羽生市役所は“羽生城内”に建っている? ―城跡と庁舎―
夏空が妙に眩しくて、思わずカメラを向けてパチリ。夏空の下に建つのは羽生市役所の庁舎。昭和49年に建造されたもので、当初は白い建物だったが、平成の終わり頃に現在の色に塗り替えられた。かつての城内に、現代の庁舎が建っている自治体が散見される。羽生市もその一つに数えていいと思う。現在の羽生市役所庁舎が建っている場所は、往古は沼の中だった可能性が高い。浅野文庫蔵諸国古城之図「先玉」には、東南北を覆う沼が描かれている。『新編武蔵風土記稿』には「何れも城ありし頃固めの沼なりし」と記され、「正保年中改定図」には「要害吉」とあるのは、沼地や湿地を天然の堀として守りを固めていたからであろう。そのような天然の堀の中に現在の庁舎があるとすれば、広義の意味での「城内」と捉えてよいだろう。この庁舎から北に少し歩けば、「羽生城址」碑...羽生市役所は“羽生城内”に建っている?―城跡と庁舎―
2023/07/29 18:13