お久しぶりです。趣向を変えて俳句を詠んでみました。 旧仮名字出ぬATOK雨水かな 死はリアル動悸だけして蜆喰ふ 死の先は何もないよと蛙鳴き 哀しみは切つて捨てよと二月尽 リヒテルの春の響きよかなしけれ 雪解よ目眩は止めてブログ書く 雪解の道の泥濘人生か 月凍る雨水は名のみの田舎町 復活祭道は泥濘花咲かず 猫の子はおつかなびつくり俳句詠む 猫の恋強きに靡き儚きや 春の宵詩が書けなくて薬呑む
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変えて見せろ 精神病院の様な世界を 政治の力で 経済の力で 宗教の力で 詩の力で 変えて見せろ 死を越えて見せろ 生の彩りを見せろ 世界の多様性を見せろ 豊かな自然を見せろ 変えて見せろ 精神病院の檻を壊せ 官僚制の冷たさを壊せ 無責任の利益を壊せ 経済の膨張を壊せ 変えて見せろ 革命を、改革を デモを、テロを クーデターを、軍隊を 経済恐慌を、パンデミックを 変えて見せろ 太陽を、星々を 氷河を、大洋を 惑星を、衛星を 宇宙の果てを、ブラックホールを 宇宙の法則を、創造の神を 変えて見えろ
うぐいすが鳴く わたしの心に 吹雪の中で 幻日のように うぐいすが鳴く 春よ来い 地吹雪を越えて 春よ来い シベリアおろしを越えて うぐいすが鳴く ふきのとうはまだか 福寿草はまだか うぐいすのように 烏が鳴く うぐいすが鳴く 真冬日 窓に結露が 氷の花を咲かせる 木の軋む音 うぐいすが鳴く 流氷 砕く音と 軋む音と 脳天がしばれる声と うぐいすが鳴く 氷柱が嘶く 氷瀑が嘶く 石炭ストーブの温かさ スルメが爆ぜる音と うぐいすが鳴く うぐいすが鳴く うぐいすが鳴く 春はもうすぐだ 桜が準備している 春よ来い
駅から駅へ 電車が走り出す 今日の悲しみを乗せて 明日の憂鬱を乗せて 昨日の怒りを乗せて 電車は走り出す 無機質な車体に ねっとりとした人間を乗せて どろどろしていて、臭くて、なまけもので 法則通りに行かない人間を乗せて 電車はどこにも行かない 始点から駅から駅へ 終点を目指すだけだ 無機質な車輌と 甲高いブレーキ音 銀色をした車体と オイルにまみれた台車 錆びた線路に 妙に明るい信号機 プラットフォームから絶望した人間が飛び込む 無機質と有機質がぶつかり 車体と線路の間に人間を巻き込みながら 「それは悲しくて邪悪なもの 自分が巻き込まれませんように」 でも、車体の中にいるものと 車体の下にい…
叫びは届く 深い谷の底で 水が埋まった谷の底で 叫びが届かない谷の底で 叫びは届く 精神科病院のベッドの中で もう助かる見込みがない療養病床で 消毒液と糞尿の匂いがする病棟の廊下で 叫びが届く確証はない 眼に見えるところは戦場のようで まるで焼け野原のようで 疑いの台風の日 叫びを信じる事が出来る 叫びは届く 届かない宇宙の外へ
ありがとうございます 働かないで食わせてくれて ありがとうございます 毎日寝ながら音楽聴けて ありがとうございます テレビで野球見れて ありがとうございます テレビであの娘の笑顔見れて ありがとうございます 感謝で感謝でいっぱいです 自分の意思とは関係なく生きて 感謝で感謝でいっぱいです 海や星を眺めて 感謝で感謝でいっぱいです 安っぽい感謝だけど 感謝で感謝でいっぱいです キミが笑ってくれるなら 何度でも何度でも感謝です ありがとうございます ボクの詩を読んでくれて ありがとうございます ボクのツイートに返信くれて ありがとうございます ボクが詩を書けて ありがとうございます ボクが生きてい…
