川上未映子『夏物語』を読む
川上未映子著『夏物語』(文春文庫か51-5、2021年8月10日文藝春秋発行)を読んだ。裏表紙にはこうある。大阪の下町で生まれ小説家を目指し上京した夏子。38歳の頃、自分の子どもに会いたいと思い始める。子どもを産むこと、持つことへの周囲の様々な声。そんな中、精子提供で生まれ、本当の父を探す逢沢と出会い心を寄せていく、生命の意味をめぐる真摯な問いを切ない詩情と泣き笑いの筆致で描く、全世界が認める至高の物語。毎日出版文化賞芸術部門受賞、米TIME誌ベスト10/米NewYorkTimes必読100冊/米図書館協会ベストフィクション選出!「第一部(2008年夏)」(約200頁)ともかく東京で出て、ときどき雑文を書いて、月数十万円のバイトでようやく暮らす30歳の夏目夏子は、夫と別れた39歳の姉・巻子と、その娘・11...川上未映子『夏物語』を読む
2023/06/29 05:00