拙著の『「食」が動かした人類250万年史』が読売新聞の11月12日(日)の書評コーナーで紹介されました。大きな取り上げられ方ではなかったですが、新聞の書評に載るのが一つの目標だったので、素直にうれしかったです。コンビニで新聞を買ってしまいました。文化放送ラジオ『くにまる食堂』の邦丸さんも拙著をとてもおもしろいと言ってくださり、皆さんにそれなりに好評のようで良かったです。さて、次回作はあるのかな?読売新聞で紹介されました
脳と食の研究者の新谷隆史です。本ブログでは人類史の礎となった様々な食の革命について考察していきます。
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拙著の『「食」が動かした人類250万年史』が読売新聞の11月12日(日)の書評コーナーで紹介されました。大きな取り上げられ方ではなかったですが、新聞の書評に載るのが一つの目標だったので、素直にうれしかったです。コンビニで新聞を買ってしまいました。文化放送ラジオ『くにまる食堂』の邦丸さんも拙著をとてもおもしろいと言ってくださり、皆さんにそれなりに好評のようで良かったです。さて、次回作はあるのかな?読売新聞で紹介されました
来週は2つほどメディアに登場します。まずは11月6日発売の週刊プレイボーイの「本人襲撃」というコーナーにインタビュー記事が掲載されます。拙著『「食」が動かした人類250万年史』を軸にお話が展開されています。そして、11月8日(水)の午前11時からラジオ文化放送の「くにまる食堂」にゲスト出演します。12時頃までの出演になります。食の話をメインにお話しする予定です。ラジオ出演は初めてなので、少しドキドキしています。「週刊プレイボーイ」と「くにまる食堂」
拙著の『「食」が動かした人類250万年史』が好評らしく、本日はある週刊誌が紙面で紹介をしたいということで、1時間ほどインタビューを受けました。担当の編集者さんと記事を書くライターさん、そして拙著の出版社の広報の方とのオンライン面談でした。ブロードマン10野の話が印象的らしく、ライターさんは「私はブロードマン10野のとりこなんです」とおっしゃっていました。今後の食の動向について聞かれたので、「だんだんと肉食が減って行きますよ」と言ったら、皆衝撃を受けていました。SDGsのことを考えると、肉食は減って行く運命なのですよね。記事は11月6日発売号に掲載される予定です。掲載が決定したら、またお知らせします。それと、11月8日に関東圏のラジオ番組に出演することになりました。ゲストとして、お昼の1時間ほど登場させてい...週刊誌の取材を受けました・・・それと、ラジオ出演について
本日から拙著の『「食」が動かした人類250万年史』の発売が開始されました。一部の書店では店頭に並んでいるそうですが、多くの書店では明日以降になるみたいです。本書の章立ては以下のようになっています。第一章人類の進化と食第二章先史時代の食第三章古代の食第四章中世の食第五章近世の食第六章近代の食第七章現代の食と未来の食そして、編集部がトピックスとしてあげたのが、次のようなお話です●人類の脳は肉食で大きくなった●ヒトは雑草を進化させて食料を生み出した●塩が古代文明を支えた●古代ローマ人が愛した調味料ガルム●イスラムが生み出した蒸留酒の世界●最初は危険と思われたトマト●食の工業化が人口爆発を引き起こしたご興味のある方は一度書店で手に取ってください。「食」が動かした人類250万年史の発売開始です
https://www.shinchosha.co.jp/shukanshincho/よろしくお願いいたします。9月14日週刊新潮に出ます
9月14日発売の週刊新潮に私のインタビュー記事が掲載される予定です。うまく食欲を抑える方法や病気になりにくい食事方法、そして健康に良い食材などについて語っています。興味のある方は是非ご覧ください。9月14日発売の週刊新潮に記事が掲載されます
いよいよ来週の土曜日に拙著が発売になります。画像にあるように、PHPの方が綺麗な表紙を作ってくれました。一人でも多くの人に読んでもらえると嬉しいです。「食」が動かした人類250万年史ー9月16日発売です
