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2021/12/26

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  • トトロさん?2-4

    「わー!広いじゃん!」「座れる?」「座れる、座れる!」「何名様ですか?」「7人です」「テーブルとお座敷、どちらも御用意出来ますが」トトロさんがけんに耳打ちする。「ちょっとここの椅子ヤバいかも」「お座敷で」「かしこまりました」 「何食べる?メニューは?」「タッチパネルだよ、んーとね…丼もの、麺類、定食…あ!やっ、ぱりあった!湖畔定食 笑笑、ほら」「本当だ!けんの予想通り」「御飯定食は?笑」「裏メニューであるんじゃね?」「笑笑笑」「じゃあ、皆んな言って、私やるから」智香が仕切ると「俺カツ丼の大盛りで」けんが言うと翔馬君が「僕もカツ丼だけど、普通で」「足りるの?翔馬君」「大丈夫です」「トトロさんは?…

  • トトロさん?2-3

    「やっぱりまだ来てなね」「男子は、はしゃいでるんじゃない?」「壺湯だの塩サウナだの?」「トトロさんが壺湯入ったら凄い事になるんじゃない? 笑笑」「ザッブーーン!とか豪快に 笑」「笑笑笑!」 「あっ、来た来た。えっ、トトロさん凄い!」見ればトトロさんは浴衣を着ていた。見た目は間違いなくお相撲さんだがちょんまげがないから、まだ新弟子といったところだろうか。「トトロさん似合う!」「だろ?トトロ山です」「トトロ山 笑笑笑」「まだ服が乾かないから、とりあえずこれでお願いしますって」「よくこのサイズあったね!」「昔ここは温泉旅館だったけど、何年か前に日帰り温泉にリニューアルして」「へー」「そのなごりで浴衣…

  • トトロさん?2-2

    「先輩私やっぱり…」「どしたの桜?」「だってこういう所って混浴なんですよね?」「そんな訳ないでしょ!」「えっ?そうなんですか?」「当たり前じゃん!」「この2人天然プラス世間知らずもあるね」「そんな事は…」「あれ?アンダーソン、お前顔真っ赤だぞ!さては混浴の言葉で、変なこと想像しただろ?変態!」「そんな事は…」「変態!」「変態アンダーソン!」「笑笑 皆さん楽しそうな方達ですね」「すみません、それしか取り柄が無いんです 笑笑」 「人間てさ、ああいう時って身体が動かないもんだな」「そうだな、だからトトロさんは凄いよ!」「たまたま身体が反応しただけだよ」「しかも何?あの綺麗なクロール!」「子供の頃スイ…

  • トトロさん?2-1

    「トトロさんが壺湯から出たらお湯が半分もない!笑笑笑」「おかしいな?入る前は満タンだったのに…」「トトロさん自覚ないの?トトロさんの体積の分、お湯が溢れたんだよ 笑笑笑」「豪快に溢れたもんね!だってそこにいた子供が少し流されてたから!」「笑笑笑」「水難事故を救ったトトロさんが水難事故を起こしかけた!笑」「笑笑笑」 本名 外呂風馬、外呂(そとろ)の苗字と、体重130キロの巨漢から付いたニックネームは予想通りの“トトロさん”学生時代は教師もそう呼び、親までも普通にトトロさんと呼んでるらしい。優しく穏やかな表情が何とも印象的で、小さな子供達にもすぐなつかれる。 トトロさん一行が紅葉狩りの途中で訪れた…

  • ボブ達鍋パ編22

    「ば!バカ言うな!俺は自分のバイト時代を思い出して…」「あー、あの子」「妙な言い方!」「ボブのバイト先にちょっと可愛い子がいて、まぁ私から見れば大した子じゃないんだけどね」(どんだけ上から言うんだ!)「みんなで見に行ったんです」「洋太、俺はお前にだけこっそり言ったのに、果音に言ったら絶対喋るに決まってるだろ」「失礼な事言わないでよボブ!私をお喋りだなんて!」「実際ライクとエルに喋ったんだろ?ペラペラ」「あれは…最低限の法律遵守」「そんな法律はねえ!」「笑笑笑」「ボブ、俺達はみんなお前が心配で!」「あれは心配の顔じゃなかったね!完全に興味本位のギラギラした目だった」「本当に心配したんだから。で4…

