周史卿
◎七日間のロング・トリップ周史卿は、浦城の人。宋の淳祐年間に一人の異人に会って養生の秘訣を授けられ、それから油果山に上って、略20年ばかり修煉し仙丹がようやくできあがろうとした時、ある晩風雨雷鳴が激しく起こって、丹精を入れて煉り上げた仙丹はその夜何者かに盗まれてしまった。そこで周史卿は、これから神魂を飛ばして、あまねく世界の中を捜し求めるから、自分の遺骸はしばらくの間大切に保護をしておいてくれ、七日目にはきっと帰って来るから、と妻に告げた。そのまま身を横にすると、たちまち息が絶えてしまった。しかるに、六日目になるとここに一人の僧侶が訪ねて来て彼の妻に向かい、「一体道士というものは、ただ精神のみを重んじて形骸は、糞土の程にも思っていない、いやむしろ却って自分の心を煩わす邪魔者くらいに思っている。だから遺骸などは一...周史卿
2020/07/31 03:25