夏の夕暮れ,縁台将棋
日陰になり,風が吹き抜ける路地に打ち水をする。夕暮れ時は,柄杓で撒いた水がゆっくり蒸発するので涼しさが長持ちする。風呂上がり,縁台を出し将棋を用意,蚊取り線香に点火し,さらに「一ノ蔵すず音GALA」とシャンパングラスも冷やして友を待つ。勝ち負けは二の次,将棋盤に向かい合ってるだけで,次の手に悩む禿げ頭を見てるだけで,穏やかに時が過ぎる。将棋の駒の書体は100種類以上有ると聞いて驚く。四大書体と言われる,金旗,菱湖,水無瀬,源兵衛清安。中でも幕末に完成したと言われる玉の字のテン(、)が王の外に出ている書体が特徴の〈菱湖,巻菱湖〉が棋士からの人気が高いらしい。「夕涼みよくぞ男に生まれけり」を詠んだ其角は酒好きで満45歳で早死したそうだ。浴衣ははだけ,褌が緩んでも気にせずに,団扇であおいで風を送れば,ああ男に生...夏の夕暮れ,縁台将棋
2023/07/01 01:07