  • ボブ達鍋パ編21

    果音は一呼吸置いてからにっこり笑って「ボブの腕にしっかり抱きしめられた亜夢ちゃんがゆっくり顔出して、笑」「まあ!じゃあ保武君は自分の身体を張って亜夢ちゃんを守ったって事ね」「はい、ボブさんがあそこにいなかったら私の身体に鏡の破片が刺さってたはずです。ボブさんが言うには、頭には刺さったけど革ジャンのおかげで身体は無事で良かったって。そんなふうに言われても申し訳ない気持ちに変わりはないですけど」「あぁ、あの革ジャンね、そうお父さんの形見。ボブったらその大事な革ジャンで炭消すもんだから、ボブあんたその革ジャン!って言ったら人様の役にたってるから親父も喜んでるはずだって」「そう言ってましたね。あっ、修…

  • ボブ達鍋パ編20

    「で、後ろ向いてって振り向かせたら、たった今写真で見た可愛い亜夢ちゃん本人がいたから、ボブはもうびっくりしちゃって椅子から落ちたんです!笑笑」「笑笑!そうだったの?笑」「もう亜夢ちゃんに会ってから挙動不審で、笑。動きは操り人形みたいだし、言葉は壊れたCDみたいで何言ってるかわからないし、あんなポンコツボブ初めて見ました。あっ、ごめん亜夢ちゃんの彼氏をポンコツ呼ばわりして」「あ、いえ…」「でもフォローするならそれだけ亜夢ちゃんとの出会いは衝撃的な一目惚れだったのよね。」「亜夢ちゃんはどうだったの?」「私はとにかくボブさんと果音先輩と洋太さんの掛け合いが面白くて楽しくて、いい仲間だなぁ、私もこの仲…

  • ボブ達鍋パ編19

    池堂貴美子は鍋で温まった身体をクールダウンさせる為、縁側に座り庭の景色を眺めていた。火照った身体に爽やかな秋風が心地よい。「すみません、どうぞ」呼び掛けに振り向くと、亜夢ちゃんがお茶を差し出した。「まあ!ありがとう」「ぬるめですけど」「かえってありがたいわ、亜夢ちゃんの作った鍋があんまり美味しくて、夢中で食べたら暑くなって、笑」微笑む亜夢ちゃん「よかったら隣座る?」「あっ、じゃ失礼します」「失礼しますって、ここはもう亜夢ちゃんの家みたいなものでしょ?」「あっ、いや…そんな…」池堂貴美子は周りを確認してから「誰も見てないし、誰も聞いてないし、誰にも言わないから聞くけど、亜夢ちゃんはもう“そのつも…

  • ボブ達鍋パ編18

    「彼女の亜夢ちゃんがみんなの為に一生懸命鍋を作って、みんなに美味しいって言ってもらえた事、本当に良かったですねって。ボブ君の御両親はきっと泣いて喜んでると思います」「いや、私はそんな…」そう言いながらも亜夢ちゃんは既に泣き顔に。すかさず、果音とエルが亜夢ちゃん肩を両側から抱き「もう!何で泣くの?」「そうだよ!今日はみんな亜夢ちゃんに感謝してんだから!」「私、私はただボブさんの役に立ちたいだけで、ただボブさんの言われた通りにやっただけで、私なんか別に」「違うよ亜夢ちゃん、さっきも言ったでしょ、ボブに言われた通りでも、亜夢ちゃんの気持ちがこもってるからみんなが喜んだのよ。あっ!隊長さん、写真も料理…

  • ボブ達鍋パ編17

    「私の持論を言わせて頂ければ」「あなた、余計な事言わなくて良いから!すみません、みなさん」「違うよさっきの話の続きだよ。」「何の話?」「カメラの話」「あれ?まだ終わってなかったの?笑」「私が撮る風景とか花など自然のありのままの姿、それが好きで撮るんです。人も同じですよ、最初にみんなで身構えて撮った集合写真は記念なる意味では大変結構ですが、やはり自然体の表情が1番です。美味しい鍋だと褒められて照れる亜夢ちゃんの恥ずかしがる表情とか、ライク君がクイズに答える顔は表情豊かで素晴らしかったです。えーと、それが…あった、こんな感じ」「わー!亜夢ちゃん可愛い!」「で、これがライク君」「出た!ライクが嘘つい…

