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  • ウェルダンな日々

    ちょっとした言葉の行き違いや 捉え方の相違により 要らぬイザコザが生まれるのは ままあることだ。 それが膨らみ別れの切っ掛けや 修復の効かぬ事態にまで 発展することも、 そう珍しいことではない。 上司や部下との軋轢が ここ最近になり重大化し 退職に対する感情が最大化している。 「物のいい方が曖昧だったのか?」 「配慮に欠けていたのでは?」 「もっと上手く立ち回れたのでは?」 問題の根本は自分にあるのだろう、 そう反省している部分も大きい。 反面、自分が持っている倫理観、 その最低限のラインを余裕で 割ってくるような相手に対して 歩み寄りを図る価値があるのか? 理解をし妥協点を締結する意味はある…

  • PPAP ~Petty Pardon, Apple Pie~

    その果汁を惜しげもなくガブ飲みし、 甘く煮締めた果肉をパイに包み、 シナモン風味に美味しく焼き上げ頬張る。 たった一齧りで楽園を追放される、 そんな果実を此ようゾンザイに扱う その罪はどれだけの罰を受ければ 赦されるのであろうか? ドストエフスキーにだって 想像すら出来やしないだろう。 そりゃそうだ、 彼のいた時代には存在しないから。 アップル社製のiPhoneは。 何の前触れもなく充電が出来なくなった。 バッテリー残量は僅か9%、風前の灯。 結構な長い間、使っていたものだから 仕方がないと思いつつも 一つだけ懸念すべきことがある。 ズボラな性格がここにきて災いする。 購入して以来、 一度もO…

  • 写真卒業

    写真は嫌いだ。 正確に言えば記念写真。 いつの頃からだろう? 進んで撮り役を買って出て 自然と写らない様に振る舞うように。 「一緒に撮ろうよ!」 そんなお誘いも 「ICPOから追われる身だからちょっと」 なんて戯言にて遠慮する。 一方、写真の素晴らしさも解っている。 真実を切り取る報道写真に衝撃を 美しい風景写真に感銘を 心動かされる経験もしてきた。 色彩のみならず、香りや音までも 再生されるような一枚、 そんな力が写真にはあることも 知っている。 しかしながら 被写体がレンズを意識した瞬間、 何らかの装飾が加えられるのも事実だ。 その場に則したそれっぽい空気感、 心の内を隠すように作られた笑…

  • A級帰還 ~悪魔は最大限上手に笑う~

    「盆 to be Wild !」 みたいな形にラッピングし直せば 少しは受け入れられたかも。 「お盆は密を避けて自然と触れ合おう!」 みたいな謳い文句で。 そう、Go To キャンペーン。 行先は何処? 帰省の自粛呼びかけとGO TOキャンペーン。 ダブルスタンダードもここに極めり。 悠久の歳月が流れた際には諺の一つにでも なろうとする勢いの矛盾ぷり。 何事にも賞味期限というのは存在する。 意固地が可愛いとされるのは ティーンの間だけのお話。 いい年こいた大人たちが 間違いを押し通そうとする姿は 見苦しい以外の何物でもない。 公共事業や社内のプロジェクトにおいて 現状にマッチしない過去の決定が…

  • 何サマータイム・ブルース

    素麺、缶詰、ハムにゼリー。毎年恒例のお中元、定番に外れなし。同じ物をいくら貰っても困ることはない、嬉しい贈り物だ。ただし、定番がいつも好ましいとは限らない。例えば、上司からのテンプレお小言。 「お前が出来るのは当たり前なんだ、 お前の仕事は部下に やる気を出させることだ。」 檄を飛ばす上司の話をじっと聞くふりして、背後の窓越しの空をボーっと眺める。久しぶりに見る入道雲と青い空、ああ、とてもキレイだ。 頭の中にはハイロウズの名曲が流れ始める。 「風鈴が鳴らないもんで 扇風機を向けてみれば 面倒くさそうに鳴るから 余計暑くなる」 お中元、青い空、そしてやる気のない部下。実感する、夏なんだな、と。実…

  • 溺れる者は藁、笑、WATER!

    明るい材料のない世情にため息をつき、 投げ捨てたいしがらみに足を捕われ、 息も絶え絶えの毎日だけれども、 なんだかんだ言って悪いことばかりじゃない。 和義さんも唄ってた通り。 ビートルズは趣味じゃないけど、 テレビにビデオ、ステレオにギターもある。 望めばそれなりのモノには手が届く時代だ。 車の所持は当たり前、PCだって一家に一台。 子供だってスマホを持ち歩く、そんな時代だ。 まったくもって夢がある。 そりゃ冷凍餃子にも羽くらい標準装備になる訳だ。 羽が生えたら空に憧れるのは当然の摂理。 いけるさ、俺ならいけるはず、やってやるぜ! 「I can fly !」 「いいえ、あなたは揚げ物ではありま…

  • Train-Train Rain-Pain

    もう8月にもなろうというのに いつ明けるのか見当もつかぬ コロナ騒動と梅雨空。 拭いきれない憂鬱と不安、 延々と続く曇天と涙雨。 手放せなくなった傘を鞄の中に忍ばせ、 車に乗り込む。エンジンをかける前の 一時の静寂を楽しもうにも雨音の ノイズがウィンドを叩き邪魔をする。 出発前に空白の時間に浸るのを諦め、 キーを回す。エンジンの始動音と ちょうどサビ前から流れるあの曲が 瞬く間に耳障りな雨音をかき消していく。 道中の車窓から見えるは傘の行進。 そういえばいつの頃からだったろう? 傘をさすようになったのは? フロント越しに見える景色の先に あの日の記憶が朧げに揺れているのが 見えた気がした。 人…

  • ド~ンと異議ポップ祭りじゃぃ!

    自粛、Stay Home、コロナ禍。 今年の流行語がどれになろうと不思議はない。 一方、俺流行語ノミネート作品は毎年同じ。 「やってられっかー!」 今年の大賞受賞も半年時点で当確だ。 いい加減殿堂入りしてもいいくらいに。 決して満足出来る待遇とは言い難い, しかし地方都市での給与相場を鑑みれば 買い叩かれてるとも言えぬ微妙な報酬。 故にリスクを賭してまで転職に踏み切る その踏ん切りが就かぬままに至る現状。 ぬるま湯に馴染んでしまったその体を 外気に曝すには些か浸かりすぎた様だ。 ふやけきった脳みそレベルの能力と 平均値付近の待遇が見事にリンクする。 どっちつかずの能力と中途半端な身分。 「帯に…

  • Gone Tomorrow

    明日を待ちわびなくなったのはいつの頃からだろうか?Brand new tomorrow の言葉と縁遠くなって久しく感じる。 Tomrrowと言えば真っ先に浮かぶはアニー師匠と岡本真夜先生。どちらも明日への希望を声高らか、前向きに唄っている。 「明日も下らない会議か・・ 会社行きたくないよ・・・・・・。」そんな後ろ向きな明日への絶望を抱える社畜の悲哀を歌う者がいてもいいのではないか? 何も上を向いて歩むだけが人生ではない。下向きシンパシーにて傷を舐めあうことも時には必要なんだ、必要と言ってくれ。 そんなこんなで相変わらず、明日が来るのを少しでも遅らそうと床に着くのを躊躇しウダウダと過ごす。 「ア…