サツマイモはなかなか花を咲かせないと言われています。サツマイモを育てたことがある人も、ほとんどの人は花を見たことが無いと思います。そのように珍しいサツマイモの花を見かけました。とある試験農場で咲いていました。とても綺麗な花ですね。サツマイモの花の花言葉は「乙女の純情」です。この花を見ていると、確かにそんな雰囲気を持っていますね。良いものを見ることができました。珍しいサツマイモの花
本日、某週刊誌の取材を受けました。「肥満と食欲」について語ってほしいというので、最新の食欲の話を含めて1時間半ほどお話ししました。9月中旬くらいに記事になるとのことです。さて、新刊の方は著者校正がやっと終了しました。あとは編集者が最終版を仕上げて、印刷所に送るだけです(と言っても、編集は白焼と呼ばれる印刷版の最終チェックを行うそうですが)。私に残された作業は、出版社に献本してもらうリストを提出するぐらいですね。長かった道のりもあと少しで終わりです。週刊誌の取材を受けました
9月発売予定の新書について、3回の著者校正のうち2回目が終了しました。大幅な変更が許されるのは2回目の校正までで、数ページ分を削ったり増やしたり、加筆訂正したりなどの作業をギリギリまで行っていました。結果、自分ではなかなか面白い本になったのではないかと思っています。ちなみに本の構成は、人類の進化と食の関係について語った第1章から、先史時代・古代・中世・近世・近代・現代の7章立てになっています。ブログでは近代の途中までしか進んでいませんが、新書では食の未来について考察して終了という感じです。すぐに3回目の校正が返って来るので、今は少しの間のお休みを楽しんでいます。新刊情報:ただいま校正を進めています
皆さま、本ブログをご覧いただきありがとうございます。最近はほとんど更新できておりませんが、毎日たくさんの方々に訪問いただいて、たいへんありがたく思っております。さて、今回は記事の更新ではなく、お知らせとなります。今年の9月に、本ブログを元にした書籍をPHP新書から出版予定です。現在の本のタイトルは『「食」が動かした人類250万年史』となっています。でも、もしかしたら変更になるかもしれません。詳細が決まりましたら、またこのブログで報告させていただきます。今後ともよろしくお願いいたします。新書を出版予定です
近代フランス料理の巨人アントナン・カレーム-近代フランスの食の革命(1)
近代フランス料理の巨人アントナン・カレーム-近代フランスの食の革命(1)今回から「近代フランスの食の革命」と題して、新しいシリーズが始まります。フランスの近代とは、1789年のバスチーユ牢獄襲撃に始まるフランス革命から1871年のパリ・コミューン革命までの期間と言われています。フランス革命では、1792年に王政が廃止され、共和制(君主を置かずに、国民の代表者が政治を行う体制)に移行しました。そして、1793年にルイ16世とマリー・アントワネットが処刑されました。その後は、ロベスピエール率いるジャコバン派が権力を握りましたが、彼は3万人もの反対派の人々を次々に処刑したため、この時代は恐怖政治の時代と言われています。そのロベスピエールも1794年7月に処刑されます。そして1795年には5人の総裁が政治を主導す...近代フランス料理の巨人アントナン・カレーム-近代フランスの食の革命(1)
空気から肥料を作る-近代の肥料革命(3)植物の必須の栄養素は窒素(チッソ)(N)、リン(P)、カリ(K)の3つですが、今回は窒素の話です。窒素は生物の体を作っているタンパク質の構成要素の一つで、窒素が無いと生命は存続できません。窒素は身近な物質で、空気の約78%は窒素です。ところが、ほとんどの生物は空気中の窒素を利用できません。マメ科の植物と共生する根粒菌などの一部の微生物が、空気中の窒素から窒素化合物を作ることができるだけです。また、自然界では、雷によっても空気中の窒素から窒素化合物が生成されます。放電のエネルギーによって空気中の窒素と酸素が結びつき、窒素化合物ができるのです。雷が落ちると作物が良く育つと昔から言われていますが、その理由はこうして生まれた窒素化合物が肥料になるからだと考えられます。このよ...空気から肥料を作る-近代の肥料革命(3)
