<わたし>から始まる社会学
平井晶子・中島満大・中里英樹・森本一彦・落合恵美子編著,2023,<わたし>から始まる社会学──家族とジェンダーから歴史、そして世界へ,有斐閣.(10.29.23)落合恵美子さんの京都大学退官記念論文集。近代家族論と歴史人口学を中心に、落合さんの多彩な研究領域を反映し、落合社会学の薫陶を受けた著者たちの研究テーマもとても多彩だ。落合さんの、私的な問題意識を一般化、普遍化させる手腕が、見田宗介の「一点を突破し全面展開せよ」という助言の後押しを受けて初めて開花したことや、高橋徹や森岡清美とのエピソードなどが興味深い。パーソナルイズポリティカル!自分の中の「なんで?」から始めて、その問いに潜む社会の特性を考える。個人的なことが社会的なことにつながる、その面白みを味わいながら、歴史や比較といった社会学の射程の広さ...<わたし>から始まる社会学
2023/10/29 19:35