  • Here Today

    暇な時や疲れ切っている時はいつだって頭の中で替え歌を作ろうとしている自分がいる。理由は知らない、というよりあったとしてもとてもじゃないがマトモな理由であるはずもない、従って意識の外に放り投げているのだろう。生物が持つ自己保身機能はまったくもって素晴らしい。 今日は三国志をテーマとして替え歌を作ろうとしていた。 「魏・呉・蜀!愛で空が・・・・」ダメだ、リズムは悪くないが出オチで次が作れない。 「どれだけ魏を愛しても~」・・・・勢いだけだな、他のフレーズが作れない。天下三分の計に掛けたものが作りたかったのに。 数時間、試行錯誤しようとするも一向に進まずギブ。そもそも論として三国志にそれ程、興味も知…

  • Not if I see you first

    神様までもエコ思考なのかは知らないが温度調節を間違ったとしか思えぬ気温に気持ちも食欲もダウン。 仕事でのストレスが限界値を疾うに超えた溢れんばかりの心のグラスに負けじとばかりに並々と注ぐ黄金色の友達、空きっ腹にビール。 何時までたっても沸点に至らぬやる気と食欲。ツマミ代わりに惰性で流すは座右の名画。暗唱できるほど繰り返し聞いたはずの名台詞が今夜は何故だか妙に響く。 「書くことに困ったら俺たちのことを書けよ。」 いつだってスティーブン・キングは正しい。折に触れて観る「スタンド・バイ・ミー」もう何度目の鑑賞になるかなんて2桁を越えた時点で数えるのは止めた。 ある時はノスタルジックな感傷を、ある時は…

  • 誤スペルが響く夜 25時

    初夏の候、皆様におかれましては益々ご健勝のこととお慶び申し上げます。 事の発端はそんなテンプレ時節の挨拶。昨今の気候変動事情を考慮し、そぐわぬ時節の挨拶にならぬ様グーグル先生に教えを乞う。 「時節の挨拶」と打ち込んだはずが「自殺の挨拶」と打ち込んでしまった。ブラック社畜がブラックなワード検索。苦笑いで検索し直すも、残るは検索履歴。あらぬ噂がロンリーウォーク。 延々と続くトラブル、自粛生活で積もるストレス。起こらぬやる気と冴えぬ表情で淡々とこなす業務。 ここに加えて件の検索履歴、周囲からは「何かヤバイんじゃないのか?」という眼差しにて腫れ物を扱うが如く接して頂いていたようだ。 「最近、元気ないよ…

  • 9B韻文クッキング ~ライム味の肉ジャガ~

    Here come the time 夕飯時 お口に合うか? いつもドキドキ愛する人の為 アイス咥えながら始めるぜクッキング Here we go! 頭悩ませるは 毎晩のメニュー昨日の晩は クリームシチュー残ってるぜ ジャガイモ、人参 with 玉ネギよっしゃ やったるで 漲るエネルギー 極めるぜ和食 その美味さにYou're shock!ケンシロウも真っ青 ジャギじゃねぇジャガこいつに決めた King of 和食 肉ジャガ (JAGA JAGA! JAGA JAGA! JAGA JAGA! JAGA JAGA!) まずは皮剥け Streak! 取り忘れるな おジャガの芽ソラニン上等 見るぜ …

  • 窓際のストーリーテラー

    “Bed by the window” 面白そうなタイトルやジャケットのCDがあれば取り敢えず耳に入れてみようとしていた頃、とあるカントリーミュージシャンが作った同タイトル・テーマの曲を聞き、このお話を知ることとなった。 作り手知らずの訓話的なお話として広く語り継がれてきたようだ。緞帳が突如として降ろされるかの様な結末はハッピーエンドとは言い難いものの趣深い。 “念願の窓際のベッド、窓の方に目を向けると そこには老人が語っていた美しい風景はなく 窓の外は一面の壁に覆われていた。” 人により様々な解釈の仕方はあるだろう。「他者の不幸を願っても幸せは訪れない」「気が付けないだけで他者からの優しさを…

  • アルベルトのアイスキャンディー

    暦の上ではもう夏らしい。名前負けはゴメンとばかりに数日間、頑張り続ける日差しと気温。 アイスキャンディーを齧りながら嫌々ながら手を着ける、持ち帰り仕事。部下の査定、大嫌いな仕事だ。 評価表に並ぶは無機質な記号ABC。機械的にペンを走らせれば10分足らずで終わるはずがデスクに拘束され早2時間。 「各人の個性に配慮し評価せよ」 綺麗なお題目。絶対評価を謳いながら相対評価に基づく査定方式。 矛盾だらけの宿題に夏休みの最終日を思う。超遅速に流れる悠久の時間を揺蕩い、思考はタイムリープ。聞くともなくとも聞こえきた、耳障りな世間話が頭の中でリフレイン。 「潰れる業種が多くて大変だよね。 うちらは賞与が出る…

  • 毛虫の夢

    自由な休日へ向けたささやかな準備に充てた休日。車内の清掃、積んでおくCDのチョイス。面倒くささがやる気と肩を並べるまで洗車。 飛沫のリズムに合わせて陽気な日差しがメロディーを乗せる。愛車とホースの丁度真ん中に小さな虹。 ウォークマンのスイッチをオンに。イヤホン越しにスピッツが唄い出す。“猫になりたい” 穏やかな一日の始まりだ。 「鳥になって大空を飛び回りたい」「イルカのように大海を自由に泳ぎたい」「もしライオンだったら大草原を駆け巡りたい」空を見上げ、海原を眺め、地平線に思いを馳せる。 こんな夢物語染みた願望を抱いたこと、一度くらいあるだろう。しかし、実際になれたとしたら、そこまで考えてみたこ…

  • あの日ソナタ ~第18番いつも単調~

    昔々あるところに・・・・昔話の始まりは決まってこうだ。 ストーリーを膨らませたり、お話の教訓を深読みしたりと、いつもの昔話弄りは今日はお休み。イントロに釣り合わぬエンディング故。 両手の指に収まる位の昔加減。あるところと暈すのは個人情報保護。あらすじは月並みな別れのお話。結末は勿論、バッドエンド。 また5月がやってきた。清々しいはずの五月晴れ、前途を祝う鯉のぼり。それなのに想起さるるは最後の言葉、君の声。この時期になるとどうしても思い出してしまう。 送辞、遺言、手紙の結び、そして別れの言葉。最後に受け止めた音はいつだって残響を伴い耳の奥にひっそりと居座り続けるものだ。その内容の如何に関わらず。…

