昨日今日明日あさって。(どうしてこうなった)14
大役を勤め終えた気分だ。欠伸をしていると、うちのメイド長のドリスが来た。「そろそろお茶にしましょう」メイドのジューンが紅茶を運んで来た。「目が覚めるように苦いのにしました」煮立てたかのように色が濃い。砂糖も付いていない。「まだ仕事をさせるつもりかい。僕はこれでも子供なんだけど」ジューンが微笑み、ポケットから小さなポットを出して、カップの隣に並べた。ああこれは、砂糖だ。紅茶を飲みながら、これからの流れを考えた。考えれば考えるほど難しい事ばかり。さっさと手を引きたい。だけど事情が許さない。旗頭というか、責任を負う者は不可欠だ。その場合、適任者は俺しかいない。爵位は伯爵だが、一部には王妃様に贔屓されてるとの噂がある。それを活かすしかない。俺は本営の中で働く者達を見回した。王妃様に近い侍従や秘書、女官、彼等彼女等...昨日今日明日あさって。(どうしてこうなった)14
2024/02/25 13:09