骨とリン鉱石-近代の肥料革命(2)植物の肥料の三大要素はチッソ(N)、リン(P)、カリ(K)です。今回は、この中のリンを取り上げます。リンの身近な例としてはマッチがあります。マッチ箱の側面の赤黒い部分は赤リンが主成分になっています。この赤リンはリンの単体ですが、リンは酸化されやすく、自然界のほとんどのリンは酸素と結びついたリン酸として存在しています。そして、植物が根から吸収する時も、このリン酸の形で吸収します。カリは比較的土壌に多く含まれているし、チッソはマメ科の植物に付く根粒細菌などによって土壌に供給されることがありますが、土壌中のリン酸はそれほど多くなく、自然に供給されることもないため、しばしば枯渇してしまいます。そのため、リン酸を含む肥料は非常に効果がある肥料として利用されてきました。リン酸が主成分...骨とリン鉱石-近代の肥料革命(2)
グアノとチリ硝石-近代の肥料革命(1)今回から「近代の肥料革命」というタイトルで、新しいシリーズが始まります。化学肥料の成分はチッソ(N)、リン(P)、カリ(K)の3つが主になっています(この3つを肥料の三大要素と呼びます)。1841年にこの3つが植物にとって必須の栄養素であることを見出したのが、ドイツの天才化学者のユストゥス・フォン・リービッヒ(1803~1873年)でした。この発見をきっかけに、これらの成分を含む鉱石などが肥料の原料として用いられるようになるのです。三大要素の中で、リン(P)とカリ(K)は鉱山などから比較的容易に手に入れることができるのですが、チッソ(N)を含む原料には限りがありました。チッソと言っても、空気中のチッソではダメで、硝酸やアンモニア、尿素などのような窒素化合物でなければ、...グアノとチリ硝石-近代の肥料革命(1)
中国系移民の食-アメリカの産業革命と食(10)移民の国アメリカにはたくさんのアジア人もやってきました。その中で、アメリカの食に大きな影響を及ぼしたのが中国人です。しかし、アメリカにやって来た中国人の生活は決して安泰なものではありませんでした。人種差別による迫害を受けたからです。今回はこのような社会背景とともに、中国系移民の食を見て行きます。***********アメリカへの中国からの移民は1840年代から始まり、1860年代になると急増した。この背景の一つには、中国とイギリスの関係がある。それを簡単に言うと、次のようになる。18世紀の終わりにかけてイギリスで紅茶を飲む習慣が広まり、茶の需要が高まった。その結果、中国(清)からの茶葉の輸入が増加したのだが、イギリスの主要輸出品であった綿製品は中国では売れなか...中国系移民の食-アメリカの産業革命と食(10)
第五章近代の食の革命1イギリスの産業革命と食(1)イギリスの産業革命(2)イギリスの紅茶の歴史(3)イギリスの砂糖の歴史(4)産業革命期のイギリスのパン(5)イギリスの酒場「パブ」の誕生(6)ジンの光と影(7)ジャガイモ飢饉(8)パクス・ブリタニカの食生活(9)スコッチ・ウイスキーの躍進2アメリカの産業革命と食(1)西部開拓時代(2)肉を運ぶ鉄道(3)アメリカ西部の農業の発展(4)シリアルの始まり(5)びん詰食品の歴史(6)缶詰の歴史(7)ドイツ系移民の食(8)ユダヤ系移民の食(9)イタリア系移民の食(10)中国系移民の食第五章近代の食の革命
イタリア系移民の食-アメリカの産業革命と食(9)アメリカは移民国家です。アメリカへの移民は、19世紀の終わりまでは、イギリスやアイルランド、ドイツ、北欧からのものが主でしたが、19世紀末以降は、イタリアやポーランド、ギリシア、ロシア、そして中国や日本からの移民も多くなりました。そして、各民族は混ざり合うことはなく、それぞれが独自の民族集団を作っていました。食文化も同様で、それぞれの民族が独自の料理を作り、食べていたのです。これらがアメリカの食として一般化して行くのは、20世紀に入ってからのことです。今回は、ピザやスパゲッティのように、現代のアメリカの食の中でも大きな存在感を示しているイタリア移民の食について見て行きます。**********中世以降、イタリアは小国に分裂していたが、19世紀の中頃から最北部...イタリア系移民の食-アメリカの産業革命と食(9)
