わからない音楽を聴くモード。
音楽には文法があって、文法には必ず文化的な背景があって、いわゆる西洋クラシック音楽を聞くときには文化的な背景を丸ごと取り入れている。 そこにはいつも緊張と緩和からくる物語がある。機能和声でできている音楽で緊張も緩和もない、起承転結も物語もないものはない。そういう文脈で音楽が流れることに「わかる」という気持ちが発動して、安心して音楽に身を委ねることができる。 機能和声から外れると途端に「わからない」になって音楽に身を委ねることが難しくなる。 その方法がわからなくなる。 良くも悪くも、私は機能和声という「わかる」という安心感の中でしか音楽を聴いていない。 そして緊張と緩和が心地よいという振る舞いを…
2022/04/21 09:24