私は呼吸する 薄暗い青い森か 薄暗いアパートの万年床か それとも、薄暗い大聖堂の中なのか 私は呼吸する 呼吸して言葉を吐き出す 言葉を吐き出して、誰かを喜ばせ、誰かを傷つける そして後悔する 「あぁ言葉なんかなくなればいいのに 言葉で自分は裸になってしまった」 そして呼吸する 「自分は元から裸だったんだ」 そしてまた言葉を吐き出す 私の言葉が人を生かすものになっているのだろうか 私の言葉は本物か 文法はどうか、気の効いたフレーズはどうか 私の思考は海へ流れ出す 私の言葉は海ヘ流れ出す そして私は呼吸する 言葉はいのち 呼吸はいのち いのちが取り去られるまで 私は呼吸し 私は言葉を吐き出す
主よ 世界をお救い下さい 恥辱と恐怖にまみれたこの世界を 誰も彼も「私は主の側に立っている」と言います 誰もが正しくて、誰もが間違っています 自分の内心を隠して 外側だけを拘っています だから恥辱と恐怖にまみれています 標準機がないのです 標準機は私達が壊してしまいました 主よ、あぁ主よ、このような人間をどうかお赦し下さい バベルの塔の混乱は、現実になりました 昔あった混乱が、今でも収まりません 私達はいつから言葉を信じなくなったのですか? 私達の連帯はいつ破綻してしまったのですか? その結果がこのざまです 世界をお救い下さい!
土にまみれて 植物を植える 実のなる植物を 期待を込めて植える 明日が世の終わりでも 実りの秋は来るだろう 鶏糞の匂い 雪から溶けた土の匂い こんな春を待っていたんだ 地球の自転が春を刻むのを 土にまみれて 米を、麦を、芋を、野菜を 実のなる植物を植える時が来た さぁ働こう 秋の収穫のために 春分は過ぎた 日の光は長いぞ 秋に刈り取るまで働こう 土の匂いをかげ 鶏糞の匂いをかげ 夏に向かって 植物が、動物が、人間が、 成長する 成長する 成長する 春の神々が それを祝福する 桜は祝福の証 ひばりは神々の使者 もう寒くないから 身体がこわばる事はないから 雪は溶けて、日の光は長くなったから さあ…
壁 「壁は良心が作った」と言ってはならない 壁は恐怖と怠惰が作ったもの 気持ちはわかる 壁をこさえたくなる気持ちは 「壁は何をするかわからない蛮族から自分たちを守るため」 気持ちはわかる でも、どちらが蛮族でどちらが良民かは 誰にもわからない 「自分たちのいのちを守るため」 ならそんないのちは捨ててしまえ! 蛮族に殺されるくらいのいのちなら ハナからそれはなかったのだ 壁はどこにでもあるのだ 海の壁 山の壁 砂漠の壁 テレビの壁 心理の壁、などなど 数え上げたらキリがない 言葉の壁なら勉強すれば取り除けるけど 湿度の壁はどうにも取り除けない 壁を超えるのは熱情だけ 世界を見ようとする熱情だけ …
苦しみの中から、歌が生まれる 苦しみがなければ 歌を歌う意味がないだろう 苦しみがなければ 哲学することもないだろう 苦しみがなければ 文章を書くこともないだろう 苦しみがなければ 感動することもないだろう 夢は過ぎ 朝がきて また労働の苦しみがやってくる みんな嬉しそうに働いているけど 僕には拷問に等しい そして僕は 身体を壊し 心を壊した だから詩を書いている でも苦しみは過ぎ去らない 苦しみがなければ 考えることはないだろう 苦しみがなければ 旅する意味はないだろう 苦しみがなければ 本を読むこともないだろう 苦しみがなければ 喜びはないであろう もう50歳になっちゃったよ そのうち歌を…
