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2006/01/22

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  • 「聖なるイチジクの種」

    夫婦と娘ふたりの四人しかいない家の中で、父親に国から護身用に渡された拳銃が消える。外部に犯人などありえないのだが、妻はともかく娘たちは頑固に否定する。この頑固さにぶつかりムキになった父親の意識と行動がエスカレートして、それまでのゴ体裁が剥がれ権力側の正体を見せていくのが怖い。犯人の割り方とその後の展開にミステリ的なひねりを効かせた技巧を使っていて、説明抜きで見ればわかるように作ってあるのが上手い。娘たちが二人とも母親似だが、俳優には血のつながりはないみたい。姉は直毛で妹は縮れ毛と一目で見分けがつく。妹の方が世界一版権にうるさい会社のキャラクターをプリントしたシャツを着ているのだが、いいのかな。脱線するが、竹田青嗣「陽水の快楽」に井上陽水の歌詞が引用されてるのだが、例の©️がついていない。どうなっているのか...「聖なるイチジクの種」

  • 「阿修羅のごとく」(Netflix版)

    向田邦子のオリジナルのテレビドラマ版に比べて70年代を表現するのにあたって、ディテールの意識的な再現が細かい。広瀬すずと同棲しているボクサーの本棚に「風と木の詩」「ローティーンブルース」の単行本が並んでいたり、「あしたのジョー」の単行本を尾野真千子の息子が読んでいるといった具合。オリジナルの製作時には時代色の再現という意識は働かなかっただろう。灰皿が至る所に置かれているとか、新聞(宅配の!)の挿絵の絵柄、東京の電話番号の03の後が今みたいに四桁でなく三桁になっているのが芸が細かい。本木雅弘が浮気相手と間違えて家の電話にかけてしまって浮気がバレるなど、携帯が普及した今ではありそうにない。四姉妹の名前に綱子・巻子・滝子・咲子と~子とつくのが、昭和だなあと思う。乾いてヒビが入ったた餅を見て母親のかかとを思いだす...「阿修羅のごとく」(Netflix版)

  • 「野生の島のロズ」

    今のところ吹き替え版しか見ていないのでもともとロッサムという言葉が使われているのかどうかわからないが、ロボットという言葉を初めに作ったカレル・チャペックの戯曲「ロッサム万能ロボット会社」Rossumoviuniverzálnírobotiからと考えていいと思う。もともと「ロボット」の語源は、1920年、劇作家カレル・チャペックがチェコ語の強制労働「ロボータ」と、スロバキア語の労働者「ロボトニーク」を合わせてつくった言葉で、人間の代わりに働かせるという含意がある。「ロッサム万能ロボット会社」は青空文庫で読めるが、ここでのロボットは金属の人形というよりけっこうレプリカント寄りだったりする。綾瀬はるかのちょっと作り物っぽい声が合っていた。ロボットのデザインが宮崎駿のラピュタと似ているなあと思ったら、まあ誰でもそ...「野生の島のロズ」

  • 「ザ・ルーム・ネクスト・ドア」

    たしか単にAlmodovarFilmとタイトルには出て、PedroAlmodovarFilmとは出なかったと思う。名前を省略するのはたとえば黒澤作品と一般名詞化するようなものか。色彩がいつものアルモドバル作品よりは抑え気味。マーサの娘役がティルダ・スウィントンそっくり。作家役のジュリアン・ムーアは今まで意識したことなかったけど、左利きなのね、サイン会で左手でペンを持っていた。アルモドバル初の長編英語作品っていうけれど、短編だがティルダ・スウィントン主演の「ヒューマン・ボイス」は英語でしたね。末期ガンに侵されたスウィントンが肉親より親しいとも言いにくい関係のムーアに看取りを頼むというのもわからないではない。ムーアの行為が、どう判断されどう裁かれるのかという点の描き方は、アルモドバルの出身地スペインでは安楽死...「ザ・ルーム・ネクスト・ドア」

