わたしが乗ったバスが、一方通行の細い道を走っていたら、向こうから大型バイクがやってきた。運転手さんが窓から、「標識が読めないのか?ここは一通だよ」「急いでて後戻りできないんだ」(!?)「警察を呼ぶぞ!」と言われて、バイク運転手は渋々後ずさりして脇道に入っていった。「ジャングルだわ」とすぐ後ろから声がした。「パリに生まれて75年、前はこうじゃなかった。今はジャングルだわ、誰も秩序を守らない」ジャングル...
マリーは80歳。7年前に片乳房を切断して治ったはずの乳がんが再発し、あちこちに転移している。身体中の痛みも耐えがたいけど、ガンが脳まで達するのが怖い。決められるうちに自分の最後を決めたい、とスイスでの介助自殺を望んでいる。そのことは一人息子にも話していない。申請書にサインする日、「一緒に来て」とあれほど頼んだ息子は現れない。銀行口座に大穴を開け、10日以内に埋めるようにと担当者に絞られているとこだった...
『The Insider』は、スティーヴン・ソダーバーグ監督で主演がマイケル・ファスベンダー、ケイト・ブランシェット。パリに戻ったら一番に観たかった映画。服装からすると70年代が舞台?ジョージ・ウッドハウスはイギリス秘密情報部(SIS)の腕利き諜報部員。ボスから「機密情報が外部に漏れた。犯人を1週間以内に突き止めてくれ」と言われる。容疑者5人のリストの中には妻カトリンの名前があった。捜査するうち、妻カトリンが怪し...
わたしのように高齢の親が日本にいて、往復している(していた)在住者は少なくない。わたしのごく周囲だけでも6人いる。親が高齢なら子供も若くはない。飛行機の往復はシンドイし、お金がかかる。頻繁にひとりで残されるパートナーもラクではない。わたしが行き来を始めた3年前、パリに帰ると夫ひとりの家の中は大変なことになっていた。入るなり異臭に気づき、匂いを辿ったら朝市用のカートの中に5日前買った魚が放置されてい...
JAL機内食のメインの食事は悪くない。東京→パリは和食「白身魚の根菜南蛮漬けとわかめごはん」を選んだ。洋食は「チキンのレモンクリーム煮煎茶風味、ペンネ添え」。どちらも有名(多分)レストランのシェフ監修。量よりバラエティで勝負するJALは小鉢(?)のほうが魅力がある。小鉢は和洋共通で:-揚げ出し豆腐の鶏だし餡(一口だけど美味しい)-ブロッコリーのキヌア・タルタルアーモンドがけ-海老と春野菜のジュレそして定...
を今回ほど痛感したことはない。発つ前日にお医者さんに行き、症状(寒気、咳、片頭痛…)を訴えると「気管支炎ですね、でも殆ど終わっている」。ところが全然終わってなくて症状は続き、寒気だけでなく東京は本当に寒くて(平年より6~7度低い)その上、鼻まで加わり、ここまで来て、一日にひとつのことしかできないなんて…ついにクリニックに行くことにした。驚いたことに、近くの商店街(端から端まで歩いて5分)にクリニック...
と聞かれると、「和食 !」とか、もう少し選択肢を広げて「フレンチ以外ならなんでも」フランスで日本料理(中国人経営のSUSHIは別)が高いように、日本では高いフレンチを食べたいとは思わない。わたしが着いて1週間後が娘の誕生日で、お寿司?と密かに楽しみにしていたら「フランス料理に赤ワイン」と言われた。あちゃ。東京のフレンチを探すの?まだ体力回復していないので遠くには行きたくないし、とネットを見始めて、以前、...
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わたしが乗ったバスが、一方通行の細い道を走っていたら、向こうから大型バイクがやってきた。運転手さんが窓から、「標識が読めないのか?ここは一通だよ」「急いでて後戻りできないんだ」(!?)「警察を呼ぶぞ!」と言われて、バイク運転手は渋々後ずさりして脇道に入っていった。「ジャングルだわ」とすぐ後ろから声がした。「パリに生まれて75年、前はこうじゃなかった。今はジャングルだわ、誰も秩序を守らない」ジャングル...
