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いつか迎えに来てくれる日まで http://blog.livedoor.jp/youchan1201/

たった一人の家族、最愛の妻を癌で喪った。独り遺された男やもめが、暗闇の中でもがき続ける日々の日記。

プーちゃん
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2010/07/09

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  • かみさんとスイカ

    ここ最近、猛暑日が続いている。今年の夏がピークを迎えたのだろうか。それとも8月にかけて、さらに暑くなるのだろうか。夏と言えば「スイカ」だ。かみさんはスイカが大好きだった。子どもの頃から好きだったそうだ。かみさんは、スイカを丸ごと買ってきて、よく冷やし、日

  • 異世界としての“こちら側”

    現在7月29日の午前7時24分。いつものとおり、通勤途中にブログの記事を書いている。俺は会社に向かっている。街中を歩きながら、周囲を見回している。街の中も、公共交通機関の中も、閑散としている。人が少ないのだ。俺の視界の及ぶ範囲は、人影が“まばら”なのだ。学生さ

  • かみさんは俺の「中」にいる。

    何度かブログに書いたとおり、俺は両親から虐待されて育ってきた。おかげで俺は、人間が大嫌いになってしまった。人間に対する不信感は、「自己否定」と「過緊張」の原因になった。そのせいで、俺には「できないこと」がいっぱいあった。子供の頃から生きることが苦しかった

  • 二人が一緒なら…

    二人が一緒なら、怖いものは何にもない。二人が一緒なら、俺たち夫婦は何でもできる。二人が一緒なら、全知全能だ。かみさんと俺は、お互いに支え合って生きてきた。恐れるものなど何もなかったんだ。かみさんに欠けている部分は、俺が補ってあげればよかった。俺にできない

  • 山を越えたあと

    現在7月26日の午前7時40分。いつものとおり、通勤途中にブログの記事を書いている。今年4月以降、本当に忙しかった。仕事の量が多すぎて、息をつく暇もなかった。昨年度の実績報告を作ったり、今年度の年間計画を作ったり、部下全員の人事関係の資料を作ったり…何がワーク

  • 死別後の時間の流れ

    かみさんが亡くなってから。それなりに時間が経過した。それでも俺は哀しくて、寂しくて、やるせない。そんな俺を温かく見守ってくれる人々がいる。とりわけ夫婦仲の良い人々は、人間の一生で最も辛いことがあったのだから、哀しくて当然ですよ…と言ってくれる。一方で、い

  • 心の拠りどころ

    一日に数回、俺はかみさんに線香をあげている。朝目覚めた直後。朝のお供えをするとき。スーツに着替えて出勤する直前。会社から帰宅したあと。夜のお供えをするとき。そして就寝する直前。俺は仏壇の前に座り、線香を焚いている。かみさんが元気だった頃。俺がかみさんに線

  • かみさんの夏

    かみさんが元気だった頃。俺たち夫婦は、夏が大好きだった。夏といえば「海」、「花火」、「蝉の声」、「かき氷」、「スイカ」、「そうめん」、「旅行」、「避暑地」、そして「夏休み」。さまざまな言葉とイメージが頭に浮かぶ。かみさんと俺は、それらの全てが大好きだった

  • 禁酒。そして孤独

    先日の記事に書いたとおり、ここ最近、俺は禁酒をしている。自分の健康を心配しているからではない。長生きしたくなったわけでもない。なんとなく飲みたくならないのだ。おかげで、いつも俺を苦しめていた倦怠感が消えた。食欲も旺盛で、以前のように無理やり食い物を口に運

  • カナシミに慣れるということ

    かみさんが亡くなった。俺にとって、世界でいちばん大好きで、いちばん大事な人が死んじゃった。亡くなってからの数年間。あまりの激しい悲しみに翻弄され続けていた。人前では歯を食いしばり、涙が溢れてくるのを必死で堪えていた。誰も見ていないところでは、声を張り上げ

