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  • アリオ八尾の渋滞がひどい理由と、その対策:利用者ができる4つの心得

    休日のアリオ八尾――家族連れ、カップル、学生グループなど、多くの人でにぎわいます。大型ショッピングモールとして、地域の生活にすっかり溶け込んでいますが、「駐車場から出られない」という声も後を絶ちません。 なぜ、アリオ八尾周辺ではこれほどまでに深刻な渋滞が発生するのでしょうか? そして、私たち利用者にはどんな対応ができるのでしょうか? 🚧 なぜアリオ八尾は混雑するのか? — 渋滞の三重苦 1. アリオ八尾における交通渋滞の原因分析 1-1. 都市計画・道路行政上の前提条件 アリオ八尾周辺の道路は市道が中心であり、府道や国道ではないことが渋滞対策の優先度を下げる主因の一つといえます。府道・国道の管…

  • 舞洲の開発についての交通インフラ提案

    問題の本質:従来の発想では限界がある 万博後の夢洲開発計画:交通輸送力不足の深刻な現実 - asklib まぁざっくり言うと。 舞洲には“まるごと街ひとつ”が建とうとしてる。 国際会議場、巨大展示ホール、ホテル群、IR、テーマパーク。 東京で言えば「お台場+ビッグサイト+ディズニーの一部」を一気に作るような規模感。 しかも、年間何千万人が来る想定。イベントによっては1日10万人以上が一気に押し寄せる。 で、それを支えるのが――地下鉄たった1本。6両編成。各停。本町経由。 これって、東京ビッグサイトを1本の路線バスで運営しようとしてるレベルの話なんです。 と書いていたのですがまぁそれだと代替案も…

  • 豊予海峡ルート、夢か現実か?──四国と九州を直結しよう

    みなさん、「豊予海峡ルート」って聞いたことありますか? これは、大分県佐賀関と愛媛県佐田岬のあいだに道路 or 新幹線用のトンネルや橋を通して、四国と九州を直結しようっていうプロジェクトです。距離にしてたった約14km!地図で見ると、「え、これ繋がってないの?」ってなるくらい近い。 国主導で始まった50年越しの構想 「地方自治体が勝手に橋欲しがってる」と思いがちですが、実はこれ、国が先に言い出した話なんです。 昭和44年(1969年)の「新全国総合開発計画」で「九州・四国連絡新幹線鉄道」「九州・四国連絡自動車道」が盛り込まれ、平成10年(1998年)の「全国総合開発計画」でも「豊予海峡道路」が…

  • 津軽海峡トンネルプロジェクト:北海道に車で行ける夢のトンネル構想

    ちょっと、北海道に車で行きたくないですか?行きたいですよね?ねっ? フェリー?やっぱり車で運転していきたいですよね!でも青函トンネルってあるじゃないですか、あそこは鉄道専用なんですよ。しかも新幹線もそのトンネル走るようになって、新幹線VS貨物電車でもめてるらしい。 ってことで、なんと本州から北海道まで9000円で車で行ける海底トンネルができるかも!?です。 あっ、これ妄想じゃないんです。JAPICっていう日本でも権威がある団体が建築を推進してるんですよ! なぜ津軽海峡トンネルが必要なの? やっぱ本州と北海道の間をトラックで運輸したいんですよね。フェリーや貨物電車は高いし時間もかかる。せっかく北…

  • 万博後の夢洲開発計画:交通輸送力不足の深刻な現実

    関西万博後の夢洲開発について、大阪市は年間3,000万人の来島者を見込む大規模なまちづくり計画を発表している。しかし、この計画には致命的な欠陥がある。交通輸送力が圧倒的に不足しているのだ。 数字が示す厳しい現実 現在の夢洲へのアクセスは、大阪メトロ中央線(6両編成、7分間隔)が頼りだ。この輸送力は1時間あたり約7,200人。一方、MICE施設でのピーク時間帯には、1時間で約16,400人の移動が予想される。 輸送力は需要の半分以下。これが現実だ。 MICEイベントの特徴は、参加者が特定の時間帯に一斉に移動することにある。朝の開始時間前、昼休み、終了後など、数時間の間に数万人が集中移動する。この…

  • 今後の夢洲開発(日本の都市開発「詰め込み症候群」を乗り越えられるか)

    はじめに:日本の都市開発が陥る「詰め込み症候群」 お台場、幕張新都心、みなとみらい──これらの都市開発には共通する構造的問題がある。それは「オフィス・商業・住宅・エンタメ・MICE」を一箇所に詰め込んで「万能都市」を作ろうとする発想だ。 結果はどうだったか。お台場は長年「陸の孤島」状態が続き、幕張新都心は平日と休日の人口格差が激しい「眠る街」となった。みなとみらいは比較的成功とされるが、当初計画より大幅に縮小せざるを得なかった。 いま、夢洲で同じ過ちが繰り返されようとしている。 夢洲まちづくり構想をもとに筆者改訂 ■ USJと海遊館に囲まれた「完成された観光地」 大阪湾の埋立地・夢洲(ゆめしま…

  • 近鉄「まわりゃんせ」誕生の瞬間を追う:2002年秋の限定発売から始まった伊勢志摩観光革命

    伊勢志摩観光の代名詞となった近鉄の企画乗車券「まわりゃんせ」。今や年間を通じて販売され、多くの観光客に愛用されているこのチケットですが、その始まりはどのようなものだったのでしょうか。 近鉄の古い広報誌を調べてみたところ、「まわりゃんせ」誕生の瞬間を記録した貴重な資料を発見することができました。そしてその歴史を辿ると、観光業界におけるビジネスモデルの巧妙な進化が見えてきます。 まわりゃんせの前のお得チケット:志摩スペイン村パルケエスパーニャフリー切符時代 「まわりゃんせ」の前身となる企画乗車券が存在していました。この切符の特徴を見ると、後の「まわりゃんせ」への進化の必然性が理解できます。 志摩ス…

  • 地下を走る専用物流システム——スイスの挑戦と、日本での可能性

    小型で統一規格の専用車両だけが走る地下物流専用道——そんな未来的な構想が、いまスイスで現実のものになろうとしている。プロジェクト名は「Cargo Sous Terrain(CST)」。これは、地下鉄のように構築された3車線のトンネルネットワークを通じて都市間をつなぐシステムで、現在は第1段階として約70kmにわたるヘルキンゲン・ニーダービップ〜チューリッヒ間の建設準備が進行中だ。 www.swissinfo.ch 専用物流システムイメージ図(本当はもっとかっこいいです。) CST システムの仕組み このシステムの中では、荷物を積んだ自律走行型の専用車両だけが時速30kmで24時間体制で走行する…

  • 広域交通各種情報リンク集

    ほぼほぼ自分用のメモ書きですが、需要があるかも。みたいなw 全国規模OD統計 下の方の「集計データファイル」からエクセルデータをダウンロードする www.mlit.go.jp 近畿地方交通審議会答申第8号について 主な内容 ・近畿圏既存鉄道改良計画 Page 8 ・近畿圏新規鉄道計画 Page 9 https://wwwtb.mlit.go.jp/kinki/content/000008537.pdf 夢洲まちづくり構想~新たな国際観光拠点の形成に向けて~ 主な内容 ・近畿圏新規高速道路計画 Page 6 ・大阪および国内外の主な会議場、展示施設P8 ・大阪におけるホテルの客室と価格分布P8 …

  • 奈良県まほろば健康パーク拡張計画への疑問 - 駐車場分散配置の問題点

    はじめに 奈良県のまほろば健康パーク拡張計画について、パブリックコメントで住民としての懸念を投稿したのですが、見事にスルーされてしまいました。せめて記録として、この問題について整理しておきたいと思います。 まほろば健康パーク配置イメージ図 現状の問題点 現状では片道一車線の比較的広い道路の両脇に駐車場が配置されています。利用者は横断歩道を使って施設間を行き来することになりますが、ここに大きな問題があります。 車がスピードを出している箇所とカーブが重なる場所に横断歩道がある これにより、車がなかなか止まらず、現在でも歩行者にとって危険な状況が発生しています。 拡張計画の問題点 今回の拡張計画を見…

  • 全国スタジアム・アリーナ新設資料から分析、なぜ首都圏計画が多いのか

    はじめに いま全国各地で新しいスタジアムやアリーナの建設計画が次々と報じられています。しかし詳しく見ていくと、不思議な偏りが見えてきます。 開業まで決まっている施設 → バスケットボールが圧倒的に多い 構想・計画中の段階 → サッカー関連が多い プロ野球 → ほぼ動きがない そして何より特徴的なのが、東京・神奈川・愛知などの首都圏+中京圏だけが異常に活発で、関西圏は意外におとなしいということです。 この偏りはいったい何を意味しているのでしょうか?データと背景をもとに、その真実を探ってみました。 スポーツ種目別の明確な違い 🏀 バスケットボール:「開業まで行く力」が強い バスケットボール関連施設…

