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点の記録 https://achelou.hatenablog.com/

点と点をいつか線で結びたいと思っているが、一向に線を引くことができないでいる男の書評と日常。映画、音楽についてもこっそり。

Achelou
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2021/05/07

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  • 若本規夫に"感染"する――『若本規夫のすべらない話』

    若本規夫のすべらない話 作者:若本 規夫 主婦の友社 Amazon 僕は中学生から高校生にかけて、声を褒められたことがきっかけで、声優になってみたいと思ったことがある。色々調べて、絶対に無理だとわかったので、淡い青春の夢想に終わった。その時期に、一番格好良くって大好きだった声優さんの1人が、若本規夫さんだった。サザエさんのアナゴさんの声、とか言わなくてもいいくらいの大御所声優。 初めて若本さんの声を、「若本規夫」という名前で認識したのはいつだったんだろう。多分、『ドラゴンボールZ』のセルとかかな。 この人やばいなと思ったのは、高校生になってから見かけた、『HELLSING』のアレクサンド・アン…

  • 30歳最後の日に近況報告

    長らく更新していなかったこのブログを、ちろっと気まぐれに更新してみようと思ったので書いてみる。 文章書くという営みは、ブログという形では無いにしろ続けていた。 もちろん、まともな文章ではない。 TRPGのキャラクターシートという、同好の士以外の人には絶対に見られたくない文章を、恥部として量産する日々を、この2023年は送っていた。 恥部と自虐したが、キャラクターシートの作成は、まるで中学2年生の頃に戻った心地で、大変に楽しい。 TRPGをうっすら知っている外野の人たちからしたら、実に痛々しい行為に映るかもしれない。いい年こいた大人が、おままごとの延長線上にある遊びに熱を入れているのだから。 し…

  • 時間管理・タスク管理は無理ゲーである―オリバー・バークマン『限りある時間の使い方』

    限りある時間の使い方 作者:オリバー・バークマン かんき出版 Amazon 久々にビジネス書っぽいビジネス書を読んだんだけど、これはアタリだった。 こういう感じの本は、「身も蓋もない当たり前のこと」を正直に書いているもののほうが面白い。「人生が好転する思考術」とか、「悪用禁止の闇心理学」とか、「キャリアをブーストさせるコミュニケーションテクニック」とか、抽象的でよくわからない、具体性にかけるアドバイスばかり書いているいい加減な本よりも、「現実を見よ」という論旨の書籍に出会えたほうが、読み手にとって気づきを得られる可能性があると考えている。 本書の論旨は、「時間管理・タスク管理など、"効率の良い…

  • 実は邪神と戦っていた名探偵――『シャーロック・ホームズとシャドウェルの影』

    シャーロック・ホームズとシャドウェルの影 (ハヤカワ文庫FT FTラ 5-1) 作者:ジェイムズ ラヴグローヴ 早川書房 Amazon 「シャーロック・ホームズ×クトゥルー神話」というまさかのマッシュアップ作品。 僕はホームズはほぼ読んだこと無い。 『緋色の研究』と、短編集『シャーロック・ホームズの冒険』くらい。あとBBCのドラマ『SHERLOCK』シリーズ。いいよねカンバーバッチ。すげえ面白かった。 クトゥルー(クトゥルフ)神話に関してもニワカだ。 TRPGのルールブック『クトゥルフ神話TRPG』、H・P・ラヴクラフト『クトゥルーの呼び声』『インスマス』『狂気の山脈にて』くらいしか読んだこと…

  • 平沢進『RUBEDO/ALBEDO』は結局好き

    digital.susumuhirasawa.com 思想的な部分は相容れなくなっちゃったけど、相変わらず僕は平沢進を聴いている。 染みる~。気持ちいい~。 10年以上聴いちゃっている音楽は、作者がどんなになっちゃっても、とりあえず聴いてしまって、ちくしょーとか思いながら「ここが俺のツボなんやな」と再認識させられてしまう。分からされる。年甲斐もなく、戻ってくるのはココなんだ……とかなる。 原曲の面影を重視しながらも、結構改変されているアレンジ具合。安心感や安定感がありながら、同時に新しい刺激をリスナーに届けてくれる。いいじゃんいいじゃん。 なんなら、ここから平沢入ってもいいんじゃない?ライブ定…

  • ※ネタバレ有り タラレバファンタジーに元気づけられた話――『ミッドナイト・ライブラリー』

    現在、おおよそ人生の最底辺付近にいる。 付近とわざわざ付け加えているのは、最底辺は通過したと思えるからだ。うつを発症し、何もできずにただ希死念慮を頭の中で反芻する粗大ごみ以下の存在としてベッドの上に突っ伏していた2019年の2月より、今は遥かにマシだ。 双極症Ⅱ型に病名が変化したりしたけれど、薬があっているのか最近は気分の浮き沈みも安定してきている。一番恐れていた、理由なき電車への飛び込み欲求なども最近はめっきり少なくなった(これは本当に恐ろしいもので、未だに僕は電車を待つ時にはホームの一番内側の何かにしがみついている)。 最底辺にいるとき、「なぜ自分の人生はこうなってしまったのか」と過去の自…

  • 学習アプリ、Ankiの無駄遣いが楽しすぎる

    Anki(あんき)っていう単語帳アプリなんですけど、これがマジで楽しい。 ja.wikipedia.org 普通は単語帳とか語学学習とかに使う用アプリ。 分散学習という学習方針に沿って設計されており、忘れた頃に「この問題の答え覚えとるか~~???」といい感じに出してくれる優れものです。 難しいことは省きますが、人間は忘れそうになった頃に復習すると長期記憶に情報が定着する(らしい)のです。その人間の記憶の特性を使ったアプリですね。 先程も書いた通り、Ankiは語学学習に特化した機能もあるので、そうした使い方を想定して作られているものだと思うのですが、僕は今それとは違う使い方をしています。 単純に…

  • 「脳の可塑性」のその先へ──『脳の地図を書き換える:神経科学の驚くべき冒険』

    脳の地図を書き換える 神経科学の冒険 作者:デイヴィッド イーグルマン 早川書房 Amazon ある日突然、病気や事故で目が全く見えなくなったり、耳が聴こえなくなったらどうしよう……という妄想にかられ、不安で夜も眠れないという時期があった。僕の場合なんだけれど、いままで自分ができていた当たり前の事が、ある日突然できなくなるという恐怖は、脳にこびりついて離れにくい。それに、荒唐無稽な話でもあるまい。将来、恐ろしく低い確率かもしれないが、ありえるかもしれないのだ……と色々考えてしまう。 だが、本書を読むと、そうした不安を抱いている場合ではないことに気がつく。脳は、我々の想像を超えるほどに柔軟なもの…

  • 点の記録

    点を線で結べない男として、公開オナニーブログを長年やってきた。で、いつか線にならぬかという、ある意味自分の無意識に他力本願で任せていた。 お気づきの方もいらっしゃるかもしれないが、このブログのタイトル『点の記録』は、故・スティーブ・ジョブズの名スピーチで繰り出された概念である「コネクティング・ザ・ドッズ」にもろに影響を受けた、今考えると安直すぎて恥ずかしいブログタイトルなんである。 点を打っていれば、自分もしくは読者にも、認知の点が打たれ、その点をとっかかりとして線でつなぎ、なにか新しい視座が生まれることを期待した願掛けなのだ。 だがこのブログの記事を見返しても、点になりそうなものが少ない。 …

  • 好きだったブログが消えた

    「おならっぷばーん」という、一度読んだら一生頭から消えないインパクトのある名前のブログが消滅していた。とても残念だ。文章の切り口も文体も好きだった。 管理人のかたむきみちおさんは読書家で、読んでいる本(骨太な本ばかりだった)の内容と、日常の雑感を結びつける文章力は天才的だった。記事を読むたびに刺激を受けていた。単なる毒舌に終わらず、自虐も卑屈になりすぎず、気が利いていて、読んでいてスカッとするうえに、なんだか賢くなったような心地にさせてくれる内容だった。 Radiotalkで音声配信したり、投資を始めてみたり、You Tubeでバイク動画を更新されたりと、色々なテコ入れをされていて、運営に工夫…

