空に架かる橋 5
佐々木先生に呼ばれた私達は玄関の脇にある個室に入った。ここは、患者さんの家族に入院手続きなどを説明したりする、いわば、応接室なんだけど、今は本来の目的でつかえるわけもなく、医師というか、男性陣の私室になっている。と、いっても、ほとんど治療室に立てこもりの状態で先生二人がココで並んで睡眠をとるなんてことはない。まあ、そんなことは今かんけいのないことだけど、話し場所として、ここを選んだのは単に患者に話がつつぬけにならないという部屋の位置によることでしかない。「しってのとおり・・・」いいながら、佐々木先生はかすかに、明美をみたようなきがした。「搬入トラックが随分おくれている・・」そうなんだ。佐々木先生の言うように搬入トラックは予定の日にちより5日もおくれているのに、まだきてない。でも、薬品も食料の備蓄も問題がな...空に架かる橋5
2022/09/17 15:57