徒然草第ニ百十一段 (愚かなる人は、深く物を頼む故に、恨み、怒る事あり)
「愚おろかなる人は、深く物を頼たのむ故ゆゑに、恨み、怒る事あり」、他人に期待するから、それが裏切られると、恨んだり、怒ったりする。人も自分も思い通りにはならないものだと悟れば、穏やかな心で暮らせる。期待するとは、思い描いたようになることを願うものです。贔屓のチームに勝って欲しいというのも、ごくありふれた期待です。祈るだけならば良いのですが、物やお金をつぎ込んだりすると、それが裏切られたときの恨みは深くなります。期待には、自分の力の足りない部分を誰かに補って欲しいといった一面があります。それは運であったり、贔屓であったり、助力であったりします。つまり、期待は不確実なのです。その不確実なものが、思い通りに行かなかったからと言って、感情的になるのはバカバカしいということです。これは、諦めろということではなく、よ...徒然草第ニ百十一段(愚かなる人は、深く物を頼む故に、恨み、怒る事あり)
2022/10/31 09:25