ユダヤ系移民の食-アメリカの産業革命と食(8)ユダヤ人の国と言えばイスラエルで、2014年の調査ではおよそ610万人のユダヤ人が暮らしているとされています。イスラエルに次いでユダヤ人の多い国がアメリカ合衆国です。国内には500万人以上のユダヤ人が居住しているそうです。アメリカの人口は3億人を超えるためユダヤ人の比率はそれほど高くないのですが、ビジネスや科学、芸術などの世界で成功したユダヤ人が多いため、アメリカの政治や社会に対する影響力はかなり大きいと言われています。アメリカ政府が親イスラエルなのは、このような理由もあると思われます。ところで、ユダヤ教には厳密な食の戒律があることが知られています。そのため、ユダヤ系移民の食文化はアメリカでも独特なものと言われています。今回はこのようなユダヤ系移民の食について見て行...ユダヤ系移民の食-アメリカの産業革命と食(8)
ドイツ系移民の食-アメリカの産業革命と食(7)「アメリカンドリーム」とは、「誰もが身分や出自の関係なく平等に機会を得て、豊かな生活を追求できる」というアメリカ合衆国建国以来の理想理念と言われています。そして、アメリカには、アメリカンドリームの実現を目指して、主にヨーロッパからたくさんの人々が移住してきます。アメリカへの移民は、1880年頃までは主にドイツやアイルランドの出身者でしたが、それ以降はイタリアなどの南欧の国や、ポーランドやロシアなどの東欧、中国や日本などのアジアといったように出身国の多様性が高まります。そして、これらの国々からはその国独自の食文化がアメリカに導入され、それらがイギリス料理を基本としたアメリカ料理に融合することで、アメリカ独自の料理が生み出されて行きます。今回からアメリカにやってきた移民...ドイツ系移民の食-アメリカの産業革命と食(7)
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拙著の『「食」が動かした人類250万年史』が読売新聞の11月12日(日)の書評コーナーで紹介されました。大きな取り上げられ方ではなかったですが、新聞の書評に載るのが一つの目標だったので、素直にうれしかったです。コンビニで新聞を買ってしまいました。文化放送ラジオ『くにまる食堂』の邦丸さんも拙著をとてもおもしろいと言ってくださり、皆さんにそれなりに好評のようで良かったです。さて、次回作はあるのかな?読売新聞で紹介されました
来週は2つほどメディアに登場します。まずは11月6日発売の週刊プレイボーイの「本人襲撃」というコーナーにインタビュー記事が掲載されます。拙著『「食」が動かした人類250万年史』を軸にお話が展開されています。そして、11月8日(水)の午前11時からラジオ文化放送の「くにまる食堂」にゲスト出演します。12時頃までの出演になります。食の話をメインにお話しする予定です。ラジオ出演は初めてなので、少しドキドキしています。「週刊プレイボーイ」と「くにまる食堂」
拙著の『「食」が動かした人類250万年史』が好評らしく、本日はある週刊誌が紙面で紹介をしたいということで、1時間ほどインタビューを受けました。担当の編集者さんと記事を書くライターさん、そして拙著の出版社の広報の方とのオンライン面談でした。ブロードマン10野の話が印象的らしく、ライターさんは「私はブロードマン10野のとりこなんです」とおっしゃっていました。今後の食の動向について聞かれたので、「だんだんと肉食が減って行きますよ」と言ったら、皆衝撃を受けていました。SDGsのことを考えると、肉食は減って行く運命なのですよね。記事は11月6日発売号に掲載される予定です。掲載が決定したら、またお知らせします。それと、11月8日に関東圏のラジオ番組に出演することになりました。ゲストとして、お昼の1時間ほど登場させてい...週刊誌の取材を受けました・・・それと、ラジオ出演について