「もともと万博のパビリオンは、国の特産物や得意分野を展示して国の力や魅力をアピールする、万人向けの内容であるはずが、大阪万博のフランスパビリオンは程遠い」という記事がカルチャー誌Téléramaに載っていた。壁を旅行鞄で埋め尽くすLouis Vuitton(去年のパリ・オリンピック開会式でも突然Louis Vuittonの宣伝が入ってびっくりした)。©Louis Vuitton元祖クリスチアン・ディオールからの継承を100点近いドレスで見せるDIOR...
たしかにフランスにはないものね。大型ホテルがDay useという名前でそういう需要に応えているけど、ラヴに特化したホテルはない。フランソワ・プロストという写真家が注目したのはそのキッチュな色と“ファンタジーな”建築。木造建築の最高傑作と言われる姫路城からそう遠くない郊外に現れるこの建物、というコントラスト。©françoisprost東京を出発し、名古屋、岡山、広島、四国まで3000㎞走って(車で)撮ったラブホの写真がLa Fa...
マリーは80歳。7年前に片乳房を切断して治ったはずの乳がんが再発し、あちこちに転移している。身体中の痛みも耐えがたいけど、ガンが脳まで達するのが怖い。決められるうちに自分の最後を決めたい、とスイスでの介助自殺を望んでいる。そのことは一人息子にも話していない。申請書にサインする日、「一緒に来て」とあれほど頼んだ息子は現れない。銀行口座に大穴を開け、10日以内に埋めるようにと担当者に絞られているとこだった...
『The Insider』は、スティーヴン・ソダーバーグ監督で主演がマイケル・ファスベンダー、ケイト・ブランシェット。パリに戻ったら一番に観たかった映画。服装からすると70年代が舞台?ジョージ・ウッドハウスはイギリス秘密情報部(SIS)の腕利き諜報部員。ボスから「機密情報が外部に漏れた。犯人を1週間以内に突き止めてくれ」と言われる。容疑者5人のリストの中には妻カトリンの名前があった。捜査するうち、妻カトリンが怪し...
わたしのように高齢の親が日本にいて、往復している(していた)在住者は少なくない。わたしのごく周囲だけでも6人いる。親が高齢なら子供も若くはない。飛行機の往復はシンドイし、お金がかかる。頻繁にひとりで残されるパートナーもラクではない。わたしが行き来を始めた3年前、パリに帰ると夫ひとりの家の中は大変なことになっていた。入るなり異臭に気づき、匂いを辿ったら朝市用のカートの中に5日前買った魚が放置されてい...
JAL機内食のメインの食事は悪くない。東京→パリは和食「白身魚の根菜南蛮漬けとわかめごはん」を選んだ。洋食は「チキンのレモンクリーム煮煎茶風味、ペンネ添え」。どちらも有名(多分)レストランのシェフ監修。量よりバラエティで勝負するJALは小鉢(?)のほうが魅力がある。小鉢は和洋共通で:-揚げ出し豆腐の鶏だし餡(一口だけど美味しい)-ブロッコリーのキヌア・タルタルアーモンドがけ-海老と春野菜のジュレそして定...
を今回ほど痛感したことはない。発つ前日にお医者さんに行き、症状(寒気、咳、片頭痛…)を訴えると「気管支炎ですね、でも殆ど終わっている」。ところが全然終わってなくて症状は続き、寒気だけでなく東京は本当に寒くて(平年より6~7度低い)その上、鼻まで加わり、ここまで来て、一日にひとつのことしかできないなんて…ついにクリニックに行くことにした。驚いたことに、近くの商店街(端から端まで歩いて5分)にクリニック...
と聞かれると、「和食 !」とか、もう少し選択肢を広げて「フレンチ以外ならなんでも」フランスで日本料理(中国人経営のSUSHIは別)が高いように、日本では高いフレンチを食べたいとは思わない。わたしが着いて1週間後が娘の誕生日で、お寿司?と密かに楽しみにしていたら「フランス料理に赤ワイン」と言われた。あちゃ。東京のフレンチを探すの?まだ体力回復していないので遠くには行きたくないし、とネットを見始めて、以前、...
