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玻璃のモザイク https://lulubul.exblog.jp/

スマホやデジカメで撮った写真のイメージで短歌を創っています。写真は自己流です。

地元の短歌会「HANI(埴)」の会員です。短歌誌は一年に6冊発行され、一回に一人4首〜10首発表しています。私は、傘下の「六郷短歌会」で毎月一回山下和夫先生のご指導の下で短歌の勉強をしています。

blue-lulubul
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住所
高崎市
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中区
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2014/11/06

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  • 暴風

    一夜にて砂漠の遺跡を埋めるとう 地球(テラ)の申し子暴(あらくれ)の風

  • 木洩れ日の柄

    木もれ陽を柄にするため選びいる滅紫(けしむらさき)の無地の着物を

  • 春の草原

    さ緑の風に吹かれしわれの身にいつのまに心戻りておりぬ

  • サモトラケのニケ

    羽根あれば腕はいらぬと身をよじり飛び立たんとすサモトラケのニケ

  • 大木の息

    令和七年五月の三十度超えに大木の息のレンズ曇らす

  • 少し未来に…

    通過するホームに立ちいる人よりも少し未来の新幹線に

  • 人形の栞(しおり)

    「…ひとりなるわが身の影を歩まする…」埃(ホコリ)を知らぬ人形の栞

  • 柑橘の香

    柑橘の真白き花を撫でて来る風の香と未知の今日ゆく

  • 椿の若葉

    つやつやの椿若葉の指に触れわが静脈の禊がれている

  • 柿若葉

    柿若葉の雨の天空に漂える 共に世にある緑眩(まぶ)しむ

  • 初夏の風

    几帳面な風が麦の穂をドミノ倒しのように撫でて過ぐ

  • うたた寝の後

    「ここは何処?わたしは誰?」麗らかな春のまひるの仮寝を目覚め

  • わが猫

    わが猫はわれを下部と思うらしニャンニャンニャンニャン命令をする ♪ ♪ ♪ ♪ ♪ ♪ ♪ ♪ ♪ ♪ ♪ ♪ ♪ ♪ ♪ ♪

  • 杜若(かきつばた)

    業平(なりひら)の紫の恋照り翳る杜若の花にト・キ・メ・ク

  • 風の使者

    師の短歌(うた)に「風の蒼氓(そうぼう)」とクレマチスそれよりわれは「風の使者」と呼ぶ

  • 暴(あば)く

    プライバシー尊重の世を易々とプライバシー暴く監視カメラは

  • コップの中を…

    偶然に宇宙に出会いし猫とわれコップの中の深淵覗く

  • 鷺草

    鷺草は茎に繋がれゆれている三十一文字(みそひともじ)の中飛ぶはわれ

  • 青嵐

    わが躰(からだ)を風の道とし青嵐 無名交響曲鳴らしつつゆく

  • 紅薔薇

    宿命の棘を意図せず葉に覆い暗みを帯びる此の世の紅薔薇

  • ガラスの鳥

    飛ぶ夢を共に分かちて傍に置く紫ゆらぐガラスの小鳥

  • 軍配あげる

    世の変化激しき中を少年は胸張り未来へ軍配あげる

  • さみどりの.....