本日から拙著の『「食」が動かした人類250万年史』の発売が開始されました。一部の書店では店頭に並んでいるそうですが、多くの書店では明日以降になるみたいです。本書の章立ては以下のようになっています。第一章人類の進化と食第二章先史時代の食第三章古代の食第四章中世の食第五章近世の食第六章近代の食第七章現代の食と未来の食そして、編集部がトピックスとしてあげたのが、次のようなお話です●人類の脳は肉食で大きくなった●ヒトは雑草を進化させて食料を生み出した●塩が古代文明を支えた●古代ローマ人が愛した調味料ガルム●イスラムが生み出した蒸留酒の世界●最初は危険と思われたトマト●食の工業化が人口爆発を引き起こしたご興味のある方は一度書店で手に取ってください。「食」が動かした人類250万年史の発売開始です
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9月14日発売の週刊新潮に私のインタビュー記事が掲載される予定です。うまく食欲を抑える方法や病気になりにくい食事方法、そして健康に良い食材などについて語っています。興味のある方は是非ご覧ください。9月14日発売の週刊新潮に記事が掲載されます
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サツマイモはなかなか花を咲かせないと言われています。サツマイモを育てたことがある人も、ほとんどの人は花を見たことが無いと思います。そのように珍しいサツマイモの花を見かけました。とある試験農場で咲いていました。とても綺麗な花ですね。サツマイモの花の花言葉は「乙女の純情」です。この花を見ていると、確かにそんな雰囲気を持っていますね。良いものを見ることができました。珍しいサツマイモの花
本日、某週刊誌の取材を受けました。「肥満と食欲」について語ってほしいというので、最新の食欲の話を含めて1時間半ほどお話ししました。9月中旬くらいに記事になるとのことです。さて、新刊の方は著者校正がやっと終了しました。あとは編集者が最終版を仕上げて、印刷所に送るだけです(と言っても、編集は白焼と呼ばれる印刷版の最終チェックを行うそうですが)。私に残された作業は、出版社に献本してもらうリストを提出するぐらいですね。長かった道のりもあと少しで終わりです。週刊誌の取材を受けました
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皆さま、本ブログをご覧いただきありがとうございます。最近はほとんど更新できておりませんが、毎日たくさんの方々に訪問いただいて、たいへんありがたく思っております。さて、今回は記事の更新ではなく、お知らせとなります。今年の9月に、本ブログを元にした書籍をPHP新書から出版予定です。現在の本のタイトルは『「食」が動かした人類250万年史』となっています。でも、もしかしたら変更になるかもしれません。詳細が決まりましたら、またこのブログで報告させていただきます。今後ともよろしくお願いいたします。新書を出版予定です
近代フランス料理の巨人アントナン・カレーム-近代フランスの食の革命(1)今回から「近代フランスの食の革命」と題して、新しいシリーズが始まります。フランスの近代とは、1789年のバスチーユ牢獄襲撃に始まるフランス革命から1871年のパリ・コミューン革命までの期間と言われています。フランス革命では、1792年に王政が廃止され、共和制(君主を置かずに、国民の代表者が政治を行う体制)に移行しました。そして、1793年にルイ16世とマリー・アントワネットが処刑されました。その後は、ロベスピエール率いるジャコバン派が権力を握りましたが、彼は3万人もの反対派の人々を次々に処刑したため、この時代は恐怖政治の時代と言われています。そのロベスピエールも1794年7月に処刑されます。そして1795年には5人の総裁が政治を主導す...近代フランス料理の巨人アントナン・カレーム-近代フランスの食の革命(1)
