本願寺を強大化させたカリスマ・蓮如~その⑬ 蓮崇の暗躍と、吉崎御坊を去り二度と戻らなかった蓮如
加賀国内において、その勢力を伸長させてきた本願寺勢力。前記事で紹介したように、本願寺門徒らで構成された「郡」という組織が、地域の統治を勝手に行うようになっていた。本来、守護こそが国を統べる存在なのであるが、国内にもうひとつ別の統治機構が発生したようなもので、富樫氏としては看過できる問題ではなかったのだ。 特に目に余ったのが本願寺門徒(メインは在郷武士ら)による、年貢の未進であった。 加賀には全国に3000以上の末社を持つ、加賀国一之宮・白山比咩神社こと白河宮がある。この神社に伝わる「白山宮荘厳講中記録」という記録には、1474年に幸千代が加賀から追い出されたのち、白山宮の持つ荘園の年貢未進が急…
2025/03/27 20:14