  • 「キャプテン・アメリカ ブレイブ・ニュー・ワールド」

    平岳大が出てることもあって「SHUGUN将軍」以降の日本像にはなっているとは思うけれど、昔とは違う意味でトンデモな日本像を描いているという気もしますね。ああも堂々とアメリカにモノ申せる首相って、ホメ殺しって感じ。中国出すわけにもいかないし。ハリソン・フォードみたいにヒーロー像そのものみたいなアイコンをアカくするというのが相当に当惑させられます。正直、こちらの記憶が欠落していることを差し引いてもMCUの全体像を把握するのは相当に難しい。端的に言ってこうも配信を含めてシリーズものが並び立っていると時間がないのよ。「意味の枯渇」とファンダムのゆくえ:映画『キャプテン・アメリカ/ブレイブ・ニュー・ワールド』が映す時代精神-Wired「キャプテン・アメリカブレイブ・ニュー・ワールド」-公式サイト「キャプテン・アメリ...「キャプテン・アメリカブレイブ・ニュー・ワールド」

  • 「第五胸椎」

    主役がカビ、というのに興味を惹かれて見たのだけれど、まぁワケのわからん映画でした。生まれてから☓日というタイトルが出るのだけれど、ヤボか知らんがカビに意識があったらそういうカウントの仕方するかな。というか、カビが主役というのも解説がそうなっているだけで、そうなのかどうかなんだかモヤモヤしている。画面もしばしばモヤモヤしてそれに混ざってドビュッシー「月の光」がシンセで流れたりする。冨田勲?62分という上映時間はさぞ見辛い代わりに短くしたのかと思ったら、案外普通の作りなのに、逆に拍子抜けした。-YouTube「第五胸椎」-公式サイト「第五胸椎」-映画.comTheFifthThoracicVertebra-IMDb「第五胸椎」

  • 「ファイアーブランド ヘンリー8世最後の妻」

    残されている歴史とは男の戦争の歴史である、といった字幕が最初に出て、では残されていない歴史に想像を広げてみましたという作り。ヘンリー八世の六人の妻のうちドラマで取り上げられるのは、ヘンリーに斬首刑に処されたのと、のちのエリザベス一世の母親になるので二番目の妻のアン・ブーリン(「1000日のアン」「ブーリン家の姉妹」)が多いと思うが、これは6番目、つまり最後の妻のキャサリン・パーを取り上げている。困ったのは、脇役でアンという名前のキャラクターが出てきたことで、後で調べたらAnneAskewアン・アスキューというプロテスタントの説教者で作家で詩人だという。実在の、それもかなり重要人物だから仕方ないが、混乱した。もともとヘンリーがアン・ブーリンと結婚するために離婚を禁じたカソリックから離脱して自ら英国教会の首長...「ファイアーブランドヘンリー8世最後の妻」

  • 「ファーストキス 1ST KISS」

    時間旅行を扱った宮部みゆき「蒲生邸事件」ではどういう風に過去に介入しても結果はさほど変わらないという認識を示していたけれど、これも似たところがあって、なんとか決定的に悲劇的な結末を避けようとするのだが、なかなか変えることができない。時間がループする映画というのは、コメディ「恋はデジャヴ」、ホラー(「ハッピー・デス・デイ」)SFでは「オール・ユー・ニード・イズ・キル」とあったが、といろいろあるが、どう変わるかを積み重ねて見せるのがふつうだが、喪失感を抱えることになる不安と闘うモチーフでまとめている。松たか子がや設定では45歳だが、実年齢は47歳。若い時の姿が本当に若く見えるが、デジタルメイクでもしたかどうか、あまり違わないあたりに抑えている。-YouTube「ファーストキス1STKISS」-公式サイト「ファ...「ファーストキス1STKISS」