3か月ぶりに会う母はまたひと回り小さくなったみたい。少し長い白髪の髪を三つ編みにして、年老いた少女(?)のようにも、優しい魔法使いのようにも見える。「まぁ!たかこちゃん、思いがけない」しばらく話をする。子供(彼女にとっては孫)たちの名前はよく覚えていて、「今どこにいるの?え?日本?」「じゃ、みんな日本にいるのね。パリには猫だけ?」(夫の存在を忘れている)。彼女に会いに行くのは夜7時ごろ、夕食が終わ...
JALコールセンターの“日本式応対”は他の航空会社と比べ物にならない。電話番号は載せているのに誰も出ない航空会社さえある。丁寧なオペレーターに、体調が悪くて出発日を2日後にしたい、というと「お探しします」カチャカチャ「ああ、エコノミーはもう一杯で、Yのお席しか空いていません」「Y?」 「はい、正規の料金になります」ボーディングパスにHとかFとか書かれていて同じエコノミーでも値段が違うことは察していたけど、A...
しばらくお休みしていた理由のひとつは、インフルエンザによく似た(でもそうではない)感染症に罹ったから。しかも日本に発つちょうど1週間前に始まった。寒気、悪寒、すごい疲労感。その日曜日、“夫を連れ出す作戦”の一環として、ハロルド・ピンターのお芝居のチケットを予約していたのに、わたしは寝込み、ひとりで行ってもらうことに。お芝居に行くのは稀なのでがっかり。具合が悪くなって3日目に薬局でインフルエンザとコロ...
『A Real Pain』というタイトルを見て一瞬「本物のパン?」と思った人は、わたしだけではないと思うけど、わたしだけ?real pain、文字通り訳せば“真の痛み”、でも“厄介者”という意味もあるそうだ。「今、トランプについている形容詞のひとつ」とアメリカ人の友達が教えてくれた。ユダヤ系アメリカ人のデヴィッドとベンジーは従兄同士。最愛のおばあちゃんが亡くなり2人は久しぶりに再会する。そしておばあちゃんの故郷ポーランド...
早朝、ベルで起こされ、サンドラがドアを開けると隣の夫婦と小さい息子。お腹が大きい奥さんが産気づいたので病院に駆け付けなければならない。ベビーシッターが来るまで男の子を預かってくれないか?「1~2時間なら預かるって言ってたから」と妻。「わたしがそんなこと言った?」 “フェミニズム専門”書店を経営するサンドラは、結婚にも子供にも興味がない独身。6歳のエリオットにどう接したらよいものか?一方エリオットは物...
トゥールーズで。車を停めた駐車場にE氏が戻って来ると、車の窓が壊され、リュックサックが盗まれている。中には身分証明書やクレジットカードが入っていた。すぐにカードを止めようと銀行に電話すると、すでに52ユーロが使われていた。使われた場所は駐車場から500mのカフェ。E氏がすぐそのカフェに赴くと、主人は「宝くじを買ったあのSDF(住居不定者)2人だ!」そのひとりのくじが当たっていて、しかも満額の50万ユーロ(約78...
バレンタインデーの夕刻、花束を抱えている男性とひんぱんにすれ違った。花屋の前には男性客の行列ができていた。1年で一番花屋が儲かる日らしい。夫はきっと忘れている、と思ったら意外。日本ではなぜか、女性がチョコレートで“愛を告白する”日だけど、フランスでは両方向。だから相手がいない人は肩身が狭く感じてバレンタインデーが嫌いな人が増えているとか。日本ほどではなくても、年頃になると親や周囲のプレッシャー(「あ...
最初「人気挽回」と書いて、それは“以前あった人気を取り戻す”という意味で、果たしてマクロン大統領に人気があったと言えるか?最初の任期で国民は期待したけど徐々に裏切られ、去年7月の「内閣解散総選挙」は致命的。国内外で権力をなくし、メディアからも国民からも無視され、それでも胃潰瘍になったりしないのは(前頭部は後退している)、よほど図太い神経の持ち主、と感心する。だから「汚名挽回」のほうがしっくりする。「...