  • 熊本市電が抱える深刻な構造問題 - 非正規依存の危険性

    熊本市電で相次ぐ事故やトラブル。市長らの減給処分は発表されたものの、問題の根本は解決されていない。なぜ100年の歴史を持つ熊本市電で、これほど安全性に関わる問題が続発するのか。その背景には、公共交通の安全を軽視した構造的な問題があった。 www.fnn.jp 相次ぐ事故の背景にある雇用問題 2024年から2025年にかけて、熊本市電では複数の事故や運行トラブルが発生している。これらの事故を受けて大西市長、副市長、交通事業管理者の減給処分が発表されたが、これは問題の表面をなぞっただけに過ぎない。 真の問題は、市電の運転士がほぼ全員非正規職員(会計年度任用職員)であるという事実にある。 現在の熊本…

  • 電動キックボードは「ラストワンマイル」の救世主か?世界と日本の現状から考える

    ここ数年、世界中の都市部で急速に普及が進んでいる電動キックボード。その流れは日本にも波及し、法整備やシェアサービスの導入が進んでいます。電動キックボードを新たな交通手段として「認可」する動きは、国際的なトレンドを見れば、ある意味で自然な成り行きともいえるでしょう。 もちろん、読者の皆さんの中には「危ない」「迷惑」といった懸念を持つ方もいるはずです。実際、日本における電動キックボードの運用は決してスムーズとは言えません。 日本の電動キックボードの制度が混乱を招いた 日本の法制度の中で特に混乱を招いているのが、時速6km以下の「特定小型原動機付自転車」と、それを超える速度帯の通常モードとの"二重構…

  • 関西空港連絡橋タンカー衝突事故の交通対応分析~「通すべき車を選ぶ」判断の意味~

    事故の概要 2018年9月4日、台風21号の影響により関西空港連絡橋にタンカーが衝突。空港と本土を結ぶ唯一の道路が完全に断たれるという前代未聞の事態が発生しました。 この事故で注目すべきは「被害」そのものではなく、その後の交通制御と復旧の段取りです。特に「どの車を、いつ、どのように通すのか」について、驚くほど計画的かつ合理的な対応がなされていました。 段階的な交通制御の実施 第1段階:緊急車両のみの通行(9月5日0時40分~) 事故翌日、まず通されたのは緊急車両のみでした。この判断の背景には以下の理由があります: 関西空港ターミナルが水没・停電により営業停止中で、旅客輸送の必要がなかった 医療…

  • 保育園賛成だけど、家の隣はちょっと…って思う自分はおかしい?

    「来月、お宅の隣に保育園ができることになりました」 もしこんな知らせが届いたら、あなたはどう感じますか? 私は最近、この質問をずっと自分に投げかけています。答えが出ないまま、なんとなくモヤモヤした気持ちを抱えて。一言で済むような話じゃないし、白黒つけるのも違う気がする。でも、きっと誰にでも起こりうる葛藤だと思うんです。 保育園は必要。でも、それが"どこにあるか"で見え方が変わる まず大前提として、保育園が社会にとって必要不可欠な施設であることは、たぶん多くの人が理解しています。共働き家庭の支援、少子化対策、子どもたちの成長の場…どれを取っても重要なインフラです。 でも、それが「あなたの家のすぐ…

  • 自動運転の実用化は鉄道貨物ターミナルから始まる

    自動運転といえば、街中を無人で走行するバスやタクシーを想像する人が多いでしょう。しかし、実際に最も早く実用化されるのは、意外にも鉄道貨物ターミナルでの活用かもしれません。 公道での自動運転は思っているより困難 街中での自動運転には多くの課題があります。歩行者や自転車、予期せぬ道路工事など、無数のイレギュラーな状況に対応する必要があります。また、法規制も複雑で、万が一の事故が起きた際の責任問題も完全には解決されていません。レベル4の自動運転が2023年4月に解禁されたとはいえ、実際の普及にはまだ時間がかかると予想されます。 工場内なら条件が揃っている 一方、工場や物流施設内では状況が大きく異なり…

  • 霞が関の建物老朽化問題の一考察:20分リニアで結ぶ「サテライト霞が関」構想

    現状の問題:霞が関の建物の耐震基準 霞が関の建物群を見回してみよう。多くが戦前から高度経済成長期に建てられた老朽施設で、耐震性も拡張性も限界を迎えている。しかし問題はそれだけではない。 建て替えの三重苦 コスト問題:都心一等地での大規模建て替えは莫大な費用 文化財制約:歴史的建造物の保存と機能更新の両立 スペース不足:建て替え中の職員をどこに退避させるのか 防災庁の地方移転で各自治体が誘致合戦を繰り広げているが、これでは場当たり的な「政治的分散」に過ぎない。必要なのは戦略的で段階的なアプローチだ。 解決策:20分で結ぶ「サテライト霞が関」 私の提案はシンプルかつ現実的だ。 基本コンセプト 国会…

  • JR京橋駅地下化計画の検証:利便性向上か、記憶の喪失か

    はじめに 大阪市は2025年5月、約11年ぶりにJR学研都市線・東西線の京橋駅地下化事業を再開する方針を決定した。この事業は「JR片町線・東西線連続立体交差事業」として知られ、総事業費1031億円、完成予定は2053年度という大規模なプロジェクトである。しかし、この計画には利便性向上の一方で、見過ごされがちな問題が潜んでいる。 事業概要と変更点 基本計画 大阪市は片町線(学研都市線)・JR東西線の京橋駅付近を地下化する連続立体交差事業(連立事業)を再開する考えを固めた。この連立事業は、学研都市線の鯰江踏切付近から京橋駅を経てJR東西線・大阪城北詰駅の手前まで約1.3kmを事業区間とし、線路を地…

  • 広域農道の制度と現実のズレ - 奈良県西部フラワーロードの事例から考える

    はじめに 奈良県西部を走る広域農道(フラワーロード)で、大型ダンプ車両の通行により想定を超える舗装の劣化が問題となっている。しかし、法的な通行制限の根拠がないため、根本的な解決策が見えない状況だ。この問題は、日本の道路行政における構造的な課題を浮き彫りにしている。 問題の構造:制度設計と現実利用のギャップ 広域農道とは何だったのか 広域農道は1970年代から本格的に整備が始まった農業振興のための道路だ。当初の目的は農業の機械化推進と農村地域の生活改善にあった。しかし現在、これらの道路は物流業者や建設業者にとって「便利な抜け道」として利用されている。 なぜこのような事態になったのか この問題の背…

  • 5R(ファイブアール)でも、まだ変じゃない?

    asklib.hateblo.jp を書いた後に5Rってのを知りましたので、修正版です 私たちは小学校や企業の広告で、今ではこう教わります。 Refuse(リフューズ) Reduce(リデュース) Reuse(リユース) Repair(リペア) Recycle(リサイクル) 昔の3Rから進化して、今は5Rが主流。 - Refuse = 不要なものを断る(レジ袋を断る、過剰包装を断る) - Repair = 壊れたものを修理する 一見、これでエコの問題は解決したように見えます。でも、ちょっと考えてみてほしいんです。 🤷‍♀️ 5Rになっても、まだ入らない「一番エコな行動」 たとえば、 🧥 毛玉だ…

  • なぜ最近、車の青信号が短くなっているのか?〜「渋滞対策と言いながら、車の扱いどんどん雑じゃね?」と思ったあなたへ〜

    最近の信号、変わってきてません? 歩行者信号が先に青になる 歩車分離で車がぜんぶ止められる時間がある 青信号の時間が昔より短くなってる気がする… 「えっこれ、かえって渋滞ひどくない?」「なんで車の扱いがどんどん悪くなるの?」 ──そう思ったあなた、正しい感覚です。 実は今、都市の道路設計は”明確に”歩行者優先にシフトしてるんです。 例えば:同じ幅の道路でも、昔と今では使い方が違う 昭和の頃の設計: 同じ20m幅の道路なら、片道2車線が当たり前 歩道はせいぜい1.5〜2m 「車をいかに流すか」が正義 今の設計: 歩道に4m以上(バリアフリー+安全+緑地)を確保 車道は片道1車線 右折レーンを削っ…

  • なんでこの交差点、右折しづらいの?

