小説の1
蒲団から出ると鼻の先がツンと冷える。 冬眠時期をまちがえた熊のようにゆっくりと這い出る。それとは正反対に部屋の向こうの方が何やら騒がしい。古ぼけたシャッター商店街でところかまわず、売りたたいたような服をきて、母がおせちの準備をしている。 「今日はお正月やし、妹夫婦もくるんやからはよ着替え。」 そうやってやっとこさでてくた熊をけむたそうに母は言った。 テレビをつけると、若手の漫才師が満面の笑顔で…
2016/01/04 00:18
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