chevron_left

メインカテゴリーを選択しなおす

cancel
pandazamurai
フォロー
住所
神奈川県
出身
山口県
ブログ村参加

2007/05/19

arrow_drop_down
  • 仏師の指先に宿るエロス 『無常』

    すきすき岡田英次週間が始まっているので、訳もわからず借りてきた『無常』。実相寺昭雄監督作品でした。長編初監督って本当みたいですね。70年に公開されたATG配給の作品です。主人公は21歳の日野正夫(田村亮)。裕福な京都の商家の長男ですが、実業に全く興味を持てず、仏像の写真ばかり眺める日々。彼には4歳上の姉が居ます。当時の価値観でいえばそろそろ“行かず後家”の歳。親はしきりに縁談を持ち込みますが彼女は受けようとしません。親や使用人が居ないある日、姉と弟は関係を持ってしまいます。やがて姉は妊娠。一緒に死のうと迫る姉に弟は使用人と結婚し、彼の子供だとすればいいと答えます。結局、姉は弟の言うとおりにし、弟は家を出て、知り合った仏師(岡田英次)のもとで修行を始めます。仏師には歳の離れた妻があります。やがて正夫はこの後妻とも...仏師の指先に宿るエロス『無常』

  • 日焼けのあと 『女房学校』

    「隣の芝生はよく見える」ってことをテーマにしたラブコメ。三つのカップルが入り混じって、悩んだり、すねたり、嫉妬したり、キスしたりします。一つ目のカップルは、料亭のやり手女将と金魚研究家の夫。二つ目のカップルは、エリートサラリーマンと寂しがり屋の新妻。三つ目のカップルは、雑誌編集者とテレビのプロデューサーという、時代の最先端をいく職業のドライな契約結婚カップル。雑誌編集者の役を演じた川口浩が家でシャワーを浴びるシーンがあるのだけれど、彼の上半身が日焼けしていることになにか無常という言葉を噛み締めてしまいました。相手役を演じた朝丘雪路は現役でまだ女優をやっているわけですし、そう考えると川口浩が生きていたら、津川雅彦さんぐらいな感じなんだなぁと思ったりして。映画のなかでは生命力に溢れている川口浩ですが、50代という若...日焼けのあと『女房学校』

  • 訛りに萌える 『あらくれ』

    大好きな高峰秀子の映画。監督は成瀬巳喜男。「やるせなしお」を異名をとった、叙情的なロマンスをとらせたら世界一の巨匠です。相手役はこれまた大好きな森雅之。気の強いヒロインが、周りと衝突を繰り返しながら、たくましく生きてゆく話。基本的にあんまり学習しないというか。頑固なとこがすき。養女に行った先で作男と結婚させられそうになり飛び出したお島。ついで豊かな商家の後添いに入るが、この夫の女癖の悪さに辟易。派手な夫婦喧嘩から流産するに至り、実家に戻ります。決して裕福ではない実家も出戻りの島に手を焼く。兄弟のツテで、田舎の旅館で住み込みとして働くことになる島。そこで出会ったのが森雅之です!彼は旅館の若主人。既婚者で子供もあるけど、妻は病気療養中で家を長く留守にしています。自分の居場所はここなのではないかとかすかな期待を抱き、...訛りに萌える『あらくれ』

  • こーゆーマザコンならアリね『俺の涙は甘くない』

    主人公はバイク命の大学生、演じるのは本郷功次郎。プロレースにも参加する腕前で業界から期待される選手だけど母親には内緒にしています。なぜなら兄がバイクレースで命を落としたから。そんな彼が就職前の実習にやってきたのは町の小さなバイク工房。天才肌だが頑固な職人・宮口精二(『七人の侍』の久蔵)と衝突を繰り返しながら、日本一のバイク作りへの情熱を燃やします。この職人の娘が叶順子。可愛くてしっかりもの。工房の経理を担当していますが、父の頑なな職人気質では商売がうまくいくはずもなく、家計は火の車。ほうぼうに頭を下げ、なんとか日々をしのいでいます。日本の全バイクメーカーが参加する日本GPに優勝すれば、その機種が輸出用に量産されることが決まっている、そこまでの辛抱だと工房のみんなは自分たちが作るバイクに絶対の自信を持っているから...こーゆーマザコンならアリね『俺の涙は甘くない』

  • 『女体』 めちゃくちゃにしてやりたい男

    主演は浅丘ルリ子。若い頃からとってもスキニーです。「私は女よ。愛する以外になにがあるの?」というセリフに度肝を抜かれます。男には男として生きるか人生か、オスとして生きる人生かの選択があるそうです。そう、これは小悪魔・浅丘ルリ子が、まじめに生きてきた男・岡田英次をめちゃくちゃなオスにしてしまう映画です。とにかくトラブルメイカーなヒロインですが、からっとしてて、憎めないの。落ち着いた中年男・岡田英次、好きになっちゃった。『女体』めちゃくちゃにしてやりたい男