    「右折のタイミング、全然来ないじゃん!」と思ったこと、ありませんか? 毎朝通るあの交差点。 右折したいのに対向車がひっきりなしに来て、青信号なのに全然曲がれない…。 やっと右折矢印の信号が出たと思ったら、たった5秒で終了。 「これ、もっと右折矢印の時間長くできないの?」「なんで対向車ばっかり優先なの?」 ──って思ったこと、きっとあると思います。 でも実はこれ、ちゃんと計算されて、制限されて、調整されて、あえて”そう”なってる可能性が高いんです。 今回はそんな右折困難交差点の裏側を、ちょっとマニアックに、でもわかりやすく解説してみます。 スタートは「どこから来て、どこへ行くか」 交差点の設計っ…

  • 自動運転をマトリクスでまとめてみた

    自動運転の正体は「仮想鉄道」だった?デジタル庁資料を読み解いてみた デジタル庁の「自動運転に関する資料」を読んでみました。 …いやあかん、わからん。 レベル0〜5って言われても、ピンとこない。なんか急に「近未来!」みたいな世界観に放り込まれて、気づいたら頭が🌀🌀🌀 🤖 そこで勝手に分類してみた 「レベル」じゃなくて、どこで走るか × 誰が操作するか × 実証ステータスで考えた方が分かりやすくない? 🔄 現在地 × 操作方式 × 実証ステータス マトリクス 🚗 どこを走るか\🧑‍✈️ 誰が操作するか 人が運転(従来) 遠隔操作(新しめ) 自動運転(目指す未来) 一般道(共用道路) 🚗 マイカー🚕…

  • 北海道にこそタワマンを!と思い立ったが結果、普通のマンションに戻った話

    タワマンが世間で盛り上がる中、ふと思ったんです。 「でも豪雪地帯はタワマンがいいんじゃね?」 考えてみてください。雪かき地獄からの解放、これだけで年間数十万円の価値があります。屋根の雪下ろしで命を落とす人だっているんです。タワマンなら管理会社が全部やってくれる。 これは革命的だ!と思いました。 思いは加速する 話が盛り上がるにつれ、妄想はどんどん膨らみました。 豪雪地帯タワマンの圧倒的メリット 雪かき完全解放 住民数が多いからバスも安定運行 維持費?雪かきの辛さに比べたら安いもの しかも札幌と新千歳空港の途中駅直結なんてどうでしょう? 札幌や空港まで長くても40分 1階にスーパー入れれば買い物…

  • 万博開幕4ヶ月の実績を受けて:自己反省と検証(交通政策案)万博の22万人の帰宅を考えるから

    この追記は、2025年4月の万博開幕から約2ヶ月の実績データをもとに、当初の個人提案を検証・反省するものです。 asklib.hateblo.jp 改めてまとめなおし 公式計画 vs 筆者の警告 vs 現実 📋 公式計画の想定(2024年12月発表) ピーク時来場者: 22万7000人 中央線分担率: 58.6%(13万3000人) 混雑率: 146%で運行 その他: バス11.4%、車30% ⚠️ 筆者の警告(元記事) 中央線の限界: 理論値22,000人/時だが現実的には15,000人/時 帰宅難民問題: 11万人の一斉帰宅に既存計画(中央線メイン)では対応不可能 代替案の必要性:中央線と…

  • 【道路工事が進まない本当の理由】実は「まだなんとかなるから」かもしれません

    道路工事が進まない本当の理由:実は「まだなんとかなるから」かもしれません 「また道路工事?」「いつまでたっても渋滞がなくならない…」 そんなふうに感じたこと、ありませんか? 日本の道路はあちこちで混んでるし、工事もしてるのに、なぜか「根本的に良くなった」とは思えない。でも、ちょっと視点を変えてみると、その理由が見えてきます。 実は、日本の道路って「ギリギリ回ってる」んです 渋滞ってたしかに不便ですよね。でも、よく考えてみると… 朝は混んでても、夜中にはスイスイ進む どんなに渋滞しても、1日あれば目的地には着ける(長距離は別です) 完全に車が動かなくなることは滅多にない つまり、「完全に止まって…

  • その旅行、選ばされてるかも?楽しく学ぶ旅と心理の話

    旅行選び、疲れませんか? インスタで見た素敵な景色、雑誌の特集で見つけたおしゃれなホテル、テレビで「行ってみたーい!」って思った場所... でもいざ「さて、どこ行こうか?」ってなると... 選択肢多すぎて疲れる〜!! 実はこれ、あなたのせいじゃないんです。人間の心理のクセが原因なんですよ。 旅行選びで「あるある」な心理パターン8つ 1. 真ん中を選びたくなる心理 3つコースがあると、真ん中選んじゃいません? 「エコノミー・スタンダード・デラックス」って並んでたら、「スタンダードで十分かな」って。これ、お店の思うツボなんです(笑) 「ゴルディロックスの原理」または「極端性回避」 2. 言い方一つ…

  • 名豊道路は便利になった。そして「無料vs有料」の構造は

    2025年春、愛知県の国道23号「名豊道路」が全線開通し、名古屋から豊橋まで信号のない高規格道路が一本につながった。蒲郡バイパスの開通により、豊橋〜蒲郡間の所要時間が最大9分短縮。さらに、並行する旧道や国道1号の交通量も大幅に減少し、渋滞解消や物流の効率化といった"経済効果"が盛んに報じられている。 たしかに、整備効果は目に見える。でも、ここで一度、立ち止まって考えてみたい。 🛣 東名・新東名 vs 名豊道路──その差は「料金」 名豊道路は無料だ。一方、並行する東名高速・新東名高速は有料。しかも決して安くはない。名古屋〜豊橋間で普通車なら片道1000円前後(普通車ETC割引時)、大型車ならさら…

  • 一極集中は自然な行動──人類の集中と分散の繰り返し

    東京一極集中、インターネットの特定のサービスをみんな使う、リモートワークからのオフィス回帰……。 「集中 vs 分散」の議論って、いつも同じところをグルグルしてる気がしませんか? でも歴史を振り返ると、これって実は解決すべき問題じゃなくて、人間の自然な行動なのかもしれません。 人類は「集中」と「分散」を繰り返してきた 文明の歴史を見ると、面白いパターンが見えてきます。 古代から中世:ローマ帝国という巨大な中央集権システムが崩壊し、ヨーロッパは小さな領主たちによる分散統治に移行。 近世から近代:絶対王政による中央集権化が進み、やがて国民国家が誕生。でもその後、民主化と地方分権が拡大。 現代:グロ…

  • 近鉄観光チケット「まわりゃんせ」で見る行動経済学(プロスペクト理論、損失回避バイアス、サンクコスト効果)

    伊勢志摩への観光旅行。できれば移動や入場料の手間なく、なるべくお得に楽しみたい——そんな希望に応えてくれるのが、近鉄の企画乗車券「まわりゃんせ」です。 でもこのチケット、ただの"割引"にとどまらず、私たちの「行動」を変える力を秘めているのです。行動経済学の視点から、その仕組みを見てみましょう。 「まわりゃんせ」ってどんなきっぷ? 「まわりゃんせ」は、伊勢志摩地域を巡る観光客向けに、以下のような特典がセットになった4日間有効のチケットです。 交通関連 近鉄電車:発駅から松阪~賢島間の往復乗車券とその区間のフリー乗車券 特急券引換券:往復+フリー区間内で計最大4回分(※特急券なしプランも選択可) …

  • 和歌山バスの混雑情報アプリに見る「ナッジ理論」の実践 〜交通インフラから学ぶ行動経済学の巧妙な仕掛け〜

    バスの混雑情報アプリに見る「ナッジ理論」の実践 〜和歌山バスから学ぶ行動経済学の巧妙な仕掛け〜 毎朝の通勤ラッシュ、ぎゅうぎゅう詰めのバスに乗るのは誰だって嫌なものです。そんな日常の悩みを、和歌山バスが画期的な方法で解決しようとしています。それは単なる便利アプリの話ではなく、実は行動経済学の「ナッジ理論」を巧妙に活用した事例なのです。 www.wakayamabus.co.jp バス運行に潜む「負のスパイラル」 まず、バス運行で起こる興味深い現象を見てみましょう。 10分間隔でバスが運行している路線を想像してください。朝のラッシュ時、最初のバスに多くの乗客が集中すると何が起こるでしょうか? 満…

  • 全国の学校施錠義務化の課題

    施錠だけで守れるのか? 最近の報道では、学校に不審者が侵入する事件が後を絶たないとして、「原則として校門を施錠すべきだ」という主張が再び強まっています。2001年の大阪教育大附属池田小事件、そして直近の立川市での傷害事件などが、強い感情とともに語られています。 www.yomiuri.co.jp 文部科学省も、登下校以外の時間は施錠するよう各校に呼びかけています。しかし、私はこうした一律の「防犯強化論」に、ある種の偏りと危うさを感じています。 地方の学校は「壁がない」のが当たり前 そもそも報道の多くは、都市部にある壁と門に囲まれた学校の構造を前提にしています。しかし、地方や過疎地域に行けば、学…

  • ポイ活してますか?そのポイント得るのに時間使ってませんか?