  • 日記:MCU(マーベル・シネマティック・ユニバース)マラソンで健康になりそう

    完全に日記寄りの記事です。リハビリ。 DTMで仲良くなった人たちの集うDiscordに参加している。そのなかで、映画をウォッチパーティーしようという流れが発生した。 その第1段として企画されたのが、「時系列順MCU(マーベル・シネマティック・ユニバース)マラソン」である。一発目から重い。 攻殻機動隊とか銀河英雄伝説とかシュヴァンクマイエル作品とかアイカツとか、謎候補たちがひしめき合っていたのだが、ちょうど「アイアンマンを観たら面白かった」という人がサーバー内に居たこと、僕が「そういえばマーベル映画、ある程度観たけど全然記憶にないや」と発言したこと、そしてマーベル作品大体履修していてストーリーを…

  • いまさら銀河英雄伝説(ネタバレなし)

    信頼の置ける友人複数名より、「『銀河英雄伝説』はいいぞ」と進められ、110話近い宇宙戦艦の戦艦モノを一気に見ることになった。最初の3話目までは、失礼ながら話についていけなかったが、説明口調のセリフ回し(シン・ゴジラ的で好み)の会話劇と気がついたとき、さらに自分の想像以上のスケールの大きい戦記物であると察するに至り、また声優がこれほまでにない理想的なキャストであると知るところになって、これは見なければならないと考えて視聴の継続を決意した。 ラインハルト・フォン・ローエングラム率いる帝国軍と、提督ヤン・ウェンリー率いる民主政の自由惑星同盟率いる熾烈な宇宙戦争、および所属する各国の政治的な謀略によっ…

  • 音楽体験のチェリーピッキング

    自分の音楽体験の根源は、自分だけのものである。自由にもっておいていい。 それはいかなる妨害をシャットアウトすることが許されるだろう。評論の世界で説得力を持つ"識者の声"や、自分よりもファン歴の長い人たちからの”アドバイス”はもちろん、さらには作者からの”お言葉”でさえも、個人が手綱を話さなければ、その人の音楽体験は、その人が完全にコントロールできる。 逆も言える。古参ファンのアドバイス、識者の声、作者のお言葉を、自分の感性や解釈よりも優先的に音楽体験に付け加えることで、それが豊かになるかもしれない。どちらの立場も尊重される。 ここまでを前提として、ここから最近個人的に思っていること。 アーティ…

  • 記録の習慣化をしていきたい

    記録する習慣をつけたい いまは、望ましい習慣を身に付けたいモードだ。 以前だったら、このモードはとても警戒していた。心が上向きになっているときには、自分の現状を把握する前に、その日の夜などに、翌日のやりたいことリストを作ったり、理想的な1日の時間の使い方をGoogle Calendarに登録してみたりする。 で、朝起きる。 その時の気分や体調が躁に傾いたならば、ほぼ確実に実行可能である。 しかし、鬱に傾いたならば、動かずに布団に伏し、予定が融けていく音を聞きながら、自分の無能さに打ちひしがれることを、1日かけて行う。 何度繰り返したことか。 今身につけようとしているのは、「記録をつける」だ。 …

  • 『夫婦・カップルのためのアサーション』──自分のためか、相手のためか、両者のためか

    「君はとても口が悪い。死ねとかすぐに言うのはとても不愉快だ。僕の前では言わないでほしい」 これは僕が以前お付き合いしていた女性に対し、付き合って3ヶ月目あたりで僕が口にした言葉だ。このとき、確か彼女は仕事先の愚痴(だったと思う)を言っていて、気に食わない人に対して、何気なく罵る言葉を使っていた。言い方も怨嗟に塗れた言い方ではなく、カジュアルな悪口といった雰囲気だった。 にもかかわらず、僕はそれをマジガチベタに受け取って、過剰に反応したのだ。そしてボロクソに否定したのだ。その後しばらく、その女性との関係性は悪化した。最終的に向こうの大人な態度によって、あるいは僕の怒りの収まりによって事態は収束し…

  • 憧れの書評スタイルは、「日常から始める書評」

    現実の事象や、自分が普段考えている問題意識、体験したことなどから、それについて書いている本に結びつけ紹介する、というやり方に憧れがある。 「日常から始める書評」だ。 「本書は~」から始まるのではなく、「そう言えば昨日、Twitterでこんな人を見つけた」とか、「この映画を見てたらこんな疑問を感じた」とか、「友人と話していていたらこの本を思い出した」みたいにして、自然な導入から入っていくパターンだ。 まず、このスタイルで前提になるのは、僕の人生経験だ。 エピソードトークだ。 だが、究極の出不精(理由はコロナ禍、病気、貧困など)なので、パターン化された単純な人生を送っている。憧れのスタイルで書評す…

  • 『格差は心を壊す 比較という呪縛』

    僕のうつ期のネガティブ妄想にはパターンがある。代表的なものが、「なぜ俺はこんな病気になってしまったのだ」という、考えてもどうしようもない問題だ。比較的正常な精神状態である今ならば、「そんなの、考えたって仕方ないっしょ」と一笑に付すことができる。 僕が双極性障害になった原因は、自分にも、環境にも、対人関係にも、金銭面にも、社会全体にも見出そうと思ったらいくらでも見いだせる。見出した所で、自分でどうにかできるのは自分の認知パターンや健康状態くらいだ。その他の、自分ではどうしようもない部分に原因を求めて、それに責任を押し付けても仕方がない部分がある。 とはいえ、そうなると責任の比重が自分に偏るように…

  • まあまあ論理的になるための「誤謬チェック」

    「論理的である」ということを、僕のような論理的思考に欠ける人間は、いまいちピンと来ない。 帰納法、演繹法、三段論法、ロジカルシンキング、トゥールミン・ロジック……論理的な考え方とはどういうことなのかをインターネットで調べると出現する数々の思考パターン。目についた情報を手に取り、とりあえずそれを真似しようにも、果たしてそれが正解であるのかということをチェックするには、他者からのツッコミ待ちを期待する以外に、手段があまり無い。 すこし話はそれるが、読みつがれている文章読本に、岩淵 悦太郎の『悪文』というのがある。マスメディアや広告などに綴られた「悪い文章」をレビューすることで、「やってはいけないこ…

  • 2022年

    これから先の人生、西暦が表示する4桁の数字に慣れることは無いと思う。あまりにも未来な感じがする。精神的な西暦は2008年頃でストップしている。なぜ体内時計がバグっているのかといえば、『バック・トゥ・ザ・フューチャー』を観たからだと思う。 『バック・トゥ・ザ・フューチャー』シリーズに心動かされた人間は、パート2に登場した2015年は、途方もなく未来であると思っていたはずだ。丸みを帯びた車や、電光掲示板が空を飛び、正確無比な天気予報が実現され、靴紐自動調整機能がついたスニーカーが当たり前になり、宙に浮くキックボードで遊ぶ子どもが街に見られ、ジョーズ19が公開されている劇場のホログラムに驚かされる未…

  • まあまあ楽しくやってます

    生きてます。 医師から勧められた、1行日記を実践している。これによって落ち込む日と、すこぶる調子がいい日が、ある程度予測できるようになってきた。 調子が良かった日が2~3日続き、調子が悪い日も2~3日続くというサイクルを繰り返しているように思える。そのサイクルに当てはまらない日もあって、急に体調が悪くなり、約束を取り消すことなどもあるけれど。 ブログを書いていない間も、それなりに楽しく生きていた。金は無いが時間はあるのだ。 ここ数ヶ月で気がついたことは、お金が無くても楽しくやっていけるということを、骨の髄……までは言い過ぎだけれど、実感できたこと。 流行下火になって久しい、ライフスタイルとして…

  • アニメ『Sonny Boy』が面白い

    完結してから3回くらいゆっくりと見返して、それでも真意や意味、メッセージを読み解けなさそうな難解さを持っている作品が、『Sonny Boy』だ。2021年夏アニメなので、この記事を書いている間は完結していない。現在9話まで視聴。だからこのタイミングで語れることは少ない。 ストーリーの中身ではなく、個人的に気に入っている箇所をピックアップして書いてみたい。 Sonny Boy サニーボーイ ポスター 油絵 キャンバスポスター モダン インテリア絵画 アートポスター 壁掛け アート デジタル アート プリント 壁アート 装飾 壁絵 おしゃれ プレゼント 40x60cmフレーム付き Gstuydi …