疫病と災害と 腐敗と苦しみで この国はできている 誰がこの国に忠誠を誓うんだ? 本当に忠誠を誓う人がいた そんな奴らを横目に見て 僕はこの国で生きてゆかなくてはならない だってご飯の代わりにワインを飲まないから この国がそうなればいいと思いつつ そのためいろいろ考えているけど 僕はご飯を食べ続ける ご飯しか食べるものがないから 豊かさと貧しさは同居する お腹いっぱい食べても 魂は痩せてばっかりだ この国では生き抜くのは、とても難しい事で 死んだように眠っていると、とても楽だ 魂は何処にある? それはスマホの銀行アプリにある 死ぬほど働いて 電子データを増やす まるで封建時代のお侍さんのように …
エネルギーは大事だ 力は物事を動かす しかし、エネルギーが失われたらどうする? 太陽が冷えたらどうする? エネルギーが無くなる前に 力に依存する生活をやめろ 太陽より強いエネルギーが 力の法則から外れた力が もうすぐやってくる 永遠から永遠に 青がどこまでも青く 黒がいつまでも黒い時代は もうすぐ終わる あなたの苦しみも わたしの悲しみも あの人の歓びも もうすぐ終わる 太陽が冷えたらどうする? 別の太陽はあるのだろうか? 別の太陽はあるって信じることだ ブラックホールから、太陽はやってくる もうすぐやってくる 永遠が永遠に栄光を身に纏うときが 信じるか信じないかはあなた次第 わたしはついさっ…
青 太陽の光が氾濫する青 海の色 空を反射する青 雪 雪の底にある青 緑 脳髄が誤解する青 青い海からやってくるお船を見ましょうね どんな人がお船に乗っているのでしょう どんな荷物が運ばれてくるのでしょう 青い旗、赤い旗、黄色い旗 どこの国の旗でしょう 港に入ってくるお船を見ましょうね 青い空と白いお山がきれいですね あぁ灰色の空よ 雪を降らすな なにものも反射しない灰色の空よ 青くなれ はりつめた冬の空気に僕は身を縮める 鼻の先が寒い、耳たぶが冷たい、指の先が痛い 冬はいつまで続くのだろうか? 季節は暖かくなっても、僕の冬は終わらない 僕は確かに呪わている 呪いはいつ解けるのだろうか? 手足…
聞く 声を聞く 脳髄の声を ラジオの声を 書物の声を 詩の声を 聞く 聞く為には諦めなければならない 語る事を 動く事を 考える事を 書く事を 聞く 聞いて聞け 心臓の鼓動を 天から降ってくる音楽を 礼拝堂から聞こえる詩篇を 霊園の死者の嘆きを 聞け 聞いて語れ 聞いて動け 聞いて考えろ 聞いて書け 自然を、法則を、宇宙を、神を、神々を 手のひらから漏れる光を聞け そして光を歩け、闇を歩け お前の納得するまで聞け、そして歩け 西へ行け、西へ行け、北へ行け、北へ行け そしてお前の納得出来るものを見ろ 北風の吹く丘で、お前の死と生命を見ろ 北風の吹く丘で、お前は宇宙の音楽を歌え
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お久しぶりです。趣向を変えて俳句を詠んでみました。 旧仮名字出ぬATOK雨水かな 死はリアル動悸だけして蜆喰ふ 死の先は何もないよと蛙鳴き 哀しみは切つて捨てよと二月尽 リヒテルの春の響きよかなしけれ 雪解よ目眩は止めてブログ書く 雪解の道の泥濘人生か 月凍る雨水は名のみの田舎町 復活祭道は泥濘花咲かず 猫の子はおつかなびつくり俳句詠む 猫の恋強きに靡き儚きや 春の宵詩が書けなくて薬呑む