    あなたの「ポイ活」、本当にお得? 最近よく耳にする言葉、「ポイ活」。お店やアプリで買い物をしてポイントを貯める。もらったポイントで次の買い物がちょっとお得になる。 ──でも、ちょっと待ってください。 あなたが今やっているその「ポイ活」、本当に”お得”でしょうか? 3%のために、どれだけの時間を使ってる? ポイ活で得られるポイントは、たいてい1〜3%の還元です。たとえば1000円の買い物で30ポイント。100ポイントためるには、3000円〜1万円の支出が必要です。 それに加えて、 キャンペーンを探す アプリを開いてチェックインする クーポンを併用するために別のお店を回る といった時間がかかります…

  • チャットAIの黎明期に規制は必要か? 過熱する期待と冷静な議論のあいだで

    技術はまだ「完成」していない 私たちは今、チャットAIや生成AIと呼ばれる技術の登場によって、日常生活や仕事の在り方が大きく変わりつつある時代にいます。しかし、現在のチャットAIは「完成された技術」ではなく、むしろ発展途上の存在です。 まだ正確性や文脈理解、倫理的判断などに課題が多く、使いこなすには高いリテラシーが求められる場面も少なくありません。技術としても、研究開発が急ピッチで進められており、企業間の競争は今まさに激化しています。 世間の過剰な期待と焦り ところが、メディアやネット上では「AIが仕事を奪う」「AIに乗り遅れたら終わり」といったセンセーショナルな言葉が目立ちます。その結果、企…

  • 関西万博の跡地を含む夢洲に住宅街計画

    夢洲に住宅を作るのか? ――“小さな島”に全てを積み込むリスクとその盲点―― 万博、IR、そして住宅…? 大阪・関西万博の開催地、人工島・夢洲(ゆめしま)。その跡地開発として、IR(統合型リゾート)や国際的なモータースポーツ施設、ウォーターパークなどが計画されています。 それだけでもすでに「てんこ盛り」感がありますが、ここにさらに「まちづくり」という構想があることをご存じでしょうか? 2025年6月7日毎日新聞朝刊より え? 人が住むの? まさか、と思うかもしれません。でも、大阪市の関係資料や報道をよく見ると、将来的な「まちづくり」の一環として、居住機能を持たせる可能性がにじみ出ています。 小…

  • 全世界の電力の1%をデータセンターが消費してるんだ

    全世界の電力の1%をデータセンターが消費してるの!? 「たった1%」の衝撃的な正体 突然ですが、質問です。 全世界の電力消費量の1%って、どのくらいだと思いますか? 「1%なら大したことないでしょ?」 そう思った方、ちょっと待ってください。この1%、実は日本の全家庭が1年間に使う電力量とほぼ同じなんです。 そう、約5,000万世帯分の電力を、データセンターだけで消費しているんです。 冷蔵庫8億台が24時間稼働してるのと同じ もう少し身近な例で考えてみましょう。 家庭用冷蔵庫1台の年間電力消費量は約300kWh。データセンターの電力消費量を冷蔵庫に換算すると... 約8億台の冷蔵庫が1年間フル稼…

  • エッジAI万能論の現実チェック:本当に「手元で処理」は最善なのか?

    最近よく聞く「エッジAI」という言葉。スマホやPCに搭載されたAIチップで、クラウドに送らずローカルで処理するから「高速・安全・プライベート」だという触れ込みです。 でも、この話を聞くたびにふと疑問が湧きます。本当にそんなに万能なんでしょうか? 宝の持ち腐れ現象:高性能チップの現実 あなたのスマホには、おそらく数年前のデスクトップPC並みのAI処理能力が搭載されています。でも実際に使っているのは: 週に数回のSiriでの天気予報 たまに使うカメラの被写体認識 予測変換やオートコレクト 残りの時間、そのAIチップは何をしているでしょうか? 答えは「何もしていない」です。 これって、フェラーリでコ…

  • 奈良のある混雑する交差点:地図から見てみた、そりゃ混むね

    毎朝の憂鬱、あの交差点のこと 奈良県のとある場所。国道168号線を生駒から法隆寺方面に向かう途中に、絶対に毎日渋滞する交差点があります。 朝の通勤時間、夕方の帰宅ラッシュ、休日の買い物... いつ通っても必ず詰まってる。「また今日も遅刻しそう」「なんでここだけこんなに混むの?」と思いながら、悟りを開くあの場所です。 地図を見て気づいた「これは詰むわ」な構造 ある日、この交差点を上から見た地図をじっくり眺めてみました。すると、渋滞の理由が一目瞭然でした。 渋滞現状 わずか30メートルの範囲に、これだけの道路が集中しているんです: 国道168号線(メイン道路) - 大型トラックもバンバン通る幹線道…

  • なぜ大手IT企業が原発を視野に入れるのか

    序文(導入) 最近、Metaをはじめとした大手IT企業が原子力発電所との長期契約を結んでAI向けの電力を調達するというニュースが話題になっています。「え、今さら原発?」と思った人も多いのではないでしょうか。でもこの話、よくよく考えると「AIだから原発」ではなく、「データセンターだから原発」なんです。 japan.cnet.com 1. なぜ大手IT企業は原発を選ぶのか? Google、Amazon、Microsoft、そしてMeta……いまやテックジャイアントが相次いで原発に接近しています。2024年だけでも、これらの企業は原子力エネルギーへの大規模投資を次々と発表しました。 その理由は一言で…

  • 【2025年夏 東海環状道 本巣〜大野神戸開通】祝いつつ、静かに読み解く「道路政策の本音」

    2025年8月30日(土)、東海環状自動車道の本巣IC~大野神戸IC間(6.8km)が開通予定です。既に4月に開通した山県IC~本巣IC間と合わせて、この開通により名神高速・養老JCTから東海北陸道・美濃関JCTまで、ついに東海環状道が環状に"つながる"ことになります。 ひとまず、「開通日確定おめでとうございます!」 ……なんですが、せっかくなのでインフラ好きとしては「ちょっと裏も読んでみたい」わけでして。今回はこの開通をきっかけに、環状ネットワークの実情や、国の"道路整備の考え方"の裏側について、静かに掘ってみます。 "つながる"東海環状道:ぐるっと中部の高速ネットワーク 今回の開通で、以下…

  • 南北線品川延伸は本当に「品川終点」なのか?駅配置から見える将来延伸の可能性

    2024年11月に着工した東京メトロ南北線の品川延伸計画。白金高輪駅から品川駅まで2.5kmの延伸に1310億円という巨額投資が決定された。しかし、この計画を詳しく見ると、本当に品川駅が「最終目的地」なのか疑問が湧いてくる。 現在の延伸計画の概要 南北線品川延伸は、白金高輪駅で分岐して品川駅まで約2.5kmを結ぶ計画だ。事業費は約1310億円で、2030年代半ばの開業を目指している。延伸により、六本木・赤坂エリアから品川駅への所要時間は約19分から約9分に短縮される予定だ。 南北線品川延伸 投資効率の観点から もし品川駅が本当の最終目的地なら、より効率的な選択肢があったはずだ - 品川駅の手前…

  • 【考えてみた】5.5kmの"浅い池"を作ったら都市が冷える説

    突然ですが——浅い池、作りませんか? しかも、全長5.5km、幅約15m、深さはたったの1cm。 そんな"ほぼ水たまり"を人工的に都市に通してしまおうというお話です。 きっかけ:天王寺大和川線の都市計画 先日たまたま大阪市の都市計画ページを読んでいたら、こんな文言を見つけました: 「都市計画道路 天王寺大和川線(5.5km、幅員29m)」 「沿道には桃ヶ池公園、長居公園…」 「将来的に公園とネットワークされる予定」 ……えっ、それって細長い空き地じゃない? ならそこに、「水、流せばいいんじゃない?」って思ったんです。 (現実には公園なることで決定しています。あくまでもこの池は仮設です。) とい…

  • 大和西大寺駅の高架化議論──地下化より先に"テーブル"を

    奈良県で進められていた鉄道整備の巨大プロジェクト──「大和西大寺駅の高架化」および「平城宮跡を横切る近鉄奈良線の移設・地下化」計画が、思わぬところで頓挫している。 trafficnews.jp いま見えているのは「案の対立」だ。奈良県は"高架化だけでいい"と方針転換を打ち出し、奈良市は"そんなの合意違反だ"と反発。計画に深く関わるはずの近鉄や関係省庁は沈黙を保ったまま、第三回の協議会すら開かれない。 けれど、ここで目を向けるべきは「どちらの案が正しいか」ではない。もっと根本的に、この数千億円規模の事業を前にして、「なぜ関係者が同じテーブルに着いて議論できないのか?」という点にある。 🏗️ 計画…

  • 新湾岸道路建設計画について考える - 2兆円の投資は妥当か?