ずっとかかっていた産婦人科の先生(女医)が定年退職したので他の先生(女医!)を探さなければならない。医療機関予約のプラットフォームDoctolibで探すと、女医さんは軒並み2~3ヶ月待ち。家族に、遺伝しやすい乳がんがあるので、年1回チェックしろ、と言われているのに。お医者不足、特に近年、専門医不足なのは聞いているけど、とりわけ産婦人科医。2012年に3700人いたのが2022年に2113人。なんと40%近く減っている。2か...
「30歳過ぎて日本語を始めるのはムリです」と研修の先生が言われたけど、現状はそう捨てたものでもない。日本ブームで、日本語を習う動機が多様化したからか、生徒さんは12歳から78歳。平均年齢50歳!37歳で始めたF氏はとりわけ進歩がめざましい。これまで日本オタクの仏男子は“タタミゼ/tatamisé”とも呼ばれ、タイプ(日本女性にファンタズムとか)があったけど、彼はその範疇に入らない。日本べた褒めではなく「住むのは難しそう...
「『ここでタバコを吸ってもいいですか』…この“も”は何ですか?」と生徒さん。彼女は英語バイリンガルで、60歳過ぎてから日本語を始め、わたしとは6年目になる。70過ぎて「覚えるより忘れることのほうが多い」と嘆くけど、毎週休まず続けるモチベーションにはひたすら敬服。「『わたしもフランス人です』や『だれにも会いませんでした』の“も”は知っているけど」「何だと思います?」「タバコも吸っていいですか?という意味?」...
飛行機の座席は、最前列(前部はファースト&ビジネスなので区切りの最前列)を予約してあった。隣はお父さんと2歳くらいの子供。泣き続けたら眠れない…と心配になったけど、とても大人しく、大奮闘のお父さんの方が騒がしいくらい。彼はおむつ、タオルケット、食糧など荷物が多いので座席前のスペースが広い最前列を予約していた。ところがこの席は、TV画面やテーブルがひじ掛けに組み込まれているため倒せない。つまりひじ掛けを...
娘が日本に発って(正確には、一緒に行って置いてきて)から4か月。先日、やっと彼女が残していった衣類を片付けた。洗濯した浴衣を畳んでいたら、どこからともなくタマが現れて、浴衣の上にゴロリと横になる。洗剤の匂いしかしないのに、どうしてわかったの?浴衣の柄を見分けるはずもないし…おまえは天才猫か?娘の不在を一番悲しんでいるのは間違いなくタマ、彼女の”べべ”。(勢いわたしはおばぁちゃん)メッセンジャーで話す...
朝市の商店主たちは重労働だ。午前3時に起き、冷蔵室の商品をトラックに積み、市場に着くのが5時。それから出店を設置して商品を並べ値段をつけ終わると7時。早起きのお客がやってくる…とクリストフから聞いた。商品数が多い八百屋のエルザおばさんは午前3時出発と言っていた。店じまいは午後2時ごろ。残った商品をトラックに積み、帰って冷蔵室に入れると午後4時を過ぎている。2か所の市場で週に2回ずつ、それを17歳の時...
朝市の“クリストフのお店”でチーズを買うようになったのは、娘がお腹にいたときだから27年前 。当時はクリストフと奥さんと、品のいい中年のおばさんの3人で店を仕切っていた。クリストフが夏のバカンスを取る40日間は、他のチーズ屋に行くけど、それ以外は浮気をせず、毎週日曜日、顔を合わせていれば仲良くもなる。「息子さんはコンテ、娘さんは固めのロカマドゥール、あなたはあまり熟成していないロブロション、ご主人は・・・・...