豊穣の方に舵を切る 花は咲き始めた 鳥は歌い 川は水嵩を増した 木々の緑は鮮やかに 豊穣の方に舵を切る 雪は溶け 氷は太陽に破れて 熊たちは踊り始める 鹿は谷を駆け 燕たちが飛んで来た 豊穣の方に舵を切る 灰色の日常は終わった 固まった筋肉はほどけ出し 脳は小さな拘りから解放される 太陽の暖かさがやって来る 太陽が上って来る 豊穣の方に舵を切る 雪野原は一瞬にして 豊穣の大地へ変わった 麦は実りを迎え 歓喜の酒は心地良く酔わせ 大空の宴会はたけなわ 豊穣の方に舵を切る 人間の支配は終わった 太陽の王国がやって来る 冷たい論理の支配は終わった 太陽の王国がやって来る 花々たちが 太陽の王国を連れ…
あけましておめでとうございます。今年も宜しくお願い致します。 祈りが弾けて 詩が生まれる 私の血肉には 二つの血が流れている 神から出たものと 悪魔から出たものだ 詩はどちらかといえば 悪魔から出たものだと思う 嘆き、つぶやき、ルサンチマン、異常な興奮 それらのものを切り分けて 神の詩を書こうとしていた だけど、悪魔の血は ネガティブなものに執着するように命じる 私は今は、悪魔の詩を書こうと思う お尻の穴がむずむずするような 悪徳を書こうと思う 全身タイツを履いた女が迫ってくる 彼女は下着を付けていない 俺のペニスはむずむずして お尻の穴が湿ってゆくのを感じる 俺は女を触りたいと思った 胸や股…
「神は生きている」と Facebookに投稿したら、原理主義者と言われた 別に思想や主義主張の話をしたのではなくて 信仰の話をしただけなのに 思想と信仰に乖離があるとまずいけど 思想を造るほどアタマは良く無いし 信仰を体系的に学んだ訳でも無い しかし、僕は感じる 僕の過去の生活への黙想が 神を求めて生きて死んだ人々の記憶が 僕を祈りへと導く 津波にさらわれた人々の幻が 戦争で亡くなった人々の言葉が 僕を聖書へ向かわせる 宗教は力の無い人々の武器だ 力のある者は嘲笑うけど 神を超える人間が居るのだろうか? (人間が何も無いところからいのちを造れば神を超えるけど) 宇宙の始まりを観ていた者は居るの…
満月だから あの言葉、その言葉 出そうとしている 満月だから 悪魔もまた 詩を書かそうとしている あの言葉、その言葉を使って 人を蔑む、刺激いっぱいの 詩を書かそうとしている 満月がなんだ!太陽がなんだ! 上には神が居てくださる 天使の言葉を伝えよ 善の言葉を伝えよ でもね、満月だから 太陽が短いから 僕は、差別用語を使って 詩を書こうとしていた
頭の痛みは 見えないものの声 わたしは沈む 無意識の海に 言葉は潜水具 声を聞く唯一のアンテナ 深海魚は歌う 海百合が祈る わたしの息は苦しくなる 闇が海水にまとわり付く その時わたしは見つけた 海底の砂地から出てくる光の声を わたしはノートを取り出し 声を書き取る 声は豊穣で 頭の痛みが気持ち良くなってゆく しかし言葉のアンテナは砂で錆び付き 声は充分書き取れなくなってしまった そして息が続かなくなった わたしは自分の未熟さを悔い ゆっくりと意識の浜に上がってゆく 海から上がり 陸の息を吸った そして長い疲れの時が来て モーツァルトの交響曲を聴きながら わたしは眠った
堪らないサブスクリプション 僕が眠っていても目覚めていても、お金が掛かるサブスクリプション 僕をどこへ連れて行こうとしているのか? 経済への執着 目に見えないが股間が感じる 薄っぺらい栄光への執着 サブスクリプションよ 僕の治療料を奪わないでおくれ 音楽やおしゃべりや勝負事への好奇心で 僕を奪わないでおくれ 6インチの世界の窓口は 開いても閉じても構わない 楽しい楽しい時代のノイズは 聞いても聞かなくてもどうでもいい インプットしたものをアウトプット出来ない 糞詰まりのようだ 高潔なもの、低俗なもの 太ったもの、痩せたものが 僕の小さいおうちの上空を 凄まじい轟音を出しながら、飛び交っている …