  • ボブ達鍋パ編16

    「でもね、アーモンドとカシューナッツはすぐに見つけたんだけど、ピーナッツが中々探せなくて、慌てて柿の種手に持ったらライクがそのまま“柿の種”って」「笑笑笑笑笑」「焦ったわよ!笑、豆だから連想してピーナッツって言うと思ってたのに、まんま“柿の種”って」「笑笑笑笑笑」「エル、ライクがそこまで機転がきくわけないだろ」「おい!失礼だぞ!」「実際機転きかなかったじゃんかライク!笑笑」「やっとピーナッツ見つけて、ライクも言いなおしたけど、不審者みたいにキョドッてたから、私から白状したの」「笑笑笑」「でもエル、よくまあ咄嗟にライクのアシスト出来たわね!」「私はさっきキッチンで、亜夢ちゃんから試食させてもらっ…

  • ボブ達鍋パ編15

    「みなさんお待たせ!またまた亜夢ちゃんの愛情たっぷりおつまみ」「イェーイ!」「おっ、これは?」「ほうれん草に3種類の豆を和えたんです」「3種類も!」「そうだライク、さっきのリベンジしたらどうだ?3種類の豆を当てるって」「あ、でもたぶん簡単にわかると思います」「亜夢ちゃん、それプレッシャー」「あっ、すみません笑」「笑笑笑」「簡単なんだぁ、じゃやめようかな」「ああ、ライク自信ないんだ。そもそもお前味音痴だろ?。料理もよく知らないし」「そんな事ない!」「カレーとビーフシチューの違い知らなかったもんな」「笑笑笑」「あれは…知識と経験の差から生まれた言葉のあやだ」「何だその日本語は?じゃ、自信ないからや…

  • ボブ達鍋パ編14

    「ライクのシスコンはすっかり治ったけど、今度は私がシスコンみたいになって笑」「まあ!」「お姉ちゃんが大好きになって、お姉ちゃんも私を可愛がってくれて」「あらっ!良い関係ねぇ」「はい!洋服貰ったり、2人で呑みに行ったり」「2人でですか?ライクさん抜きで?」「勿論ライクと3人で行く事もあるし、お姉ちゃんの旦那さん入れた4人の時もあるし、都合やタイミングで色々。今は勿論行ってないわよ」エルはそう言うとお腹を愛おしく撫でる。「亜夢ちゃん、大丈夫よ。こんな言い方何の慰めにもならないかも知れないけど、こうゆーのは昔から一定数あるの。家も例外じゃないから」「えっ?江藤さんのお子さんですか?」「うちはお兄ちゃ…

  • ボブ達鍋パ編13

    「私が自分で言うのもあれなんですけど、私の弟がちょっとシスコンで…両親は大丈夫だと思います、亜夢が選んだ人なら心配しない、っていつも言ってますし、ボブさんの事は既に話してます。弟には…まだ話してません。必ず嫌うんです」「亜夢ちゃんの彼氏を?」「はい」「亜夢ちゃん、ボブから聞いてる?ライクの事」亜夢ちゃんは少し迷ったが正直に「はい、少し」「ライクもね、かなりのシスコンだったの、自分のお姉ちゃんに対して」亜夢ちゃんがわずかに頷く。「本人曰く、お姉ちゃんは決して恋愛の対象ではない。女性に興味があって、それが少しエスカレートしただけだと」「ライクさんは、お姉さんの彼氏さんに対しては?」「そりゃ、好意的…

  • ボブ達鍋パ編12

    「亜夢ちゃんとボブは絶対幸せになる。だからボブを離しちゃダメだよ!」「はい、えっ!」「ん?どしたの?」「あの、同じ事言われたんで…」「えっ!誰に?」「あっ、隊長さんの奥さんにこの前」「そうだったの!?」「はい」亜夢ちゃんが返事すると2人で江藤さんの奥さんを見た。江藤さんの奥さんは2人の視線に驚く様子もなく、何だったら待っていたかのようににっこり微笑むと、すっと立ち上がりキッチンに入る。「女子2人で何のお話しかな?笑」「私今、亜夢ちゃんにボブを離しちゃダメだよって言ったら、江藤さんに同じ事言われたって言うから、笑」「そりゃそうよエルちゃん」「えっ?」「ここにいる皆んなが思ってるわよ」「あは、やっ…