    千葉県内の交通渋滞解消を目指す「新湾岸道路」の建設計画が本格的に動き出している。高谷JCTから蘇我IC・市原IC周辺を結ぶこの高規格道路は、最大で約2兆円という巨額の事業費が見込まれているが、果たしてこの投資は妥当なのだろうか。 trafficnews.jp 新湾岸道路とは何か 新湾岸道路は、慢性的な渋滞に悩む東京湾岸道路のバイパスとして計画されている。現在検討されているルート案は大きく分けて以下の通りだ: バイパス整備案 - 高架構造主体:約1兆円 - 地下構造主体:約2兆円 現道対策+一部バイパス整備案 - 約0.5兆円 地下構造案が最も高額になるのは、景観への配慮や環境対策を重視するため…

  • 東埼玉道路の真の目的と見落とされがちな課題—「イオン渋滞解消」を超えた広域交通戦略

    「東埼玉道路=イオン越谷レイクタウン)渋滞解消」といった印象が先行しがちですが、それはこの道路計画の一側面にすぎません。実際には、もっと広域で複雑な都市・交通計画の中で位置づけられているインフラ事業です。 都市計画における道路の本来の目的 都市計画、とくに広域道路計画では、大型商業施設だけがベネフィットとして計算されるわけではありません。もちろん、商業交通のボリュームは「変数の一つ」ではありますが、それは数ある要素の中の一部です。 本来はもっと広く、地域物流の最適化や幹線道路の代替経路確保、災害時のリスク分散など、社会全体の利便性や安全性に基づいた判断で整備されているのです。 東埼玉道路もその…

  • 効率の良すぎる都市は、むしろ危ない?

    大都市って、たしかに便利です。電車は数分ごとに来るし、コンビニも病院もカフェも全部そろってる。「ここに住めばすべてが手に入る」――そんな魔法の空間のように思えます。 でも、ちょっと考えてみてください。 もし明日、道路の下で水道管が破裂したら? その修復工事をするには、道路を封鎖しなきゃいけません。でもその道路が朝の幹線道路だったら? 渋滞を避けるために「工事できない」街 実は、人が多すぎて混雑しすぎる都市では、「修理すらできない」ことがあるんです。上下水道やガス管、電気などのインフラが老朽化しても、「交通がマヒするから」「経済活動が止まるから」といった理由で、緊急工事が後回しにされてしまうこと…

  • 都市の成長にも「限界」がある?経済学の収穫逓減の法則から考える都市論

    はじめに - なぜ都市は大きくなりすぎるのか 「この都市もう限界じゃない?」 通勤ラッシュに揺られながら、高い家賃に悩みながら、多くの人がこんなことを考えたことがあるのではないでしょうか。実は、この直感的な疑問は、経済学の基本法則である「収穫逓減の法則」を使って説明することができるんです。 収穫逓減の法則とは? 収穫逓減の法則は、経済学の教科書で必ず出てくる基本概念です。簡単に言えば、「ある生産要素を固定して、別の要素を追加していくと、最初のうちは効果が大きいけれど、だんだん効果が小さくなっていく」という法則です。 農業で例えると分かりやすいでしょう。一定の農地に肥料や労働力を投入していくと、…

  • 日本郵便の運送業許可問題を「ひねくれて」読んでみた

    「 日本郵便の不適切点呼問題、運送事業許可取り消しへ…郵便局のトラックなど2500台対象」と言うニュースがありました。 タイトルから内容をイメージできなかったので本文を読むとこんな感じでした 郵便局全国3188局のうち2391局(75%)で点呼の不備を確認 国交省が「取り消す方針を固めた」段階(まだ決定ではない) 対象は約2500台のトラック・ワンボックス車(軽自動車は別扱い) 内部調査で発覚し、日本郵便が自ら報告・公表 ニュースを読んだ人の中には、「ああ、また大企業のコンプライアンス違反か」と感じた方も多いはず。でも、よくよく読むと少し違った見方もできそうです。そこで今回は、このニュースをあ…

  • 国土交通省も注目する『Cities: Skylines』とは?街づくりゲームで学ぶ都市計画の面白さ

    『Cities: Skylines(シティーズスカイライン)』をご存知ですか?一見すると普通の街づくりゲームですが、実は国土交通省が公式にMOD(拡張データ)を公開するほど注目されている、奥の深いシミュレーションゲームなんです。 なぜ国がゲームに注目するの? 国土交通省は2023年、このゲーム用の公式MOD「SkylinesPLATEAU」を公開しました。これは日本全国の3D都市データを使って、現実の街並みをゲーム内で再現できるというもの。 つまり、あなたの住んでいる街がゲームの中に登場するかもしれないということです。国がここまで力を入れるのは、このゲームが都市計画や交通政策を学ぶ教材として優…

  • モノレールとバス専用道路を、中規模輸送の現実的選択肢に

    都市交通というと、最近はLRT(次世代型路面電車)ばかりが注目されている。しかし実際には、モノレールやバス専用道路といった交通システムの方が適している地域も数多く存在する。 これらが積極的に採用されない理由は何か。技術的な問題ではない。法規制が極めて厳しく、道路に例えるなら「一般道でいいのに高速道路規格を求められている」ような状況がコストを押し上げているのだ。 中規模輸送には十分な能力を持っている モノレールやバス専用道路は、決して「劣った選択肢」ではない。必要な規模で建設すれば、中規模輸送機関として十分な能力を発揮する。 LRTが時間あたり地下鉄とほぼ同じ輸送人員を運べるとされるが、モノレー…

  • ラウンドアバウトの本来の目的—災害時検証の必要性

    はじめに 街中でラウンドアバウト(環状交差点)を見かけることが増えてきました。円型の交差点をぐるりと回って進む、信号のない交差点です。しかし、その導入の経緯や本来の目的について、きちんと覚えている人はどれくらいいるでしょうか? 現在の運用状況を見ていると、当初の導入理由と現実との間に大きなギャップがあるように感じられます。 災害をきっかけとした注目の高まり ラウンドアバウトが日本で注目されるようになった大きなきっかけは、2011年の東日本大震災でした。停電時も機能することから東日本大震災を機に注目度が上昇したのです。 震災では、交差部で発生する事故のうち、約6割は信号のない交差点で発生しており…

  • 「コメ不足」を数字で検証してみた - 日本の人口と米収穫量統計

    最近、コメ不足や価格高騰のニュースをよく見かけます。本当にそうなのか気になったので、国の公式データから人口統計と米の収穫量を調べて、一人当たりどれだけ行き渡るのか計算してみました。 調べたデータ 人口統計は総務省のe-Stat、米の収穫量は農林水産省の作物統計調査から2015年〜2024年のデータを取得しました。 日本の人口と米収穫量統計(2015-2024年) 年 元号 人口(外国人含) 収穫量(主食用) 一人当たりの収穫量 2015年 平成27年 127,094,745 7,442,000t 58.6kg 2016年 平成28年 127,041,812 7,496,000t 59.0kg …

  • 🚗 なぜいつも同じ場所で渋滞するの?~交通工学から見る、意外と理にかなった道路の仕組み~

    「この道、いつも混んでるよな…」 通勤や買い物で通るたびに思う、決まった場所の渋滞。「ここさえ広げればいいのに」と感じたこと、ありませんか? でも実はそれ、単純に広げれば解決するわけじゃないんです。むしろ「その渋滞が、都市全体の交通を支えている」こともあるんです。 渋滞って”悪いもの”なの? イメージ的には「できるだけなくしたいもの」ですが、交通工学の観点から見ると、すべての渋滞が悪ではありません。 特に都市部では、渋滞が都市全体の交通流を制御する重要な調整弁の役割を担っていることがあります。 なぜ「いつも同じ場所」が混むのか? ① 下流の処理能力に合わせた流量制御 例えば、先の道路や交差点が…

  • 【提言】関西万博、帰宅ラッシュを快適に分散する”たった1時間”の魔法

    2025年、関西万博。 1日最大22万人が訪れるとされるこの巨大イベントで、今後一層の混雑が見込まれる。その中で問題は閉園時の一斉帰宅だ。 パビリオンは夜9時に一斉終了。 イベントも終わり、お土産屋まで閉まる。 その瞬間、園内にいる大多数が、一斉に駅に向かって歩き出す。 当然、駅前は大混雑。熱気、行列、そしてイライラ。 でも、この「たった1時間」を工夫するだけで、ラッシュは”ゆるやかな波”に変えられる。 「並ばせておく」のは、もう限界かもしれない 運営側(=ほぼ行政/公的機関)は、基本的に「安全第一」。 それは当然だ。 でもその安全策が「人を立たせて並ばせる」だけでは、ストレスの山をつくること…

  • 【新金線旅客化】検討段階だからいろいろ考えられるね

    新金線イメージ 新金線のルート概要。新小岩〜金町間の約7kmを結ぶ貨物線が、住宅密集地を縫うように走っている 東京都葛飾区のローカル交通事情に、にわかに注目が集まっています。そう、「新金線旅客化構想」です。 この新金線、もともとは新小岩駅〜金町駅を結ぶ貨物専用線(総武本線貨物支線)。全長約7kmの単線路線で、今でも1日あたり上下あわせて数本の貨物列車が走っています。 そんな貨物線に旅客列車を通して、地元の人の足にしよう!という構想なのですが……資料を読むと「ちょっと待てよ」と言いたくなる内容がいくつも出てきます。 📍そもそも旅客化の目的ってなに? 行政が掲げる目的はざっくりこんな感じ: 南北方…

  • 啓発の顔をした商売:あなたの「涙」は誰を救っているのか?

