萌出誘導のための保隙装置
小学校高学年の患者さんで、若干生え変わりが遅めです。虫歯が多く、早めに乳歯抜歯が必要な場合が過去にもありました。この患者さん、もともと向かって右上の犬歯位置が不良で経過を観ていました。X線評価で、犬歯の生え変わり時期が近づいて来つつありますが、位置の改善が見られません。そのため生え変わり時期の乳歯歯根吸収も不良です。今回、乳犬歯を抜歯して永久犬歯の萌出誘導を試みています。通常は虫歯や外傷で乳歯を早く失った場合に、永久歯が出て来るまでスペースを確保するのが保隙装置です。この患者さんでは計画的に乳歯を抜歯していますが、永久歯が出るまで時間がかかりそうなので、リンガルアーチと呼ばれる保隙装置を装着しました。順調に出てこない可能性もあるので、場合によっては外科的開窓、矯正的牽引処置が必要になるでしょう。この患者さ...萌出誘導のための保隙装置
2024/02/29 14:35