インフレ恐怖症のつけ
なんだって、これほどまでに円安が続いていたのか。最近、少し疑問に思って過去の為替レートを調べていたら、ある仮説に辿り付いた。今から20年以上前のことだが、日本の為替レートに大きな影響を与える日銀の白川総裁時代のことである。デフレ脱却を掲げていた白川総裁だが、本音は低金利政策の断固維持であった。名ばかりのメガバンクは「貯蓄から投資へ」の掛け声とは裏腹に、手数料収入に安住し、国内経済を活性化できる力量はなかった。通産省が余計な口出しをした半導体業界は衰退するばかりであり、なにをしたら日本経済をけん引したら良いかが分からなくなっていた。だからこそ企業を楽させる低金利政策は守らねばならなかった。鎖国政策をとっているならまだしも日本経済は、世界経済の一角を占めている。アメリカもEUも通貨の大量発行による景気刺激とイ...インフレ恐怖症のつけ
2023/11/30 09:53