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  • 栄泉堂のバター最中@宮城県銘菓

    仙台銘菓、小豆餡にバターを加えた最中といえば、メゾンシーラカンスの「シーラカンスモナカ」。1回だけ頑張って行列に並んで購入したことがあるが、なかなか2回目の機会がない。そう思っていたら、栄泉堂(伊具郡丸森町)の「バター最中」なら、茅場町にある宮城県のアンテナショップ「宮城ふるさとプラザ」に月曜、水曜、土曜の週3回入荷していることを、最近知った。栄泉堂は、メゾンシーラカンスのパティスリー、カズノリイケダさんの実家なのである。今日は散歩のついでに買ってきてみた。これは美味しい。シーラカンスモナカより塩味がひかえめ、という評判を聞いていたが、しばらく持ち歩いて、バターが溶けかかっていたせいか、しっかり塩味が感じられて、私の好みだった。リピート確定!栄泉堂のほかのお菓子も食べてみたいが、仙台から遠いんだなあ。栄泉堂のバター最中@宮城県銘菓

  • 2025年4-5月展覧会拾遺(2)

    ■山種美術館特別展『桜さくらSAKURA2025-美術館でお花見!-』(2025年3月8日~5月11日)毎年楽しんでいる「桜」展。今年は会期ギリギリの5月の連休中に訪ねた。冒頭には松岡映丘の『春光春衣』。川合玉堂、小野竹喬、山本丘人など、比較的写実的な春の風景画が続き、それから名所の桜や詩歌・物語の桜が登場する。今年も土牛の『醍醐』『吉野』を見ることができてうれしい。誰の作品の解説だったか、『枕草子』は「絵に描き劣りするもの」に「桜」を挙げていることが紹介されていた。ふうむ、分からないでもない。■太田記念美術館没後80年『小原古邨-鳥たちの楽園』(2025年4月3日~5月25日)鳥や花、獣たちを、江戸時代から受け継がれた伝統的な浮世絵版画の技法によって描いた小原古邨(1877-1945)は、明治末から昭和...2025年4-5月展覧会拾遺(2)

  • 2025年4-5月展覧会拾遺(1)

    ■東京藝術大学大学美術館相国寺承天閣美術館開館40周年記念『相国寺展-金閣・銀閣鳳凰がみつめた美の歴史』(2025年3月29日~5月25日)確か4月29日に訪問したのだが、めちゃくちゃ混んでいた。私は年に数回京都に行くと、ほぼ必ず承天閣美術館に寄っているので、旧知の作品が多かったのだが、ふつうの東京人には珍しいのかもしれない。鹿苑寺大書院の障壁画は『葡萄小禽図』『松鶴図』『双鶴図』9面が出ており、人の動線に従って大書院の全貌を見せる大画面の動画がとても興味深かった。若冲は『竹虎図』『厖児戯帚図』なども。応挙は『七難七福図巻』(そんなに酷くない場面)『大瀑布』など。伝・宗達『蔦の細道図屏風』は久しぶりに見た。あとは『永楽帝勅書』があったり、『異国通船朱印状』(西笑承兌筆)があったり、外交現場における相国寺僧...2025年4-5月展覧会拾遺(1)

  • 家族と幸せのかたち/中華ドラマ『小巷人家』

    〇『小巷人家』全40集(正午陽光、湖南衛視、2024年)新作ドラマをいくつか挫折した後、半年前の公開である本作を探し当てて完走した。やっぱり正午陽光作品の安定感は抜群である。舞台は蘇州、1970年代末。紡績工場の女工の黄玲は、成績優秀と認められて住宅を給付され、夫である高校教師の荘超英、幼い息子の図南、娘の篠婷とともに新居に引っ越す。新居と言っても、庭と台所は隣家と共有、トイレはさらに周辺の住民と共有する、伝統的な「小巷」の住まいである。隣家の住人となったのは、工場の同僚の宋莹。夫の林武峰は、この界隈にはめずらしい大卒で、圧縮機工場の技師をしていた。息子の棟哲は父親に似ず、勉強嫌いのやんちゃ坊主。この2つの家族を軸に、90年代末まで、20年間にわたる中国庶民の暮らしぶりを描いていく。80年代はじめ、庶民の...家族と幸せのかたち/中華ドラマ『小巷人家』