空気から肥料を作る-近代の肥料革命(3)植物の必須の栄養素は窒素(チッソ)(N)、リン(P)、カリ(K)の3つですが、今回は窒素の話です。窒素は生物の体を作っているタンパク質の構成要素の一つで、窒素が無いと生命は存続できません。窒素は身近な物質で、空気の約78%は窒素です。ところが、ほとんどの生物は空気中の窒素を利用できません。マメ科の植物と共生する根粒菌などの一部の微生物が、空気中の窒素から窒素化合物を作ることができるだけです。また、自然界では、雷によっても空気中の窒素から窒素化合物が生成されます。放電のエネルギーによって空気中の窒素と酸素が結びつき、窒素化合物ができるのです。雷が落ちると作物が良く育つと昔から言われていますが、その理由はこうして生まれた窒素化合物が肥料になるからだと考えられます。このよ...空気から肥料を作る-近代の肥料革命(3)
骨とリン鉱石-近代の肥料革命(2)植物の肥料の三大要素はチッソ(N)、リン(P)、カリ(K)です。今回は、この中のリンを取り上げます。リンの身近な例としてはマッチがあります。マッチ箱の側面の赤黒い部分は赤リンが主成分になっています。この赤リンはリンの単体ですが、リンは酸化されやすく、自然界のほとんどのリンは酸素と結びついたリン酸として存在しています。そして、植物が根から吸収する時も、このリン酸の形で吸収します。カリは比較的土壌に多く含まれているし、チッソはマメ科の植物に付く根粒細菌などによって土壌に供給されることがありますが、土壌中のリン酸はそれほど多くなく、自然に供給されることもないため、しばしば枯渇してしまいます。そのため、リン酸を含む肥料は非常に効果がある肥料として利用されてきました。リン酸が主成分...骨とリン鉱石-近代の肥料革命(2)
グアノとチリ硝石-近代の肥料革命(1)今回から「近代の肥料革命」というタイトルで、新しいシリーズが始まります。化学肥料の成分はチッソ(N)、リン(P)、カリ(K)の3つが主になっています(この3つを肥料の三大要素と呼びます)。1841年にこの3つが植物にとって必須の栄養素であることを見出したのが、ドイツの天才化学者のユストゥス・フォン・リービッヒ(1803~1873年)でした。この発見をきっかけに、これらの成分を含む鉱石などが肥料の原料として用いられるようになるのです。三大要素の中で、リン(P)とカリ(K)は鉱山などから比較的容易に手に入れることができるのですが、チッソ(N)を含む原料には限りがありました。チッソと言っても、空気中のチッソではダメで、硝酸やアンモニア、尿素などのような窒素化合物でなければ、...グアノとチリ硝石-近代の肥料革命(1)
中国系移民の食-アメリカの産業革命と食(10)移民の国アメリカにはたくさんのアジア人もやってきました。その中で、アメリカの食に大きな影響を及ぼしたのが中国人です。しかし、アメリカにやって来た中国人の生活は決して安泰なものではありませんでした。人種差別による迫害を受けたからです。今回はこのような社会背景とともに、中国系移民の食を見て行きます。***********アメリカへの中国からの移民は1840年代から始まり、1860年代になると急増した。この背景の一つには、中国とイギリスの関係がある。それを簡単に言うと、次のようになる。18世紀の終わりにかけてイギリスで紅茶を飲む習慣が広まり、茶の需要が高まった。その結果、中国(清)からの茶葉の輸入が増加したのだが、イギリスの主要輸出品であった綿製品は中国では売れなか...中国系移民の食-アメリカの産業革命と食(10)
第五章近代の食の革命1イギリスの産業革命と食(1)イギリスの産業革命(2)イギリスの紅茶の歴史(3)イギリスの砂糖の歴史(4)産業革命期のイギリスのパン(5)イギリスの酒場「パブ」の誕生(6)ジンの光と影(7)ジャガイモ飢饉(8)パクス・ブリタニカの食生活(9)スコッチ・ウイスキーの躍進2アメリカの産業革命と食(1)西部開拓時代(2)肉を運ぶ鉄道(3)アメリカ西部の農業の発展(4)シリアルの始まり(5)びん詰食品の歴史(6)缶詰の歴史(7)ドイツ系移民の食(8)ユダヤ系移民の食(9)イタリア系移民の食(10)中国系移民の食第五章近代の食の革命
