『君の名前で僕を呼んで』アンドレ・アシマン|たぶん映画のほうが良さそう
『君の名前で僕を呼んで』アンドレ・アシマン 高岡香/訳 オークラ出版[マグノリアブックス] 2024.07.25読了 かなり密度の濃い恋愛小説だ。一言でいえばBL小説になるのだろうが、それにとどまらない一途な崇高さが溢れんばかり。相手が異性でも同性でも、人を愛することには変わりはない。 毎年夏休みになると、大学教授である父親の助手として、エリオの家には若い研究者がひとり滞在することになっている。その年に来たのがオリヴァーだった。最初から気にかかっていたのだ。その想いは徐々に募り、はち切れんばかりとなり、妄想に、想像に、夢は膨らむ。正直なところ、最初の方はエリオの独白に恥ずかしくなってしまい読み…
2024/07/30 07:51