  • Wash under the Rainbow

    冬の面影が朧気な記憶に変わっていた若葉の頃暖かな日差しの下 背筋の伸びた物干し竿無機質な洗剤の芳香 ダラダラと回る洗濯機やる気のない音が面倒くさそうに響く ドラム式の槽内を 泡沫にまみれたシャツが回るグルグル グルグル 変わらぬリズムで。昼夜問わずに染みついた 汚れちまった悲しみを知らず知らずに 洗い流していく。 予定も約束もない せっかくの休日だせめて汚れ物の山ぐらいは片付けよう今日は絶好の洗濯日和なんだから積もり積もった問題は後回しにするとしても 「命の洗濯」と「命の選択」字面は違えど どちらも "Life Triage" Lifeの意味を「人生」と訳そうが 「生命」と読もうがある意味 同…

  • ニッチ様美寄りの死者

    シャララッラー シャララッラーラ数年前のある日のこと。鼻歌交じりで国道を走らせていた。ツレと一緒にドライブへ。 週末前のアフター5、せっかくだから遠出して知らない街でご当地飯でも食べようと隣県まで足を延ばすことにした。 「どんな店があるだろうね?」「何系にする?」 目的としてたのは個人が経営しているような小さなレストラン、もしくは料理屋。味もそうだが店の雰囲気もその地にしかない、そんな店がこの夜のターゲット。 車窓から国道沿いにそれらしい店がないか眺めながら街中を散策する。・・・・1時間、2時間と。 小さな街であるからこそ、期待していたのに目に入るのは全国展開のチェーン店ばかり。もっと隈なく探…

  • 誤用の家の日

    「何ちゃらとハサミは使いよう」 少し暈すあたりは気の使いよう。 侮蔑の意味合いで誤用されることも多いこの諺であるが本来は 「切れ味の悪いハサミでも上手に使えば 物を切ることが可能であるように 人も使い方一つ、使用者の力量が試される」 上記のような意味合いらしい。 成る程、一理あるなと頷ける片隅で名将の思考ではないな、そうとも思えてしまう。 理由その1) まず砥げよ、第一印象はこう。 理由その2) 切れ味が悪くなるまで手入れをしないのはNG. 道具を大切にしないのは3流以下の証拠 どの世界においてもそう。 理由その3) 「切る」という能力にばかり目が向いている。 視野が狭く柔軟な思考の持ち主では…

  • 遠回りした帰り道

    古代より月は神秘の象徴として崇められてきた。月の灯りは人を魅了し狂わせるというがそれは間違いだ。人はお月様の前では素直な姿を晒してしまう、ただそれだけだ。 北風と太陽の逸話にあるよう、人の本音や感情を露わにするのに必要なのは力ではない、優しさだ。北風より太陽、太陽よりもお月様。人はお月様の前では素直にならざる得ない。 「月が綺麗ですね。」夏目先生が思わずそう例えたのも秘めていた本心が月灯りに照らされ露わになる様を表現したのだろう。 日記帳やラブレター、秘め事は夜に綴るのが常。感情が溢れ出すは光の中より灯りの下。想いのたけを筆の赴くままに託す。 朝になって読み返し思わず赤面、ゴミ箱行き。誰にだっ…

  • 古びた桃を絞ってみれば

    心のギアはニュートラルに入れておく。前進・後退、あらゆる方向に柔軟に対応出来る様カーラジオからそのシンガーは唄っている。少しハスキー、力強くも繊細な歌声で。 「僕たちはお伽話に毒されていたんだ。」 危機的状況にはヒーローが、眠れるお姫様には王子の口づけ。結末はいつでもハッピーエンド。でも現実は常にそうあるわけではない。 勧善懲悪な場面は画面の向こうのお話で待てど暮らせどやってこない白馬の王子。自分一人の力で困難を切り抜けるんだ、そんなことを全力で謳うお伽話は多くない。 こんな時代だからこそ、少しだけ年老いたシンガーの歌声には強い説得力が宿り耳の奥に届く。それでも思ってしまう、願ってしまう。 僕…

  • その斧で断つべきモノとは?

    ふっと一息つき、窓の外を眺めれば桜の季節になっていた。 長い冬の期間を耐え、蕾はやがて花咲かせる。 その様相は人の成長過程を彷彿とさせ、 新たな門出を祝福するのは桜を於いて他にはない。 社会情勢はもとより私的な問題から疲れきった瞳にて眺める。 淡い春空の水色、控えめな桜色、 パステルカラーのコントラストが張り詰めた気持ちを 少しだけ和らげてくれる。やっぱり桜は優しかった。 「なんで許したかって? まだジョージの手には斧が 握られていたからさ!」 これは有名なアメリカンジョーク。 ワシントンと桜の逸話。正直に罪の告白を行った彼を 父ントンはその誠実な対応を評し、許しを与えた。 パパントンの寛大な…

  • Cycling Days

    昨日やらかした仕事での大ポカが尾を引き、 抑鬱とした気持ちで真夜中に目が覚めた。 気分を入れ替えるべく、冷水で顔を引き締める。 鏡に映った面影に妙な既視感を覚えた。 ああ、先日見たばかりの表情だったな。でも、もっと前にも見たような気が・・・思い出した、仏壇に飾られている一枚だ。今は亡き祖父のスナップ写真、遠い目をした横顔。 「だからね、お父さん。そろそろ考えて欲しいの。」夕飯がてらファミレスにて持ち帰り仕事をやっつけていると隣の席からそんな言葉が聞くとも無しに耳に入ってきた。中年女性と白髪男性の二人組。柔和な顔立ちと華美ではないが小綺麗な身なりが嫌味なく妙に印象に残っていた。やり取りから親子…

  • 全力狼少年

    「おお、紙がないぞ!」 トイレの中なら悲劇の幕開け、 デマと判明した後も朝早くから ドラッグストアに並ぶ光景は喜劇そのもの。 下らないデマを流し混乱を招いたこと 自体は非難されて然りだと思う。 しかし、冷静な判断が出来ず 復旧を遅らせた当事者である人々には 声高に狼少年を非難する資格は無い。 嘘をついて人を困らせることと、 嘘に踊らされ、我が身可愛さから我先にと 買い占めへと走り品薄状態を長引かせる、 どちらが迷惑な行いなのだろう? ここでふと思った。 狼少年とは一体、何者だったのであろう? 混乱を高見から眺めせせら笑うソシオパス? そうとは思えない、いや、思いたくないんだ。 狼少年の童話には…

  • 初めての チュウはチュウでも ゴリ夢中

    羊が一匹、羊が二匹、羊が三匹・・・・幾ら数えたところで眠れやしない。羊が四匹、羊が五匹 with ペーター・・・「それ違う、ペーターは山羊使いや。」セルフボケ突っ込みが豆球のオレンジ越しに虚しく映る。やはり眠れない。気を取り直して、羊が六匹、羊が七匹・・・・・・100までいったら羊のモモヒキ、なんつって。思い付いたら言わずにいられぬギャグ貧乏。乾いた笑いが暗闇の中、残響も無く消えゆく。「貴様は本気で寝る気はあるのか?」「イエッサー、あるであります。」「ならば歯を食いしばれ、いや目を食いしばれ!」そうか!軍曹はこのシチュエーションを想定していたのか!ユリイカ!冴える目、重い頭、疲れきった身体。…