  • 幸せな人々の中に潜む傲慢さ

    幸せになりたい…なんて思っていない。一日をなんとかやり過ごし、余生を食い潰し、少しでも早く「終わり」が来ればいい…と思っている。俺には幸せを求める余裕なんか無い。幸せを求めるためには、ある種の「余裕」が必要なのだ。かみさんが死んじゃった。かみさんに会

  • 俺の娘

    かみさんは、俺の妻だった。かみさんは、俺のいちばんの親友だった。かみさんは、俺の母であり、姉だった。かみさんは、俺の娘であり、妹だった。そうだ。かみさんは、俺のすべてだったのだ。かみさんが死んだ。俺は「すべて」を失った。妻がいなくなり、いちばんの親友もい

  • 遺族に向けられる根性論

    頑張れば、どうにかなる…というものではない。どんなに沢山の障害があろうとも、どんなに大きな山があろうとも、頑張れば乗り越えられる…というものではない。だが、この世界には「根性論」だけで全てが解決すると思っている者がいる。数年前のこと。俺は会社でのプレゼン

  • いつも見る夢

    かみさんが亡くなってから。俺は何度も同じような夢を見ている。全く同じ夢というわけではないのだが、似たようなストーリーの夢を頻繁に見ている。その夢を見て目覚めた朝は、いつだって切なくて、やるせない。心の底から求めているにも関わらず、その希望は絶対にかなわな

  • かみさんが俺を見つめてる。

    7月の3連休。俺は久しぶりに断酒した。自分の健康を気遣ったわけではない。断酒の理由を聞かれても、答えは見つからない。あえて言えば、酒を飲みたくならなかったのだ。いつもとは違い、身体が軽かった。何もやる気がない…という気分にもならなかった。3連休の1日目。

  • 傍観者たちの末路

    かみさんを亡くして最初の数年。俺に寄り添ってくれる人たちがいた。俺の言葉に耳を傾けてくれる人たちもいた。これ以上、俺を傷つけないように気を配り、選びに選んだ言葉を掛けてくれる人たちもいた。だが、そんな優しい人々ばかりに囲まれていたわけではない。世界はあま

  • 俺は世界とズレている。

    かみさんが元気だった頃。俺と世界との間は、とても滑らかだった。俺は世界を受け入れていた。世界も俺を受け入れてくれた。まるで真綿でくるまれているかのように、世界は俺にとって、居心地の良い場所だったはずなんだ。それなのに…かみさんが死んじゃった。そのとき以来

  • 全速力で駆け抜ける。

    かみさんが元気だった頃。毎週土曜日には夫婦二人で散歩に行った。健康のためというのではない。体力づくりのためというのでもない。かみさんと俺は、他愛のない会話を交わしつつ、周囲の風景を眺めながら、気ままな散歩をしていたのだ。あの頃、俺たち夫婦は「ゆっくり、の

  • 崩壊を止めるモノ

    かみさんが元気だった頃。俺は基本的に楽観的な人間だった。辛いことは沢山あった。苦しいことも沢山あった。悔しいことも沢山あった。だが、いつだって「どうにかなるさ」と希望を失うことはなかった。事実、いつだって「どうにかなっていた」のだ。俺が「どうにかなるさ」

  • かみさんが棲んでいる証

    朝、目が覚める。まだ目を開けてはいないが、意識はハッキリしつつある。そんな瞬間、眠っている間に忘れていたことが、意識の中に上ってくる。あ、そうだっけ。容ちゃんは死んじゃったんだっけ…もう俺の家族はいないんだ。俺は“ひとりぼっち”になっちゃったんだ。思い出

  • ”ひとりぼっち”は俺だけだ。

    7月2日以降、毎晩ほとんど眠れない。もともと睡眠障害はあるのだが、それが悪化しているらしい。睡眠導入剤を飲んでから布団に入る。だが、まったく寝付ける気配がない。日付が変わった頃にはウトウトするのだが、30分程度で目が覚めてしまう。しばらくすると、眠りに落ちる