  • ボブ達鍋パ編11

    キッチンでは亜夢ちゃんとエルのガールズトークが繰り広げられていた。「小皿は11枚…あっ13枚だった!今日の主役の2枚忘れたら罰があたる」「さすがエルさん!エルさんはボブさんのご両親との何かエピソードとかありますか?」「そうだねぇ…あっ!中学の時果音の家に遊びに行ったけど誰もいなくて、仕方なくとぼとぼ帰ろうしたのね」「あっ、私もそうゆーの経験あります」「あるよね、そしたらボブのお母さんが顔出して、大きな声でひろこちゃーん、どしたの?って聞くから、果音がいないから帰りますって言ったら、果音ちゃんが来るまでここで待ってなよって言うの」「へー、ボブさんのお母さんってそんな感じの人なんですかぁ」「そう、…

  • ボブ達鍋パ編10

    ボブの両親が交通事故で亡くなってから7回目の命日に、故人を偲んでの墓参りに主だった人達が参加。息子の保武ことボブと、2ヶ月前のBBQでの爆発事故がきっかけで交際を始めた、可愛くてとても優しい彼女の千寿亜夢ちゃん。産まれた時からほぼ兄妹のように育った幼馴染みの鶴舞果音ボブの高校の同級生で、大橋田洋太。洋太が果音に一目惚れしてボブが紹介し、それ以来交際が続いている。そしてもう1人ボブの高校の同級生で斉藤好彦ことライク、これまたボブの中学の同級生の大子(ひろこ)ことエルに一目惚れ、順調にお付き合いを重ね、先月入籍して、エルは今お腹に赤ちゃんを宿してる。亜夢ちゃんを除く5人は、お互いを罵り合ったり、い…

  • ボブ達鍋パ編9

    「それこそ鶴舞家に脈々と伝わる門外不出の、笑笑」「そんなのあるわけないでしょボブ!笑」「笑笑笑」「でも本当に美味しい!隠し味、まだあるんじゃないの?ボブ」「あるよ」「まだあるの?」「それは」ボブはそう言ってから、キッチンに戻って、おつまみを準備してる亜夢ちゃんを見てから「本人がいてみんなの前で言うととっても恥ずかしがるから、今言うけど、1番の隠し味は亜夢ちゃんの“想い”だよ。」「えっ?」「この前亜夢ちゃんに言われたんだ。私はボブさんの彼女になった事と同じくらいこの仲間になれた事がとても嬉しかったと。そんな大事な仲間に美味しい鍋を食べてもらいたい。レシピは俺が教えたけど、この鍋には亜夢ちゃんの“…

  • ボブ達鍋パ編8

    「お待たせ!秋の具沢山キノコ鍋第2段、辛味噌バージョン!またまたMADE IN亜夢ちゃん!」「亜夢ちゃーん!」みんなで声を揃えると、亜夢ちゃんは恥ずかしそうにエプロンの裾で口と鼻を隠す。可愛い目の周りを桜色に染めているのが何とも印象的。本人は決して計算してないが、そんな何気ない仕草一つ一つがとても可愛らしく、ボブは益々亜夢ちゃんを愛おしく思う事になる。 「辛味噌味絶品!さっきの醤油ベースよりパンチがあるのにまろやかさもあって絶妙な美味さ!」「おっ、ライクの食リポ!中々いいコメントするな。因みに隠し味分かるか?」「ん?隠し味ねぇ…」みんなが当てて欲しいと注目する中、ライクはもう一度汁と具を味わっ…

  • ボブ達鍋パ編7

    「私ね、妊娠してからも体調が全く変わってないから大丈夫なの。それからね、今ライクが言った事、全部マタニティ教室の講師が言った言葉でーす、コピペなの」「何だよ!笑笑笑」「でもね、ライクは講師の話を真剣に聞いて、私よりメモして!」「へー!」「ライク君偉い!」「マタニティ教室って本当為になるの!それに、周りに同じような人がいると、安心するの。何となく一体感みたいなのも湧くし」「それ!わかるわー」果音の母親と江藤さんの奥さんが何度も頷く。「元気な赤ちゃん産んでね」「はい!」にっこり微笑むエル、すっかり“母の顔” 「で、お前らは何するんだ?」「え?別にいいじゃんか」「あー!俺達には教えられない事するんだ…

