chevron_left

メインカテゴリーを選択しなおす

cancel
arrow_drop_down
  • 秋ぞ更けにける

    京の都にゆるりと流れる伝統の質感が安堵を齎してくれる、時間が許せば年に一度は足を運ぶ。四季折々と言えども9月中旬に行くのは今回が始めて。個所巡りはとっくに飽きたので、大概一箇所でじっとしていることが多い。洛北の貴船川は鴨川と並び夏の川床が盛

  • 芒月

    何かの拍子で5時に起きた。月は反射されオレンジ色に光を放っていて、まるで燃え上がるように自己主張でも務めている。縢られた目蓋は取り返しのつかない事を宣告された。それから陽が昇っては沈んでいた。闇に完全装備される前に月はまた顔を出した、憎しき

  • 刻段

    うねる雲が迫って来る前に着いた。「ここでいいよ。」耳を澄ませた。雨の足音がひっそりと背後の縁側に触れ、木に止まって小声で葉っぱと愉しげに喋り、忘れ去った次元の懐かしい匂いを撒いていた。そして二人の前に水の暖簾を作り、互いの輪郭が風に煽られた

  • 腐れ縁

    平日のプールは空いていて思いのまま体を預けることが出来た。ほんの1時間でも解放され感悦に浸れたので随分と楽になった。テラスで足を投出し爪先ばっかり見つめているからといって、構って欲しい訳じゃない。そんじょうそこらで幾らでも相手にしてあげる人

arrow_drop_down

ブログリーダー」を活用して、唐草さんをフォローしませんか?

ハンドル名
唐草さん
ブログタイトル
X-Ray
フォロー
X-Ray

にほんブログ村 カテゴリー一覧

商用