    さみどりをサワサワ鳴らし吹く風に閻魔の影のもの憂(う)くゆらぐ

  • 砂時計

    夫(つま)よりの二十年(ふたとせ)ぶりの誉め言葉 砂時計を横にしておく

  • 瞬間

    缶詰を開ければ閉じ込められていし過去の時間が瞬(しゅん)燃えあがる

  • 眼に映る

    青蛙の眼差し追えば群雲(むらくも)の炎のように動いておりぬ

  • 雑踏を抜け

    雑踏の中の寂しさ抜け出でて猶も寂しき家のドア開け

  • ポンペイの街

    姿なき人々にぶつかりながら今も賑わうポンペイの街

  • 風冷え冷えと

    めざめれば没落の家の水仙の香戸の隙間より風ひえびえと

  • 退路なき道

    退路なき道と知った日そこはかと翼のあった辺りが疼く

  • 風に運ばれて

    季節風に運ばれて来し何かの種身裡(みぬち)に根を張り希望を縛る

  • 予感

    ぶつかれば壊れてしまう予感にて連絡出来ない友がおります。

  • 松明(松明)花

    青空をくすぐるようにもくもくと夕立呼ぶか松明花よ

  • 花の果て

    花の果て早緑の炎(ほ)のゆれる中歩みつつ命吸い取られいる

  • 縫い目を外に

    たち別れ心がヒリヒリ痛む日は縫い目を外に下着を着たり

  • 風景となる

    姿なきもののみ出入りす風景の一部となりて電話ボックス

  • 幾片(いくひら)の

    さくら花遠くへ飛べない幾片(いくひら)の幹の窪みに集まりている

  • 花ふぶき

    花ふぶきの真中(まなか)に立ちて蓁蓁(しんしん)とうすくれないの深処(ふかど)に堕ちる

  • 桜しぐれ

    桜しぐれの音を聴きつつバス停に”虚空行き”のバスを待ちいる

  • 名残の桜

    さくら花咲いてしまえば散るばかり人の世出(い)づる軌跡うす紅(べに)

  • 春の名残り

    花冷えの春の名残にふりそそぐ花の小径を往きつ戻りつ

  • 小鳥は突(つつ)く

    散り敷ける桜花びらに紛れたるゆれる光を小鳥は突く

  • 白昼夢

    夢うつつ薄くれないに分け入りて歩みゆくほど透(す)きてゆきたり

  • ポラリス

    わが短歌(うた)を電車の中にて観てくれる友を想わば子(ね)の星は輝(て)る

  • 落花

    ゆえの無き愁いにうつむきゆくわれに晩春の地は”落花”繚乱

  • 筍ご飯

    ブログ用に少しよそゆきわが朝の春を寿(ことほ)ぐ筍ご飯

  • 落花

    散りてなお地上飾りて匂やかに花の命の息づいている

  • 桜爛漫

    疾風に吹き寄せられし群雲を押し戻しいる桜爛漫

  • 枝垂桜

    むかしむかし掛け忘れたる羽衣か枝垂桜に心染められ

  • 蜘蛛に見張らす

    桜木は枝と枝とに巣を張らせ鼻盗人を蜘蛛に見張らす

  • 桜花のラブリンス(迷宮)

    閉ざされし桜の花のラブリンス(labyrinth)父母(ちち、はは)忘れ此の世をわすれ

  • 翅持つもののみ

    逆光に桜は芯より照らされて翅(はね)持つもののみ往き来しており

  • 姫に会う

    「すぐ戻る」エアコン・電灯つけたまま「木花之開耶姫(このはなさくやひめ)に会ってしまいぬ

  • 春光を抱く

    春光のまぶしきを抱き八重桜無明世界をするりと出(い)でる

  • 華やぎの…

    華やぎのさくらさくらの厳(おごそ)かな陰に積もれる時を哀(かな)しむ

  • 迷い入る

    うすべにの花の世界に迷い入り平衡感覚ふとも失う

  • 階(きだ)のぼる

    うす紅にふれるがごとく階(きだ)のぼるほほ笑みのみとなりゆく宇宙

  • 何処へ

    ここ曲がれば何処へゆくや動けずにわれに飲み時は過ぎる気のして

  • 博多人形

    すずしげな眼(まなこ)を向けている辺り寂しさ募(つの)る歳月(さいげつ)ならん

  • 残り五分

    幸せの残り五分に鳩時計の扉にテープし振子を止める

  • ムスカリ

    ムスカリは妖精たちのLED地の青吸い上げ心とシンクロ

  • 木蓮

    河底に海の魚の住む土手に 白亜紀を辿る木蓮の花

  • 夜の春雨

    日常に倦(う)みて乾反(ひぞ)りしわが心を音なく潤す夜の春雨

  • 甘藍(かんらん)

