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いつか迎えに来てくれる日まで http://blog.livedoor.jp/youchan1201/

たった一人の家族、最愛の妻を癌で喪った。独り遺された男やもめが、暗闇の中でもがき続ける日々の日記。

プーちゃん
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2010/07/09

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  • アウト・オブ・コントロール

    俺がかみさんと出会ってから、かみさんが癌だと診断される日までの約20年間のことだ。俺たち夫婦は無敵だった。かみさんと俺とは全知全能だった。二人にとって、この世はコントロール可能な世界だった。何もかもが思いどおり、願いどおりに動いていった。もちろんツラいこ

  • 安心しきった笑顔を想いつつ…

    かみさんが悲しいとき。かみさんが辛いとき。かみさんが怖がっているとき。かみさんが苦しいとき。いつだって俺は、かみさんの隣にいた。かみさんは闘病中、俺に言ってくれた。一緒にいてくれて、ありがとう…かみさんの隣にいるために、俺はさまざまなモノを犠牲にせざるを

  • 泣きべそ

    現在7月28日の午前7時39分。いつもより遅い時間だが、通勤途中でブログの記事を書いている。今朝は5時半すぎに目が覚めた。まだ頭がボンヤリしていた。眠気を覚ますため、俺はバルコニーに出て日光を浴びた。そうしているうちに、どういうわけだか段々と気分が沈んできた。あ

  • 夏なんか大嫌いだ。

    かみさんは夏が大好きだった。北海道産まれなのに、東京の蒸し暑い夏が大好きだった。専業主婦だったので、かみさん本人は「一年中、休みみたいなもの」だと言ってはいたが、それでも夏休みの期間が大好きだった。かみさんは言っていた。7月になると世間の空気が軽くなるか

  • かみさんの幻

    かみさんがいた頃は、目の前のことに集中することができた。仕事をしているとき。運動をしているとき。本を読んでいるとき。映画を観ているとき。俺は「今ここ」に意識を向けて、かみさんの存在を忘れていた。今は違う。かみさんが元気だった頃と違うのは、いつでも頭の片隅

  • 毎晩、悪夢を見てしまう。

    昨日の記事に「4月から鬱(うつ)が悪化した」と書いた。それと同じくらいの時期からだった。俺は熟睡できなくなった。夜中の2時から3時ぐらいに目が覚めてしまうのだ。しかも、いったん目覚めたあとの眠りは浅い。嫌な夢ばかり見てしまう。朝の5時半に目覚まし時計が鳴

  • 俺は徐々に崩れている。

    今年の4月。突然、鬱(うつ)が悪化した。理由や“きっかけ”はよく分からない。しばらくすれば治るだろうと思っていた。だが、5月になって、ますます鬱は悪化した。俺は(いろいろな意味で)限界に近づいていた。自然に治るのを待っている余裕はなかった。俺は心療内科の

  • 最期の言葉

    かみさんが癌だと診断される前の年。かみさんの伯母が亡くなった。死因は「肝細胞癌」だった。伯母は亡くなる少し前、「あんまり良い人生じゃなかったな…」とつぶやいていたそうだ。そのことは、頻繁に見舞いに行っていたかみさんから聞いた。伯父はずいぶん前に亡くなった

  • みんな狂ってる。

    熟睡できない。夜中に何度も目が覚めてしまう。しかも悪夢ばかり見ている。目が覚めるたび、グッスリ眠りたいと思う。だが、早朝4時半にもなれば、意識は完全に覚醒してしまう。覚醒したくせに目を開くことができない。強烈な不安感で目を開けることが怖いのだ。それでも俺

  • 悪い冗談みたいだ。

    なぜだか疲れてしまった。とりわけ「心」というか、「精神」が疲れてしまった。仕事が忙しく、やらなきゃならないことが沢山あるからだ。また、気温も湿度もあまりに高く、不快な日々が続いているからだ。新型コロナウイルス感染症が収束(?)したにも関わらず、少子化だの

  • 俺はいったい何をしたというんだ?

    かみさんが癌だと診断された。俺の血液が逆流した。医師からは、とても進行の速い癌だと告げられた。余命は年単位ではないと言われた。俺の全身から力が抜けた。だが、俺はまだ絶望していなかった。かみさんを救う方法はあるはずだ。しかし、かみさん本人に自分の病状を知ら

  • 逃避への意志

    生きていれば、辛いことがいっぱいだ。かみさんが元気な頃だって、そうだった。かみさんが亡くなったから、辛いことだらけになったわけではないのだ。だが、かみさんがいた頃と、いなくなってからとでは、辛いことの受け止め方が大きく違っていることは確かだ。かみさんが元

  • すでにアルコール中毒だ。

    現在7月18日の午前7時12分。いつものとおり、通勤途中でブログの記事を書いている。3連休が終わった。しんどい3連休だった。3日間、誰とも会話をしなかった。したくてもできなかった。俺の周りに人がいないからだ。寂しいのはもちろんだけど、心がザワザワして不安になっ

  • 周期的境界条件を満たす世界

    かみさんが元気だった頃。時間は過去から未来へ流れていた。未来への道は一本ではなかった。たくさんの分岐点があった。かみさんと俺は、分岐点の手前で立ち止まった。二人で一緒に、どちらの道に進もうか…と話し合った。かみさんと俺は、いつでもそんなふうに生きてきた。

  • 何故こんなことになってしまったんだろう。

    かみさんは、俺の唯一の「心の支え」だった。かみさんがいてくれるから、俺は残酷な世界の中でも生きてくることができた。もちろん、かみさんと出会う前だって、俺は生きていた。かみさんと出会う前に付き合っていた女性たちだっていた。だが、楽しくはなかったし、面白くも