  • ボブ達鍋パ編6

    「大人の恋って言えよ」「ボ!ボブの口から大人の恋って!うちら4人はうぶな高校生からお付き合いしたからよくわからないんで教えてボブ、大人の恋ってどうゆー恋なの?笑」「お、俺に聞くな馬鹿$%#÷」「自分で言って答えられないの?じゃ亜夢ちゃん教えて!」「か、果音先輩!…ボブさん」亜夢ちゃんが困って、ボブの袖を可愛く引っ張る。「お!お前らな、俺達の事はいいから自分らの事心配しろ!エルとライクは産まれて来る赤ちゃんの事、洋太と果音は…何か考えろ」「何だよ何か考えろって」「とにかくあれだ…あっ、お前ら2人明日から旅行行くんだろ?」「えっ?何処行くの〜?いいなぁ、果音お土産買って来てよ」「旅行って日帰りのド…

  • ボブ達鍋パ編5

    「それは素晴らしい!」隊長さん夫妻が軽く右手を振る。「その隊長さんの神父役がほぼ本物で」「ほぼ本物笑笑笑」「だってそうだったじゃん!だから指輪の交換と誓いの言葉なんか何処の結婚式より感動して、みんな保育園児みたいに思いっきり泣いて。つまりそんな感動的な結婚式に1番貢献して頂いた隊長さんがどうして私にお礼を?」「おい果音、隊長さんはボブ君にお礼と言ってるのに、何で自分にすり替えるんだ?」「笑笑笑」「あっ、間違えた…」「笑笑笑」「みなさんすみません、言い方が正しくありませんでした、ボブ君だけじゃなくてみなさんに。」隊長さんはそう言うと、袋から薄い箱を出した。「A4サイズの写真立てです」「何の写真で…

  • ボブ達鍋パ編4

    「ボブさん出来ました!」亜夢ちゃんが満面の笑顔でボブに報告。その笑顔にまた一段と亜夢ちゃんを愛おしく思うボブ。「うん、お疲れ様ありがとう」「運びます」「いや、重いから俺が運ぶよ」「あっ、はいありがとうございます」ボブが鍋を持ち上げ「おーい!テーブルの真ん中片付けて!出来たぞー」「おおー!」歓声が上がる。「美味そうだなぁ!いい香り、何鍋?」「よくぞ聞いてくれた。今日はみんな集まってくれて、親父もお袋も凄く喜んでます。だから池堂家からみなさんに感謝を込めて“秋の具沢山キノコ鍋”!」「イェー!!」歓声と共に拍手が湧く。「すげー!超美味そう!」「これ、MADE IN亜夢ちゃんだから」「やっ!私はボブさ…

  • ボブ達鍋パ編3

    「好彦ちょっと」果音の父親がライクを部屋の隅に手招きする。「何ですか?おじさん」「こんな日に悪いけどな、お前らとはあまり会えないからな、やすに見えるとまずいから」そう言って廊下まで連れ出す。ライクは少し不思議な顔をするが…「本来ならこんな日にあれなんだけど、保さんだって喜んでるはずだ。結婚と赤ちゃんおめでとう」そう言ってライクに紅白ののし袋を渡した。「おじさん!そんな!」「大きい声出すな!やすに聞こえたら良くない。いいから!気持ちだ、お礼言われるほど入れてないから、笑」かなり困った表情のライクだがおじさんが何度も力強く頷くので「すみません、本当にありがとうございます、エル!」「大子ちゃんにはお…

  • ボブ達鍋パ編2

    「で、おばさん、俺の彼女の千寿亜夢ちゃんだよ」「千寿亜夢です、宜しくお願いします」「池堂貴美子です、宜しくお願いします。可愛らしい彼女ね」亜夢ちゃんは右手で否定するが、ボブは「はい、まあ」「保武君、救急車のお世話になったの?」すると果音が勢い良く「私が説明します!分かりやすく」みんな苦笑い、貴美子さんも。「先日みんなでBBQに行ったんです。その時ボブと亜夢ちゃんはまだ付き合ってなくて、でもボブは亜夢ちゃんの事はとても気に入ってて、亜夢ちゃんもその事は気付いてて、分かりやすいんですこの男」「おい!」「笑笑笑」果音はBBQでの出来事を事細かく、少し…いやかなり盛ってボブと亜夢ちゃんの事をメインに話…

  • ボブ達鍋パ編1

    今年の命日は三連休の初日で、みんな都合良く集まってくれた。ボブらは途中で駅に寄って隊長さんと奥さんを乗せて墓地に向かった。 池堂貴美子がお墓に行くとライク、エル、果音、洋太がいた。この4人とはほぼ毎年会ってるので「あらみなさんおはようございます」「おはようございます!」4人が元気に挨拶する。「えっと、保武君はまだ?」「私の両親と一緒に救急車の隊長さん夫妻を迎えに行ってから来ます」「えっ?救急車の…たいちょ?」「後でゆっくり説明します。それと今1番大切な人」果音がそう言うと4人共にっこりする。貴美子はピンと気付き「それは直接紹介してもらうわね」またまた4人がにっこり頷く。「あら何か1年見ない内に…