  • アニメ『平穏世代の韋駄天達』が面白い

    サブスクヘビーユーザー生活を謳歌し、ろくに関連商材に金を落とさず、ダラダラと過ごしている僕のような人間が、何らか社会に対して、少しでも有益なことをしたいと思ったのならば、自分が消費している作品の口コミを提供することしかできない。 金は無いが時間ならばある、あるいはスキマ時間にSNSに時間を消費されることを望まない人達に向けて、今日から数回に渡って、個人的に今期面白いと思っているアニメをオススメさせて頂きたい。 【Amazon.co.jp限定】平穏世代の韋駄天達 全巻購入セット (1巻メーカー特典:「A4サイズクリアファイル」付)(全巻購入メーカー特典:「描き下ろしイラスト全巻収納BOX」付)(…

  • サブスクヘビーユーザー

    Kindle Unlimited、Amazon Prime、Netflix、dアニメストアを契約している。 「この程度のサービス契約数でヘビーユーザーを自称するのは甘い」とヘビーユーザーに言われそうだが、「ヘビーユーザである」という判断は課金しているサービスの数ではなく、そのサービスを利用している時間で見るべきだ。 この世に数多ある月額制サービスをたくさん契約したとて、それを利用していないのであれば、小銭をドブに捨てているだけであり、少なくともユーザーではない。 もちろん、ヘビーユーザーだから偉いとか、すごいとか、そういう事を言いたい訳ではない。むしろサブスクヘビーユーザーは、コンテンツを消費…

  • 「オマエタチ」じゃなくても良いじゃない

    以前は平沢進さん関連の記事で非常にお世話になった当ブログだが、現在僕は平沢さんのTwitterをブロックし、ミュートワードに平沢さんをぶっ込むなどして、距離を大きく取っている。 その結果、非常に快適になった。快適になった理由は以下の通り。 現在平沢進さんが流布している思想を摂取しなくて良い 平沢進さんのツイートにぶら下がるファン層の完全迎合リプライを見なくて良い 平沢進さんの提供したテーマについて、Twitter上でのファン同士の議論を見なくて良い こんな態度を取っていても、僕は平沢さんのファンだと自称する。 彼の作った音楽は相変わらず聴いているし、一度聴くと耳が平沢節の虜になって、脳内でずっ…

  • 2021/07/30──クソ期本格突入

    今日の僕の晩御飯はカロリーメイトチョコ味。一本一本味わって食べた。明日でカロリーメイト生活とおさらば。 体調のガス欠が発生し、将来の不安、現在の情けなさ、解決しなければならない課題の重圧、何もできない自分への妄想的自己叱責に打ちひしがれている。 こうなってしまう日の夜は長い。 耐えることが僕の仕事だが、耐えることしかできないことはやはりキツく、早期の健康回復を近いたいと思えば思うほどに、焦りと焦りと焦りが、全身の毛穴から毒液となって噴き出して、その毒液がさらに体内へ吸収されるかのような心地になる。 病気だから仕方がないと他人から心配されることは、本当に恵まれているが、いつまでもこのままではいら…

  • 『なんでも「はじめて」大全:人類と発明の物語』──調べ物が好きな人へ

    なんでも「はじめて」大全: 人類と発明の物語 作者:スチュワート・ロス 東洋経済新報社 Amazon 分厚さに気後れせずに目次を開いて、自分の興味関心のそそる章や節を読めば、歴史への興味の第1歩となる書籍であることは間違いない。本書は我々の生活に関係するありとあらゆるモノやコトのはじめてを、簡素に平易な言葉で解説してくれる。 網羅的とは言えない。正確さについては著者が前書きで触れている通り、確定できないものや起源に諸説あるものなども取り扱っている。この不完全さが、「この物事の歴史についてもっと深く知りたい」という欲求を掻き立てる。「裏を取る」練習に最適な一冊だと思われる。読書に関心のある中学生…

  • 2021/07/29──空腹感へのストレスが低減した

    不調の予感は裏切られ、好調も好調、午前中から友人との通話に次ぐ通話、雑談に次ぐ雑談を経て現在に至る。まだ話足りないとさえ思う今は、おそらく躁状態に近いか、それそのものなのだろう。明日への心配は現在のところこれっぽっちも無いが、ガス欠が予期される。落ち込んだとしても、それ自体に落ち込むな、自分。お前の脳みそは、そういう状態なのだから。 本日お世話になったのはカロリーメイト・メープル味だ。空腹感の中で味わう2本のカロリーメイトの美味いこと美味いこと。おそらくカロリーメイトの中でも随一に味が濃く、愛用者からも賛否両論あるかと思うが、僕のベストカロリーメイトはキミにきめた! 褒められるべき食生活ではな…

  • 2021/07/28──METAFIVE残念

    日記 昨日までと打って変わってあまり動けず。不調の始まりかもしれない。 昨日は所属する惑星鬼天竺というバンドの『針路i』について語ったところで力尽きたので、食事記録も読書記録も滞った。今日もブログを更新するのはキツめの体調だが、別に起き上がって更新するわけでもないし、何かしら文章で残しておけば、「ああ、あのときこんなことでうだうだ言ってたのだ」と振り替えれるし、食費を書籍代に使ったという愚行を二度と繰り返さないように、戒めとして同じことを継続的に別の視点から書き続けるのだ。 食事 といっても、この一週間に食事ログの変化はない。書籍代に消えた食費代で買えるバランス栄養食品、そのな強いて言えば、食…

  • 『針路i』をようやく投稿できた

    惑星鬼天竺という音楽ユニットをやっている。 平沢進・P-MODELの楽曲を主にカバーしているユニットであったが、今年はじめにオリジナルを投稿してから、なるべくオリジナルを投稿しようという方針に変えた。そこから6ヶ月がたち、ようやく2つめのオリジナル作品が投稿された。『針路i』だ。 www.youtube.com 今回の楽曲もかなり中二病的な仕上がりになっている。これが初披露されたのは、今から約6年も前に遡る。僕はまだ大学生だった。 歌詞の内容をざっと説明すると、「権力によってでっち上げられた希望ある方向へ無批判的に向かうことにより、その権力でさえ予見できなかった、引き返せない哀れな未来への到達…

  • 2021/07/26──進んだり進まなかったりしろ

    日記 動画をひとつ作り終えた。近日中に公開されると思う。音楽の動画で、惑星鬼天竺というバンド?ユニット?名義で世に出す予定のものだ。特に大きな問題が無ければ、明日か明後日にはネットの海に放流するだろう。 ある物事が進むことと、別の物事が進まないことは、見事に対応している。トレードオフの原則は経済学だけにとどまらず、人生の原理を説明しているように思われる。同時に物事を進める才能が欲しい。もちろん同時に、とはマルチタスクという意味ではない。どれもこれも満遍なく少しずつ歩みを進め、気がついたら全ての課題を達成していた……!という器用さという意味である。 つまり、動画がめっぽう進んだので、今日は他の物…

  • 2021/07/25──犠牲

    日記 なけなしの生活費を書籍購入にあててしまったので、しばらく食事がパチもんのカロリーメイトだけになる。最近食欲もないので丁度いいとか思ってしまったが、すぐに後悔した。食欲が回復する想定をまるでしていない。 僕はお金の使い方を全く心得ず、単純な未来予測もできないまま30歳も間近まで生きてきてしまった。 僕はお金をうまく使うことができない。どうして高校時代は貯金ができたのに、今はできないのだろうか。 一つは、病気のため稼ぎが安定せず、収入が少ないから。もう一つは、自分の収入に見合わぬ支出をしているのであり、何故かと言うと購入したい書籍が多いからである。この世に読みたい本や欲しい本がたくさんあるの…

  • 2021/07/24──ネットこわい

    日記 しくじった。 僕はTwitterでは政治的な発言をしないようにしようみたいなことをつぶやいておきながら、極めて政治的かつ現在の日本における一大イベントである「オリンピック」について、お気持ち表明をしてしまった。 開会式の実施によるこの心変わりようは見事だ。宮台真司氏が確か言っていた言葉で、「日本は一夜にして民主主義者になり、一夜にしてフェミニストになり、一夜にして環境保護主義者になる。日本人の本質は、その空っぽさ」というのがあったと思うんだけど、まさにそれを感じざるを得ない。— Achelou (@Achelou_y) 2021年7月23日 オリンピックに否定的な意見を発言したり、RTし…