  • 死後に見る風景

    かみさんが亡くなったばかりのことだった。俺は自分の人生も終わったな…と思った。かみさんが亡くなって一周忌を迎える前だった。俺の余生はロクなものにならないな…と思った。かみさんが亡くなって1年3か月が経った時期だった。俺も早く死のう…と思い、それ以前からあ

  • とても会いたいのに、夢の中でも会えなかった。

    現在7月14日の午前7時25分。いつものとおり、通勤途中でブログの記事を書いている。昨晩、かみさんの夢を見た。とても哀しい夢だった。俺はどこかの駅(のような場所)にいる。大きな荷物を持っている。その荷物を抱え、俺はかみさんに会いに行きたいと思っている。だが、す

  • 遺族の悲しみを抑圧したい人々の話

    人生でいちばん辛いことがあった。人生でいちばん悲しいことがあった。その人は、自分にとって最も大切なモノを失って、人生に絶望し、自ら命を断とうとさえ考えた。それなのに…周囲の人々から「がんばれよ」と言われた。また、「元気出せよ」とも言われた。あるいは「そん

  • 悲しませてくれない世界

    昨日の記事に書いたとおり、俺はかみさんの遺骨の一部が入ったペンダントを無くしてしまった。昨晩も帰宅したあと、必死になって家の中を探したが、見つけることはできなかった。かみさんの身体の一部を無くしてしまった。罪悪感で胸が張り裂けそうだ。それでも俺は出勤し、

  • 遺骨ペンダントを紛失してしまった…

    かみさんが亡くなったばかりの頃だった。以前の記事に書いたとおり、俺は「遺骨ペンダント」を買った。骨壺を開け、小さな遺骨を入れて、俺は(風呂に入るとき以外)肌身離さす身に付けていた。そのペンダントを紛失してしまった。気が付かないうちに鎖が切れて、落としてし

  • 狂気に身を委ねる。

    現在7月10日の午前7時13分。いつものとおり、通勤途中でブログの記事を書いている。夜中の3時すぎに目が覚めたときだった。俺はかみさんが俺の隣に寝ているような気がした。そこに違和感はなかった。かみさんが俺の横にいるのは当たり前だからだ。このときの俺は、かみさんが

  • 反撃

    この世でいちばん大切な人を亡くしたら、遺された者の心に大きく深い穴が開く。この大きくて深い穴によって、伴侶や子どもを亡くした人々は「隙だらけ」になってしまう。周囲の人々には、その隙が見えているらしい。その隙は周囲の人々に刺激を与え、ある種の衝動に駆り立て

  • 目を閉じて全世界を否定する。

    眠っている間は目を閉じている。目が覚めれば目を開ける。それらは自然な動作であって、取り立てて話題にするようなことではないかもしれない。それらの動作を意識したことさえない人が多いに違いない。かみさんが元気だったころ。かみさんは俺の横でスヤスヤと眠っていた。

  • 帰るコール

    現在7月6日(木)の17時46分。いつもとは違い、帰宅する電車の中でブログの記事を書いている。ついさっきまで、俺は懐かしい場所にいた。かつて俺が、いちばん輝いていた頃にいた場所だ。あの頃。俺は会社の中枢部門で働いていた。順調に昇進を重ねていった。毎日のように残

  • 死ぬときに安堵する。

    俺が今の会社に入った年のこと。同じ部署に定年退職間近の女性Oさんがいた。独身で、高齢の母親と二人暮らしだった。Oさんは仕事ができなかった。また、周囲の人々との関係も悪く、まともに人付き合いのできない人だった。同僚たちは、みんなOさんの陰口を言っていた。職

  • 安心して眠れる場所

    伴侶を喪うということは、どんな時でも味方でいてくれる人を失うということだ。伴侶を亡くしてしまうと、遺族は「ひとりぼっち」や「孤独」になってしまうだけでなく、いざというときに「孤立」して、「四面楚歌」になってしまうということだ。そうだ。伴侶に先立たれた者は

  • 人々は嗤うだろう。

    かみさんが亡くなって少しの時間が経った頃。俺は死にたくなった。かみさんの後を追いたくなったのだ。それほどまでに、自分の人生に絶望していた。あるいは、俺が死んだらかみさんと再会できるのではないか…とも想っていた。俺はブログで「死にたい…」と呟いた。すると「

  • 始まりの日

    現在7月3日の午前7時15分。いつものとおり、通勤途中でブログの記事を書いている。また長い一週間が始まってしまった。クソ面白くもない日々が始まってしまった。今週も仕事に追われ、精神的にも肉体的にも疲弊してしまうに違いない。楽しくもなければ、面白くもない一週間に

  • これで終わりではない。

    俺より2歳年上の男性がいる。同じ会社の先輩で、俺が管理職になってから3年後、その男性も管理職になったと聞いている。彼と俺とは本社ビルの同じフロアで仕事をしていたことがあり、顔と名前くらいは知っている。だが、同じ部署で仕事をしたことはないため、ほとんど接点

  • 円環

    ここ最近、深く眠ることができない。就寝前には睡眠薬(ハルシオンとレンドルミン)を服用しているが、それでも寝付きは良くないし、夜中に何度も目が覚めてしまう。エアコンのせいで、家の中が冷えすぎているせいかもしれない…と思い、エアコンを消して寝ようとしたことも

  • 頭の中を占めるモノ

    俺の頭の中は、「かみさん」と「仕事」のことでいっぱいだ。ぼんやりしていると、仕事のことを考えている。もしくは、かみさんのことを想っている。それ以外のことが占める余地は、俺の頭の中には(ほとんど)ない。これが鬱の原因なのかもしれない…と思った。・・・仕事は

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