  • シャイな若者3-8

    「あの子の全部を把握してる訳じゃないけど、こんだけ頻繁に連絡してくるってことは他に頼る人あんまりいないんじゃない?家族ともしっくりいってないみたいだし」「んー、家族とか近い人とこじれると修復は大変だって言うしな」「私言ったわよ。頼ってくれるのは嬉しいけど、自分の親との関係もちゃんと考えなさいよって」「へー」「そしたらあの子も、はいわかりましたって」「お前今のは順一君の真似か?」「はいそうです、桜井ママ 笑」「笑笑」 「あっ、紅葉饅頭!順一に御供えしようかしら、私も食べたいし 笑、順一君にも……やっぱりやめときましょ」「そうだな、あんまりお節介するのもな。今はこれくらいの感じでいいと思うよ」「そ…

  • シャイな若者3-7

    「ライトアップされた紅葉もきれいだわね」「そうだな、こういう人を何とかって言うんだろ?照明デザイナーだっけ 笑」「笑、そんな職業だった?プロデューサーじゃない? 笑」「笑、まぁ俺らからしたら同じだけど 笑笑」「順一君もどっかで見てるのかしら?」「どーだろ?まだそこまで楽しむ余裕ないんじゃ…」 桜井夫妻は仕事帰りに待ち合わせて外食し、近くの公園のライトアップされた紅葉を見物しながら歩いてた。夜でも賑やかで露天の店も出てる。 「順一君朝から電話してきて何だって?」「朝から電話来たから心配で何かあったの?って聞いたら、あったような、ないようなって 笑、おかしいのよあの子 笑」「どうしたんだろ?笑」「…

  • シャイな若者3-6

    『かなりお母さんのつもりですけど!嬉しいんだけど順一君、本来は本当のお母さんに電話するべきなのよまぁ、いろいろ事情はあるだろうから、あまりしつこくは言わないけど』『はい、わかってます。桜井ママにそれを言われるようになってから、ちょっと考えるようになりました』『そう!?急には無理でしょうけど、徐々にね』『はい、あの桜井ママ!』『何?』『こんな僕に何かアドバイス下さい』『笑、何かあったかないかわからない人にどんなアドバイスしろっての!笑笑、おかしい子ね 笑』『すみません…何でもいいですから!』『ええっ!?ー…そうねぇ……!わかった、スマイル!』『スマイル…ですか?』『そう、笑顔よ!あんた家に来た時…

  • シャイな若者3-5

    順一君は昨夜なかなか眠れなかった。右手に伝わった店員さんの手のぬくもりが強烈過ぎたから。正直言うと未だにぬくもりが残ってる気がする。人との触れ合いが極端に少ない順一君にとっては仕方のないことかも知れない。母親とも… 昨日は嬉しいのか嫌なのかわからなかったが、今日は1つわかった事がある。嬉しいかどうかはまだわからないが、嫌じゃない事だけははっきりとわかった。ただ店員さんがどういうつもりで触ったのか?もしかしたら偶然かもしれないけど…それで自分がどう思ったかもよくわからない。わからない事だらけだ…どうしよう…電話しよう!『順一君!?どうしたの?』『桜井ママおはようございます』『あぁ、おはよう、何か…

  • シャイな若者3-4

    順一君は何とか店員さんの方を向いたがどうしても目が見れない。「昨日電話で田口ですっておっしゃってましたから、お名前はご迷惑ですか?…」「いえ!そん&♧㈱☆〒@☞」まともに言葉など出てこなかった。店員さんはにっこり笑っていつもの席に案内する。順一君の意識はもう途切れ途切れになりそうで、注文を聞かれた記憶も答えた記憶も曖昧で、出された水を飲もうとしたが手が震えてるのに気付き、見られると恥ずかしいのでやめた。記憶も曖昧な状態なのに、手の震えが恥ずかしいなんて冷静な判断がどうして出来たんだろうと我ながら不思議に思った。とにかく落ち着こう。携帯を取り出し、まだ少し震える手で別に見たくもないニュース等見る…

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