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2020/11/20

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  • 近所が浄土

    写真家アラーキーは書家でもあるが、三年ほど前にAatroomの仕事場で荒木さんに会った時、「近所が浄土」の書が貼られていた。まさに浄土は西方まで行かなくとも、近所に潜んでいる。浄土とは近所にありて彼岸花小西夢十近所が浄土

  • 絶滅季語種をたずねて

    「蛙の目借り時」カワズノメカリドキ春の穏やかな昼さがり、人が思わずウトウトと眠くなるのは、蛙が人の目を借りていくからだ、という俗説にもとづいた季語。他にも交尾期の蛙が相手を求めて鳴きたてることから、「妻狩り時」(メカリドキ)や、産卵後に蛙が再び地中で眠るため、「雌離り時」(メカリドキ)とする説もあるようだ。しかしなんと言っても俳句的には、「目借り時」が空想を刺激してくれて一番面白い。また「妻狩り時」となると、穏やかな春というより、肉食系の夏というイメージが近くなりそう。水いとどうまし蛙の目借り時増田龍雨眠気を誘う気候に、冷たい水がとても旨く感じられる。この呆けはおよそ蛙の目借り時草露自分のボケ具合は、穏やかな春の気候のせいだと二重にトボケる。草露は恥ずかしながら私の俳号。(「来句byleica」写真は本文とは無...絶滅季語種をたずねて

  • 絶滅季語種をたずねて

    「竜天に登る」リュウテンニノボル中国最古の字書『説文解字』の中に、「龍は鱗虫(りんちゅう)の長、能(よ)く幽(くら)く、能く明(あかる)く、能く細く、能く巨(おおき)く、能く短く、能く長し。春分にして天に登り、秋分にして淵に潜む」とある。水や雨をつかさどる龍が半年間淵に潜んでいたが、春分の正気に乗って天にかけ登るという稀有壮大な想像における春の季語だ。竜天に黄帝の御衣翻る石井露月古代中国の伝説の帝の衣が翻る瞬間の映像が見えるようだが、やはり日本のうららかな春のイメージとはほど遠い感じの季語であり、使い方が難しい。春のまったりとした空気の中で、空想の世界が羽を広げるような時に使えるのかもしれないが、実感を持つにはかなり難易度が高そうだ。知識や教養の入口として中国文化が基本にあった、近代以前の風雅な叙情であり、エキ...絶滅季語種をたずねて

  • 絶滅季語種をたずねて

    「鷹化して鳩となる」「タカカシテハトトナル」やはり全10音の、仲春の季語。旧暦2月11日からの5日間を言い、太陽暦では3月16日頃からになる。この時期の穏やかな陽気で、猛禽類の鷹も思わずおとなしい鳩に変身してしまうという、なんとも稀有壮大な空想から来ている。出典は中国儒教の経書『礼記』(らいき)の中にある「月令」(がつりょう)に、「桃始めて華(はなさ)き、倉庚(そうこう=雲雀)鳴き、鷹化して鳩と為る」とある。鷹鳩と化して神木は歩かれず鷹羽狩行鷹が鳩に変身する空想が許されるなら、この陽気で神木が歩き出してもよさそうなものだが。。。でもさすがにそれはないよね、といった句。近頃は温暖化の影響か、木枯しのこの時期でも鷹が鳩になりそうである。我々の日常で鷹を見る機会があまりない上に、ますます分が悪いと言えるかもしれない。...絶滅季語種をたずねて

  • 絶滅季語種をたずねて

    「川獺魚を祭る」「カワウソウオヲマツル」季語だけで10文字になる。旧暦正月16日からの5日間を言い、太陽暦では2月19日からの5日で春の季語となる。川獺は捕らえた魚を岸に並べておく習性があるという。この習性を古代中国の人々が正月の先祖祭に見立てた。晩唐の詩人李商隠は、多くの書物を左右に積んで作詩したため、「獺祭魚」と呼ばれた。世界に発信している山口県のSAKE、旭酒造「獺祭」の由来も、ここから来たようだ。また正岡子規は李商隠にならって自らを「獺祭書屋主人」(だっさいしょおくしゅじん)と号し、「獺祭書屋俳話」を著している。子規忌を獺祭忌とも呼ぶのはそうしたことによる。獺の祭見て来よ瀬田のおく芭蕉茶器どもを獺の祭の並べ方正岡子規10文字分そのまま使用するのではなく、このような形で季語とするものが多いが、やはり破調に...絶滅季語種をたずねて

  • ムクロジ

    ムクロジの名札が欠けて「ムクロ」と読めた。足早に通り過ぎたため、そういう名前の木と早とちりし、なぜか「骸(むくろ)」とイメージが重なった。名前の由来に興味が湧いて調べたら、漢名「無患子」(ムカンシ)と書く。一説によるとこの木の種子が羽子板の羽先につけた玉として使われることから来ているらしい。羽子板は無病息災のお守りにされていたので、この木の無患樹(ムカンジュ)から、その種の無患子へと転語したということのようだ。秋には果実の皮を集めて天日干しにし、乾燥させたものを延命皮という生薬にしたとか。あるいは洗剤としても用いられた。実は有毒性もあるようだから、現在はもちろん口に入れたりしてはいけないが、「骸」とはおよそ真逆の延命の願いが込められていたことにちょっとした驚きと発見があった。ムクロジ

  • サギ集団

    某日、サギ集団に遭遇。厳密には白サギ集団。サギ集団

  • 異端の鳥

    久しぶりに見応えのある作品だった。だが好悪ははっきり分かれそう。というより、ダメな人は最後まで見れないか。海外の映画祭では途中で席を立つ人が続出したというのもうなづける。モノクロームの美しい映像に救われる。『異端の鳥』正視に耐えられないシーンを乗り越えた先に待つ、崇高な感動|CINEMORE(シネモア)『異端の鳥』は、2019年のトロント国際映画祭では、満席に埋まったプレス向けの試写で、途中退場者が続出した。トロントに先立つべネチア国際映画祭でも同じように退場者があったものの、上映が終わった瞬間に圧倒的な喝采が起こったという。「思わず席を立ちたくなる」と「すべてを観たら超級の感動」というアンビバレントな感覚で、ここ数年の中で最大の問題作といわれている。『異端の鳥』正視に耐えられないシーンを乗り越えた先に待つ、崇...異端の鳥

  • 京子ママ逝く

    荒木さんに会いにレディ・ガガやビョークも訪れた店、新宿の唄処「花車」の京子ママが逝去された。合掌。来句唄声を耳に残して秋の風京子ママ逝く

  • 本日のライ句

    しがみつく蟷螂おいて秋は行く歴戦の満身創痍秋の暮れ本日のライ句

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