  • 2021/07/23──だめです

    ほぼなんもしていないです。お疲れさまです。こういう日もあるわ。

  • 2021/07/22──クソ期へ

    日記 起きた瞬間に悟った。今日は何をやってもだめだと。とりあえず寝ながらスマホでできることをしている。途中本も少し読めた。ブログはスマホでも可能なので、なんとか続けようと思う。評価☓。 食事 ぶっかけ冷やしそばを食った。しかしこれは選択ミス。まず基本セットである「ゆで卵、サラダチキン」では無いこと。予言通りになった。三日坊主の本能が、僕の計画を邪魔する。あまり参考にしていないが、茂木健一郎氏の言葉で、「三日坊主ならば、それを繰り返せ。目標には近づく」というのを思い出したので、明日はそれを武器に今日の負債を取り戻したい。 ついでに計算外だったのが、食欲が無かったので消化に良さそうなものをと思った…

  • 2021/07/21──平沢進『BEACON』楽しみ

    日記 将来の不安にうち震えている。多くは妄想であると思われるが、自分の人生の詰みっぷりについて熟考してしまい、取るもの手につかず。 一度考え出すとなかなか収まらず。評価△。 まったく動けなかった訳ではなかったので、とりあえず△。おそらく明日は動けないので、課していたミッションは、今日やれるところまでやっておこう。ということで、早めにブログを片付ける。 音楽 平沢さんが7/28に新しいアルバムを出す。平沢さんは毎回アルバム前に1曲フル尺でネット配信をしてくれるのだが、今回は2曲も放流してくれた。ありがたい。 www.youtube.com 1曲目は、ライブ『24曼荼羅』でも演奏され注目されていた…

  • 2021/07/20──牛のように一日過ごす

    日記 昼過ぎに起きる。全体的に緩慢とした一日だった。物事にガッツリ取り組むというより、ゆったりとしたテンションでいろいろできた。評価○。 牛のように一歩ずつできた感じがして、今、機嫌大変よろしい。 明日もそんな感じでよろしく脳みそ。 音楽 macaroomのAsahiさん本人に昨日の記事を読んでもらえたようで、とても嬉しいと同時に恥ずかしい。「こういう音楽がもっと売れてほしい」とかどの立場から言っているんだ、とか思ったが、Asahiさんは優しい方で、ご不快な思いはされなかったようだ。そんなわけで、今日はmacaroomを掘っていたのだけれど、これなんかめっちゃ好きだ。 2016年のアルバム『h…

  • 眠れぬ朝にmacaroomと知久寿焼

    午後の紅茶のカフェインが脳にこびりついたせいか、眠れずに今このエントリーを書いている。眠ろうとする時、人は暇である。暇であると、思考は回遊し、考えても仕方のないことが頭の中をぐるぐるめぐる。うっかり底に落ちる寸前で、音楽を聴こうと立ち止まる。やけに耳に残り、たびたび聴きたくなる元たまの知久寿焼氏の曲があったので、それを目当てにSpotifyで検索したら、「macaroomと知久寿焼」の存在を知る。 目当ての曲というのは、知久寿焼氏の『電車かも知れない』である。原曲は出てこなかったのだが、macaroomと知久寿焼名義のバージョンが配信されていたので聴いてみると、これがめっちゃ良かった。 知久ソ…

  • 食生活改善したいなぁ……の巻

    服用を義務付けられている薬には、食欲増進の副作用がある。これが厄介者で、体重がもう一度3ケタに突入しそうだ。 病気のため、低収入かつ料理へのモチベーションが湧かない、というか、湧けない僕は、ジャンク小麦と謎肉ソーセージ、ギガ糖類で作られた惣菜・菓子パン、添加物たっぷりの具が入ったおにぎりなどを、日々泣きながら食している。悲しいのではない。少しでもデトックスをと身体が反応するのだ。極めつけは、睡眠薬の残り香によって混濁した朝の意識を覚醒させるためのエナジードリンクだ。Monster最高。 アサヒ飲料 モンスター エナジー 355ml×24本 モンスター Amazon こんな食生活なので、涙の成分…

  • 読書と不安

    ちくま新書の『世界哲学史』シリーズを読んでいて、少し困ったことが起きている。このシリーズだけではなく、読書全般に言えることではあるのだけれど、読み勧めていくと興味のあることやより深く理解したい事が爆発的に増えてしまい、ちょっとしたパニックに陥る。 この原因は、いま自分の興味関心に従って、優先順位を付けることができていないことにあると思われる。漫然とした目的意識で本を読んでいると、あれもこれも読んでおきたい……という節操のない状態になってしまう。 また、僕自身のざっくりとした理解への不安がつのる。『世界哲学史』は網羅的な哲学史の解説書シリーズではない。扱う章ごとの自体や場所で繰り広げられた哲学の…

  • 情報摂取のバランス

    「現在進行形の情報」と「ある程度過去形の情報」のバランスを取りながら情報を摂取しなければならないと個人的に反省する。センセーショナルな情報を入手したのち、感情的または直感的な反応を示すことは、極力避けるべきだぞ、自分。 Twitterで流れてくる多種多様な社会問題へのお気持ち表明、(ニセ)専門家による140字分析などは、「現在社会でどのような問題が起きているのか」ということを知れる点で良いことだ。だがその分析や主張の妥当性については、Twitterだけでは判断がほぼ不可能であり、それを材料にして自分が意見をすることは、慎重にすべきだぞ、自分。 なぜ慎重にするべきか。1.140字で根拠を述べるこ…

  • ニーチェの永劫回帰

    世界哲学史7 ――近代II 自由と歴史的発展 (ちくま新書) 筑摩書房 Amazon 『世界哲学史』を読み進めていくうちにニーチェを扱う部分に出くわしたとき、永劫回帰の解説があった。これが分かりやすいと言うか、僕のような凡人にも、その理屈について初めて腑に落ちて理解できた気がした。 なぜ今まで理解できなかったのかというと、まあそれはニーチェに挑戦しては挫折し、嫌気が差して以来、まともに読もう!ということにならなかったことが一番の原因なんだけど、ネットで仕入れられる知識だけで、よく理解もせず、とりあえず良しとしてしまったことも大きな要因だ。 かなりの頻度でお世話になっているコトバンクで「永劫回帰…

  • 大麻博物館『日本人のための大麻の教科書』──大麻への誤解を文化から解きほぐす

    日本人のための大麻の教科書 「古くて新しい農作物」の再発見 作者:大麻博物館 イースト・プレス Amazon 「ダメ。ゼッタイ。」の教育の賜物か、僕の大麻への認識は、本書を読むまでは「違法薬物」であった。ラッパーやアウトローなミュージシャンが嗜好品としての大麻解禁を声高に叫び、楽曲の中でもそれを歌っているというところも、僕の偏見を助長するひとつの要素であった。僕はコワイ人たちに対する偏見を持っているからだ。近づいてはならない、と。 彼らに特に恨みは無いが、彼らに対する僕の偏見が、「実際のところ大麻ってどんな植物なのか」という疑問を解消するために調べることを遅らせた。 図書館をソーシャルディスタ…

  • 哲学読み直し

    「落ち込んでも本だけは読める」というフェーズに到達した。もちろん理解度や進行度は、通常時よりも劣るが、しかし本が構築する世界に気をそらすことができるので、安易な落ち込みや希死念慮に陥ることを防ぐことができるフェーズだ。 現在、図書館で気になった本を取り寄せ読みすすめるのと同時に、人文書をより読みやすくするため、哲学の通史を総ざらいするということをしている。自分が持っている資料だとPHP文庫で復刊された『世界十五大哲学』と、ちくま新書のシリーズ『世界哲学史』しか通史理解を手助けしてくれるものがないので、これをド頭から書き込み入れて読んでいる。 うろ覚えになっている部分がかなり多く、これを頭に入れ…

  • 音楽の中の思想まで愛する必要はない

    最近、僕の敬愛するアーティストたちが、ラディカルな思想の持ち主であることをあからさまに主張するようになり、ファン層がそれに振り回されるという事象が観測され始めている。 この問題はネットが生まれるよりも前から存在しているが、ネット、特にSNSが普及して以降、ファン層がより直面する機会が増えた。具体的なケースは、名誉毀損に該当する可能性があるため控える。 かくいう僕も、自分の推しの発言に一喜一憂したり、自分のお気持ち表明しなければ思考や感情を整理できなかったりするという事態に追い込まれていたのだが、少し冷静になってみると、そんなに騒ぐことではなかったと反省している。 「音楽を楽しむときに、音楽の中…

