今年も三大純文学新人賞の1つ、三島由紀夫賞の季節がやってきた。 芥川龍之介賞に比べると知名度が大きく下がる三島由紀夫賞だけれども、受賞作の前衛性は芥川賞を超えると思っている。これまでに三島由紀夫賞は舞城王太郎や佐藤友哉、中原昌也など芥川賞では評価されにくい尖った才能を見出してきた。個人的に一番好きな純文学新人賞だ。 今回の候補作が公開されたが、芥川賞と違って独自色が強いなって思う。 候補は下記通り。 ・久栖博季「ウミガメを砕く」 ・小砂川チト「猿の戴冠式」 ・鈴木涼美「YUKARI」 ・大田ステファニー歓人「みどりいせき」 ・間宮改衣「ここはすべての夜明けまえ」 今回の三島由紀夫賞ではデビュー…