詩の才能はないのだけれども これだけは詩に書きたい 上を見ると憧れしかないし 先を見ると不安しかない だけれども、だからこそ 今を生きるんだ 今、何をするか考えろ 今日、汗をかけ 恥ずかしいし君は聞きたくないだろうけど 明日ではなくて、今日頑張れ 努力は叶わないだろう 世の中は「運」で出来ている だけど、自分らしく 今日、今、頑張ろう 自分だけの花は咲かないかも知れない 途中で根が腐るか葉が枯れるかも知れない だけど、今何をするか考えろ 今、汗をかけ 僕も毎日聖書を読んで お祈りして、詩を書いて、漢字の書き取りをして、体操して、茶碗洗いをしたい 上を見るとキリがないし 考えるだけで疲れてしまう…
会いたかったかもしれない あなたは狭いドアを無理やりこじ開けて お金と引き換えに、笑顔と愛をくれる あなたの姿は眩しくて 眼を閉じたら、あなたはそれでいいと言った あなたの声を聴き、私は笑った あなたの声は、聴き飽きることが無かった でもあなたは、眼を開けたらもっといいことがあると言って 私を秘密の部屋に連れていった そこであなたは着飾った裸体を見せた あなたは触るな、と言った 私は半分触りたくて、半分触りたくなかった 服を着た裸体を見せたあなたは お金をちょうだい、と言って 私の乏しい財布から、少しのお金をむしり取る あなたは写真を売った あなたは日記を売った あなたはおしゃべりを売った 私…
どんどん新しくなる 新陳代謝を繰り返して どんどんどんどん新しくなる フクヤママサハルが言っていた 特急のように景色を流して どんどんどんどんどんどんどんどん新しくなる 奇数は嫌いだ 設定温度を22度にしよう どんどんどんどんどんどんどんどんどんどんどんどん新しくなる うどんは血となり肉となり、義の実を結ぶ フクヤママサハルが言っていない どんどんどんどんどんどんどんどんどんどんどんどんどんどん新しくなる 新陳代謝が進んでゆく 今日の骨は明日壊れる 明日の牛乳は今日の希望になる どんどんどんどんどんどんどんどんどんどんどんどんどんどんどんどんどんどん新しくなる 奇数は嫌いだ 素数はもっと嫌いだ…
時代遅れ インターネットの世の中で キリスト教を信仰するのは 時代遅れなのだろうか? 自然科学で何でも説明出来て 地球や生命までも自分の都合の良いように変える事の出来る時代に 哲学書を読むのは 時代遅れなのだろうか? 資本主義が世界を覆い 自分の思うままに働けば幸せと富を得られる国で 社会主義を夢見る事は 時代遅れなのだろうか? 革命は天皇から来て 神道が環境に負荷を掛けない美しい宗教で それに従わない者は国から二等市民扱いを受ける社会で 腐った近代を生み出したプロテスタント教に命懸けなのは 時代遅れなのだろうか? 東京やニューヨークやサンノゼに居れば世間の勝ち組になって アフリカやアジアやヨ…
死は生を炙り出す 生は死を飛び越える 生は死を理解しない 禿鷹の嫌みをイメージする 死臭は詩を奪い 埋葬は祈りを思い起こす 死骸には魂が無く 祈りは空中を舞い遊ぶ 線香の匂いを嗅げ やがて君も死ぬのだから 僧侶の読経を聞け 死はこのように消費される 絶命の時の意識の終わりを思え 恐ろしい暗黒に沈みゆく意識を思え だから、生を疎かにしてはいけない 死は完成ではなく破壊なのだから 生は作り上げろ それを子供に受け渡せ 死の来る前に生を完成させろ 喜び祝い、安息を得よ 生は作り上げろ その果実を子供が味わう 死の来る前に生を完成させろ 生きている様に死んでいるより 死に向かって生を燃焼させろ!