  • 「誰よりもつよく抱きしめて」

    脚本がイ・ナウォンという韓国名なのにあれと思って調べたら、幼稚園から小学3年まで筑波で過ごしていて、芸大大学院では坂元裕二に師事していたとのこと。久保史緒里がファン・チャンソンが忘れていったスマートフォンを見つけるのだがそこに女の名前から電話がかかってきて久保がそれに出ちゃうけど、ほとんど初対面の男のところに誰ともしれない女からかかってきた電話に出るかぁ?三山凌輝が手をやたらと洗うのをはじめ手袋をずっとしていたりビニールで家具を覆ったり、ゴボウやネギを「洗剤で」洗ったりと病名は何と言うのかうろ覚えだがいわゆる強迫神経症的で、他人に接触することができない。同棲している久保とも接触できず、抱き合うこともキスすることもできない。それでなんで同棲してるのかと思わないでもないが、そこがドラマなのだろう。水たまりに三...「誰よりもつよく抱きしめて」

  • 「ブラックバード、ブラックベリー、私は私。」

    主演女優のエカ・チャブレイシュビリが実際には舞台で活躍していたプロだというのにアマチュアのリアリティを併せ持っているのが見もの。言うとなんだけれど、体形もまるまるとしているし、女優っぽくない。-YouTube「ブラックバード、ブラックベリー、私は私。」-映画.comShashvishashvimaq'vali-IMDb「ブラックバード、ブラックベリー、私は私。」

  • 「TOUCH タッチ」

    なんで日本人キャストが混ざっているのだろうと思ったら、日本でないといけない理由はあるのだね。やや拍子抜けではあったが。本木雅弘がロンドンにいるという設定は現に当人がロンドン在住なのだからそのまんま。主演のミコ(美子)役のKōkiって誰だろうと思ったら木村拓哉と工藤静香の娘っていうのでびっくり。知らんのか、と怒られそうだが。若い時のミコの恋人役のパルミ・コルマウクルは監督バルタザール・コルマウクルの息子だというが、業界っぽくすれた感じではない。歳取った時のミコをやっているのは、この映画そのもののキャスティングディレクターでもある奈良橋陽子。-YouTube「TOUCHタッチ」-公式サイト「TOUCHタッチ」-映画.comSnerting-IMDb「TOUCHタッチ」

  • 「テロ,ライブ」

    リメイク版の「ショウタイム・セブン」の固定カメラで阿部寛のアップとスタジオいっぱいに引いたカットをつないでメリハリを利かせた画面作りに対して、こちらはドキュメンタリー調の手持ちを多用したカメラワーク。リメイクが夜の七時からのリアルタイムの中継なのに対し、こちらは午前九時からと昼間のできごと。こちらでは政府の偉いさんが乗り込んでくるし、上役も容赦なく圧力をかけてくる。おしなべて描写が直接的で白昼テロの被害がエスカレートするのに対して「ショウタイム」では夜の闇に沈めて話が重層化する。阿部寛が相当にしたたかに自分にふりかかった危機を逆手にとってスターキャスターへの返り咲きを果たすのに対し、ハ・ジョンウはかなり良心的に振る舞う。後半、かなり物理的なアクションシーンが多くなるのも心理劇的なリメイクとは対照的。-Yo...「テロ,ライブ」

  • 「ショウタイムセブン」

    現在進行形でフジテレビが問題になっている時期に公開がかちあうとは予想できなかったろう。元スターテレビキャスターで、今はラジオのDJでお茶を濁している阿部寛が突然降って湧いたテロ事件を利用してスターキャスターの座に返り咲きを狙うと共に、その前になんで左遷されたのかという興味でも話をつなぐ。舞台劇式に限られた場所と時間につぎつぎと新しい人物が現れ事件が起こり、そのたびにくるりくるりと新しく話が進展する。ただ小林信彦が同じテレビ界を扱った「ネットワーク」評で、「わくわくするくらい面白い設定、ツイスト(ひねり)を積み重ねて、最後の一発で嘘くさくなってしまったケースである。惜しい作品だ」と評したほどではないが、器械体操で十分高得点を期待させながらフィニッシュでちょっと不満が出る、みたいな、ちょっとだから大目に見よう...「ショウタイムセブン」

  • 「リアル・ペイン 心の旅」

    祖母の遺言でダークツーリズムに行くことになるまるで性格の違ういとこ同士のふたりの旅を描く。ポーランドの旅に合わせてか、音楽にショパンを採用しているのが、必ずしも画面自体には合っておらず、適度な違和感と共に一緒に旅しているみたい。-YouTube「リアル・ペイン心の旅」-公式サイト「リアル・ペイン心の旅」-映画.comARealPain-IMDb「リアル・ペイン心の旅」