  • 僕の右手が捨てたポイ

    「神は自ら助くる者を助く」 なんて物知り顔で簡単に言うもんじゃない。 何もよそ様の教義に対してケチをつける つもりはない。が、考慮すべきだとも思う。 自分のことよりも周囲の人たちのことを 慮って助けを求めるという選択肢を放棄する そんな人間もいるってことを。 例え、間違った道を歩む結果となろうとも、 優しさに起因する愚かさを嘲笑に伏すこと は許されるべきではない。 また、助けを求めるその気力さえも失っている、 もしくは 置かれている状況がそれを 許さない立場に居る者にとってみれば、 ずいぶんと突き放された言い方にしか 聞こえないこともあるだろう。 「いつまでも救われるのを待っていちゃダメだ。…

  • 開戦前夜!狙撃手たちに祝福あれ

    「Is this the justice ? 」 (これは正義ですか?) 「No. This is the weapon.」 (いいえ、これは兵器です。) 中一英語の教科書トーン、頓珍漢なやりとりだ。けれども、しばし待たれよ。Mikeの瞳の先にはこんなシーンが浮んだのでは?決戦前夜の格納庫、グラスと葉巻、二人の男。 「・・・いよいよ明日だな。」「ああ。心配は無いさ、何せお前が整備した 俺の相棒だからな。安心して命を預けられるさ。」「・・・一つだけ聞いておいてもいいか? そいつはお前さんにとっての正義か?」「・・・いや、単なる兵器さ。 でも必要なんだ、少なくとも今は、な」「・・・そうか。死ぬなよ…

  • NO.5 破天荒の作品67

    これっくらいの お弁当箱に 「おにぎり おにぎり」なのか 「おにぎりを握り」であるのか、 思いを巡らすこと数週間、答えは出ず。 ググれば?との真っ当至極の返答は無視。思考錯誤していることこそがメインディッシュ。答えは単なるデザート的立ち位置でしかない。むしろ答えなんか出なくていいのだ。と、さもいい事言った感は匂わせど所詮、童謡の歌詞の正解は何か?全くもって意味がない只の暇つぶし。そりゃそうだ、上役との下らない軋轢の最中仕事は手抜き、他にする事がないからだ。 上役のミスの尻拭い対応中の態度について気に食わなかったそうだ。仲裁に入った直属の上司の顔を立て、表面上の謝罪と和解で抗争は一応、幕を閉じ…

  • 80点の夕暮れ

    薄々、いや、明確にお判り頂いているだろう。僕は自他共に認める適当男。心の師匠を高田純二先生と仰ぐ。口癖だって適当かつ無責任なものだ。「大丈夫、人生の8割は大丈夫で出来てるから」僕が心配されて声をかけて貰う時も人から悩み事を相談された時も大抵の場合、このフレーズで返してしまう。悪気は無い、深意もない、適当なだけなのだ。大体にして悩むことは悪い事じゃない。むしろ幸せなことなのだ。「悩めるってことは選択肢があるって事」尊敬していた人からかけて貰った言葉だ。そんな幸せな状況であるはずなのに深刻なトーンで返しても事態が好転していくとは思えない。成るように成るさ、そんなスナック感覚のノリが相応しいはず。…

  • そして僕もいなくなった ~青空を口ずさみながら~

    年明けから続いている職場のトラブル。 事態の収束に向け、上役と対策に奔走。 当事者への対応について上層部との意見が 食い違い、延々と続く無駄な会議。 会議は踊る、されど進まず。 ここまできたら夜通し踊り明かそう。 どうせだったら陽気にツイスト。 アホしかいないんだ、踊らにゃ損損。 要は職場内人間関係の問題。 平たく言えばイジメに近い派閥闘争。 内容はとても幼稚。辟易する。 一人の人間を多勢が非難、そんなとこ。 個人的には群れることが嫌いだ。 同調圧力に屈する人間は信用できないし 何より経験上、面白くないヤツが多い。 あと単純にメンドクサイ。 個人的主観はさておき、1対多勢の構図は それ自体が…

  • I didn't meet the Blue Bird.

    振り返ってみると昨年という一年間は 考えさせられる出来事や思うところ多々あり、 柄にもなく新年の抱負なんぞを立ててみる。 「他人にも自分にも敬意を、そして感謝を」 だがしかし、年を一つ越えたところで 急に何が変わる訳でもない。 ”男子3日合わざれば刮目して見よ” と言われても三日坊主にゃ当てはまらず。 節目に誓った新たな気持ちや決意の 賞味期限も僕の場合はいいとこ1週間。 昨年あんだけ碌な目に合わなかった飲みの席も 誘いがあればホイホイホイ。ゴキにも劣る自制心。 「何かいいことあるかもね。」 あらぬ期待を胸に秘め、懲りずに繰り出す夜の街。 新年会と称した単なる身内の飲み会。 気心知れてる仲間…

  • ドラマにまつわる干支セトラ

    雀の涙と表現するには、あまりにも雀に 申し訳ない程度の正月休み、俗に言う只の連休。 多忙な日常の反動から寝正月を決意するも 3時間でギブ。根っからの貧乏性。 勿体無さが優先し、何かしなきゃと暫し少考。 折角の連休だ、普段出来ないことがしたい。 そうだ、途中で止めてた海外ドラマを 二日間寝ずにぶっ続けで観てみるとしよう。 近所のレンタルショップへと愛車を走らす。 休暇という特別な時間に舞い上がり 本来の趣旨である休息の概念を完全に失念す。 貧乏性も度が過ぎるとあらぬ方向へ向かう。 自覚はしている、絶対早死にするタイプ。 それはさて置き、二徹鑑賞会の始まりだ。 復習代わりにと前シーズンを何話か見…

  • キツネ Never give up

    ちょっとお姉さん、注文いいかな? この本日おススメの刺し盛り2人前と ポテトフライ、枝豆にたこわさ。 あっ、あと揚げ出し豆腐もね。 飲み物は・・・生の人~?OK! 生中3つとレモンサワー1つ、 ハイボール2つと男梅の酎ハイ1つ。 ついでにこの口論の仲裁も一つ、お願いね。 退職した会社の元同僚達からの誘いを受け 内輪の忘年会に顔を出すことに。 嬉しい話ではないか、何年も前に退職した というのに声を掛けてくれるだなんて。 懐かしい面々との再会は楽しみだった。 しかも、在職時に僕のことを慕ってくれてた Yちゃんが楽しみにしてるから是非にでも、 とまで言われたからには是の一言。 積り積もった仕事を放り…

  • ヅラのオッサンは掻く語りき 「髪は死んだ」

    店「こんな感じでどうですか?」 客「うん、いいね。」 店「では洗髪していきますね。 こちらへどうぞ。」 ジャー、ワシャワシャワシャ。 店「痒いところはございませんかー?」 客「そうですね、心が少々。」 店「はいっ?・・心・・・ですか?」 客「そうです、心です。」 店「・・・少々、お待ち頂けますか? 店長〜、店長〜〜!」 バタバタバタ 店「店長、かくかくしかじか・・・」 長「わかった、後は私が変わろう。 お待たせいたしました。 お客様、どうされましたか?」 客「いえ、痒いところを聞かれたもので 心が少々、そう答えたまでです。」 長「そうでしたか、お任せください。 どういった感じの痒みでしょうか…

  • Maple syrup in pot of gold.

