物語中で障がい者はなぜ残酷な仕打ちを受けたのか?――障がいを持つ登場人物が、負わされがちな役割について
海外文学の中で突然に殺された障がい者 ある文学作品の中で、障がいを持つ少年が、残虐に殺された。作品を読んだ人の多くは、人間の狂気、残忍さを描いた傑作などと絶賛していた。 私(枇谷玲子)も一緒に「いいよね」とうなずいて、仲間に入りたい。だけど、疑問を抱かずにいられなかった。「どうしてその障がいを持つ少年は、殺されなくてはならなかったのだろう?」「障がい者が物語の雰囲気作りの道具に使われたのではないか?」と。 私の世界を見る目を変えた、ある作家との出会い そんな風に感じたのは、自分自身の思考の癖によるのかもしれないが、ある作家との出会いも、無関係とは言い切れない。 その
2021/11/30 17:41