  • ググるでもDuckるでもなく、Amazonることの有効性──烏賀陽弘道『フェイクニュースの見分け方』を読んで

    社会問題について知りたいとき、アマゾン検索で書籍を検索することにしたのは、大学に入ってからだった。それは今でも続いている。他人の言葉に影響されやすい僕は、自分なりにリテラシー向上と情報検索の方法を改めなければ、粗雑な情報を掴まされて、いつ自分が素っ頓狂な情報を掴んで声高におかしなことを主張し、「陰謀論者だ!」というレッテルを貼られる事態になってもおかしくないと感じていた。それ故、信頼性の高い情報を入手するのに手っ取り早いということで、アマゾンの書籍検索を利用しだした。 ネットの情報は、「誰でも発信・編集が可能」であるが故に、「誰が書いたのか分からない」「出所不明の情報が書いてある可能性がある」…

  • 怠惰の範囲

    何事にも億劫になるとき、これは病気によるものか、それとも怠惰なのか、その判断が付かなくなることが、うつ病になってからの僕のひとつのテーマだ。 身体が全く動かなくなる、悲観妄想がとまならない、希死念慮が発生するなどは、病気のしわざとすぐに気がつく。すぐに気がつけるようになったことは、大きな進歩だと思う。しかし、ある程度身体が動く中でも、ちょっとしたことで挫けそうになったりするのは、果たして性分であるのか、病気のものなのかの判断ができない。 なぜ、きっぱり分けられそうもないこの問題を、それでもきっぱり判断をしたいのかと言うと、なるべく身体が動かなくなったり、悲観妄想が止まらなくなったり、希死念慮を…

  • 寝ることについて

    寝るとスッキリして体調が戻る。当たり前のことだ。しかし我々現代日本人は眠りを疎かにしがちだ。日本人は世界で最も眠らないとされている。1ヶ月前のニュース記事にこんなのがある。 日本人の平均睡眠時間は「世界最短」 ショートスリーパーの割合も最多に - ITmedia ビジネスオンライン 調査によると、日本は20年の平均睡眠時間が世界で最も短く、6時間22分19秒だった。年間で毎日の平均睡眠時間が6時間を下回ったユーザーの割合は32.13%で、「ショートスリーパー」の割合も最多となっている。一方、睡眠時間の長さがトップ3となった国はいずれも西ヨーロッパの国で、1位にベルギー、英国、フランスと続いた。…

  • Twitterではなく字数制限が無い場所で格闘してほしい

    社会問題を論じるとき、Twitterを未だに論壇として活用する文化人、インテリが多いと感じる。好意的に見れば啓蒙思想の現れだが、神経症的な極右極左の糾弾に遭ったり、誤解されたまま情報が伝わったりと、裏目に出ているケースが目につく。 自分の知性にある程度の自信があるであろう人が、捨てアカからの罵詈雑言、不勉強な連中からのクソリプなどに一喜一憂、もしくは激昂している様子を見るにつけ気の毒に思う。 それらが度重なると、このインテリの方々は承認欲求解消のために付き合っているのかもしれない、とゲスの勘ぐりをしてしまう。バカな僕から見ても、そんなコミュニケーションは実際の社会問題解決の議論として、ほとんど…

  • 心をハリネズミにする方法──香西秀信『レトリックと詭弁』

    僕は口喧嘩が弱かった。いや、いまでも弱い。喧嘩の次に、議論に弱い。読書をしているのだからディベートに強いんだろうという、良くない先入観で立ち向かわれることが度々遭ったが、コテンパンにやられてしまう。というより、丸め込まれてしまう。 なぜ丸め込まれていることが分かるのかと言えば、喧嘩や議論の終わった後に、「いや、よくよく考えてみるとこういう糸口で不利な状況を脱出できたぞ」とか、「あの質問自体におかしいところがあるぞ」いう反省ができるからだ。 僕が負けた議論は、殆どそういう類のもので、前提知識が間違っていたり、出すデータを間違えたりした数戦以外は、相手の仕掛けるテクニックが意地悪で、見事に相手の術…

  • 気分、あるいはモード

    「持続していること」や「習慣」とは無意識レベルにまで落としこまれた活動のことを言うのだと思う。それ以外の趣味・活動については、その日の気分で実行可能か不可能かということが決まる。僕には音楽、映画鑑賞、ブログ、読書などなど趣味があるが、それぞれノレる日、ノレない日がある。 これを「気分」と称すると落ち込むし、気力のみを問題にしてしまうので、体調や気分を同時に解釈する言葉が必要だと思った。そして、そういうものを「モード」と呼ぶことにした。 元来好きであったことができない場合は、「そういうモードじゃないからだ」と自分の身体を説明することができる。 僕の場合は病気のせいでそれが顕著に現れるのだとおもう…

  • クソ期再考

    何度もクソ期がぶり返す。食欲がわかず、スマホを数分いじっては投げを繰り返し、焦燥感で何かしようと思っても長く続かず、それに落ち込み布団で寝転がって一日が終わるような状態を、僕はクソ期と呼んでいる。医学的な専門用語では、おそらく「混合状態」と呼ばれるものだと考えられる。 認知行動療法を身に着けたおかげで、自分の心を数値化、ラベル化することができるようになり、「もしかしたら衝動的に自死をするかもしれない」という不安は少なくなったが、希死念慮が消える訳ではない。 僕のクソ期の心理的配分は、焦燥感4:無力感3:希死念慮1~3:無理やりなポジティブ思考1~2といった具合だ。こんな人間が自分の目の前に居た…

  • 他者に対する無力感

    身近に感じていた人間が、陰謀論にハマったり、自然派ママになったり、マルチに引っかかっていたり、怪しいオンラインサロン会員になったり、自己啓発信者になった時の、あの置いていかれた感じ。 カルト宗教に入っていた場合などは諦めがつくのだけれど、上に挙げた例は、「もしかしたらまたこちら側に戻ってきてくれるかもしれない」という変な期待がある。その期待は大半裏切られる。 寂しさと同時に、腹立たしささえ浮かんでくるあの感じの正体は、きっと自分の力では、どうすることもできないのだという、どうしようもない圧倒的無力感だ。 あちら側に行ってしまった彼らが戻ってくるには、ある程度の痛い目に遭わなければならないだろう…

  • 北欧は本当に幸福か──マイケル・ブース『限りなく完璧に近い人々 なぜ北欧の暮らしは世界一幸せなのか?』

    幸福な北欧の人々 僕のような煩悩の塊と化した現代の日本人が北欧の国々を見るとき、ひたすらに羨ましく思えてくる。だが、同時に「実際のところどうなんだ?何年も連続して幸福度が高いって、本当なのか?」という疑問を持つ。 その疑問に、ある程度面白い偏見を交えながら答えてくれる本が、『限りなく完璧に近い人々』である。 本書はフードジャーナリスト、トラベルジャーナリストとして知られるイギリス人マイケル・ブース氏による、北欧めった切りの書である。『英国家族、日本をたべる』は日本でアニメ化されるなどして知られている。文化に対する視線の熱量とシニカルな視点から繰り出される毒舌が癖になる。 幸福な北欧の人々 ラン…

  • 何かをおすすめされたらすること──そしてマウントクソ野郎との付き合い方

    昨日1500字がちょうど良いとか記事で書いたのに1500字超える文章を投稿するってどうなの?でもずっと下書きで「そろそろ成仏いいすか」って訴えかけてきていた記事だったんです。それを加筆修正したものです。お焚き上げ~。 おすすめ戦国時代 ステップ1:心を開け ステップ2:捌け! ステップ3:ディグれ! ステップ4:感想を言え! 終わりに おすすめ戦国時代 Twitterで「スペース」なるサービスが始まってからこっち、至るところで「おすすめ合戦」が行われておる。いや、以前から行われておったものが、スペースによってより可視化されたと表現したほうが良かろう。 知的マンティングの試合なんぞ醜くて見ていら…

