく、就業者400万人を抱える建設業界の存在が大きい。昨年の全国民「1人一律10万円」の給付金や、今回の子供10万円支給、GoToキャンペーンなど、いずれも公明党の提案施策で、その真の狙いは?★聞き上手は決め上手?(番外編):権謀術数
「10万円クーポンか現金か」問題は、政府が、生活支援と経済効果の二兎を追ったために、紛糾したが、結果は、先の衆院選における公明党の公約通りで、「現金10万円」支給が実現する。政府は、審議過程で「現金だと貯金に回り、クーポンだと消費に回る」として、即効性に勝るクーポンに拘ったが、本来の目的にてらせば、おかしな話だ。ついては、新型コロナの影響や、SNSの普及に伴い、子育てが、家庭内の問題に収まりきらない難しい問題になった点では、衆目が一致するはずだ。不公平感を生む一種のバラマキ施策ではなく、家庭と地域や社会資源を結びつける「コミュニティ・ワーク」の強化等、子育てに必要な教育環境の整備費用に充当するのが、政策のあり方だ。所得制限を撤廃する自治体が出てきたが、子育て支援なら当然の判断だと思う。★聞き上手は決め上手?(後編):ビジョン不在
政府は、18歳以下への10万円相当の給付方法を3案とする方針で、決着を図った。自治体の意見に耳を傾けた結果だとして、岸田首相の特技「聞き上手」を評価する向きがあるが、釈然としない。しかし、二転三転した政治責任を問う野党の姿勢は、もっと不可解だ。支給方法を巡る議論が中心になればなる程、特別支給する目的が何だったのかが、ぼやけてしまった。一方、国会議員に毎月100万円支給される文書通信交通滞在費については、与野党協議が進まず、今国会での成立が困難になった。与党側が、「日割り支給と使途公開の義務づけセット」案に難色を示したからで、反対する真意が理解できない。簡単な案件に、国民を巻き込み、貴重な時間を浪費して、議員が身を切る案件を先送りにする戦術だったのではないかと、疑心暗鬼にかられる。★聞き上手は決め上手?(前編):真意
天気予報で、太平洋岸と比べてため息をつくようでは、情けないと思うのだが、雪の季節が老身に堪えるようになった。昨日は、関東地方で初雪が降り、金沢では、青空が顔をのぞかせたので、心浮き立つものを感じた。晴走雨読型のジョガーは、貴重な好天に恵まれたので、1時間ほど、スロージョグで汗をかいた。ウオーキング並みのスピードしか出なくても、外で運動できる喜びは大きかった。まだ余力があったが、翌日以降に疲れを残さないように、約20分間、歩きフィニッシュ。今日は、昨日と打って変わって雨。週末には本格的な雪模様の気配だ。雪が降らない地方のランナーが羨ましく思える季節がまだまだ続く。★たまの晴れ間
私は、今年の漢字一文字を新型コロナを契機に、新しい社会活動が始まったので「新」だと予想したが、「金」だった。「のど元過ぎれば、、」と言うが、東京五輪の中止や延期で大騒ぎしたのに、「金」を選んだのだから、世論とは、移り気だ。日本選手団が「金メダル」ラッシュの活躍をしたからだと聞いても、競技中継を見ていないので、思いつかなかった。さて、国会では、「10万円の給付金」を現金かクーポンでもめているが、石原元議員が内閣参与に任命されて一週間後に辞任したのも、緊急雇用安定助成金計約60万円を受給したことが誘因になった。当選議員が1日で100万円問題もも金にまつわる問題なので、新内閣になり、新たな出発をしたが、行き着くところは「金」で御用納めというところか。そういえば、東京五輪の赤字問題は、どのように解決したのだろうか?"(...★2021年は「金」?
