鳥がよむ俳句

二月

請求書が来てすぐに終わる二月 み

2024/02/29 06:29

春苺

春苺(はるいちご)を弁当に入れてやろう み

2024/02/28 06:29

鬢長（びんなが）、トンボ

「トンボの刺身だよ」 「羊羹(ようかん)みたいね」 み

2024/02/27 06:29

カトレア、薊（あざみ）

カトレアの証言、覆(くつがえ)すアザミ み

2024/02/26 06:29

雪月夜

稜線(りょうせん)が朦朧(もうろう)と立つ雪月夜 み

2024/02/25 06:29

白魚

白魚が 透明から 醤油色に み

2024/02/24 06:29

息白し

息白し、いまごろ好きと言われても み

2024/02/23 06:29

幣辛夷

あの坂を登っていくと幣辛夷(しでこぶし) み

2024/02/22 06:29

春浅し

ぎこちないプロトコルだね春浅し か

2024/02/21 06:29

春闘

春闘次第なの金融政策 か

2024/02/20 06:29

咳

必ず5分後に咳が出る社長 か

2024/02/19 06:29

海苔

朝食に出てくる『黒い紙』は？ 海苔(のり) み

2024/02/18 06:29

雲丹（うに）

馬糞(ばふん)を名乗るもヒトに喰われるウニ み

2024/02/17 06:29

還付申告

配偶者のを先に 還付申告 み

2024/02/16 06:29

クロッカス

ボクもキミもクロッカスが好きだった み

2024/02/15 06:29

三茱臾の花（さんしゅゆのはな）

ビビるな、たかが三茱臾(さんしゅゆ)の花の下 み

2024/02/14 06:29

淡雪

『淡雪』は舌に乗せると無重力 み

2024/02/13 06:29

受験生

『受験生』階級にもう一年か が

2024/02/12 06:29

霜焼

右耳を左手で触る霜焼(しもやけ) ま

2024/02/11 06:29

薄氷、寒波

薄氷(うすらい)に寒波の空が歪(ゆが)み照る み

2024/02/10 06:29

消炭、炉

消炭をヒトの形と炉に並べ み

2024/02/09 06:29

蝉氷

戸の隙間 朝日の軌跡 蝉氷(せみごおり) み

2024/02/08 06:29

初春

「初春(はつはる)や…」 無用の用ね、文字の列 み

2024/02/07 06:29

春待つ

清流の岩陰や稚魚が春待つ み

2024/02/06 06:29

立春大吉

どこから剥(は)がれ来た「立春大吉」 み

2024/02/05 06:29

豆撒（まめまき）

いつ撒(ま)いた豆かを知らず掃除機の み

2024/02/04 06:29

寒

地震(ない)の寒(かん)、『かもしれない』の悔(く)いと居(い)る み ＜能登半島地震から一か月＞

2024/02/03 06:29

春隣

隣の子がビャーと走る春隣(はるとなり) み

2024/02/02 06:29

枯庭

枯庭の掃出し窓に訪問者 み

2024/02/01 06:29