    来る日も来る日も、拳を前に突き出す。 途切れることなく、何度も何度も。 「一撃必殺」未だその片鱗さえ掴めずとも、 一つの業を磨き続け、頂きを目指す。 切っ先が描く軌跡には微塵のズレも 見当たらぬかの様に映る。 「心剣一如」その境地に至るまで、 振り下ろす剣の音が止むことはない。 例え、その道がどんなに険しく、 果ての見えない旅路だとしても、 その歩を止めることは決してない。 思い描く幻影と己の姿が重なる日まで。 武道を嚙った者の端くれとして、 先人達が人生を懸けてまで、己が理想を 追い求め続ける崇高な志には共感を覚える。 だが、理想の追求は武道のみには留まらない。 人は皆、理想という概念を抱…

  • いくつの仮面打とうかい?

    いい加減、勘弁して頂けないだろうか? 病欠時くらいは静かに寝かせてくれ。 「安静」って言葉の意味知ってるのか? 「馬鹿にすんな、それくらい知ってる」だと? だったら安静が必要な病気のオジサン相手に 朝も早よから仕事関係のLINEを送るな。 言葉と行動が伴っていない。 もう一回言ってみろ!An , What's you Say ? 毎度、毎度、トラブルばかり起こしやがって。 各方面に頭を下げ下げ、報告、調整、後始末。 やっと沈静化したな、一息つける、 と思った途端にオカワリ1丁。 居酒屋よろしく 「生1丁!」のノリは止めてくれ。 「よろこんで~♪」ってなるかボケェ! わんこそば屋のお姉さんだっ…

  • ラストダンスは貴女に

    月灯りの下、手を取り踊るはワルツに限る。 ロマンスの相場はそうと決まっている。 でも、残念ながらワルツは上手に踊れない。 勢い余って1,2,3,4!カウントアップ。 ドラムのキックでロックン・ロール。 こっちの方が性に合っている。 ワルツのリズムは難しい。上手に演るは一苦労。 楽譜通りの3拍子ではニュアンスが不足する。 +αの表現力が何より重要となる。 スローテンポ・ナンバーでも 軽やかなステップを踏むが如く音を刻んでいく。 音符たちがメロディーライン上で踊りだす。 苦労して旋律を紡ぐだけの価値はある。 最高のワルツであれば これほど観客を魅了するモノはない。 しかしながら心を掴む3拍子って…

  • 赤鬼君には終わらない歌を

    「来年の事を言うと鬼が笑う」 一口に「笑い」と言っても色々ある。 微笑み、苦笑に嘲笑、嘲り笑い、泣き笑い、 優しい笑み、引きつり笑い、乾いた笑い、etc。 どうせ笑われるのであれば、 狙うは勿論、大爆笑。 腹の皮が攀じ切れんばかりの大笑い、 そんな笑いを取ってみたい。 鬼も堪らず酸欠起こす、救急搬送即入院。 核も兵士も使わずに、一夜の内に鬼ヶ島陥落。 これぞ平和的鬼退治、令和2年の無血革命。 名だたる太郎達を集め、セミナー開催。 こんなリズム重視の妄言吐けば 鬼はどんな顔して笑うだろうか? 苦笑い、若しくは、乾いた笑いが関の山。 一体、どんな戯言を吐けば爆笑させれる? 鬼の笑いのツボとは何ぞ…

  • 井上くんにも傘を

    たまには少し地蔵の話をしようか。 地蔵界隈に名を連ねる者の端くれとして、 いつかは話しておかねばならなかった。 こんなイントロにて、今宵も始まる無駄話。 登紀子調にて切り出してはみたものの、 特に地蔵に思い入れがある訳では無い。 が、見かけると何だか目をやってしまう。 笠地蔵が大好きなお伽話だったからか? この季節には特に読み返してみたくなる。 笠地蔵のストーリーは至ってシンプル。 壱)爺さん、婆さん素敵な正月過ごしたい。 弐)爺さん、笠作って売ろう、売れず。 参)帰り道、雪に打たれた地蔵様、可愛そう。 四)せめて笠をどうぞ、婆さんに事情説明。 五)ゴメン、婆さん売れなく地蔵様にやった 六)そ…

  • そんなマリーに花束を

    花が好きだ。 心が疲れ果ててしまった時、荒みきった夜には 無性に花を愛でていたくなることがある。 柄じゃないってのは重々承知しているが。 夜の街を歩けば、誰と勘違いしてるのか知らないが 客引きや黒服が指先まで揃え「お疲れ様です。」 綺麗なお辞儀を向けてくる。 そんな強面に花なんか似合わないのは知っている。 職場では年上のお姉さま方から「元気~?」 お尻を撫でられたりと逆セクハラに涙する毎日。 そんな姿を見ても彼らはお辞儀するだろうか? いや、むしろそれを知っての「お疲れ様」かも。 そんな乙女心チックな強面にも子供時代はあった。 野山が遊び場だった幼年期を経てきたおかげか 物心ついた頃から側にあ…

  • -30-

    「終わりよければすべて良し」 逆もまた真なり。 「終わり悪けりゃすべて台無し」 裏?対偶?細かいことはどうでもいい。 大切なことは良いエンディングを 迎えられるか否か? Happ Endに越したことはないが、 それだけがGood Endとは限らない。 悲しみや寂しさを孕んでいる結末だとしても 暖かさや明日への希望を同時に内包している、 そんな美しいエンディングもあるってもんだ。 「終末の時に何を求めるか?」 良いラストシーンとは結局それ次第、その人次第。 「有終の美」「立つ鳥跡を濁さず」 終わりの美学というものは昔から唱えられてきた。 何も臨終の時に限った話ではない。 人は生きていく中で様々な…

  • 29日はブックの日だってさ、・・で?

    「書を捨てよ、町へ出よう。」 借り物言葉を君は嘯く。僕は静かに首を振る。 「いけません、有限資源は大切に。 実践しましょうリサイクル。」 町へも出ません、向かうは郊外国道沿い。 今日も今日とてBook Off。・・ ・・・CM? そんなこんなで足運ぶ。書籍コーナー素通りで。 目指すは今や過去の遺物になっちまったCD達。 一時期はネットショップの魔力に魅せられたが すぐに冷めてしまった。 価格や目的の物を確実に手に入れるという目的なら ネットで購入するのが一番なのは知ってる。 実際、レア物やマイナーバンドのCDまで 随分とお世話になったもの。 そんな便利なネットショップにも弱点がある。 その商品…

  • 28か十割か、はたまた鬼か

    光陰矢の如しとはよく言ったもので 桜の花を眺め、物思いに耽ったのが昨日のこと のように思え、気が付けば今年も残すところ あと一月を残すところとあいなりました。 師走の言葉どおり、仕事納めやら来年の準備など 帆走されている世間様。 各ご家庭に置かれましても年の瀬の雑務に 追われる日々をお過ごしのことと思います。 まあ、そんな忙しなさも大晦日かや正月の 団欒のひと時を思えば何のこともないでしょう。 炬燵にミカン、紅白みながら除夜の鐘を待つ。 「今年はどんな年だった?」 「来年は良い年であるといいね。」 なんて暖かな時間を年越しそばなんぞ啜りながら 笑顔で新年を待つことでしょう。 さて、そんな年末を…

  • 27clubへようこそ!