12月12日は、電池工業会が命名した「バッテリーの日」。野球のバッテリーの守備位置を、数字で1,2と表現することからだそうだ。同会では、セ・パ両リーグから最優秀バッテリー1組ずつを選考し表彰するが、今年は、どのバッテリーになるか知らない。さて、昨日は、昨年2月11日に84歳で死去した故野村克也さんをしのぶ会が、神宮球場で行われた。新型コロナウイルス感染拡大の影響で延期されていたもので、くしくも、キャッチャーだった故人をしのぶ良いタイミングだった。出席者の中で、報道陣に囲まれた日ハムのビッグボスは、「びっくりしているでしょ。お前が監督になったんか」と笑ったが、野村さんから贈られたスーツを着込んでいた。ともすると、派手な言動ばかりが注目されるが、野村イズムを引き継ぎ、彼が掲げる「面白い野球」、「面白いチーム」が実現...★今日は何の日
12月1日から「第10回氷見ぶりフェア」が始まったが、水揚げされる本数が少なく、まだ「ひみ寒ぶり宣言」が出ない。昨年は11月21日、一昨年は年は11月20日だったので、関係者は、気をもんでいる。氷見市では、「ふるさと納税」の返礼品の27%以上を占める目玉商品なので、駆け込み需要が高まる年末に向け、気が気ではないようだ。私も、心待ちにしている一人で、10数年前、氷見の温泉宿に泊まり、露天風呂から、富山湾の向こうに雄大な立山連峰を見て、とりこになった。女将から、「あんた、運が良かっただけよ。一年にそうあるもんじゃない」と言われたが、それ以来、毎年1~2回訪れているが、幸運に見放されている。コロナが落ち着いて来たので、年末は、混雑しそうな気配だ。急がず、楽しみは越年にしようと思う。★待たれる「氷見寒ブリ宣言」
「トランヴェール」12月号の「蟹」をテーマにした特集記事は、まだまだあるが、この辺で結びたい。車内誌を持ち帰っても構わないが、私は、その場で記憶できない時は、関心のある部分を書き留めることにしている。家に帰って、読み直しても、車内で読んだ時と同じ情緒感情を味わうことが出来ないからだ。食に関しても同じで、開高健が、毎年、決まった時期に越前の宿に通ったのも、感動が刹那の感情であり、いくつかの条件が重なって、生じるものと承知していたからに相違ない。通販やお取り寄せばやりだが、私は、「旬の物をその地で食べる」ことが最高のご馳走だと思っている。冬の北陸には、一杯数万円の蟹よりも、もっと安くて美味い物が沢山ある。GoToキャンペーンを使わずに、乏しい懐具合と相談しながら、工夫する知恵を大切にしたい。★蟹・ツーリズム(完)
開高健は、大阪出身だが、北陸ゆかりの文士に加えたい一人だ。「裸の王様」で、芥川賞を受賞し、ベトナム戦争の取材など、行動派の作家として活躍したが、無類の「蟹好き」だった。20年以上、越前海岸の某宿に通い続け、「越前ガニ」と題したエッセイで、認知度アップに貢献した。彼の名前を冠した「開高丼」は、「オスガニ3杯とセイコ(メス)ガニ7杯」を山盛りにした贅沢丼だ。富山県に移ると、「ベニズワイガニ」が主流になるが、「鉄砲汁」が、寒い季節に何よりのご馳走だ。最近、富山湾の宝石「白エビ」と「紅ズワイ蟹」のコラボ「紅白丼」が新名物料理に加わった。最後に、石川県では、金沢おでんの「カニ面」。香箱蟹の甲羅の中に、数杯の香箱蟹の脚の身・ミソ・内子等、すべて詰め込み、おでんだしで温める。なお、これを提供するおでん屋は、新幹線開通とともに...★蟹・ツーリズム④:蟹料理ア・ラ・カルト
徳田秋聲や泉鏡花は、犀星ほど、カニに執着しなかったが、二者二様のエピソードが紹介されていた。「食通ではない」と自認していた徳田秋聲も、蟹を題材にした作品を読むと、蟹が好きだったことが窺える。また、金沢の妹から贈られたカニへの礼状に、「新鮮なのと出所がいいらしいので、こちらでは味わうことが出来ぬうまさにて、久しぶりで郷里の蟹を食べたこと悦んでおります。」と書いている。一方、潔癖症で、生もの嫌いだった泉鏡花は、刺身はもちろん、野菜も生では一切食べず、大根おろしや果物も煮て食べたエピソードまで残っている。ところが、蟹だけは別のようで、「蟹を珊瑚に、雪を真珠」にたとえたり、近江町で蟹を見て、「薄暮方の焚火のように目に付いた」と表現した作品もある。金沢が生んだ三文豪は、蟹を通して郷里を回顧していた気がし、今までよりも身近...★蟹・ツーリズム③徳田秋聲と泉鏡花
北陸ゆかりの文士と言えば、金沢三文豪の室生犀星・徳田秋聲・泉鏡花だが、とりわけ、室生犀星の蟹好きは、有名で、人後に落ちなかった。犀星は、ズワイガニよりもメスの「こうばこ蟹」を好み、一般的には、「香箱」や「甲箱」と書くところを、「紅波甲」と独特の呼び方をし、蟹を送ってもらった礼状や句、随筆に「紅波甲」と記している。金沢の実兄が、カニを届けた時の礼状には、「紅波甲や凪ぎしみやこも北の海」の句を添えた。また、親交のあった芥川龍之介にも金沢の蟹を贈っている。芥川は、「室生犀星金沢の蟹を贈る」の詩書を添えて、「秋風や甲羅をあます膳の蟹」の句を残しているが、雌雄が不明だ。「甲羅をあます」のは、図体の大きなズワイガニと解釈すると、犀星が、自身の好みよりも、贈り物に高価な方を選んだのかなと想像が広がり、愉快になる。★蟹・ツーリズム②:室生犀星
