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心の中から湧き上がる想像を、外に吐き出してみようと思い、書き始めました。 楽しんでいただけたら嬉しいです。

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2025/06/07

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  • 時空の旅に出る⑲

    シンガポールから戻ってきた武史は、私の顔を見るなり抱き付いた。「ただいま、会いたかった…。」武史はそうして私を抱きしめた後、私の顔をまじまじと見つめた。「髪、切ったんだね。」「えぇ、結婚したら切ろうって決めてたから。」背中まで伸びていた髪をトオル君がミディアムボブにしてくれた。動く度に、首元で揺れる緩めのカールが心地よかった。「すごく可愛いよ。」「ふふ、ありがとう…、すぐコーヒー淹れるわね。」そう言...

  • 時空の旅に出る⑱

    トオル君は、私に彼氏ができる度にどんな男か根掘り葉掘り聞いた。それから、

  • 時空の旅に出る⑰

    私の初恋は予想外の形で幕を閉じたが、トオル君とはその後も『お互いに大切な友達』という関係のまま続いていた。暫くすると彼は口ひげの男と別れ、すぐに別の恋人と暮らし始めた。彼は恋人が変わると決まって、紹介したいから来てと私を誘った。そしてそのたびに、恋人と戯れる姿を私に見せつけた。なぜいつも自分の恋人を私に会わせるのかと聞くと、「なぜって、好きな人の事を友達に話したり、会わせたり、 普通、誰だってする...

  • 時空の旅に出る⑯

    トオル君の家は大学から歩いて10分程の場所にあった。ルームシェアにしては、少し狭いような気もしたが、立地条件で考えると、仕方ないのかもしれないと思った。それでも部屋の中は相変わらず整理されていて、お洒落なインテリア雑貨や、所々に観葉植物やドライフラワーが飾ってあった。「美香ちゃん、適当に座ってて、もうすぐできるから。」小さなキッチンで、腰にエプロンを巻き付けたトオル君が、爽やかな笑顔を向けて言った。...

  • 時空の旅に出る⑮

    私はまた、トオル君とメールのやりとりを始めた。大学の話しをすると、『近くだからお店においで』と言ってくれた。私は早速、大学の帰りに彼の美容室に行った。「東京にすっかり馴染んだみたいね。」「そうかなぁ…、でも楽しいよ。」トオル君は、鏡越しに微笑んだ。「美香ちゃんはこっちに住まないの?」「えぇ、だって東京、家賃高いでしょ?それに私、地元が好きだから。」私は都会で一人暮らしなど、したいとも思わなかった。...

  • 時空の旅に出る⑭

    それでもトオル君は楽しそうだったし、彼と裸でいられる時間が何よりも嬉しかったので、私は満足だった。それからも私達は、デートの度に一緒にお風呂に入って遊んだ。そして私は高校2年生になった。月のお小遣いでは足りなくなってきたので、近所のコンビニでバイトを始めた。学校の成績は絶対に落とさないという誓約書を渡して、両親を説得した。トオル君は美容師の腕をメキメキと上げていき、ついにその店のトップスタイリスト...

  • 時空の旅に出る⑬

    トオル君は暫くの間、布団の中でモゾモゾと、私の身体を触ったり、唇を押し当てたりしていたが、突然、布団から出てきて俯いた。「どうかしたの…?」トオル君は少し青ざめた顔で黙っている。「顔色が悪いけど、具合い、悪いの…?」「大丈夫だよ、心配しないで、ただ…。」重苦しい空気が漂う。「私の身体、いやだった…?」私は絶望的な返事が来ないことを願った。「違う…、美香ちゃんはとっても綺麗だよ。」トオル君は、深いため息...

  • 時空の旅に出る⑫

    久し振りに会った彼は、目がくらむほどの好青年になっていた。「美香ちゃん、綺麗になったね。」トオル君は私の髪を梳かしながらさらりと言った。「学校は髪型とか厳しいの?」「全然、成績以外の事は、なんにも言われないわ。」「OK、じゃあ、うんと可愛くしてあげるね。」私はPCで作ったオリジナルカードをトオル君に渡した。「電話かメール、どっちでもいいから頂戴。」「ふ~ん、どうしようかなぁ…。」彼はそう言って、鏡越し...

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