  • 大河ドラマともに楽しむ/蔦屋重三郎(東博)

    〇東京国立博物館特別展『蔦屋重三郎コンテンツビジネスの風雲児』(2025年4月22日~6月15日)2025年の大河ドラマ『べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~』(NHK)との連携展。江戸時代の傑出した出版業者である蔦重こと蔦屋重三郎(1750-1797)の活動をつぶさにみつめながら、天明、寛政(1781-1801)期を中心に江戸の多彩な文化を紹介する。私はこの大河ドラマ連携展が好きで、ドラマ自体が気に入らないときでも、展覧会だけは見に行ってしまう。今年はドラマそのものが面白いので、展覧会もたっぷり楽しめた。会場へは、ドラマの撮影で使われた吉原の大門を潜って入る。すると(夜の吉原のように)薄暗い第1展示室の中央には、毎年、開花時期にあわせて人工的にしつらえられたという桜の植え込み。2024年の藝大『大吉原展』の会場の...大河ドラマともに楽しむ/蔦屋重三郎(東博)

  • 三屏風揃い踏み/国宝・燕子花図と藤花図、夏秋渓流図(根津美術館)

    〇根津美術館財団創立85周年記念特別展『国宝・燕子花図と藤花図、夏秋渓流図:光琳・応挙・其一をめぐる3章』(2025年4月12日~5月11日)毎年、この時期に公開される光琳の国宝『燕子花図屏風』に加えて、今年は応挙『藤花図屏風』、其一『夏秋渓流図屏風』が贅沢に揃い踏みなのは、タイトルに控えめに添えられた「財団創立85周年記念」の祝意も含んでいるのだろうか。見どころの3屏風だけでなく、取り合わせの作品も魅力的な内容だった。はじめに「藤花屏風の章」では、同時代の画家の作品と比較することで、応挙の「写生」の革新性を称揚する。しかし比較対象にされていた呉春の『南天双鳩図』も私は気に入った。南天の枝には白い花が咲いている。応挙の『藤花図屏風』は、細かく色を塗り重ねた藤の花房と、太い筆で一筆書きしたような枝の対比が見...三屏風揃い踏み/国宝・燕子花図と藤花図、夏秋渓流図(根津美術館)

  • 次代を育てる/国立大学教授のお仕事(木村幹)

    〇木村幹『国立大学教授のお仕事:とある部局長のホンネ』(ちくま新書)筑摩書房2025.4韓国政治を専門とする木村幹先生の著作は『韓国現代史』『全斗煥』など、何冊か読んでいるが、今度は「大学教授という仕事」について書いたというので、へえ~(物好きな)と驚きながら読んでみた。著者は、1993年に愛媛大学に助手として採用され、1994年に講師に昇任、1997年に神戸大学大学院国際協力研究科に助教授として赴任し、教授に昇任、2023年から研究科長をつとめている。本書は「国立大学教授のお仕事」と題してはいるが、著者の個人的な経験に基づくものであり、大学の規模や所在地域、研究分野や世代によって、その経験は、かなり違ったものになるだろう。そして、大学教授は互いの仕事について実はよく知らない、という著者の言葉にもうなずけ...次代を育てる/国立大学教授のお仕事(木村幹)

  • バチカンのミステリー/映画・教皇選挙

    〇エドワード・ベルガー監督『教皇選挙』(TOHOシネマズ日本橋)ゴールデンウィークなので、話題の映画を見てきた。非アジア系の映画を見るのはむちゃくちゃ久しぶりだったが、評判に違わず、面白かった。ある日、カトリック教会の最高指導者であるローマ教皇が心臓発作で急死してしまう。首席枢機卿のトマス・ローレンスは、悲嘆にくれる暇もなく、次の教皇を決める教皇選挙(コンクラーベ)を執行することになった。選挙の参加資格を持つ枢機卿たちが、世界中からバチカンに集結する。選挙の秘密を守るため、彼らは外界から完全に隔離される。そこに1名の名簿に記載のない枢機卿が現れる。アフガニスタン・カブール教区所属のベニテスはメキシコ出身、多くの紛争地域で活動してきた人物で、前教皇が密かに枢機卿に任命していた。ローレンスは任命状を確認し、ベ...バチカンのミステリー/映画・教皇選挙