    ある一冊の本がきっかけだった。 内容は「最貧困の女子たち」を描いたもの。重く、つらい――けれど、読後に残ったのは感動でも怒りでもない。 奇妙な違和感だった。「これ、結局“かわいそう”で終わってないか?」 「これ、結局『かわいそう』で終わってないか?」 この違和感を掘り下げていくと、現代社会に蔓延する巧妙な搾取構造が見えてきた。 「支援」という名の金儲け 作り手の搾取構造 まず作り手から見てみよう。 著者:社会問題を「取材」し、本にして印税を得る 出版社:「社会派」レーベルで売上を確保 メディア:「問題提起」として取り上げ、広告収入を得る 彼らは「社会に問題を知らせている」と主張するだろう。でも…

  • 禁輸の壁を越える"食と旅"の力を信じよ

    www.hokkaido-np.co.jp 北海道新聞の社説をうけて、このような考え方もあるのではないかと考察 〜対話外交の限界と、新しい突破口〜 東京電力福島第一原発の処理水放出を巡って中国が日本産水産物の全面禁輸を続けてきた問題は、道内など一部地域での輸入再開に向けて動き出した。しかし、福島など十都県産品はいまだ禁輸対象のままだ。 対話外交の限界と力学の罠 この問題で注目すべきは、従来の外交アプローチが機能不全に陥っていることだ。IAEA(国際原子力機関)の安全性評価すら受け入れない中国政府に対し、「科学的根拠に基づく対話を」と訴えても意味がない。科学よりも政治を優先する相手に、科学で説得…

  • イオンモール橿原の帰り道で渋滞が起こるのはなぜ?― 近隣住民と公共交通にも影響する問題を考える ―

    イオンモール橿原の交通渋滞問題を徹底分析 なぜ毎日渋滞が起こるのか?現実的な解決策とは はじめに 奈良県橿原市にある「イオンモール橿原」は、地域でも特に人気のある大型ショッピングモールです。多くの人が週末や夕方になると訪れるため、にぎわいのある場所ですが、帰りの時間帯になると、周辺道路で深刻な渋滞が起こるという課題があります。 この渋滞は一時的な混雑ではなく、ほぼ毎日のように繰り返されている慢性的な問題です。なぜこうした状況になっているのかを整理し、住民や公共交通にもたらす影響、そして将来への対策について考えてみます。 イオンモール橿原交通 渋滞の主な原因 ① 国道への出口が少なく、道が混みす…

  • 長島スパーランドの「割り切り型」交通制御が実はすごい件

    ディズニー、USJに続いて、今回は東海エリアの大型レジャー施設、長島スパーランドの交通制御に注目してみましょう! ディズニー帰りの渋滞に隠された"魔法"の仕組み - asklib USJの帰り道に隠された「シンプルだけど効く」交通制御の仕組み - asklib 意外かもしれませんが、長島スパーランドもまた、帰りの車をスムーズに捌く独自の交通制御戦略を持っています。それがまた、ディズニーやUSJとは全く違う「シンプルかつ徹底した割り切り型」なのです。 長島スパーランド交通 特徴①:「一択の大通り構成」 長島スパーランドの出口構成を見てみると、基本的にはすべての車が最終的に一本の大通りに集約される…

  • USJの帰り道に隠された「シンプルだけど効く」交通制御の仕組み

    前回の記事で東京ディズニーリゾートの交通制御について書きましたが、今回は関西代表・ユニバーサル・スタジオ・ジャパン(USJ)編です! USJもまた、テーマパークならではの帰り道の混雑と戦い続けてきた場所。しかし、ディズニーと比べるとその交通制御のアプローチはかなりシンプルで、それが逆に合理的で分かりやすいシステムになっているんです。 USJ駐車場出口 特徴①:出口は「1か所」に集中 まずUSJの大きな特徴は、一般駐車場から出る車の出口がほぼ1か所に限定されているという点です。 出口位置が統一されているため、警備や案内が非常に明確 交差点では右折や直進は禁止、左折一択でスムーズな流れを作成 結果…

  • ディズニー帰りの渋滞に隠された"魔法"の仕組み

    ディズニーランド・シーに車で遊びに行った帰り道、こんな経験はありませんか? 「駐車場を出るまでは大渋滞だったのに、敷地を出たら急に道が空いた……?」 実はこの現象、偶然ではないんです。ディズニーの敷地内には、周辺地域への配慮が込められた巧妙な交通制御システムが隠されているのです。 魔法の正体:「わざと絞って出す」仕組み 一言で表現すると、「一般道に一気に車が流れ出ないよう、敷地内でコントロールしている」ということ。 数千台の車が一斉に動き出す閉園後、もしそのまま外の道路に流れ出たら、周辺地域は大混乱になってしまいます。そこでディズニーは、敷地内で意図的に渋滞を作ることで、外の街への影響を最小限…

  • (交通政策案)万博の22万人の帰宅を考える

    はじめに 2025年の関西万博、会場での体験は素晴らしいものになるでしょう。しかし、交通政策から見ると、「帰宅難民問題」が最大の懸念材料です。 注意:この記事は筆者の個人的な交通政策提案であり、実際の万博運営計画とは関係ありません。 1日最大22万人が一斉に帰宅する午後9時以降、果たして既存の交通インフラで対応可能なのでしょうか?実際には夜9時のパビリオンやイベントが終了した時点で半分の11万人は帰宅すると仮定します。 現実の交通計画の限界 大阪メトロ中央線の輸送能力 夢洲延伸を含めた中央線の理論的輸送能力は: 最大運行本数:20本/時間 1編成定員:約1,100人 理論値:22,000人/時…

  • 令和5年度空港整備予算の現実

    今回は、令和5年度の空港整備予算をネタに、数字と現実のギャップをじっくり味わってみたいと思います。 令和5年度 空港整備予算の中身 国交省資料より、令和5年度の自動車安全特別会計 空港整備勘定の支出状況を見てみます。 空港名 支出額(億円) 羽田空港 670 成田空港 159 関西国際空港等 40 中部国際空港 30 一般空港等 801 その他周辺対策等 275 なんと、羽田+成田で約830億円。 全国すべての「一般空港等」向け予算と、だいたい同じ額です。 旅客数で比べてみよう じゃあ、「それだけ旅客数が多いからでしょ?」って話になると思うので、同年度(令和5年度)の乗降客数(国内線+国際線)…

  • 【衝撃】成田空港駅がなくなる!?ターミナル再構築の行方

    こんにちは、交通インフラ大好き人間です! 今日はちょっとマニアックですが、成田空港の将来について衝撃的なニュースをお届けします。 国交省が2024年9月24日に公開した「第1回 今後の成田空港施設の機能強化に関する検討会 説明資料」を読んでいて、とんでもない計画を発見してしまいました...。 何が起こるの?ざっくり解説 成田空港の大変革計画 成田空港では現在、ワンターミナル構想という大規模な再編計画が進行中です。これは、現在のT1・T2・T3を統合して、東側に巨大な新ターミナルを建設するというもの。 資料によると、段階的に以下のステップで進められる予定です: ステップ1・2(2030年代前半)…

  • なぜフジテレビの第三者委員会は「まだ」活動しているのか?