  • 僕の適正文量は約1500字かもしれない

    憧れの2000字超え ブログ記事は、僕が書く場合、1500字くらいがちょうど良い気がしてきた。 現在活動している書評家の個人ブログの特徴をかいつまんでみた。松岡正剛氏やDain氏、HONZレビューや冬木氏のような書評サイトの平均文字数は2000文字を超える。 彼らの文章は読みやすいし、面白い。本当にそういう力がほしい。そういう力とは何か。それは2000字以上でまとめる力である。2000字以上の範囲で文章に流れを作る力である。表現力が巧みで、飽きさせずに2000字以上読ませる力である。 果たして現在僕にそのような力があるのかと言えば、自信がない。僕の文章は話題がワープし、言葉の使い方は怪しく、結…

  • Google AdSenseを出来心で審査出したら通った

    あげるうだつも無い毎日を過ごしているので、ムシャクシャしてブログ周りをいろいろいじっていた。グループを追加し、タグ付けをし、カテゴリ未分類を何かしらに分類していった。おお~なんかブロガーっぽいじゃ~ん、ついでだからGoogle AdSenseにでも登録するか笑 というノリと勢いで、当ブログ『点の記録』を審査に通したら受かった。 ここまでだと「審査通ったわーい。はてなブログ無料版でも、独自ドメインを取得しなくてもアドセンスに審査通ります!」みたいな、マウントが見え隠れする記事を書いて終了と思われるかもしれない。しかしこの記事はそういう内容ではない。 これを見てほしい。 アドセンスの設定を完了した…

  • ただ観るだけで「いいな」と思うアニメ──『スーパーカブ』(5話までのネタバレあり)

    僕はノーライセンスマンだ。この世に様々ある免許という免許を何一つ持っていない。運転免許はその代表格だ。ありがたい事に東京に生まれ、生活圏を東京以外に拡大せずとも生き延びることを選べる精神性を獲得したことにより、徒歩と電車で事足りる生活を送っている。旅行にもそんなに出かけない。 そんな僕でも「原付きの免許くらいは取ろうかな」と思わせたのが今季の覇権アニメ『スーパーカブ』である。え?覇権じゃない?そう思うならそれで良い。僕は今季のアニメの多くを観ない選択をした結果『スーパーカブ』だけ残った。原作はトネ・コーケンの同名ライトノベルで、まだ読んでいない。読みたい。 父を早くに亡くし、母には高校入学と同…

  • Twitterで個人的に気をつけていること4つ

    真剣にTwitterする人が増えた フォローしている有名人が社会問題を語るようになった 1.自分がどの程度その人に心をひらいているかを確認する 2.事実を述べているのか、主張であるかを分ける 2-1.主張が妥当であるかを測れるツール:トゥールミン・ロジック 3.安易にリプライやRTをしない 4.反対意見を読む おわりに 真剣にTwitterする人が増えた 僕がTwitterをやりはじめた約10年前、論壇もとい学級委員会としての機能は、少なくとも僕のタイムラインには無かった。 以前の僕のタイムラインは「ちんまんうんこ」系低俗ジョークの掃き溜めであり、うだつの上がらぬ日常のスパイスとしての妄想の肥…

  • ブックダーツの缶あかなくなった悲しい

    日常は突如として崩壊する。愛用していたブックダーツの缶の蓋が開かなくなった。 自分で購入したブックダーツと、人からプレゼントされたブックダーツの2缶分がストックとしてある。すでに1缶はほぼ使い切っており、開かなくなったブックダーツの方は潤沢にダーツが眠っている状況だ。 貧困層なので、最近は新しい本の購入を控えており、図書館で回している。図書館の本で熟読したい本はこのブックダーツで重要箇所やおもろい箇所、書き抜きたい箇所にマーキングをしていたので、ちょっと、と言うかかなり困った。 実はこれをやらかしたのは3回目だ。過去の失敗から、蓋は中身が散らばらないように浅く閉めるというルールを設けていたのだ…

  • 散歩日誌 2021/05/01

    近所に自然公園を見つけたのが3日前だ。 存在は知っていたがなかなか行く気になれなかった。久しぶりに身体が動くようになったので散歩に出かけるついでに足を運んでみた。大当たり。散歩にうってつけな場所であると判明した。今後もお世話になるだろう。 そこは敷地内を一級河川が通っており、側を歩くと気持ちが良い。小山もあって、歩くだけで良い運動になる。いい塩梅に緑が生い茂るなかに風通しの良い東屋などもあって、そこに座れば心地よい。ああ、やはり自然は良いなぁ、という心地にさせてくれる。 僕の地元は東京都の東大和市というところだ。その東大和市と埼玉県の境目には、狭山丘陵なる緑地があり、そこにも自然公園があって、…

  • 読書が苦手な人がちょっと頑張ってハードルを超えるありきたりな方法

    全く本を読めないけれど本が読めるようになりたいという人に向けて、自分なりに「こうしてみれば」という方法を考えてみる。気楽に読んでほしい。 1:図書館のカードを作る 1-1:「くそめんどいので、普通に書店で買うわ~」という人へ。 2:読みたい本を見つける 2-1:読みたい本が見つからないよう 3:持ち運ぶ 4:まず1ページ読もう 5:つまらなかったら読むのをやめて、次の一冊を読もう 6:2~5を繰り返す おまけ:読書を極めたい 1:図書館のカードを作る 拠点となる自治体の図書館のカードを持っていないなら作ろう。 実は図書カードを作るという行為が、一番重要かつ、一番ハードルが高い。ぜんぜん本なんて…

  • 社会は残酷と悟った人の本──ふろむだ『人生は、運よりも実力よりも「勘違いさせる力」で決まっている』

    人生は、運よりも実力よりも「勘違いさせる力」で決まっている 作者:ふろむだ 発売日: 2018/08/09 メディア: Kindle版 ハロー効果、利用可能性ヒューリスティック、後知恵バイアス、認知的不協和、一貫性の罠……などなど我々はどうやら、色眼鏡をかけて現実を認識しているらしいことが、認知科学や応用心理学、社会心理学などの成果によって分かっている。この手の本を読むとき、多くの場合は「自身の抱えるバイアス」について意識を向けさせ、現実を正しく認識するよう努めるべしと喝破する。 本書はそれらを利用して、自分の評価の底上げをせよと言う。そんな!反道徳的な!と叫ぶのはよろしいが、しかし人間はどう…

  • 次に読みたい小説

    世の中には、現実社会の現象に紐付けて、特定の作品の名前をぽんと出す本当の読書人が居る。自分はそういう人間にはなれそうもない。本を読んでは忘れる人間だから。 本を読んでいればいつしかそういう能力が身につくかもしれないと思っていたが、僕の脳はその機能を未実装のままで、この先もアップデートの見込みが立たない。ノンフィクションならともかく、小説で語られる哲学や思想、現代社会の抱える諸問題のメタファーを、実際の問題に関連付けて話せない。本の魅力を上手に伝えられるようになりたいという目標は、なかなか遠い。 そもそも根本的な問題がここにはある。ここ1年ほど、小説を読んでいないのだ。なら上記のスキルは育たなく…

  • あらゆる能動的な行動は評価されるまでは自己満足だ

    あらゆる能動的な行動は、評価の仕組みが現れる、あるいは仕組みに取り込まれるまでは、自己満足の領域を出ない。 そう考えると、いろいろ気分がラクになった。表現することが趣味だからだ。誰かから依頼されたりした表現物はこの限りではないが、能動的な表現や発信は、常に自己満足的な部分が入る。 「趣味の世界は自己満足で良い」という方向性を悟ったのは随分と前であるが、本当にそれで良いのか疑問だった。自己満足そのものができない状態が長く続いた。それは評価の仕組みを前提とした態度で表現するという態度を、拭い去ることができなかったからだ。 評価の仕組みを前提とした態度とは簡単に言えば、他人と比べることだ。比べに比べ…

  • 断定する人は科学的に怪しい──吉森保『LIFE SCIENCE』を読んで

    LIFE SCIENCE(ライフサイエンス) 長生きせざるをえない時代の生命科学講義 作者:吉森 保 発売日: 2020/12/17 メディア: Kindle版 一言で本書を説明するならば、細胞生物学とオートファジーの基礎的な知識を学べる書籍だ。しかし注目すべき点がある。第1章が丸々「科学的な思考とは」というテーマで書かれていることだ。 個人的にはこの部分を伝えるために、著者は本書を著したのではないかと思う。あとがきにもこうある。 私が本を書きたいと思ったのは、東日本大震災での原発事故や2020年のコロナ禍など、さまざまに起こる、科学が絡む出来事に「科学的に考えることや少しの科学的知識は、ふつ…