  • 「映画をつくる女性たち」

    東京国際女性映画祭第15回の記念作品。女性監督第1号は、戦前の坂根田鶴子(さかね・たづこ)で、さかねた・つること読んでいたので気づかなかったことがある。つまり、村上もとかのコミック「龍RON」に「たづ」という女性キャラクターが出てくるのだが、彼女は満州映画協会で監督デビューする設定なのです貧しい生まれ育ちだったたづを女学校に進学させてくれた恩人であり愛する人でもあった押小路龍を主演に監督作品を作るという、村上もとからしい虚実ないまぜた(もちろん満映理事長の甘粕正彦も大々的に絡む)根も葉もあるウソ。坂根田鶴子は劇映画の演出は「初姿」一本だけで、満映ではドキュメンタリーを演出していた。国際女性映画祭が始まった1985年は日本に劇映画の監督はひとりもいなかった。だものだから、羽田澄子監督のドキュメンタリー「AK...「映画をつくる女性たち」

  • 「226」

    オープニングからしばらくの青年将校たちの決起は緊迫感が続くが途中からダレてくる。笠原和夫脚本とすると「日本暗殺秘録」の一部で試みたようにファナティシズムで貫徹できればしたいところだったかもしれないが、長編をそれで通すのはムリ。天皇をゴドーみたいに一切出さずに将校たちがその“大御心”に一方的に期待あるいはすがっているもので、決起を諌めるビラが撒かれ、ラジオで天皇の御心を伝える放送が流れると何を信じていいのかわからなくなり混乱する。青年将校たちの行動と心情にほぼ絞っているわけだけど、なんでまた途中から女たちとの思い出に逸れちゃうのですかね?本木雅弘はシブがき隊を抜けて間もない頃だったはずだが、「坂の上の雲」を経て初めから青年将校だったのではないかと思えるはまりっぷり。すごいような豪華キャストで、人数は多いは階...「226」

  • 「 ブラザー 富都(プドゥ)のふたり」

    マレーシアのクアラルンプールのスラムとそれを睥睨するような超高層ビルの対照。貧富の差特に富のいびつな集中は国の違いを問わない。主役の義兄弟の兄が聴力障害者で手話を使うのに日本語字幕がつくのだが、マレーシア語の手話に日本語字幕をつけたということになるのだろうか。チェックはどういうプロセスで行われたのだろう。世話するNPOの女性を殺してしまうというのは、「どですかでん」「赤ひげ」の不幸すぎる人間が親切を拒絶する心理みたいなものだろうか。マレーシアの刑務所の食事というのがタイ米に薄いスープ数種類を一枚のプレートに盛り付けたものでスプーンもついていない。実際はどうなのか知らないが当たらずといえども遠からずだろう。ゆで卵を互いの頭にぶつけて割るのが貧しさと親しさを共に表現している。-YouTube「ブラザー富都(プ...「ブラザー富都(プドゥ)のふたり」

  • 「地面師たち」

    小池栄子がいろいろあってスキンヘッドになるところは見事なメイク(だと思う、全然わからない)。まああちらでは「タクシードライバー」のモヒカン頭も「ラストエンペラー」の辮髪もメイクですからね。ピエール瀧が堂々と顔を出しているのが妙な感じ。まあロバート・ダウニーJr.だって映画に出てます。資本といい、倫理規定といい、配信という黒船が来航したとまざまざと感じさせる。地面師たちは集団で詐欺を働くのだが、チームワークとか精神的な結びつき、一体感はまったくない。どころか、隙あらば、というか隙を探して殺そうとしている。豊川悦司が「ダイ・ハード」のアラン・リックマンに絡めたエピソードを刑事のリリー・フランキーにとくとくと語るセリフは原作にはない。リリーに相棒の池田イライザを絡めたのは善玉の側にも女を配した方がいいと判断して...「地面師たち」

