自分とは何か。『ソフィーの世界』より
『ソフィーの世界』を書いたノルウェーのベストセラー作家、ヨースタイン・ゴルデルの名前を知っている人は多いと思う。 1995年に『ソフィーの世界』が出版された時、この本は哲学ブームを巻き起こした。私もいそいそと本屋さんに出かけていって購入した。 本書は、14歳の少女ソフィーが哲学者から手紙をもらうことから展開していく。最初に受け取った封筒に入っていたのは紙切れ一枚。そこには「あなたはだれ?」と書かれていた。ソフィーは手紙によって、プラトンの提唱したイデアの世界、プロティノスの考えた光である神、インドの神秘主義、聖書の教える神と人間といった哲学を学ぶ。それらを通し、ソフィーは「自分とは
2021/09/29 01:06