  • スマホは玄関においてから寝る──アンデシュ・ハンセン『スマホ脳』を読んで

    引くほど睡眠改善した 『スマホ脳』という書籍を読んで、自分のスクリーンタイムを見たところ、休日に18時間とか使っていることが判明した。ちょっとやばいと思ったので、「寝る部屋にスマホを置くべからず」という書籍からのアドバイスを実行した。電源を切った状態で(重要)玄関に置くことにしたのだ。 スマホ脳(新潮新書) 作者:アンデシュ・ハンセン 発売日: 2020/11/18 メディア: Kindle版 すると、驚くほど睡眠が改善した。具体的に言えば、実践してからというもの、23時には眠り、6時30分には目覚ましもなく起床するという具合だ。 人生でもこれほどに眠れている経験は少なく、ちょっと驚いている。…

  • 生きること

    食事できた 風呂入れた 歯磨きできた 眠れた 本を読めた 書類を送れた 生きることができた。これでよし。それでよし。人の尺度は一先ずおいて、できることから一歩ずつ。 焦らずに牛となれ。

  • ADHDや「自分の不器用さ」に悩むあなたに寄り添う『発達障害サバイバルガイド』

    CAUTION この書籍に習って注意書きを書いておく。 あなたが発達障害の二次障害で、うつの底にいる場合、あなたがやることは「ただ休む」「横になる」ことである。ただ布団に寝そべりうつの底をやりすごすのは厳しいことだが、我々が抱える病の力はそれほどに恐ろしいものである。 それしかやれることが無いということは、裏を返せば、やるべきことをやっているのだ。 さらなる悪化を防ぐためにも、この書評にしては長たらしい記事すら読まず、ひらすらに休んでほしい。すこし元気を取り戻したら、紹介するこの本や、それを紹介しているこの記事を読んでみてほしい。 己を変えるのではなく外部要因を変えよ 僕は病気になってから、「…

  • 氏ん・ゑゔァソ毛りをンの感想(ネタバレあり)

    タイトルはTwitterのミュートワード避けである。誠に卑しい悪知恵であり、こんなタイトルをつける卑しい人間のエヴァ感想なんぞ卑しいに決まっているので、読みたくない人はブラウザバックを推奨する。 さらに言えば、「シン・エヴァ 感想」と検索すれば読めるような他の記事と同じような感想であることも予告しておく。 なお、シン・エヴァは一度しか見ていないし、それまでのシリーズも3周した程度なので、ガチガチのエヴァファンからすると間違いだらけだ!とか、解釈違い!などあるかもしれないことを断っておく。これは解説ではなく感想、日記なので、設定やストーリーの正確性については、各自資料を読まれたし。 あとこれがい…

  • レベルアップで封印縛り

    最近、「ランダム封印縛り」というゲームのプレイスタイルが、一部のドMゲーマー層の間でじわじわと注目を集めている。 デジタルゲームの世界では、普通にクリアすることに飽きた猛者達が、自らにハンディキャップを設け、ゲームの難易度を底上げした状態でプレイするという、「縛りプレイ」というものが行われてきた。 代表的なものが、「低レベルクリア」「(リアル)タイムアタック」「特定技の不使用」などが挙げられる。ゲームの中にあるこちら側にプラスに働く要素を制限する=縛るので、縛りプレイと呼ばれる。 例えば、低レベルクリアは、経験値を得たり、パワーアップアイテムを使用したりすることで、キャラクターの能力が上昇する…

  • 牛に弟子入りして一ヶ月

    牛を師匠に持ち、慌てず騒がず、己のタイムラインを遅く設定することによって、先延ばしをしなくなることに気がついた。ゼロになったわけではないが、確かに歩みを進めながら生きているという実感を持つ。 こうした実感を持つのは、ゆっくり実行すると、それ以外のことについて考えることが少なくなることが原因だと思われる。つまり一種のマインドフルな状態になっている。そのため、作業中や作業完遂の満足度も高い。 課題設定の後は、解決への一歩一歩に意識を向けるので、バカバカしいほどの小さな目標を超えればOKという、『小さな習慣』方式と相性がよい。心の風邪をひいた僕でも、牛のように超然と課題にあたることができていると思う…

  • 「焦らない」ための、牛

    うつ病になってから、一番実践が難しいと感じるのは、「焦らない」ということだと思う。 回復、寛解を焦るあまりに、不必要な努力をしてしまい、精神を消耗し、さらにうつの度合いをひどくしてしまうというのは、うつ病アルアルだ。 うつ病になってから、仕事を逆に休まないようにしようとして、度々体調を崩していることを医師に相談した。すると「キミに足りないのは開き直りだ」とアドバイスをされた。 「仕事を休んでしまうと思うのではなく、うつ病なのに行けるときに行ってあげているとか、それくらいに思ったほうが丁度いいかもしれない。ゆっくり行こう」ということである。ようは「焦るな」ということだ。 アホな僕は言葉どおり実践…

  • それでも「気合い」は必要だ

    心理学インフルエンサーたちにより、「意志力」を消耗せず日々の暮らしを充実させる術が流通している。このようにすれば、やる気が起きるとか、そういうアレだ。 しかし、最終的には「やる・やらない」という判断を個々人がすることになる、という視点があまり語られないことに、疑問がある。 そこで、昨今の意志力省エネの潮流の中で軽視されてきた、「気合い」の重要性について再検討する。 目標を物凄く細かくすることによって、一歩でも前進するという方法がある。読書猿さんの『独学大全』や、スティーヴン・ガイズの『小さな習慣』で取り上げられているテクニックであり、自分の好きな分野には、僕にも一定の効果があった。 だが、毎回…

  • 『完全教祖マニュアル』

    完全教祖マニュアル (ちくま新書) 作者:架神恭介,辰巳一世 発売日: 2016/07/29 メディア: Kindle版 2009年に発売された教祖になるための実践本である。 嘘だ。その体裁を取った宗教理解と文明批判の書だ。ただ、「最後の最後まで教祖になりたい人向けのビジネス本」の体裁を崩さないのが良い。 宗教に全く興味がない人が読んでも面白い。ライトな宗教理解には留まるが、筆致がユニークで知識を吸収しやすく、これ一冊では足りないが、雑談の中の宗教知識の引用元としては使える。 個人的に、この本の宗教観がシンプルで好きだ。 「宗教は信者をハッピーにするためのもの」で、宗教団体はその目的を遂行する…

  • 自立再考

    幼少期に「自立しろ」と言われすぎると、きっとうつ病になる。僕がうつになったひとつの原因は、自立という言葉にとらわれ、人に頼ることが下手だったからだと考えている。 自立とは、「自力で誰の支援も受けずに物事を遂行していること、状態」を指す。脳がバグるまで僕の頭が回らなかったのが悪いのだけれど、現実世界でこれをそのまま実行することはほぼ不可能だ。 それに気が付かず、誰かに頼るということは恥であるという先入観が出来上がったので、物事が深刻化するまで、誰にも相談ができないという性格になった。 これは親からの影響もあるだろう。「18歳になったら家を出ていけ。その後の金銭援助は一切しない(本当はそんなことな…

  • 痩せるのが難しい理由を知っても、痩せることは無い

    衝動的な過食により、とうとう体重が100Kgを超えた。しかし過食をやめられそうになく、医者に相談するつもりだ。もともと太っていたので、さらに食欲に拍車がかかってしまった状態だ。間食と高カロリーな食事を我慢しようとしても、結局無意識に食べてしまう。で、気がつけば次の日は極端に食べない。食欲が沸かない。また次の日は腹が空く。ということで、1日過食、次の日食べない、次の日また過食という負の連鎖が始まった。 薬の影響なのかどうなのか、よくわからない。どうしてこうなってしまったのだろう、と思うと惨めになるから、あまり考えず、次の一手をめげずに探る。 ちょっとそれに関係しそうな本を読んでみることにした。 …