娘カップルはボルダリングにはまり、週2回壁をよじ登っている。だんだん難易度の高い壁に挑戦していて、先週、娘は難易度“中”の壁の頂上まで上ったところで、「足が滑って一気に落ちた!」と聞いて母は一瞬青くなる。「どのくらいの高さの壁?!」「わたしの身長の3倍以上」というから5mくらいか。もちろん地上にはマットレスが敷いてあるので「かすり傷だけ」。でも「落ちている間に、これまでの人生が早回しで見えた」そうい...
というタイミングでフランスチームの開会式ユニフォームが発表された。中央の私服はパリオリンピック企画委員長のトニ・エスタンゲ。その左の私服はベルルッティ副社長のアントワーヌ・アルノーPhoto de ©KacperKasprzykそう、作ったのはLVMH傘下(やっぱり)のベルルッティ(高級メンズシューズブランドだけど服も作るの?)ブリジット・マクロンはよくルイ・ヴィトンの服を着ている 。デザインが好きなんだろうけど、彼女がパリ...
邦訳が再版になり、出版社に招待された作家のシドニー。行こうか、行くまいか、ギリギリまで迷い、遅れて空港に着くと、出発が3時間遅れていて飛行機に乗れてしまう。関空では編集者、溝口が待っていた。お話はシドニー(イザベル・ユペール)と溝口(伊原剛志)の、なんとも非現実的な雰囲気の6日間。第一、シドニーが招待された理由も現実味がない。訳書が再版になる度、著者を招待していたら日本の出版社は全部倒産してしまう...
1940年代後半、イタリアの田舎町。戦後の物資不足で人々の生活は貧しいけど、新しい民主主義への希望が感じられる。夫と3人の子供、寝たきりの義父と暮らすダリア。家事の合間に縫物や傘修理の内職に走り回り、ちょっと気に入らないことがあると暴力を振るう夫に耐えている。長女のマルセラはそんな母を見るのが、自分の将来を見るようで辛い。「どうして逃げ出さないの!」「逃げるって・・・どこへ行けって言うの?」そこへ突然、...
茶色くて2-3㎜で、外で見れば可愛いと思えるけど、それが群れをなしてうちの中にいると可愛くない。台所の壁際をせかせかと歩き、流しまで上ってきている。食べ物は全部隠し、猫がいるから殺虫剤は危いよね、と思いつつモノプリに見に行ったら、アリ&ゴキブリ専用で「子供、動物にも安心」という殺虫剤を見つけた。しかしあまり効果なし。数時間で戻って来る。ゴキブリは小動物より頑丈だから、アリとゴキブリを一緒くたにしてい...
コレージュ3学級(14~15歳)のフランス語の授業でロンサールの詩を勉強している。若い先生、ジュリアンは「Astéisme」という手法を「誰かを褒める時、非難のように聞こえる表現を用いること」と説明し、生徒たちの“ピンと来ない”という表情を見て、例を挙げる。「例えば『レスリー、その新しいヘアスタイル、素敵だね』という代わりに『レスリー、何そのヘアスタイル!』…」先生が言い終わらないうちにクラスは騒然となった。「...
人工妊娠中絶の権利が憲法に加えられた式典で、TF1のジャーナリストに聞かれたマクロン大統領。「間違った情報やでっちあげのシナリオが横行し、信じる人がいること。それが当事者、家族を深く傷つけること」持って回った言い方に、「それはブリジット・マクロンが男性だという噂のことですか?」「もちろんそうです」マクロンは答え、「これ以上話したくない」と苦々しく。この噂を知らなかったわたしは(読者の方に教えていただ...
娘カップルが新百合ヶ丘のシェアハウスに入居して2か月。部屋は狭いけどバス&トイレつき、キッチンやサロンの共有スペースは広くてきれい。サロンで会ったイギリス人の女性は「何でも聞いて」と親切そうだった。数週間経って聞いてみたら、「住人がアホばっか」「!?」娘曰く、英、米、豪、仏・・・つまり白人たちが、アフリカ系の住人に差別的発言&態度をするのだと。「それも精神年齢を疑っちゃうような、あからさまな差別」と...