    ロバート・ジョンソンは 十字路にて悪魔と取引した。 命を差し出す対価として得たものが 神懸ったプレイとは随分な皮肉だ。 もし目の前に、黒猫を従えた彼の悪魔が現れ 取引を持ちかけてきたらどうする? 「お前の寿命を残り1年とする代償に 望むような旋律を奏でられるようにしてやる。」 答えは決まっている、即答だ。 むしろ喰い気味に、前のめりで、被せて言う。 僕「よろこんでー!」 猫「魂一丁入りましたー!」 悪「いやちょっと・・そんな大衆居酒屋的に 言われても・・いいの?寿命もらうよ? マジだよ、ラス1年って解ってんの? もう少し躊躇とかしたほう良くない? 大事なことってさ、そんな早く結論 出すもんじゃ…

  • 26 miles Road to Graceland

    ”Teddy Bear” 伝説的シットコム「Full House」 3おいたんsがミッシェルをあやすシーンで 歌われていたキングにしては可愛らしい楽曲。 陽気なテンポと明るいメロディー、 優しいハーモニーに心刺された。 以来、エルビスの楽曲を積極的に聴くようになった。 さすがキングと謳われていた歌唱力、 古臭さを感じさせない楽曲の素晴らしさに 一時期、狂ったように聴き入っていた。 当然、影響も受け行動に移す単純さは変わらず。 オンボロ愛車のカーステに わざわざカセットテープをin。 劣化した音質が時代を巻き戻し、 牧歌的な田舎道はアメリカの風を運んでくる。 サングラスにコーラ、タバコをふかし …

  • 25日生まれの貴方へ

    あわてんぼうのサンタクロースを気遣って 忙しなくX'mas衣装に着替え出す街並み。 真っ白な綿雪が映える赤と緑のコントラスト。 1ヵ月先のパーティーに向けて早くもmake up 本来の意味に想いを馳せる素振りさえ見せず 楽し気に浮かれる喧騒も 誰かと過ごす夜も一人で過ごす日も変わらず 陽気な気分にさせるX'masソングも マクレーン刑事には悪いが嫌いじゃない。 僕の所にもせっかちなサンタがやってきた。 包み紙を開けずとも中身なんてわかってる。 クリスマス商戦のスタートダッシュに負けず劣らず デートの約束よりも秒速にて埋まるX'masの予定。 「24日、人手足りないんだ。頼むよ?」イエス! 「つ…

  • 24 colors pastel

    「僕は疲れたよ、・・なんだかとても眠いんだ・・」 うつ伏して静かに瞳を閉じる。 窓から差し込む日没前のオレンジに包まれながら。 アントワープの大聖堂ではなく此処は会議室。 No Angels No パトラッシュ No 休出手当。 丸二日、まともな睡眠が取れずダウン。 眠れぬ夜を過ごしたきたのは 想い人に胸を焦がしてという訳ではない。 一番苦手かつ大嫌いな業務『部下の査定』に 頭悩ませ羊を何頭数えたことか。 一人会議室にて評価表とにらめっこ。 笑える要素が皆無な故、永遠に決着つかず。 解ってる、進まぬ原因が僕自身にあることは。 「人を評価を出来る程、ご立派な人間かよ?」 そんな背徳感に似た自問自…

  • 23分の1 運命の確率

    人は1人じゃ生きられない。 2人が出会い恋に落ち 3人寄らば文殊の知恵 そして23人1クラスで誕生日問題の解となる。 感覚と正解に関するズレの代表例。 それが誕生日問題。 数学者はロマンチストが多いと耳にするが この問題も少しだけロマンティックだ。 クラスの中に同じ誕生日の子がいたら それだけでチョット意識してしまう。 いつしかドキドキは恋心へと変わっていく。 そんな妄想、カムバック!School Days. 一方、リアリストである僕はと言えば 少々毛色の異なる誕生日問題を抱えてきた。 偉い学者先生がおっしゃるには 別名トラウマというらしい。 5歳の誕生日に父方の祖父が他界した。 関わりあいも…

  • 22世紀のトモダチ

    ♬鉄分 チョット足りないな〜 ゴフッ、ゴボゴボゴボ、 ズリュズリュリュ・・・ 「はい、ドラ・レバァ~」 ♬ 最後に腹よじ切れんばかりに 大笑いしたのがコレ。 昔、勤めていた飲食店の料理長が 落ち込んでいた僕を励まそうと 披露してくれた十八番ギャグ。 他に色々方法もあったろうに、 ・・・何故にそれ? まあ、気持ちは嬉しかった。 そんなこんなでドラえもん。 秘密のポケットから取り出すは ドキドキ、ワクワク冒険の日々。 ところで君のポケットからは何が出てくる? ♪ポケットを叩くとビスケットが二つ♪ ピロリロリーン、ピロリロリーン。 聞こえてくるは電子音、表示は1UP。 ヒゲのオッサンが亀を踏み続ける…

  • 21 Ramblin' Gambler's Blues

    「ギャンブラーに共通することが一つある。 彼らは一様に死にたがっているのさ。」 ラリーの言葉通りなのかもしれない。 幸せを渇望しているフリをしながら 心のどこかで最期の時を手繰り寄せようと 必死になっている。 中途半端に手が入るものだから 勝負を降りるわけにはいかなくなる。 耳元で囁くのは決まって鎌にフードの扮装。 残されたチップは己が命のみ。 焦りは冷静な思考と視野を奪っていく。 故に永遠に気が付けないのだ。 手の中のA&Jさえも幻想に過ぎないことに。 そんな愚者の汚れ切った掌では 女神の右手を握り占めることは叶わない。 終了~。マーロウ風に言うのなら、 「ハードボイルド気取るには早すぎる。…

  • 20 times ago

    残業 残業 残業 残業 残業 残業 残業 残業 DIO様宜しく延々続く残業DAYS。 DAYSをつけるだけで下北風味。 「やってられっかー!」 フロアにこだまするは残響。 I don't have THE WORLD. 僕に時は止められない、この量は無理。 それでもやり通すは負けない社畜魂。 レッドブルにてドーピング。 5本目以降は数えちゃいない。 その背に無数の翼を携え、向かう先は何処? 意地と負けん気、眼前ニンジン明日は休日。 Fly awayでHeavenへGoしかけたものの 這う這うの体で完遂し家路を辿る。 すぐさまソファでDrinkin' & Dreamin' 久しぶりに見れた覚め難…

  • OZでorz

    朝晩の冷え込みに毛布を一枚追加する。 知らぬ間に秋が通り過ぎ 冬の足音が聞こえ始めていることを実感。 大切な季節の移り変わりさえも 気が付けない程に 目まぐるしく過ぎる日常。 忙しいとは心を亡くすと書く。 多忙な毎日の中で亡くしてまった 大切な心達。 清廉で冷たい空気を纏った秋空に 亡くした心の1シーンが幽かに浮かんだ。 関係は修復不能なまでに冷め切っていた。 すれ違いの時間が増えていたこと、 お互いに言わなくても通じるだろうという 甘い考えから言葉を大切にしなかったこと、 思い当たる原因は挙げればキリがない。 「言葉を大切にしないヤツは 心も大切にすることも出来ない。」 何かで読んだことのあ…

  • Salt Peanuts !