  • 「ドリーミン・ワイルド 名もなき家族のうた」

    昔アルバムを自主制作して売り出した兄弟のところにそのLPを聴いたというプロデューサーから再発売したいと申し入れがある。音楽メディアがLPだからずいぶん昔のことになる。兄弟のところではスマートフォンもパソコンもインターネットも使っていない。親夫婦も同様。再発に合わせてツアーをやるが、弟ドニーには久しぶりに再会した兄ジョーのドラムスがトロく聴こえて仕方ない。LP自体、新しく生み出したわけでもなく遺産で食べるようなものだし、聴衆もむしろ昔の歌の方を喜ぶのだが、弟は苛立って停滞するのを嫌う。明らかに芸術家気質の持ち主であり、才能は兄も父も認めている。弟もそれがわかるだけになお苛立つ。フラッシュバックで父親が倒れるところが挟まるが、前もって父親が現在無事なところを見せているから安心はできる。心労で倒れるのがわかるの...「ドリーミン・ワイルド名もなき家族のうた」

  • 「型破りな教室」

    「いまを生きる」みたいな型破り教師の役かなと思ったし、現にロビン・ウィリアムスみたいに机の上に(靴を抜いで)上がるシーンがあったりする。ただアメリカのエリート校が舞台だった「いまを生きる」とは違ってメキシコの最底辺の、近くではドラッグが蔓延している、校内でも成績を上げるため堂々と公的カンニングが行われていたり、パソコンを買う補助金がピンハネされていたりと、ちょっととんでもなく酷い環境の学校が舞台。型破りのフアレス教師役は「コーダあいのうた」の音楽教師役でも注目を集めたエウヘニオ・デルベスで、才能のある子に奨学金を申請するのを勧めるのも一緒。原題はRADICALで、革新的という意味と共に根源的という意味もある。物体の比重を考えていく過程で、では人体みたいな複雑な形の物体の容積を測るにはどうするかということに...「型破りな教室」

  • 「遺書、公開。」

    なじみのない若手俳優が大勢出てくるので、見分けがつくかどうか不安だったが、この点はほぼクリアしていた。「ベイビーわるきゅーれ」の髙石あかりはおなじみだったが(朝ドラの主役の放映が始まったら日本中でおなじみになるだろう)、それを見越したのかどうか、序列で一番になったのに自殺した子の花瓶が置かれたすぐ後ろの席にピンクの上着を羽織って座っているので目立ちます。どういうわけかD組の生徒(と担任教師)に序列がつけられ、その全員に女生徒の遺書が配られて、その遺書をそれぞれが朗読していくなんて、なんでそんな手間ヒマと時間かけなくちゃならんのだ(一日では終わらず何日もかかるのですよ)としか言いようがないし、序列のビリとかブービーはどうなっているのか、底辺の方が圧力キツそうだがそのあたりもはっきりせず、スクールカーストの上...「遺書、公開。」

  • 「勇敢な市民」

    元ボクシングのチャンピオンの教師が、非正規雇用ゆえに親の権威をかさに着てやりたい放題の生徒をやむを得ず見て見ぬふりをしていたが、堪忍袋の緒が切れてネコのマスクをかぶって試合を挑むというお話。ネコのマスクって、タイガーマスクのパロディか何かか?原作はマンガらしい。ボクサーが踵落としするというのも、相当無理矢理で、総合格闘技がごっちゃになった。観客がネコのマスクかぶっているのが女だとわからないというのもマンガっぽい。-YouTube「勇敢な市民」-公式サイト「勇敢な市民」-映画.comBraveCitizen-IMDb「勇敢な市民」

  • 「室町無頼」

    体格からいっても堤真一が立役で、大泉洋は本来の万能カードとしてのジョーカー的立ち位置。アナーキズム的な新作映画が「十一人の賊軍」に続いて出てきたともいえるけれど、集団抗争時代劇の時代だと撮影所というシステムが機能していたから逆にアナーキーになれたともいえるので、今みたいにバラバラになっているとわざわざアナーキーにするまでもない感じ。だから大泉洋の軽みがふさわしいということか。ちょっと音楽がマカロニウエスタンっぽい。京の都が碁盤目状に道が縦横に走っているのは有名だが、その地形を山場で生かした。-YouTube「室町無頼」-公式サイト「室町無頼」-映画.com室町無頼-IMDb「室町無頼」