ネットの記事の見出しに コンプラがなんとか、と書いてあった コンテナとかテンプラとか面白くなって 見えないものなんかどうでもよくなってしまった コンプラが何か、とは知らないし、調べるつもりもないけれど 見えないものははそんな味気ない言葉に埋もれてしまう 宝くじが当たればあの本が買えるとか 来年の日ハムはどうなるとか 動画の会費が高くてアメフトが見れないとか 見えないものはそんなガラクタに囲まれている 波が来て、潮が引く 太陽が上って、月が沈む そんな「日常」の裂け目から 見えないものは沁みだして、わたしは高く、もしくは低いところへ連れていってくれる ところが、お金の絡む何やかやとか 地位とか欲…
久しぶりの更新です。 久しぶりに詩を書きました。 消える 魂と言葉が消える 透明なガラスと光の渦巻き ブーンとした音が聞こえる すると、心が消える 偽物のリアリティ 形の無い衝撃が、心を消してゆく 「魂はそもそも見えるの?言葉はどこから生まれてくるの?」 爆風が、心と魂と言葉を消してゆく そこにあったものが 一瞬見えて 消えてゆく 「カネと暴力の前には、魂なんて無駄だ!」 そうだと思う 魂だと思うものは、カネで買えて 言葉と思うものは、暴力で消える しかし、錯覚を取り除いて、頭脳を精製した魂と言葉は 不滅だ! 言葉の膜を研げ 魂を蒸留せよ 上に下に、右に左に 想像力を駆け上らせよ 約束の地は近…
自由、ゲットー 人々は偽物の神様のゲットーに居る 偽物の神様は目も見えないし耳も聞こえない 死んでいる人々の神様なのだ 偽物の神様を拝んで とても丁寧な儀式をして、拝んでいる 偽物の神様のお恵みで 人々は美味しいお酒を呑む お酒は人々に全能感を感じさせて 殻の中で自由になる 「神様なんか居ないんだ」 そんな事言う子は、はぐれもの ゲットーの中のゲットーに入れられて 美味しいお酒は呑む事が出来ない 「人とは違うから」「制服を着ていないから」 ゲットーの中のゲットーには変わり者が入る 殻の中の人々は彼らを蔑む 自分は彼らよりずっと増しだと思う 彼らは目も見えないし、耳も聞こえない 死んでいる人々の…
いつになったら眼が覚めるのだろう 夢から夢へ、転がってゆく 不安定な気持ちは何だろう 自分の実力を大きく越える欲望 それに自我が巻き付くいやらしさ 僕は性器のように、いやらしくなった 欲望は開発されて 夢から夢へ、性器の赴くままに 快楽を貪って、墓に埋められる 「こんな事ではいけない」うつつに戻って天使が囁く でも天使さん、現実はものすごく残酷で みんな実力以上のものを求めて、悲しんでいるのですよ。 あなたのボスのように、「神の国」はなかなか来ないのですよ。 神さまはなぜ、人々の苦しみ悲しみを放って置かれるのでしょうか? そう祈って、また夢へ帰る 夢は巨大で醜くて でも湿地のように暖かくて 快…
儲けたいなら、喋らないこと 詩なんか書かないこと 遠くのものを信じて もっと遠くのものを信じないこと儲けたいなら、アタマを空っぽにすること 高潔な精神を捨てること 子供っぽくて値段だけが高いガジェットを身に付けること 絵画や詩集を買わないこと儲けたいなら、不満をいつも持つこと こころの平安を求めないこと 肉と酒と女だけを求めること 虚しさなんか感じないこと儲けたいなら、唯物論者になること 内面の自由の声を聞いても 貧しい食卓に安らぎを感じても 良心に動悸がしても 唯物論者でいること