    甘藍(かんらん)のすきま隙間の抱えいる 過ぎし時間をずしりと持ちぬ

  • 急いで笑う

    われだけが浮いてる感じの輪の中に皆が笑えば急いで笑う

  • さくらの蕾

    疾風にゆれいる小枝に近づけば薄紅の蕾のふくらみており

  • 波紋

    ドローンより見れば波紋は美(は)しきかな心の沼に礫(つぶて)を投げる

  • 椿

    自(みずか)らの散華(さんげ)の炎に揺らめきて 椿一樹(いちじゅ)の冷え冷えと立つ

  • 澄みゆく

    告げざれば心澄みゆく早春の光をサクサク音立て歩む

  • 上を向く

    上を向く祈りもあらん蓮の上(え)に異国の神が慈雨を受けいる

  • 異国の神

    何処より朧月夜を魔空駆け異国の神が国一つ産む

  • 春雨

    春の雨ときどきワイパー作動させ 山を霞ませ降るとも見えず

  • 8年目のシクラメン

    シクラメン去年(こぞ)の猛暑に枯れたはず 不死鳥のように八年目を咲く

  • 故、平泉一穂(彫刻家)(従兄)

    美を見つめ矢を引き絞る象(かたち)にて 雪国に君は彫像となる

  • ”シラノ”の愛

    人の世の愛の深さを思うとき”シラノ”の星が妖しく瞬く

  • 天(あま)駆ける

    ノアの船に乗りそこなったわれは見る葡萄を積んで天(あま)駆ける舟

  • ガラスの鶴

    虹の輪をくぐりて来しや二羽の鶴 ガラスと化して我が許に居る

  • 白梅

    雪空を押しのけて咲く白梅の秘めたる意志の柔き花びら

  • 雛のお薄

    うらうらと雛(ひいな)の茶碗にお薄(うす)点(た)てこの早春の時を味わう

  • 竹輪の穴

    断ち切った竹輪の穴よりほそぼそとわが生活の音が流れる

  • 花衣

    ”待つ”というこの世に遠き 新調の花衣(はなごろも)着て

  • 叡智を食す

    春浅き緑・白・ピンクの菱餅の遠い祖先の叡智を食す

  • 枯れる兆し

  • 内裏雛

    花誘う早春の風に貝殻の中の雛(ひいな)は身じろぎをする

  • 竪琴の音色

    外(と)つ国の乙女の奏でる竪琴の音色に うらうら国境おぼろ

  • チェロの音色

    過ぎし日の上皇后を癒したとうチェロの音色の令和を包む

  • 言の葉

    春の夜の耳を酔わせる言の葉に気付かれぬように手鏡隠す

  • 白紙の森

    闇深き白紙の森を机(き)に置いたチルチル・ミチルの後を付け行く

  • 佇む

    逃げること追うことをやめ今われは 虚空に独り佇みている

  • 幻の家

    霏霏として降り続く雪に埋もれゆく 限界集落に幻の家

  • 春の雪

    春の雪白き炎をあげて燃え 美と災害を共にもたらす

  • 朝日影

    薄氷(うすらい)に閉じ込められし朝日影 真昼の陽ざしと合流している

  • 文旦の実

    風の来て文旦の実の大小を支える小枝はそれぞれにしなる

  • わが身抜けゆく

    宇宙より何の連絡かニュートリノ 今この時もわが身抜けゆく

  • 再び凍る

    夜もすがら虎落笛(もがりぶえ)鳴る春隣(はるどなり) 月の光の再び凍る

  • 香に満たす

    陽が差せば蝋梅の蝋溶けてゆき冬の終りを香に満たす

  • 三千院侘助

    侘助の一輪の重さと思う日は少し離れて木の姿見る

  • 雪柳

    川沿いの雪柳の枝先の書きいる草書は風の代筆

  • 暮らした証

    西側のブック塀に生えし苔はわが暮らし来た時間の証(あかし)

  • 枯れるを拒む

    枯れること拒みているや正月飾りのカーネイションは二月半ばも

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