    ピーナッツになりたい。 訂正。 ピーナッツみたいな人になりたい。 先日のアンガス事変以来、 友人知人からわりとカヂ目に 心配の眼差しを向けられている中、 ルフィのノリで 「ピーナッツになりたい」 なんて言おうものなら即病院へ連行。 オヤツがわりにお薬をカリッとな。 そうじゃないの、 みたいな人になりたいの。 Like a Peanuts! ピーナッツに憧れているんだ。 ピーナッツには漢の美学が詰まってる。 主役にはなれないだろう。 無くてもべつに構わない、 でも少し物足りない。 あれば嬉しい、それがピーナッツ魂。 ピーナッツ。 柿のタネを支える名脇役。 ピーナッツ。 哲学的思考を持つビークル犬…

  • 雨と背中とタバコの匂いと

    たまの雨なら悪くはないが こうも続くとさすがに気が滅入りそうになる。 規則的な雨音が記憶のドアをノックすれば 雲の切れ間から見上げた青空のように 忘れかけていた想いが少しだけ顔をのぞかせる。 道端にウルトラマンの人形が落ちていた。 クローズショットで切り取れば、妙に絵になる光景。 降り続く雨の中、横たわるウルトラマン。 死闘に傷つき倒れ、それでも立ち上がるヒーロー。 そんなストーリーが自然と浮かんでくる。 ヒーローて言葉で連想するのは誰だろうか? 子供の頃に憧れていたマクガイバー、 ギターを始めるきっかけだったロックスター? イマイチしっくりこない。 お父さんや近しい人物を挙げる人も多いだろう…

  • Crazy for you

    アンガス、アンガス、アンガス、ヤンガスゥー 今日は余裕ないよ、前置きとかは無し。 箸置きはいる、テーブル直はなんか嫌。 そうじゃないんだよ、助けてくれ。 アンガス・ヤングが頭から離れない。 目覚めと同時にアンガス、一服しててもアンガス。 飯食って着替えて車に乗ってもアンガス。 12時なったら昼ナンデス。デザートはプリン。 そこだけは譲れない。メロンなんか喰うもんか! それぐらい一日中、 頭の中でアンガスがSGをかき鳴らしている。 仕事中でもお構いなしだ。 「Rock'n Roll is the just Rock'n Roll!」 つられてシャウトしそうになるもんだから 日常生活にまで支障をき…

  • R.I.P

    今の若い人にはあまり馴染みのない文化だろう。でも案外良いもんなんだ。手紙ってやつは。 手書きの文章には表情があり、書き手の癖から綴っている時の心情まで読みとれる、いや、自然と感じ取れてしまう。相手を想ってオシャレを楽しむかのように便箋や封筒を選ぶのも素敵なことだ。 そんな想いの詰まった手紙を受け取ったら誰にだって大切な宝物になるだろう。子供の頃から貰った手紙は残らず今でも大事に宝箱の中にしまってある。 それでもいつか手放さなければいけない時は来る。最近、少し思うところあり身辺整理を始めている。想い出いっぱいの手紙はその処分候補の筆頭だ。書いた手紙も受け取った手紙も当事者以外の目には触れさせたく…

  • 異議あり!だけど意義はなし。

    眩暈に頭痛、胃痛に狭心症。ストレスからくる怒涛のコンボ。頭の上には黄色のヒヨコがピヨピヨピヨ。知らぬ存ぜぬを決め込んでいても身体からのヘルプ要請がヤバイ、否、ヤヴァイ。 体調不良どころの話じゃ済まない、隊長不良だ。体長一寸のタイ調で話す隊長が部下の遺言を台聴。 「もうすぐだ、伍長、このヌーン・カオを 越えればグラップ・バーンだ。」 「・・・隊長・・俺はもうダメです。 ここに置いて・・先へ行って・・そして 妻に愛してい・・・・」 「ターをプエ・マーン、伍長、ヤー・ターイ!」 ・・・・タイ調って何だよ?とりあえずタイ語入れてみたけどこれじゃ出来の悪いルー大柴inタイランド。書いている自分自身が一番…

  • カボチャの馬車~2019年製 Jack-O'-Lantern Model~

    断り切れず嫌々ながら参加した飲み会。愛想笑いを作り、話を適当に合わせ、時間が過ぎるのをただ待つ。ワタシ ハ ハヤク カエリタイノダ。 「12時になる前には帰らなきゃ 魔法が解けてしまうわ。」28cmのガラスの靴では即、不燃ゴミ行き。いくら心優しい王子様だって見て見ぬフリ。 まあ、魔法が解けたとこで柔和なオジさんが毒吐きマシーンに戻るだけなんだが、作り上げてきたイメージってものがある。穏便にこの場を切り抜けることにこしたことはない。 早くお開きにせいオーラを全開にしているにも関わらず、お調子者の若い子がどうでもいい話題を振り続け、宴はダラダラと続いていく。 チョット、あなたよく見なさい?あなたが…

  • 掌の中に

    「筋子~!!」 勢いで声に出してしまうと 思わず”蛍の墓”を連想。 別に欲しくも何ともないサクマドロップを わざわざ探しにスーパーへ。 レジ待ちの列に並びながら 「一体、俺は何をしているのだろう?」 自問自答するも答えは出ず。 会計を済ませ車の中でさっそく ドロップを一粒取り出し掌の中へ。 気分だけは石川啄木。じっと手を見る。 「一握の砂と一粒のドロップ、 一体どちらに価値があるというのだい?」 意味深なようで無意味な問いを投げかける。 雪色したドロップは当然答えない。 ただ、ゆっくりと溶けていくだけ。 ハッカの匂いが鼻孔の奥に届いたとき あの夏の思い出がほのかに蘇る。 思ひでぽろぽろ。 年甲…

  • 草花の栄光

    長年愛用していたシルバーのラップトップ。必然と言うか定めと呼ぶべきか突然のクラッシュ。進まぬ筆に業を煮やしてなのか画面がBlack Out。そこはWhite Riotじゃないのかよ、っと・・・・違うな今日はこのノリじゃない。 思い出の写真や貴重な音源、消せないメールのログ。大切なデータが詰まっていただけによっぽどデータのサルベージだけでも依頼しようとも思ったが止めた。なんとなく止めておいた。 ゴーディーが鹿に遭遇したエピソードを親友たちにさえ黙っていた感じ。そんな「なんとなく」なんだろう。多分そうすることが一番いいと思った。 静かにディスプレイを折りたたみまだ少し熱を帯びているのを掌で感じとる…