  • 「雪の花 ともに在りて」

    小泉堯史というとまず黒澤明の弟子としての印象が強いが、強いて自己主張するのではなく今でもスタッフの一員としてあり、とにかく丁寧な仕事ぶりを彼らから引き出すというか、言われなくても丁寧な仕事をするスタッフの集団に中にいる印象。日本の美、風景美、建築美、衣装美ほか掛け軸ひとつにも神経が行き届いている。疱瘡を生で見せずに絵で代用しているのは良くも悪くもグロを避けたということか。チンピラたちを叩き伏せたり、「赤ひげ」のパロディめいたところがある。世の関節が外れているのだといった「ハムレット」っぽいセリフは「蜘蛛巣城」「乱」といったシェイクスピアの翻案への連想を誘う。「赤ひげ」でいうとまず加山雄三が三船敏郎の赤ひげに反抗してから次第に心服していくのがドラマになるのだが、初めから心服しているみたい。セリフが聞き取りや...「雪の花ともに在りて」

  • 「トワイライト・ウォリアーズ 決戦!九龍城砦」

    九龍城砦の壮大緻密なセットが目を奪う。上下方向にも立体的に伸びているのだから、迷路のようというのも足りない。しかしおそらく実在した建築物なのだから今はない幻想を想像させてやまない。主人公陳洛軍が城砦で見つけた三人の仲間はとっぴな連想か知らないが三国志を思わせたりする。気功を操る敵とはいえ一人の敵に四人がかりでよってたかってというのは「プロジェクトA」のクライマックスが敵ひとりに三人がかりだったのと通じて、不思議と卑怯と思わせないのは、それだけ敵が強いせいもあるが、カオスそのものが相手という趣があるからかもしれない。『トワイライト・ウォリアーズ決戦!九龍城砦』公開記念第2弾!アクション監督谷垣健治氏インタビュー②-映画.com-YouTube「トワイライト・ウォリアーズ決戦!九龍城砦」-公式サイト「トワイラ...「トワイライト・ウォリアーズ決戦!九龍城砦」

  • 「嗤う蟲」

    街から村に越してきた夫婦が村人たちに囲い込まれて夫もだんだん洗脳されていき妻が孤立していく、ちょっと「ローズマリーの赤ちゃん」みたいではあるけれど、赤ちゃんがふつうの人間な分、まだしもではあります。ただ田舎ホラーとなるとアメリカのデカさには及ばない。ホラーで回想を使うというのはあまりそぐわない気がする。現在進行形で次どうなるかわからないのが怖いという面はあるから。村で麻を温室で栽培していると思しいのだが、この映画そのものの撮影にあたって大麻取締法にどう対応しているのだろう。-YouTube「嗤う蟲」-公式サイト「嗤う蟲」-映画.com「嗤う蟲」

  • 2025年1月に読んだ本

    1月の読書メーター読んだ本の数:18読んだページ数:4274ナイス数:0必殺シリーズ始末最後の大仕事(立東舎)読了日:01月03日著者:高鳥都イアラ読了日:01月09日著者:楳図かずお月収5万エジプト在住まあ死なんやろ日記(コミックエッセイ)読了日:01月10日著者:オカリナ講師のジャスティン「近代の超克」論(講談社学術文庫900)読了日:01月11日著者:廣松渉月日の残像(新潮文庫)読了日:01月11日著者:山田太一ルポアフリカに進出する日本の新宗教読了日:01月20日著者:上野庸平SNOOPYCOMICSELECTION90's(角川文庫)読了日:01月20日著者:チャールズ・M・シュルツこち亀10's2010ベスト(ジャンプコミックスDIGITAL)読了日:01月21日著者:秋本治映画をめぐるディア...2025年1月に読んだ本

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