    2025年3月末、フジテレビの第三者委員会が調査報告書公表しました。通常であれば、これで委員会の役割は終了し、解散となるはずです。 ところが、2か月近く経った今(6月3日)でも、この第三者委員会が対外的な応答を続けています。これは一体どういうことなのでしょうか? 第三者委員会の本来の役割とは 第三者委員会とは、企業が不祥事などの際に自主的に設置する調査機関です。弁護士や公認会計士などの専門家が、企業から独立した立場で事実関係を調査し、報告書をまとめます。 通常の流れはこうです: 1. 企業が第三者委員会を設置 2. 委員会が調査を実施 3. 調査結果を報告書として公表 4. 委員会は解散 5.…

  • 🤖「AIが確認するから大丈夫」は本当か?—自動化と責任の空洞化という現実的リスク

    はじめに:慎重だったはずが、いつの間にか… 最近よく耳にするのが「AIが判断してくれるから、もう人が確認する必要ないよね」みたいな話。 最初は慎重にAIのアウトプットをチェックしていたはずなのに、いつのまにか「うまく回ってるから省こう」→「チェックもAIでいいじゃん」→「人による確認、必要?」みたいなループに入ってしまう。 この流れ、危険なパターンそのものかもしれません。 👷‍♂️ 民間企業で起こりがちな現実的シナリオ 企業、特に民間はコスト効率を重視します。「人間による確認」もコストとみなされれば、以下のような流れは十分に起こり得ます。 現場でよく見られる変化 「人が確認しています!」 → …

  • 「貯蓄から投資へ」という国策への疑問

    「投資」という言葉の違和感 「貯蓄から投資へ」——この言葉が気になって仕方ない。 投資というなら、学校に行って知識を身につけたり、スポーツクラブに通って健康を維持したりすることが投資ではないだろうか。株式購入は、結局のところ「資産の保有形態を変える」だけで、自分自身の生産性が直接高まるわけではない。 資金の流れから見た疑問 個人が株式を購入する資金は、多くの場合、銀行預金から移される。すると銀行の預金残高が減り、企業への融資余力も影響を受ける可能性がある。 銀行は企業の財務状況や事業計画を詳細に審査して融資を行うが、個人投資家は限られた情報で投資判断を行うことが多い。この違いが、経済全体の資金…

  • AI時代の情報階級社会:三層に分裂するインターネットと失われる多様性

    ChatGPTのような対話型AIが一般化し、検索エンジンの代替として急速に普及している今、私たちはある重大な変化に気づき始めています。それは、情報が「無料で手に入る」時代の終焉と、「誰が情報を発信できるか」「誰が収益を得られるか」という新たな階級社会の到来です。 インターネットは今後、三層に分裂する可能性があります。そして最も懸念すべきなのは、情報の収益構造が破綻した人々が地下に沈んでいくことです。 第1層:AIと契約した「公式の情報空間」 この層に属するのは、政府機関、大学、研究機関、大手メディア、グローバル企業などです。彼らはChatGPTのようなAIと契約し、自らのコンテンツを合法的に提…

  • 🌐「チャットAI」時代の陰影:利便性の裏に潜む3つの見落とし

    最近、「ChatGPT Search」なる新機能が話題だ。OpenAIが提供するこの機能は、従来のGoogle検索のようにキーワードを打ち込むだけで、AIが要約付きで回答してくれる。しかも、広告なし、複数ソースの参照、表や地図までつけてくれるという親切設計。 実際、便利だ。 ただ、それだけで終わらせていいのか? 私たちが"新しい検索体験"に興奮している間に、見落としているものがあるのではないか。 💰 1. 「無料で検索」はもう終わる? ChatGPT Searchを含む多くの生成AIサービスでは、一定回数を超えると課金が必要になる。ClaudeやPerplexityなども同様だ。 かつて、イン…

  • 「ChatGPTすごすぎて、Googleの代わりか」は本当?検索の本質から考えてみた

    最近、SNSやニュース記事で「ChatGPTが登場してGoogleは終わった」「もう検索エンジンはいらない」といった投稿をよく見かけませんか? 例: https://japan.cnet.com/article/35233704/ 確かに、AIに質問すればその場で答えを返してくれるし、リンクをクリックする手間もない。だから「検索エンジンの時代は終わった!」と言いたくなる気持ちもわかります。 でも、それはちょっと早とちりかもしれません。 ChatGPTも結局は「検索」している まず考えてみてください。ChatGPTが「ネットで調べますね」と言ったとき、裏で何をしていると思いますか? 実は、Bin…

  • 「人手不足」と言うけれど──公務員職員採用方針について考える

    最近、茨城県が人手不足対策としての外国人も登用する施策だそうですが、ちょっと立ち止まって考えてみたいことがあります。 www3.nhk.or.jp 本当に「人手不足」なのか? 確かに人手不足は深刻な問題です。しかし、同時に就職に困っている日本人も多く存在するのが現実です。 具体的には: - 30代後半から50代で、スキルも意欲もあるのにチャンスがない人 - 育児や介護で一度キャリアが途切れた人 - 精神的なリカバリー中だが社会復帰を望む人 こうした方々への雇用機会創出を十分に検討したうえで、外国人採用という選択肢を検討すべきではないでしょうか。 行政事務における「国際性」の必要度 観光PRや国…

  • 知的なYouTubeチャンネル「社會部部長」をご紹介

    YouTubeを見ていて、こんなことを感じたことはありませんか? 「この人、最初から結論ありきで話していないか?」 「効果音とノリだけで視聴者を煽っているだけでは?」 そうした動画の多くは、ワイドショー的な手法で作られています。表面的な善悪論や陰謀論めいた内容で感情に訴えかけ、背景や構造を丁寧に掘り下げることなく、"それっぽい雰囲気"だけで話を進めているのです。 そんな中で、圧倒的に質の高いコンテンツを提供しているチャンネルがあります。 「社會部部長」 社會部部長 - YouTube まるで上質なNHKスペシャル、あるいは学術論文を映像化したような、知的で深みのあるチャンネルです。 なぜ「社會…

  • 「富裕層の2割が海外移住検討」という記事を読んで腑に落ちなかった話

    今日、こんなニュースを見かけました。 日本の富裕層の2割が考える海外移住 魅力に感じている地域はどこ? www.kyodo.co.jp ふーん、富裕層も海外移住を考える時代なのか。税金高いしね、日本。 第一の違和感:あれ?これお金で解決できない?🤔 記事を読み進めると、海外移住の不安として: 「治安」(64.1%) 「医療環境」(55.2%) 「言語の壁」(49.0%) がランキング上位に。 ...えっ?🤔 治安が心配って、お金持ちなら良い住宅街に住めばいいじゃん。医療環境が不安って、プライベート医療保険入ればいいじゃん。言語の壁って、通訳雇えばいいじゃん。 富裕層ってそういう問題はお金で解決…

  • 📱書籍『スマホ失明』は行動経済学の"生きた教材"?

    ー 行動の裏にある人間心理をリアルに体感できる一冊 ー 現代人の生活に欠かせないスマートフォン。私たちはなぜ、やめたいと思いながらも手放せないのでしょうか? 川本晃司氏の著書『スマホ失明』(かんき出版, 2022年)は、この問いに医学・脳科学の視点から警鐘を鳴らす一冊です。しかしこの本、行動経済学を学ぶ人にとっても実はかなり"使える"教材だと感じました。 今回は、本書で描かれるスマホ依存の実態を行動経済学の視点から読み解きながら、なぜこの本が"リアルなケーススタディ"として役立つのかをご紹介します。 🧠 スマホ依存と行動経済学の交差点 『スマホ失明』を読んでいると、スマホをやめられない心理に、…

  • スマホだけ見えるって、ちょっと気になる?『スマホ失明』(川本晃司)読んでみた感想

    最近なんか、新聞が読みづらい。テレビの字幕もぼやける。でもスマホだけはやたら見える。 「あれ?なんで??」と思っていたところに出会ったのがこの本。川本晃司さんの『スマホ失明』(かんき出版)です。 タイトルはちょっと怖い。でも、読んでみたら…「これ、私のことじゃん!?」ってゾクッとしました。 読みたくなった理由=目の"変な違和感"の正体が知りたかった 最近、焦点が合いにくくなってきていて、新聞が読みにくいし、テレビの文字もぼやける感じがする。でもスマホだけはよく見える。なぜか快適。 この「なんか変」な違和感の正体が気になっていたところで出会ったのが、この本でした。 子ども向けの警告?いやいや、大…

  • 「社会全体で子どもを守ろう」という新聞記事

    ~なぜ行政の責任が私たちに押し付けられるのか?~ 児童虐待の報告件数が過去最多を更新し続ける中、新聞やテレビでは決まって「社会全体で子どもを守ろう」という言葉が響きます。聞こえはいいですよね。誰もが「そうだ」と頷きたくなる言葉です。 www.nishinippon.co.jp でも、ちょっと待ってください。この「みんなで頑張ろう」の裏側で、何が起きているのでしょうか? 1. いつの間にか「あなたの責任」になっている 本来は誰の仕事? 児童虐待は犯罪です。犯罪への対応は、警察や児童相談所といった専門機関の仕事のはずです。彼らには権限があり、訓練を受け、給料をもらってその仕事をしています。 「美し…

  • 【意外と好調?】大阪・関西万博、来場者500万人突破の"真実"