イタリア系移民の食-アメリカの産業革命と食(9)アメリカは移民国家です。アメリカへの移民は、19世紀の終わりまでは、イギリスやアイルランド、ドイツ、北欧からのものが主でしたが、19世紀末以降は、イタリアやポーランド、ギリシア、ロシア、そして中国や日本からの移民も多くなりました。そして、各民族は混ざり合うことはなく、それぞれが独自の民族集団を作っていました。食文化も同様で、それぞれの民族が独自の料理を作り、食べていたのです。これらがアメリカの食として一般化して行くのは、20世紀に入ってからのことです。今回は、ピザやスパゲッティのように、現代のアメリカの食の中でも大きな存在感を示しているイタリア移民の食について見て行きます。**********中世以降、イタリアは小国に分裂していたが、19世紀の中頃から最北部...イタリア系移民の食-アメリカの産業革命と食(9)
ユダヤ系移民の食-アメリカの産業革命と食(8)ユダヤ人の国と言えばイスラエルで、2014年の調査ではおよそ610万人のユダヤ人が暮らしているとされています。イスラエルに次いでユダヤ人の多い国がアメリカ合衆国です。国内には500万人以上のユダヤ人が居住しているそうです。アメリカの人口は3億人を超えるためユダヤ人の比率はそれほど高くないのですが、ビジネスや科学、芸術などの世界で成功したユダヤ人が多いため、アメリカの政治や社会に対する影響力はかなり大きいと言われています。アメリカ政府が親イスラエルなのは、このような理由もあると思われます。ところで、ユダヤ教には厳密な食の戒律があることが知られています。そのため、ユダヤ系移民の食文化はアメリカでも独特なものと言われています。今回はこのようなユダヤ系移民の食について見て行...ユダヤ系移民の食-アメリカの産業革命と食(8)
ドイツ系移民の食-アメリカの産業革命と食(7)「アメリカンドリーム」とは、「誰もが身分や出自の関係なく平等に機会を得て、豊かな生活を追求できる」というアメリカ合衆国建国以来の理想理念と言われています。そして、アメリカには、アメリカンドリームの実現を目指して、主にヨーロッパからたくさんの人々が移住してきます。アメリカへの移民は、1880年頃までは主にドイツやアイルランドの出身者でしたが、それ以降はイタリアなどの南欧の国や、ポーランドやロシアなどの東欧、中国や日本などのアジアといったように出身国の多様性が高まります。そして、これらの国々からはその国独自の食文化がアメリカに導入され、それらがイギリス料理を基本としたアメリカ料理に融合することで、アメリカ独自の料理が生み出されて行きます。今回からアメリカにやってきた移民...ドイツ系移民の食-アメリカの産業革命と食(7)
近代フランス料理の巨人アントナン・カレーム-近代フランスの食の革命(1)今回から「近代フランスの食の革命」と題して、新しいシリーズが始まります。フランスの近代とは、1789年のバスチーユ牢獄襲撃に始まるフランス革命から1871年のパリ・コミューン革命までの期間と言われています。フランス革命では、1792年に王政が廃止され、共和制(君主を置かずに、国民の代表者が政治を行う体制)に移行しました。そして、1793年にルイ16世とマリー・アントワネットが処刑されました。その後は、ロベスピエール率いるジャコバン派が権力を握りましたが、彼は3万人もの反対派の人々を次々に処刑したため、この時代は恐怖政治の時代と言われています。そのロベスピエールも1794年7月に処刑されます。そして1795年には5人の総裁が政治を主導す...近代フランス料理の巨人アントナン・カレーム-近代フランスの食の革命(1)
空気から肥料を作る-近代の肥料革命(3)植物の必須の栄養素は窒素(チッソ)(N)、リン(P)、カリ(K)の3つですが、今回は窒素の話です。窒素は生物の体を作っているタンパク質の構成要素の一つで、窒素が無いと生命は存続できません。窒素は身近な物質で、空気の約78%は窒素です。ところが、ほとんどの生物は空気中の窒素を利用できません。マメ科の植物と共生する根粒菌などの一部の微生物が、空気中の窒素から窒素化合物を作ることができるだけです。また、自然界では、雷によっても空気中の窒素から窒素化合物が生成されます。放電のエネルギーによって空気中の窒素と酸素が結びつき、窒素化合物ができるのです。雷が落ちると作物が良く育つと昔から言われていますが、その理由はこうして生まれた窒素化合物が肥料になるからだと考えられます。このよ...空気から肥料を作る-近代の肥料革命(3)