  • 今、読んでほしい本『フェイクニュースを科学する』

    フェイクニュースを科学する: 拡散するデマ、陰謀論、プロパガンダのしくみ DOJIN選書 作者:笹原 和俊 発売日: 2019/02/27 メディア: Kindle版 冷静にフェイクニュース現象に眼差しを向ける 笹原和俊『フェイクニュースを科学する 拡散するデマ、陰謀論、プロパガンダのしくみ』はタイトル通り、フェイクニュースのメカニズムを、計算社会科学*1という新しい科学分野を専門とする著者の視点から、分かりやすく解説したものだ。 流れをざっくりと。全6章立て。 第1章では、2016年に噴出したフェイクニュースを巡る近年の動向を捉え、社会問題としてのフェイクニュースの大まかな流れを掴む。フェイ…

  • 年越しそば

    腹が減ってしまったので、年越しそばのつもりで買った何色かのたぬきを、21時くらいに食ってしまった。 やけに平べったいお湯で戻るそばに、科学の力がふんだんに使用されたケミカル出汁が絡まる。普通にうまい。文化祭の飾り付けのゴミみたいな見た目なのにしっかりと玉ねぎの甘い味がして美味い謎天ぷらに、ぜったい七種類以上、何かが入っている七味をふりかけて、後乗せサクサクを台無しにしながら、ずるずるぺろりである。 これで「大晦日もオツなもんだ」なんて思っている28歳だ。こんな大人になるなんて思っていなかった。絶望するほどの不満点は無いが、小学生の自分には、残念ながら誇れない。来年からはもう少し、マシな暮らしが…

  • 衝動性と先延ばしのカンケイ──『ヒトはなぜ先延ばしをしてしまうのか』(CCCメディアハウス)

    ヒトはなぜ先延ばしをしてしまうのか 作者:ピアーズ・スティール 発売日: 2016/07/08 メディア: Kindle版 この時期になると、翌年1年間どのようにしたいか?というテーマが、世間話からガチトーンな飲みの席にまで頻出する。 「来年は痩せる」「来年は仕事を変える」「来年は貯金をする」「来年は彼女作る」「来年は英語の勉強をする」などなど。来年は……来年は……と夢想するのはとても楽しく、日々の辛くうだつの上がらない人生が、もしかすると来年チャラになるかのような錯覚を覚える。 しかし、上に列挙したような中・長期的な目標というのは、残念ながら達成確率が低い。理由は様々あるが、あえて厄介なもの…

  • 笑いは分析可能だが、再現性は無い──『ウケる技術』(新潮文庫)

    ウケる技術 (新潮文庫) 作者:水野 敬也,小林 昌平,山本 周嗣 発売日: 2007/03/28 メディア: 文庫 小学校のころ、「こないだのM1のさぁ、あのボケに対するツッコミの”○○だろー!”ってやつがさぁ、めっちゃ面白かったよな!!」という話をされると、猛烈におもんなくて、どうやってこの会話を切り抜けようかなと思ってしまっていた。 要するに、「お笑い芸人がやっていたネタの話」は、僕にとっては苦痛でしかなかった。 お笑いのネタを話してくれている友人は、まるでその芸人になったかのように、モノマネも添えて、再現度高くやってくれるし、おそらく話しているのと同時に、芸人が脳内で再度ネタをやってい…

  • 僕は文章を書いてもいい人間だと思えるようになった

    今日気がついたのだけれど、こちらの記事、著者の三宅香帆さんに読んで頂いたみたい。三宅さんのTwitterに、リンクを貼って頂いていた。 achelou.hatenablog.com 【書評書いてくださってる方が!いる!】すごーく丁寧な書評かいてくださってる方がいる…!ありがとうございます😭😭伝えたかったことが伝わってて本当に嬉しいです。https://t.co/eMTgx15bAe — 三宅香帆 (@m3_myk) December 15, 2020 ちょっとドキドキしている。ただ、少しでもこの本が多くの人に読んでもらえるように書いたつもりだったので、お役に立てているかもしれないと思うと、嬉し…

  • 生きていくために毒を持つ──『毒々生物の奇妙な進化』(文春文庫)

    毒々生物の奇妙な進化 (文春文庫) 作者:クリスティー・ウィルコックス 発売日: 2020/03/10 メディア: Kindle版 図書館で目に入ったので読んでみたら、かなり面白かった。 この本を発見したときには、すでに他の書籍を借りるためにパラ見を何冊分もしていたので、中味を確認する気力が残されていなかった。背表紙にかかれているタイトルに惹かれ、小学校の頃に読んだ図鑑の中に出てくる、ギトギトな配色のリアルなイラストが表紙を飾っているのを見て、借りた。 まず一言で説明すると、この本は、「生存戦略の中で”毒”を用いる生物の生態と、進化について解説している本」だ。 毒を保有する生物の生態、どのよう…

  • 解釈違いを恐れずに──『(読んだふりしたけど)ぶっちゃけよく分からん、あの名作小説を面白く読む方法』

    (読んだふりしたけど)ぶっちゃけよく分からん、あの名作小説を面白く読む方法 作者:三宅香帆 発売日: 2020/10/02 メディア: Kindle版 小説を楽しく読めるようになる本 白状する。書評を読んで、その本を「面白そう」と思うことが、あんまり無い。 大体は「こんな捉え方があったなんて!」という平凡な感想か、「この評者のフレームワークを取り入れたい」というできそうもない向上心を持つばかりである。 つまり、「その書評自体が面白い」と感じてしまって、本に手が伸びたりすることが、あまり無い。 だがこの本は凄い。 筆致軽やかに、やらわかに、寄り添うように、読みやすい文章で名作解釈を摂取でき、つい…

  • 条件付き安堵の逆襲

    絶不調につき、仕事を残り半月休むことになった。 お金の問題もあるが、それはもう後回しだ。休む。 余裕が無くなってしまった原因は、「これされすれば大丈夫」という安心システムを取っていたからだと考える。 「仕事が続けられれば大丈夫」「人と話せるなら大丈夫」「瞑想していれば大丈夫」「眠ることができれば大丈夫」「今日元気だから明日も大丈夫」……。 この、「~ならば大丈夫」は、裏を返せば、「~でなければ大丈夫ではない」ということになる。もちろん心の動かし方で、「別のやり方を見つければ良い」という視点を持ち、知識のレベルと気持ちのレベルで「理解」し、次の行動に移すことができれば、大したことにはならないのだ…

  • 人間らしくなってきた

    煉獄杏寿郎が200億の男と呼ばれている。『劇場場 鬼滅の刃 無限列車編』の興行収入が1ヶ月を経たずして200億円を突破したことに由来する。すごいことになったもんだ。『千と千尋の神隠し』の興収が約304億円。『君の名は』は約246億円。『鬼滅の刃』はそれに近づかんとする。邦画界は実写ではなく、アニメーションが統べる世界である。 このニュースを読んで思い出したのが『サピエンス全史』だ。 サピエンス全史(上) 文明の構造と人類の幸福 サピエンス全史 文明の構造と人類の幸福 作者:ユヴァル・ノア・ハラリ 発売日: 2016/09/16 メディア: Kindle版 サピエンス全史(下)文明の構造と人類の…

  • 『ひそねとまそたん』

    ひそねとまそたん 公式設定資料集 (一迅社ブックス) 作者:ポストメディア編集部 発売日: 2018/08/08 メディア: Kindle版 2018年公開。シン・ゴジラで庵野秀明監督のバディを務めた、樋口真嗣監督による自衛隊ドラゴンファンタジー。ネットレビューを読むと賛否両論。ちょっとネガティブな意見が散見される作品なのだけど、個人的にはこのアニメ、とても面白かったです。 あらすじ 思っていることがすべて口から出てきてしまうため、人との交流がうまく行かない、甘粕ひそねが主人公。航空自衛隊岐阜基地に配属され、上司からのお使いを頼まれたひそねは、目的地の格納庫でドラゴンに遭遇。丸呑みにされるも無…

  • 『エノーラ・ホームズの事件簿』微ネタバレを添えて

    ポスター/スチール写真 アクリルフォトスタンド入り A4 パターン1 エノーラ・ホームズの事件簿 光沢プリント(写真に余白あり) メディア: Enola Holmes Netflix Official Site Netflix映画。原作はナンシー・スプリンガーのシャーロック・ホームズのスピンオフ作品、『エノーラ・ホームズの事件簿 - 消えた公爵家の子息』。日本では、原作小説が小学館のから出版されている。少女向けラノベ作品レーベルだったルルル文庫から出ている。 活発でお転婆な文武両道の少女が、兄たち顔負けの推理をしつつ冒険をする、フェミニズム全開な映画である。 エノーラ・ホームズの事件簿―消…

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