野宿して親鸞に思いをはせる
◎祖師もかように石枕1207年、エリート階層出身の親鸞は、念仏禁止令に触れたとして、同信4名の死罪と同時に越後に流罪となった。師法然は土佐に流罪。5年後に赦免はされたものの、1216年頃から常陸の下妻や笠間などで布教する。その際に頼る者もなく、野宿も何度かはしたであろう。禅のうしかひ草にも野宿シーンは出てくる。小林一茶は、常陸の板橋山の麓で野宿することになった。秋の夜や祖師もかように石枕枯れ残る草葉に露や霜がかなり降りている上に、夜寒の風も渡っている。そこで石枕とは、風情があるなどと洒落込んでいる場合ではないが、歌詠む人には、そうした一厘の余裕があるものだ。故人はそこまでして旅をしたかったのだろうかとも思う。野宿して親鸞に思いをはせる
2019/06/30 06:47