もしも奇蹟が起こるならば 全ての「イズム」を壊して欲しい 資本主義、社会主義、権威主義、民主主義 そんなの粉々に壊れてしまえ 僕は真実を知りたい、愛したい 全ての「イズム」が邪魔なんだ 「イズム」は人間を「発達」させた でも見てごらん、人間は自分の都合のいいように 自然を造り変えて、その結果 真実から遠く離れて行った 季節を壊せ、季節を取り戻せ 冬は寒くて夏暑い そんな季節を取り戻せ 人間の作為なんかもう嫌だ 水は流れるままで、風は吹くままで 下手な加工なんかするな! もう世界は汚れてしまった 化学物質が嘘の真実を造り出して 結局人間と自然を殺している 太陽の法則が知りたい、地球の命を感じたい…
登る ヤコブの階段を登って 世界を所有したいと思う 幾つもの未来の幸運と財産と 現在の痛みと反逆を抱えて 世界を造りたいと思う 観念の王国を建国し 恵みの共和国を宣言したい 登る 電気の力を使って 音楽の力を借りて 世界を造ろうと思う 鉄道はヤコブの階段を登って 隣りの惑星へと走る 空間は冷え込み 僕の手は凍えてしまう 登る 天の意志に従って ある時は天の意志に逆らって 王国を造ろうと思う 僕はあまりにも貧しくて 天の意志は貧しさを意向して 反逆の王国を造ろう おもちゃで王国を埋め尽くして 偽りの海を造ろう 登る 神よ あなたは完全な服従と 下へ向かう貧しさと 光を観るための暗闇を求められます…
今週のお題「買ってよかった2021」どーも、スズキヤスフミです。何で年末年始は寒いんでしょうね。お正月はめでたいけど嫌になっちゃいます。さて「今週のお題」、買ってよかった物ですか… 今年は酒と本しか買ってないような気がします。(あとサブスク)晩酌しないタイプなのでお酒は少し高い物をちびりちびり。本も厚い物をちびりちびり。呑んだり読んだりした一年でした。ここ2、3年自分の境遇に変化がない状態なので、来年はもっと高いところへ登ってみたいと思いますが、世間がぐしゃぐしゃした状況では、それが出来ないか、もっと低いところに落ちてゆくのかも知れません。来年52になるので、ここで大きな花火を打ち上げたいな、…
お久しぶりです。趣向を変えて俳句を詠んでみました。 旧仮名字出ぬATOK雨水かな 死はリアル動悸だけして蜆喰ふ 死の先は何もないよと蛙鳴き 哀しみは切つて捨てよと二月尽 リヒテルの春の響きよかなしけれ 雪解よ目眩は止めてブログ書く 雪解の道の泥濘人生か 月凍る雨水は名のみの田舎町 復活祭道は泥濘花咲かず 猫の子はおつかなびつくり俳句詠む 猫の恋強きに靡き儚きや 春の宵詩が書けなくて薬呑む
豊穣の方に舵を切る 花は咲き始めた 鳥は歌い 川は水嵩を増した 木々の緑は鮮やかに 豊穣の方に舵を切る 雪は溶け 氷は太陽に破れて 熊たちは踊り始める 鹿は谷を駆け 燕たちが飛んで来た 豊穣の方に舵を切る 灰色の日常は終わった 固まった筋肉はほどけ出し 脳は小さな拘りから解放される 太陽の暖かさがやって来る 太陽が上って来る 豊穣の方に舵を切る 雪野原は一瞬にして 豊穣の大地へ変わった 麦は実りを迎え 歓喜の酒は心地良く酔わせ 大空の宴会はたけなわ 豊穣の方に舵を切る 人間の支配は終わった 太陽の王国がやって来る 冷たい論理の支配は終わった 太陽の王国がやって来る 花々たちが 太陽の王国を連れ…
あけましておめでとうございます。今年も宜しくお願い致します。 祈りが弾けて 詩が生まれる 私の血肉には 二つの血が流れている 神から出たものと 悪魔から出たものだ 詩はどちらかといえば 悪魔から出たものだと思う 嘆き、つぶやき、ルサンチマン、異常な興奮 それらのものを切り分けて 神の詩を書こうとしていた だけど、悪魔の血は ネガティブなものに執着するように命じる 私は今は、悪魔の詩を書こうと思う お尻の穴がむずむずするような 悪徳を書こうと思う 全身タイツを履いた女が迫ってくる 彼女は下着を付けていない 俺のペニスはむずむずして お尻の穴が湿ってゆくのを感じる 俺は女を触りたいと思った 胸や股…