11月30日、上越妙高へ向かう車中で、いつものように、JR東日本の「トランヴェール」を手にした。表紙に、特集と題して「文士が求めた、北陸の蟹」とあったので、いつも最初に読む沢木耕太郎の巻頭エッセイを帰路に回すことにした。冒頭、北陸新幹線の開業により、”蟹と温泉”の団体ツアー(「蟹・ツーリズム」)が、東京で高い人気を集めているとあった。関西から山陰方面への「かにカニ日帰りエキスプレス」は、以前からあったが、東日本にも浸透し始めたのは、まさに新幹線効果と言えそうだ。しかし、室生犀星や開高健など、北陸にゆかりの深い文士たちが、北陸の蟹の美味にいち早く気づき、口コミや雑誌への投稿で広めたのだと、分析していた。その文士たちと蟹にまつわるエピソードを辿る取材記事で、今まで知らなかった意外な事実を学んだ。★蟹・ツーリズム①:火付け役
今年5月16日の「第40回びわ湖健康マラソン」が、来年5月15日スライド開催となり、事務局から、優先出場権を与えるとの通知があったことを思い出した。通常、大会が中止になれば、参加料は戻らないところを、翌年開催分に充当して貰える思わぬ贈り物に感謝している。それ以上に、2月の加古川に続き、5月にもレースに出場できることを素直に喜んでいる。ついては、私よりも練習熱心な妻が、そろそろ走るのを止めようかと弱気になっているので、なおさら、一つひとつのレースが貴重になる。弱気の一因は、新型コロナ恐怖症なので、2022年になれば、状況が好転すると期待しているが、新たな変異株が発見されると、予断を許さない。ワクチンの有効性は疑いようが無く、3回目接種に対する抵抗感が無くなった。★2022年マラソン計画(番外編):余力
「第2回リバーサイドマラソン加古川」のエントリーを終えたので、トレーニングを始めようとした矢先に、雪が降り、いよいよ、長い辛い季節が到来した。私は、外で汗をかきたい「晴走雨読型」のため、ジムでマスクをして、トレーニングするのが嫌で、運動不足に拍車がかかる。しかも、我が夫婦の主義は、ブログタイトル通り、「マラソン旅行」で、レースと旅行が揃わないと満足できず、選択範囲がどうしても狭まってしまう。トレーニングもせずに、レースと旅行を欲張るのは如何なものかと、我ながら呆れるが、これが「chosan流」の真骨頂で、唯一の精神安定剤になっている。近年、市民ランナーの増加に伴い、ウルトラマラソンやフルマラソンばやりだが、超高齢社会に相応しい高齢者限定ランニング大会があれば、、、。(^^♪★2022年マラソン計画(後編):限界
温泉に浸かりながら、残り少ないマラソン生活をどう送ろうかと思案していたら、効用あらたかで、アイディアが次々に浮かんだ。来年1月の「ゆめたろうマラソン」(武豊町)が、早々に中止を決定し、一時、開催かと噂された2月の「第18回浜松シティマラソン」も見送りになった。そんな折、「小豆島マラソン」の開催通知(1月23日)が届いたが、5㎞の部が無く、一番短い10㎞の部は、制限時間の関係で断念した。関西地方に目を転じたら、2月20日に兵庫県加古川で開催される「第2回リバーサイドマラソン」がヒットした。「5㎞・制限時間50分」なので、どうにか完走出来そうだと思い、初参加を決めた。ロートル・ランナーでも、未知の領域への道を模索しないと、どんどん老け込むと、気合を入れ直した。★2022年マラソン計画(前編):始動
11月30日から、妙高へ一泊旅行に出かけた。この寒い時期に、寒い所へ行く趣味はないのだが、妻の要望とあっては、頭が上がらない。もっとも、私は、温泉と美味い料理さえあれば、何処でも文句が無いので、温泉に浸かって、来年のランニング計画を検討した。欲を言えば、早朝ジョグが出来る沖縄の温泉に行きたいのだが、当分、飛行機に乗らないと決めたので、ここは我慢するしかない。さて、「夫婦円満の秘訣は?」と問われれば、「耐えることです」と、迷わずに答えるが、耐えることに慣れると、抵抗感が無くなる。不謹慎だが、マスク嫌いが、今ではマスクをしないと、忘れ物をしたような感覚に、、、。(^_-)-☆配偶者をベターハーフと言うが、辞書の「とくに妻を指す」との注釈は、ジェンダー・ギャップとも思えるので、時代遅れだ。配偶者が、満足すれば、自分も...★ベターハーフ
オミクロン株が発見された直後、欧米諸国が、「入国禁止」令を出したが、日本は、「入国・隔離」だった。その後、岸田総理が、「入国禁止」に踏み切ったが、水際対策としては、後追いの印象が拭えない。沈静化している今こそ、コロナ対策を徹底することが大切だと思ったから、私は、菅総理が退任する際、厚労大臣の留任を期待したが、後藤議員に代えた。彼は、岸田選対の事務総長代理として、岸田政権樹立の功労者で、論功行賞人事だった。また、注目していた政策面でも、看板のすり替えで、関心が薄れたので、これからは、「プラチナ世代のマラソン旅行」をメインテーマにして行きたい。孔子の教えに従えば、70歳をとっくに過ぎている。これからは、「心の欲するところに従えども矩をこえず」に徹し、心静かな生活を楽しみたい。★新たな道:われ関せず
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