    2025年4月に開幕した大阪・関西万博。最近こんなニュースを見かけて、思わずクスッとした人も多いのでは? 万博来場者、500万人突破 日15万人超は1度だけ (47NEWS) www.47news.jp このタイトル、なんだか「500万人突破!」と喜んでるのか、「15万人超は1度だけ」と心配してるのか、よくわからない感じしませんか?😅 「500万人」って多いの?少ないの? まず基本情報から整理してみましょう。 関西万博の基本データ - 目標来場者数:2,820万人 - 開催期間:184日間 - 1日あたり必要来場者数:約15.3万人 そう、「15万人」というのは、実は万博が目標達成するために必…

  • 「かわいそう」で終わらせるな:備蓄米報道が見逃した制度と契約のねじれ

    2025年6月、政府が異例の規模で備蓄米を市場に放出し、全国の倉庫業者に経済的打撃が出ているというニュースが大きく報じられた。 nordot.app 「月4億6千万円の保管料が消失」「廃業を検討する事業者もある」という見出しが新聞紙面を飾り、制度の見直しを求める声も上がっている。 報道は、あたかも"突然政府に裏切られた被害者"を描くようなトーンで貫かれている。しかし、この問題の本質は本当に「かわいそう」で済む話なのだろうか?実際にはもっと根深い、契約と制度運用の構造的なねじれが存在している。それを無視した報道には、疑問を抱かざるを得ない。 表層的すぎる報道:契約の実態を説明しない 報道では、備…

  • 【緊急解説】米が高すぎる!ひろゆきの「5000円でも買える社会に」発言を経済学で斬る

    はじめに:お米が高くて困ってませんか? 最近スーパーに行くたびに「えっ、お米こんなに高いの?!」って驚いた経験、ありませんか? 実は今、お米の価格がどんどん上がっているんです。気候変動で収穫量が減ったり、農家さんの人件費や燃料代が高騰したり...理由はいろいろ。 そんな中、ひろゆきさんが「5kg5000円のお米でも買える社会にすべき」って発言して話題になってますよね。 「確かに!」って思った人も多いはず。でも、ちょっと待って! 経済学から見ると、この意見には大きな落とし穴があるんです... 価格って何?ただの数字じゃないんです! 市場経済では、価格は「誰が買えるか」を決める重要なサインなんです…

  • お米の値段もし私が農水大臣だったら...こうやって解決します!

    この記事は妄想ですのでね💦現実はしらないです。 🎯 作戦①:備蓄米を"におわせて"市場をドキッとさせる まず、実際に出すかどうかは別として、記者会見で堂々と言っちゃいます🎤 「必要があれば備蓄米の放出も辞さない!」 これだけで流通業者さんたちがビビって買い控え→価格抑制に向かうんです😏 コストゼロで米価を"ゆるやか"に下げる、まさに口先介入! 日銀さんが円高誘導に使う手口を、お米でもやっちゃいます💡 🤝 作戦②:全農さんに「お願い」作戦 命令じゃなくて、あくまで「お願い」がポイント🙏 「適切な価格形成に向けた協力をお願いしたい」 全農さんにとって一番怖いのは政権交代だから、協力してくれるはず✨…

  • ✨ 騙されてない?「日本だけコロナ禍に増税」のグラフのカラクリを解説!

    🤔 SNSで話題のあのグラフ、実は誤解を招いてる? 最近、ネットで見かけませんか?「日本だけがコロナ禍に増税した!ひどい!」っていう投稿。 そのもとになってるのが、こんなグラフなんです👇 財務省からの消費税各国推移 財務省が公開している「各国の消費税率(付加価値税)の推移」なんですが... なんだか、2020年に他国ではコロナの中減税してるのに、日本だけが増税したようにみえる👀 ⚠️ ちょっと待って!そのグラフ、本当にそういう意味? 🕵️‍♀️ 真実はこれ!日本の増税タイミング 実は、日本の消費税が10%になったのは2019年10月なんです✨ つまり、コロナが始まる前! 「えっ、じゃあなんでグ…

  • 海外旅行の「観光フィルター」にご用心!移住への憧れ、それって錯覚かも?

    海外旅行って、ほんと楽しいですよね。 街並みはおしゃれだし、人はフレンドリーだし、カフェもかわいいし、何より日本じゃ味わえない"自由な空気"がある。 「うわ、海外って最高じゃん…!」 「もう日本帰りたくない!」 「いつか移住しよ〜」 そう思ったこと、ある人も多いんじゃないでしょうか。 ……でも、ちょっとだけ待って。 その感動って、"観光フィルター"を通して見た景色じゃないですか? それ、日本で言うと「新宿駅と京都観光しただけ」かもよ? 観光地だけ見て「その国」を語る危険性 まずね、海外で行った場所って、たいてい観光地か都心部なんですよ。 ロンドンだったらピカデリーやノッティングヒル、パリならシ…

  • 📚「どこで買っても同じ値段」なのに… その本、書店で買ってみない?

    こんにちは!今日はちょっとだけ、暮らしと税金と文化のお話です。 最近、本を買うとき、どうしてますか? 「大手の通販サイトでポチっと。楽だし、早いし、ポイントもつくし。」 うん、わかります。便利なんですよね。でも、ふと立ち止まって考えてみたんです。 「これって…本当に、日本のためになってるのかな?」 📖 日本の本は「どこで買っても同じ値段」 実は日本では「再販制度」という仕組みがあって、本の値段は全国一律。つまり、 近所の本屋さんでも、大手の通販でも、同じ金額。 じゃあ、便利な通販のほうがいいじゃん?と思うのが自然。 でもね、「同じ金額でも、誰にお金が渡るか」はまったく違うんです。 💸 本を買っ…

  • 津波が来る時、本当に「みんなを助けてから逃げる」べきなのか?

    はじめに:美談の裏に隠れた危険 昔のニュースで、和歌山県で行われた津波避難訓練の映像が話題になりました。中学生や小学生が車いすのお年寄りを避難場所まで運ぶ姿に、多くの人が感動したことでしょう。 www.nwn.jp しかし、ちょっと想像してみてください。 本当に津波警報が鳴った時、あなたの子どもは「お年寄りを助けてから逃げなければ」と思って、避難が遅れませんか? もし、助けきれずに自分だけ逃げることになったら、その子は一生「見捨てた」という罪悪感を背負うことになりませんか? この素朴な疑問から、私たちは防災教育の根本を問い直す必要があります。 第1章:緊急時、本当に「人助け」が正しいのか? 街…

  • 日本の米市場の逆説:「神なき市場」はなぜ生まれたのか

    はじめに:コメ価格高騰の真の構造 2024年から続くコメ価格の高騰は、単なる天候不順やインフレの結果ではない。実はその背景には、日本の米政策における根本的な構造変化がある。それは「市場経済の中途半端な解放」が招いた、きわめて逆説的な現象だった。 戦後から2018年まで:JAという「見えざる手の代行者」 戦後から長い間、日本のコメ市場は真の意味で「自由」ではなかった。政府とJA(農業協同組合)という二重の調整機構が、需給・価格・品質のすべてをコントロールしていた。 特にJAは、アダム・スミスの言う「神の見えざる手」の代行者として機能していた。農家が作りすぎても、足りなくても、JAが流通を調整し、…

  • 🏢💰 なぜ企業だけ四半期決算なのか──政府に合わせて"年次決算"に戻すべきでは?

    🔥 企業は3ヶ月ごとに数字で誠実さを証明し、政府は年に一度ふわっと報告すれば許される。 この非対称な構造は、もう一度見直されるべきではないでしょうか。 📉 四半期決算という"信頼されていない制度" 民間企業、特に上場企業は年4回の決算報告が義務づけられています。その理由は明快です。 ✅ 投資家を保護するため ✅ 経営の透明性を保つため ✅ 不正を抑制するため 💡 つまり、企業は"信頼されていない"ことを前提に制度設計されているのです。 🏛️ 一方、政府は"信頼されている前提" では政府はどうでしょうか? 📅 決算報告は年に1回 ❓ 多くの国では予算の使途や成果の詳細開示は不十分 📝 議会による…

  • 日本のサイバー防衛は変わったのか?

    日本の防衛体制を振り返って 2022年の衝撃的な指摘を振り返る 中央公論2022年4月号を読み返して思った。 河野元統合幕僚長が東日本大震災時について語った言葉: 「警戒監視の体制を弱めることは一切ありませんでした」 物理的な防衛は完璧だった。 皮肉な対比:物理防衛 vs サイバー防衛 皮肉にも同じ号で指摘されていた日本の情報防衛の弱点: 🚨 当時の深刻な問題点 ディスインフォーメーション対策なし 選挙干渉監視なし プラットフォーマー監視なし メディアリテラシー教育なし 💥 全部ダメ。物理は鉄壁、サイバーはざる。 この記事から今や3年経過したが。変わったのかな? 見えない戦いの現実 正直、分か…

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