ジュブナイル 時の空へ還る(6)
6,流星雨のインパクト森の輪郭が月明かりを浴びて妙に生き生きとしてくる。最初に声を上げたのは誰だったろうか。光の帯が空ではためくたびに、五人の身体は思い思いの文字を描き、声の爆竹が破裂する。一滴。二滴。星の雫が落ちてくる。夜空には祝祭のサーチライト。一瞬のシャワーのような流星。みんなが立ち上がっていた。喚声はいつまで続いていただろう。月が南天に懸かろうとする時、流星の雨はその滴を枯らし、漆黒の...
2025/03/31 16:16
2025年3月 (1件〜100件)
「ブログリーダー」を活用して、上遠野世方さんをフォローしませんか?