グアノとチリ硝石-近代の肥料革命(1)
グアノとチリ硝石-近代の肥料革命(1)今回から「近代の肥料革命」というタイトルで、新しいシリーズが始まります。化学肥料の成分はチッソ(N)、リン(P)、カリ(K)の3つが主になっています(この3つを肥料の三大要素と呼びます)。1841年にこの3つが植物にとって必須の栄養素であることを見出したのが、ドイツの天才化学者のユストゥス・フォン・リービッヒ(1803~1873年)でした。この発見をきっかけに、これらの成分を含む鉱石などが肥料の原料として用いられるようになるのです。三大要素の中で、リン(P)とカリ(K)は鉱山などから比較的容易に手に入れることができるのですが、チッソ(N)を含む原料には限りがありました。チッソと言っても、空気中のチッソではダメで、硝酸やアンモニア、尿素などのような窒素化合物でなければ、...グアノとチリ硝石-近代の肥料革命(1)
2022/11/27 16:22