「神は生きている」と Facebookに投稿したら、原理主義者と言われた 別に思想や主義主張の話をしたのではなくて 信仰の話をしただけなのに 思想と信仰に乖離があるとまずいけど 思想を造るほどアタマは良く無いし 信仰を体系的に学んだ訳でも無い しかし、僕は感じる 僕の過去の生活への黙想が 神を求めて生きて死んだ人々の記憶が 僕を祈りへと導く 津波にさらわれた人々の幻が 戦争で亡くなった人々の言葉が 僕を聖書へ向かわせる 宗教は力の無い人々の武器だ 力のある者は嘲笑うけど 神を超える人間が居るのだろうか? (人間が何も無いところからいのちを造れば神を超えるけど) 宇宙の始まりを観ていた者は居るの…
満月だから あの言葉、その言葉 出そうとしている 満月だから 悪魔もまた 詩を書かそうとしている あの言葉、その言葉を使って 人を蔑む、刺激いっぱいの 詩を書かそうとしている 満月がなんだ!太陽がなんだ! 上には神が居てくださる 天使の言葉を伝えよ 善の言葉を伝えよ でもね、満月だから 太陽が短いから 僕は、差別用語を使って 詩を書こうとしていた
頭の痛みは 見えないものの声 わたしは沈む 無意識の海に 言葉は潜水具 声を聞く唯一のアンテナ 深海魚は歌う 海百合が祈る わたしの息は苦しくなる 闇が海水にまとわり付く その時わたしは見つけた 海底の砂地から出てくる光の声を わたしはノートを取り出し 声を書き取る 声は豊穣で 頭の痛みが気持ち良くなってゆく しかし言葉のアンテナは砂で錆び付き 声は充分書き取れなくなってしまった そして息が続かなくなった わたしは自分の未熟さを悔い ゆっくりと意識の浜に上がってゆく 海から上がり 陸の息を吸った そして長い疲れの時が来て モーツァルトの交響曲を聴きながら わたしは眠った
堪らないサブスクリプション 僕が眠っていても目覚めていても、お金が掛かるサブスクリプション 僕をどこへ連れて行こうとしているのか? 経済への執着 目に見えないが股間が感じる 薄っぺらい栄光への執着 サブスクリプションよ 僕の治療料を奪わないでおくれ 音楽やおしゃべりや勝負事への好奇心で 僕を奪わないでおくれ 6インチの世界の窓口は 開いても閉じても構わない 楽しい楽しい時代のノイズは 聞いても聞かなくてもどうでもいい インプットしたものをアウトプット出来ない 糞詰まりのようだ 高潔なもの、低俗なもの 太ったもの、痩せたものが 僕の小さいおうちの上空を 凄まじい轟音を出しながら、飛び交っている …
詩の才能はないのだけれども これだけは詩に書きたい 上を見ると憧れしかないし 先を見ると不安しかない だけれども、だからこそ 今を生きるんだ 今、何をするか考えろ 今日、汗をかけ 恥ずかしいし君は聞きたくないだろうけど 明日ではなくて、今日頑張れ 努力は叶わないだろう 世の中は「運」で出来ている だけど、自分らしく 今日、今、頑張ろう 自分だけの花は咲かないかも知れない 途中で根が腐るか葉が枯れるかも知れない だけど、今何をするか考えろ 今、汗をかけ 僕も毎日聖書を読んで お祈りして、詩を書いて、漢字の書き取りをして、体操して、茶碗洗いをしたい 上を見るとキリがないし 考えるだけで疲れてしまう…