  • 君の名は? 尋ねし彼の 御心に その手重ねて 月色の丘へ

    お化けなんて いないさ お化けなんて ウソさ 正解! 誰なんだろうね、この名曲を作ったのは。 まったくもって同感だよ、 お化けなんていないんだよ。 第一、いたとしたら何か失礼じゃないかい? よく知りもしないくせに一 方的に怖がるなんてさ。 「ここに霊の存在を感じます。 おそらく生前に強い未練を残したまま、 この場所から離れられないのでしょう。」 歪んだ夏の風物詩、 TVでのたまう似非霊媒師の耳タコセリフ。 本当に未練や後悔があるのなら、 その場所に留まることなんて出来るはずはない。 再びその地を訪ねることが出来るのは 完全に過去の出来事として 空を見上げることが出来る様になった者だけだ。 まあ…

  • もしかしてもしかめ ~サウスブロンクス風味 季節の野菜を添えて~

    もしもしかめよ(YO ! YO !) かめさんよ(YO YO YO ! ) せかいのうちで(in the world !) おまえほど(Hold on tite !) あゆみののろいものはない (You're the only one !) どうしてそんなにのろいのか ソ連だったらペレストロイカ HEY YO YO YO ! What you say now ? Fuckin' Rabbit ! 樋口一葉 たけくらべ おれとおまえで かけくらべ むこうのおやまの ふもとまで 命賭けろよ デスマーチ (Everbody say ! HOU ! HOU ! Say HO!HO!HO! Now Sc…

  • 国民食狂騒曲 第一楽章

    おかしい。どう考えてもおかしい。 何らかの陰謀に巻き込まれたに違いない。 昔、FBIに協力した際の情報が 結社の奴らにばれたのか? これはモルダー兄さんやスカリー姐さんに 相談しなきゃダメなヤツだな。 あっ大丈夫ですよ色々解って言ってますから。 先生、お薬は要りません。 おかしいのは私の頭の方だってことは 重々承知しております。I understand. 休み明けでレターケースを開けると 目に飛び込んできたのは未処理ファイルの山。 その数はXファイルどころではすみません。 そりゃラッツばりに現実からrun awayしたくもなる。 「ワタシ ミテナイ、シゴト ナイナイ」 頭の中の住人、 もう一人…

  • ジョナサンの翼

    始まりは一通のメールからだった。 日常のくだらないやり取りを 少しだけ色付けして書いたメールに対する返信。 アイツにとってみりゃ何の気も無しに 書いた一文であったのだろう。 「いや~Dの書く文章は温かくていいね~。 Dの文章好きだよ。」 今、思い出してみても何てことない一文なのに、 何故だか僕の心に刺さってしまい、 文章を綴ることが好きになったんだ。 乗せられやすい性格とおだてに弱い単純さ、 こう言われてしまえば返す言葉もないが 何気ない一言に人を動かす力を与えたのは 誰が発した言葉なのかによるところが大きい。 適当な事は言うが、嘘はつかない。 自分の思ったことは素直に伝える裏表の無い性格。 …

  • ハナビラ舞う構内 誰が為に鐘は鳴る

    夏が最後に見せてくれた満面の笑みの様な快晴。 澄んだ空色の中には夏の思い出と香り、 これから迎える新しい季節の匂いが混在し、 清爽な感情と同時に少しの寂しさを憶える。 あの日、ビルの谷間から見上げた空も こんな表情をしていたのかもしれない。 19歳の初秋、久しぶりの休日。 映画館から出てきた時に見上げた空だ。 空を見上げるなんて気分にさせてくれた 映画は「グッドウィルハンティング」。 少年が大人になる前に 観ておかなければならない映画が3本ある。 幼年期には「グーニーズ」 冒険ロマンに心躍らせ、 シンディー姐さんの色気に心奪われる。 小さなコミュニティーから一歩踏み出せば 世界は好奇心で溢れて…

  • 名コピーの魔力と功罪

    「かわいいはつくれる」 だったけ。誰もが知ってる馴染み深い言葉選び、 リズム、インパクト、どこからみても名作だ。 さぞかし高い広告効果を発揮したことであろう。 しかし、そもそも論として 「かわいい」とは作るものなのだろうか? 男には「強くなりたい」 女には「可愛くなりたい」という 変身願望があることは本能的なものであり、 紛れもない事実である。 そう、「作る」のではなく「なる」のである。 「作る」という行為は「なる」為の言わば 最初の一歩でありスタートする為の大事な儀式、 アスリートが競技前に行うルーティンの様なものだ。 一歩目を踏み出す導火線の種火となるのは 他でもない「なりたい」という欲求…

  • アインシュタイン、嘘つかない。

    「人生に必要なものは勇気と想像力、 そしてほんの少しのお金。」 2000万円もの老後資金が必要になるとは、 かの喜劇王も肩をすくめて苦笑いしていることだろう。 もちろん私にはそんな「ほんの少しのお金」さえなく、 「勇気」に関しては丸顔ヒーローの数少ない友人であるが故、 私が奪うのも酷と言うものである。 さて、残されたのは「想像力」である。 今日はそんな想像力にちなんだ少し不思議なお話。 子供の頃私は所謂団地に住んでいた。 ずいぶんと昔のことなので、 現代の希薄なご近所関係とは異なり、 小さなコミュニティ内においては 子供同士はおろか親同士も皆知りあい、 そんな環境であった。 あれは幼稚園年少組…

  • Sweet Memories

    一通の切手の無い封筒が僕の元に届いた。 今まで僕が君にしてきた仕打ちを考えれば、 綴られている内容なんて封を切らなくても 容易に想像できてしまう。 君の素振りが変わってしまったことに兆候が 無かった訳ではない。本当のことを知るのが 怖くてずっと目を背けていただけなんだ。 「あの頃に戻れたのならば・・・」 後悔と自責の念に苛まれながらも、 甘美なる時間への追憶は止まらない。 若さゆえの過ちに満ちた日々、 本能の赴くまま刹那的に過ごした夜。 この現状を招いた元凶となっている であろう行いすら愛しく感じる。 時の流れはどんなに些細な思い出さえも ルネサンス期の巨匠が如く 一枚の芸術作品に仕上げてしま…

  • 帰宅後Tea Time

    「Holy Shit !!」 カバンを放り出しソファに身を投げる。どうやらジョースター家の血が俺にも流れていたらしい。迸るのは波紋ではなく波乱ばかりだが。 凡ミス連打。ここまで繋がる打線ならワールドシリーズ進出だって夢じゃない。トロフィー替わりに降格と減俸ってとこか。 器用貧乏と揶揄されながらも何事もソツなくこなせる不動の四番という二つ名を欲しいままにしていたこの俺が見る影もない。随分と落ちぶれたもんだ。 上司からの叱責も尤もだ。返す言葉も言い訳もなかった。最近は全く仕事に身が入らない。思い悩み眠れぬ日々が続いたせいか、退職の2文字がチラついているせいなのかは定かではないが。 心身ともに疲労困…

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まっすぐな道を歩めないから寂しい
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