  • 濃いい顔に似合うもの 『講道館破門状』

    先ごろ亡くなった峰岸徹さん。昔は峰岸隆之介だったり、その前はまた違う名前で出ていましたよ。彫りの深い、西洋人的な顔立ち。今までどちらかというと苦手でした。岡田有希子の衝撃も忘れられないしそれより『ねらわれた学園』という角川映画での怪演も凄かった。「高校教師」のお父さん役も相当トラウマに…。今日初めて峰岸徹顔にぴったりはまる映画を観た。それが『講道館破門状』喧嘩のキズがこれほどはまる人もいない!って感じ。絆創膏を貼ってあげたくなりました。講道館シリーズはわりとシンプルなスポコンもの(柔道)ですけど、この作品に限ってはもっと深いものでした。濃いい顔に似合うもの『講道館破門状』

  • 流行り歌の魅力 『銀座の恋の物語』

    珍しく日活の作品。なんと飛行機の中でやっていたのです。旧作をもっとどんどん入れて欲しいですね、インフライト。さて『銀座の恋の物語』。石原裕次郎が主人公。お相手は浅丘ルリ子。高い頬骨に面影はありますが、昔はこんなに可愛かったんだなぁと思います。(最近、自伝的小説を林真理子が書いてましたね)貧乏な絵描きの卵とみなしごのお針子の恋物語。美大を卒業し、そのセンスを見込まれ、企業からも引く手があるのに「絵を描きたい」一心でそれを拒否している、今で言うフリーター状態の男。夢を忘れたくないからという理由で銀座の裏通りの小さな部屋を借りています。絵描きの部屋が覗ける距離でお針子は毎日朝から晩までミシンを踏んでいます。意地悪なオールドミスの先輩は、「ミシンに日を当てるな」と叱るけれど、やっぱり好きな人が絵を描く姿を見守らずには居...流行り歌の魅力『銀座の恋の物語』

  • 美化はしないけど 『五人の突撃隊』

    珍しく戦記ものです。結構苦手なんですよ。戦時中に作られた作品はもちろん戦意高揚映画が多いし、戦後のものは「俺たちは悪くない(悪いのは国の偉い人)」もしくは「俺たちが全面的に悪かった」のどちらか極端に振れることが多いので。その意味ではこの作品はニュートラルな感じがしてとても好感が持てるバランス。タイトルにあるように、5人の兵隊が中心ですが、その上官たちの姿も、人間らしく描いています。舞台は昭和19年5月の南方ビルマ。もう敗戦色は隠しようもなく、食料も弾薬も尽きかけています。野上大隊が敵と対峙していますが、兵力の差は歴然。すでに部下の2/3の命を散らせた野上大隊長は、軍部が固執する正面突破は不可能と判断し、膠着状態にあります。そこへ送られてきたのが、曽根(山村總)。彼は冷徹に軍令を実行に移す指示を出します。曽根が送...美化はしないけど『五人の突撃隊』

  • 美女の寝巻姿 『私は二歳』

    そうか、1歳8ヶ月が主役の映画は世界初だったのか。この後もないかもなぁ。とても可愛らしく、目じりが下がってしまう映画です。船越英二と山本富士子の美男美女カップル。団地に住む典型的なこのサラリーマン夫婦に待望の赤ちゃんが生まれます。太郎くんと名づけられ、みんなに愛されてすくすくと成長します。太郎くんに振り回される、大人たちの日常をコミカルに風刺たっぷりに描きます。太郎くんの心の声は中村メイコ。(トッポジージョの中の人)太郎くんは結構毒舌です。でもそこが可愛い。団地住まいのときは、若い夫婦がパジャマを着ていてやがて夫の実家で姑と暮らすようになってからは寝巻きに。そういう細かい描写がうまいのよね。近頃は、ジャージで寝たり、部屋着の延長で寝たりしているけどパジャマとか寝巻きって極プライベートでどきどきする。映画でもあん...美女の寝巻姿『私は二歳』

  • やっぱり追いかけて欲しいわけで…『濡れ髪牡丹』

    かぐや姫みたいな婿探し。違うのは“姫”じゃなくって、やくざの女親分が婿を探している、という愉快なお話。明朗時代劇です。美貌と気風のよさと財産で聞こえたパーフェクトな女親分(京マチ子)。もちろん喧嘩も強いです。日本中から我こそはと男たちがはせ参じてきますが、どれも第一関門すら突破できずスゴスゴと帰る始末です。ところがある日、今までの誰とも違う男がやってきます。算術、柔術、忍術、どれをとっても「免許皆伝の腕前」。人呼んで、「口八丁手八丁、八八の瓢太郎」私の大好きな市川雷蔵が演じています。ところが肝心の最終試験、女親分との一騎打ちで負けてしまい、結婚の話はおじゃんに。周りも認めるお似合いの二人だったのですが、男はまた旅に出ようとします。出て行く男に女親分は部下をつけさせて、1年後にまた帰ってくるように仕仕向けます。も...やっぱり追いかけて欲しいわけで…『濡れ髪牡丹』

arrow_drop_down

ブログリーダー」を活用して、pandazamuraiさんをフォローしませんか?

ハンドル名
pandazamuraiさん
ブログタイトル
日本映画で萌えました
フォロー
日本映画で萌えました

にほんブログ村 カテゴリー一覧

商用