三日三晩で悟った男
親分、仏の世界に到達するのを、「悟る」というんですね。そして、その境地に達するには一心不乱に修行する必要があるんですよね。お釈迦様でも10年位の修業時代があったんですよね。そうすると、普通の凡人では先ず無理ですよね。それがな、そうでもないんだよ。俺が読んでいる月刊誌「致知」に円覚寺の横田南嶺さんの「禅語に学ぶ」という連載があるんだよ。そこにな、三日三晩で悟った男の話が出ていたんだ。いったいどんな話なんですか?白隠禅師(1685~1768)が書いている書物にあるそうだが、ある日一人の男が訪ねて来た。名を山梨平四郎といい、42歳の造酒業を営む者なんだ。その男が不思議な体験談を聞いて貰うために白隠禅師の所に来たんだな。話によると、長男を早くに亡くして、山中の不動明王をお祀りした。その時、滝つぼに落ちる水の泡を見...三日三晩で悟った男
2023/03/31 15:42