黙真人訓 月道。
月は、満ちれば欠けるし、欠ければ、また、満ちて丸くなる。天の心は、唯自然であって、人為で造作することは無い。自然なるものは、道慈であり、道慈に連なる存在は、安心と安全が附与されるのである。月が円くなったり、欠けたりすることは、人々のよく、目にする所であって、別に不思議とは、思わないのである。天の心は、無為自然にして運化し、無心にしてめぐっているのである。これは、唯、人が天の心を持っているので、このように言ったのである。そこで、人意が一度、起きるのは即ち、一念より、起こってくるのである。例えば、月が円くなったら、自分に有利であろうか。欠けたら自分に不利であろうかをどうしても考える。月が円くなった方が有利であれば、必ず、その利益を手に入れてようとして、妄念を起こす事になる。また、月が欠けた方が自分に有利であれ...黙真人訓月道。
2023/08/22 20:12