骨とリン鉱石-近代の肥料革命(2)植物の肥料の三大要素はチッソ(N)、リン(P)、カリ(K)です。今回は、この中のリンを取り上げます。リンの身近な例としてはマッチがあります。マッチ箱の側面の赤黒い部分は赤リンが主成分になっています。この赤リンはリンの単体ですが、リンは酸化されやすく、自然界のほとんどのリンは酸素と結びついたリン酸として存在しています。そして、植物が根から吸収する時も、このリン酸の形で吸収します。カリは比較的土壌に多く含まれているし、チッソはマメ科の植物に付く根粒細菌などによって土壌に供給されることがありますが、土壌中のリン酸はそれほど多くなく、自然に供給されることもないため、しばしば枯渇してしまいます。そのため、リン酸を含む肥料は非常に効果がある肥料として利用されてきました。リン酸が主成分...骨とリン鉱石-近代の肥料革命(2)
グアノとチリ硝石-近代の肥料革命(1)今回から「近代の肥料革命」というタイトルで、新しいシリーズが始まります。化学肥料の成分はチッソ(N)、リン(P)、カリ(K)の3つが主になっています(この3つを肥料の三大要素と呼びます)。1841年にこの3つが植物にとって必須の栄養素であることを見出したのが、ドイツの天才化学者のユストゥス・フォン・リービッヒ(1803~1873年)でした。この発見をきっかけに、これらの成分を含む鉱石などが肥料の原料として用いられるようになるのです。三大要素の中で、リン(P)とカリ(K)は鉱山などから比較的容易に手に入れることができるのですが、チッソ(N)を含む原料には限りがありました。チッソと言っても、空気中のチッソではダメで、硝酸やアンモニア、尿素などのような窒素化合物でなければ、...グアノとチリ硝石-近代の肥料革命(1)
中国系移民の食-アメリカの産業革命と食(10)移民の国アメリカにはたくさんのアジア人もやってきました。その中で、アメリカの食に大きな影響を及ぼしたのが中国人です。しかし、アメリカにやって来た中国人の生活は決して安泰なものではありませんでした。人種差別による迫害を受けたからです。今回はこのような社会背景とともに、中国系移民の食を見て行きます。***********アメリカへの中国からの移民は1840年代から始まり、1860年代になると急増した。この背景の一つには、中国とイギリスの関係がある。それを簡単に言うと、次のようになる。18世紀の終わりにかけてイギリスで紅茶を飲む習慣が広まり、茶の需要が高まった。その結果、中国(清)からの茶葉の輸入が増加したのだが、イギリスの主要輸出品であった綿製品は中国では売れなか...中国系移民の食-アメリカの産業革命と食(10)
第五章近代の食の革命1イギリスの産業革命と食(1)イギリスの産業革命(2)イギリスの紅茶の歴史(3)イギリスの砂糖の歴史(4)産業革命期のイギリスのパン(5)イギリスの酒場「パブ」の誕生(6)ジンの光と影(7)ジャガイモ飢饉(8)パクス・ブリタニカの食生活(9)スコッチ・ウイスキーの躍進2アメリカの産業革命と食(1)西部開拓時代(2)肉を運ぶ鉄道(3)アメリカ西部の農業の発展(4)シリアルの始まり(5)びん詰食品の歴史(6)缶詰の歴史(7)ドイツ系移民の食(8)ユダヤ系移民の食(9)イタリア系移民の食(10)中国系移民の食第五章近代の食の革命
イタリア系移民の食-アメリカの産業革命と食(9)アメリカは移民国家です。アメリカへの移民は、19世紀の終わりまでは、イギリスやアイルランド、ドイツ、北欧からのものが主でしたが、19世紀末以降は、イタリアやポーランド、ギリシア、ロシア、そして中国や日本からの移民も多くなりました。そして、各民族は混ざり合うことはなく、それぞれが独自の民族集団を作っていました。食文化も同様で、それぞれの民族が独自の料理を作り、食べていたのです。これらがアメリカの食として一般化して行くのは、20世紀に入ってからのことです。今回は、ピザやスパゲッティのように、現代のアメリカの食の中でも大きな存在感を示しているイタリア移民の食について見て行きます。**********中世以降、イタリアは小国に分裂していたが、19世紀の中頃から最北部...イタリア系移民の食-アメリカの産業革命と食(9)