片頭痛防止対策のひとつで、月に1回オステオパシー (骨矯正術)に通っている。うなじの左側が凝って-先生曰く“ブロック”されていて-それが片頭痛の一因になっているらしい。カイロプラクティックのように骨をポキポキせず-しても1回くらいー両手を頭や首筋に当ててじっとしている。だけなのに、よく効いてここ数か月大きな片頭痛になっていない。こういうのをマジックハンドと呼ぶのでは。なにしろ先生はオペラ座ダンサーた...
猫たちがソファを気に入ったのはいいけど、気に入りすぎて彼らの場所になってしまった。メリディアンヌ(méridienne)と呼ばれる長椅子で雑誌を読むのが夢だったけど、いつ行っても先客がいる。近寄るとキッと睨まれるので、「はいはい、お邪魔はしません」元祖メリディアンヌ。人間が寝そべり、猫は床、が正しかった。Edouard Manet 1862何がそんなに気持ちいいかというと、生地でしょうね。前のズタズタソファは皮でひんやりし...
相続をめぐる家族紛争が週刊誌をにぎわしていて、渦中の人、アヌーシュカ・ドロンがラジオで話していた。アラン・ドロンにはアントニー(59歳。母親はナタリー・ドロン)、アヌーシュカとアラン=ファビアン(33歳と30歳。母親はロザリー・ファン ブレーメン)の3人の子供がいる。この3人が、ドロンの近年の“伴侶”ヒロミさんを追い出した。追い出すまでは団結していた3人が仲間割れ。ドロンが遺産を圧倒的に多くアヌーシュカに...
Habitat倒産の被害者になり、その後どうなったかというと、弁護士2人が債権者代理になったことがネットで告知され、その人物に領収書や必要事項を記入した用紙を送った。「ほとんど望みはない」と夫。会社が倒産した場合、法定財産管理人が任命され、その人がまず自分の報酬を確保する。次に未払いの税金、社員の給料、契約会社の請求書が払われ、お客は最後だから。だからと言って、見ただけで気が滅入るこのソファ・・・・最近は猫...
最近ひんぱんに耳にする名前、ラファエル・クナール。金曜日のセザール賞授賞式では『最も期待される男優賞』『最優秀男優賞』、監督として『最優秀短編ドキュメンタリー賞』の3つにノミネートされ、『最も期待される・・・』を獲得した。射るような眼差し。笑うと優しくなる。©Capture d'écran canal+ 受賞のきっかけ映画『どう猛な犬』は、南仏の田舎町で仕事もしないでたむろしている若者たちのお話し。アントワーヌ(ラファエル...
アウシュヴィッツ強制収容所所長のルドルフ・ヘスは妻ヘートヴィヒ、5人の子供と大きい邸宅に暮らしている。使用人もゾロゾロいて、広い庭にはプールがあり花が咲き乱れる。みんなが飢えている戦時に、ここには食べ物も豊富にある。訪ねてきたヘートヴィヒの母親は「楽園のようね」と目を見張る。その通り、この邸宅はヘス夫妻の理想の楽園。しかし。壁の向こうはアウシュヴィッツなのだ。“囚人”たちの悲鳴、監視の怒鳴り声、殴る...
先着猫タマの砂箱は浴室の隅、後着猫リュリュのは2階の廊下に置いてあり、2匹ともルールを守って暮らしていた。と言っても、タマは不満があるとそれを表明するため、砂箱の外で用を足す。不満とは、-娘かわたしが不在。-砂箱が汚れている。最近、タマが頻繁に「砂箱の外」でするので、何が不満なのよ、と観察していたら、ある日、リュリュが我が物顔で、タマのトイレで用を足しているではないか。それをタマが洗面台から恐ろし...
Vasectomie(精管を切除して閉鎖)がフランスで急速に増えていて、2010年比で15倍(!)になったとニュースで言っていた。この手術、フランスでは2001年から許可され、アメリカや韓国と違って非常に稀だったのが、2010年には1940人、2022年に3万人を超えたそうだ。希望者は「これ以上子供は欲しくない」という35歳以上の男性が多かったのが、最近では子供がいない18から25歳の若者が増えている。これに反対する女性も少なくない。...