ようやく校正が終わって、やれやれと息をついてる。仕事のある身(しかも休みは週に1回しかない)にはシビアなスケジュールだったけど、それよりも過酷だったのはにゃんずとの闘いだった。こっちがぼーっとしてる時は呼んでも来ないくせに、何かに集中していると、「何?何?面白いものでもあるの?」と寄ってくるのはネコあるある。クロはまだ足下に寄り添っているだけなので、手がすいた時だけ撫でてやればすむんだけど、サクラは容赦がない。目は画面に向けたまま、サクラのお腹を撫でていると、「あたしを見て」とばかりに、パソコンと身体の間に割り込んでくる。ディスプレイが大きければいいけど、使っているのはノートなので、完全にサクラの影に隠れてしまう。伸び上がったり身体を傾けたりして、隙間から画面を見ようとすると、視線を遮るように移動してくる...一番の敵はネコハラだった
ネコって毛皮の模様が同じだと本当に区別がつかないし、大きさも犬に比べたら似たり寄ったりだけど、性格は「同じネコは2匹といない」っていうくらい違う。前にいたフミは、7年間一度も触れなかったくらい人間不信の強いやつだったけど、今いるサクラは「ちょっとくらい人間を怖がれ~」って訴えたいくらい傍若無人。人の身体は敷物か爪とぎ、よくてマッサージ器だと思っているふしがある。少し帰りが遅くなるとご飯を出すまで鳴き続けてるし、こっちが用事をしようと思う時に限って金魚のフンになる。お腹を少しつついただけでヘソ天になるのは面白いけど、それをやってると用が片付かない。パソコンの前に寝転がって作業を邪魔するのは「ネコあるある」だけど、ネズミを食ったその後に人の顔をぺろぺろするのは正直勘弁してほしいと思う。それに比べると、クロは聞...クロとサクラ
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