  • 国境を超える銅銭/歴史のなかの貨幣(黒田明伸)

    〇黒田明伸『歴史のなかの貨幣:銅銭がつないだ東アジア』(岩波新書)岩波書店2025.3経済史というのは、私にはやや苦手な分野なのだが、現代人の常識をくつがえす話がたくさんあって、たいへん面白かった。人類の歴史を振り返ると、政府が通貨供給を独占するようになったのも、通貨がつねに額面通りに使われるようになったのも、つい最近の話なのである。7世紀に唐が発行した開元通宝は、その後の中華王朝の銅銭のモデルになった。しかし鋳造や輸送に費用がかかり、滞留(畜銭)を抑止できなかったため、供給不足を解消することができなかった。中国古代は酸化銅鉱石が用いられていたが、北宋時代の11世紀、硫化銅の精錬が可能になり、銅産が急増する。12世紀には再び銅産が減少し、南宋政府は紙幣の発行に頼ろうとした。次代の元も同様である。その結果、...国境を超える銅銭/歴史のなかの貨幣(黒田明伸)

  • 2025深川伊勢屋の柏餅

    今日は1日、コタツを仕舞って、冬物のカーテンや毛布の洗濯、部屋の掃除に明け暮れた。これは門前仲町の深川伊勢屋で買ってきた柏餅。こしあんとみそあん。餡も餅も、かなりボリュームがあるのだが、肉体労働の後だったので、一気に2つ食べてしまった。ちょうど今日、伊勢屋本店ビルが建て替えになるという情報をネットで見た。着工は今年12月、取り壊しは2026年2月からで、新ビル竣工は2029年予定とのこと。次の正月の伸し餅は伊勢屋さんで買えるだろうか?!そして、夏のお楽しみのかき氷、今年は味わって食べておかないと…。2025深川伊勢屋の柏餅

  • 2025年4月関西旅行:大和文華館、大阪市立美術館など

    ■大和文華館特別展・没後50年『矢代幸雄と大和文華館-芸術を愛する喜び-』(2025年4月12日~5月25日)観劇と展覧会めぐりを目的にした2泊3日の関西旅行。初日は同館を訪ねた。本展は、初代館長・矢代幸雄(1890-1975)の没後50年を記念し、矢代が蒐集した初期のコレクションと関連する諸作品を展示し、その足跡をたどる。冒頭には伝・趙令穣筆『秋塘図』(北宋時代)。やさしい雰囲気の小品で、モノクロだと思ったら、夕靄(?)にかすかな赤みが差している。隣りの『饕餮文方盉』は、どこかで見たことがあると思ったら、根津美術館の所蔵だった。『源氏物語浮舟帖』(鎌倉時代)は、三人の女性が描かれ、うち一人の前に硯が置かれている。硯の蓋に点々とにじむ水玉模様は、匂宮の文を見て落涙する浮舟を描いているのではないかという解説...2025年4月関西旅行:大和文華館、大阪市立美術館など

  • 超未来への祈り/超国宝(奈良国立博物館)

    〇奈良国立博物館開館130年記念特別展『超国宝-祈りのかがやき-』(2025年4月19日~6月15日)2泊3日の関西旅行で展覧会もいくつか回ってきたのだが、本展のクオリティと満足度はずば抜けていた。奈良国立博物館は明治28年(1895)4月29日に開館し、2025年に130周年を迎える。これを記念し、同館は「これまでで最大規模となる国宝展」を開催し、国宝約110件、重要文化財約20件を含む約140件の仏教・神道美術を展示する。「超国宝」というタイトルには、私たちの歴史・文化を代表する国民の宝という意味の「国宝」を超えて、先人たちから伝えられた祈りやこの国の文化を継承する人々の心もまた、かけがえのない宝であるという思いが込められているという。この説明には納得しつつも、今回「国宝」という名前をどこからか(上の...超未来への祈り/超国宝(奈良国立博物館)

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