  • 決して陰惨なものではない。

    伴侶を亡くしてしまえば、誰だって悲しかろう。伴侶のいない余生を過ごしていかざるを得ないとすれば、誰だって哀しかろう。体力が尽きていようと、意識が朦朧としていようと、死別直後の数年間、遺族たちは悲しくて慟哭する。自分の意思とは無関係に、悲しみが内側から噴き

  • 死ぬまでのプロセス

    身体がダルい。歩くことはもちろん、立ち上がることさえシンドイことも少なくない。全身が痛む。あちこちの骨と筋肉とが悲鳴をあげている。俺の身体が徐々に崩れていく。それは「あの日」から、ある程度は予想していたことだ。死ぬこと自体は怖くない。かみさんの生前は怖か

  • こんなはずじゃなかった。

    かみさんが亡くなって多少の時間が過ぎた頃。俺の中に希死念慮が生まれた。そこには、いくつもの理由があった。強烈な悲嘆に耐えられなかったからだ。心身を引き裂かれたような、激しい痛みが苦しかったからだ。持っていたモノすべてを失って、自分の人生に絶望したからだ。

  • ずっと苦しい人よりマシかもしれない。

    週末はずっと布団の中にいた。身体が半端じゃなくダルかったからだ。さらには鬱がひどかったからだ。死にたいと強烈に思った。眠っている間に心臓が止まってしまえばいいと思った。かみさんが亡くなってから。俺はずっと“ひとりぼっち”で生きてきた。だから分かるんだ。か

  • 苦しくて仕方がないから死にたくなるんだ。

    明日は今日より良い日だろう。もし明日がダメだとしても、1週間後あるいは1か月には良い日がやって来るだろう。1か月後がダメだとしても、1年後には、事態は好転しているはずだ。かみさんと出会って以来。俺はそんなふうに思って生きてきた。かみさんの生前。俺は意外と

  • 自分が世界でいちばん不幸であるかのように…

    今朝も早く目が覚めてしまった。時計を見ると、まだ午前4時過ぎだった。せめて5時半くらいまで眠っていたい。だが、最近は暗いうちに目が覚めてしまう。仕方がないので布団の中にいるのだが、心の底から沸き上がる「不快感」に耐えられない。俺は「死にたい… 死にたい…」と

  • 最愛の人の単独性

    生きてはいても楽しいことがあるわけじゃない。苦しみに耐えても報われるわけじゃない。死んじゃったっていいのだが、自ら命を絶つ度胸もない。仕方がないから生きている。それはとても虚しくて苦痛な日々だ。面白くもないクソみたいな日々だ。そんな俺に対し、せめて子ども

  • 俺はかみさんの隣にいる。

    かみさんが癌研有明病院に入院していた時期のこと。最初で最後の抗癌剤治療が行われた日のことだった。かみさんは病室のベッドで眠っていた。俺はベッドの横に置かれた椅子に座り、かみさんの寝顔を見つめていた。かみさんが目を覚ました。そして、かみさんが言った。プーち

  • この世界は生き地獄

    毎週の土曜日と日曜日。俺は自宅の中で“ひとりぼっち”だ。会話をする相手はいない。触れあうことのできる相手もいない。まるで世界には、俺しかいないみたいだ。とても寂しい。とても不安だ。溶けて崩れてしまいそうだ。俺は自分を保つため、ウィスキーに手を伸ばす。ちび

  • 早いか遅いかだけの違いだと?

    ある方から頂いたコメントを読んで、思い出したことがある。ごく最近のことだ。俺がテレビを見ていたら、出演者が言っていた。夫婦はいずれ死別するんだから。早いか遅いかだけの違いだよ。俺は愕然とした。言っていることに間違いはない。だが、それが夫や妻を亡くした人に

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